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不登校復活の道(ブログ)

220 できない事はできないと言って良いの?

220 できない事はできないと言って良いの? 

 

2022年8月2日 

 

ラインで相談依頼をして以来、先生が毎日子育てのヒントを私に伝授してくれていました。 

 

「子育てにはコツがあります」 

 

「ツボを気持ちよく抑えると、いろんな事が同時に好転していきます」 

 

「生まれ持った、本来の良さを発揮してくれるようになります」 

 

「 みんな、それぞれの良い特徴を持っています」 

 

「大人のせいで、その良さを封印してしまうのです」 

 

「今、子供は自信を失っているだけ」 

 

「今までの子育てを謝って、お詫びして、いい子になってもらいましょう」 

 

と教えてくれました。 

 

・・・ 

 

その日も私は、長男と上手く接する事ができませんでした。23時に長男に、 

 

「ご飯を食べたい」 

 

と言われ、弟妹も遅い時間なのになかなか寝付かず、イライラしていた私は、長男にご飯をささっと作り、無言でその場を去りました。 

 

無言で去っていく私に、長男が、 

 

「おいしそう、ありがとう」 

 

と言いました。

 

私は振り返らずに、無言で寝室へ戻りました。 

 

「言う事聞いてるでしょ!」 

 

「なんか文句あるの!」 

 

そんな気持ちでご飯を作り、その感情を態度に出し、長男に食事を渡したような気がします。 

 

・・・ 

 

長男がどん底にいる時には優しく対応できていたのに、今はできない。 

 

と先生に相談すると、先生は、 

 

「お母さんはね、疲れすぎ」 

 

 「『ごめんね』と謝って、『できないよー』と弱音吐いて良いのです」 

 

「何でもやろうなんて、無理!」 

 

「出来ることを、出来る範囲で」 

 

そうアドバイスをくれました。 

 

何か言われたら、全て答えなければいけない! 

 

そう思っていました。 

 

優しい気持ちで長男のお世話をできない自分自身にイライラしていた私は、 

 

「え・・・やらなくていいんだ」 

 

「頼まれたこと、全部やらなくていいんだ!」 

 

と思いました。 

 

・・・

 

他にも、 

 

「育ち盛りの9歳の子が、23時から食事をする事も健康面で心配だ」 

 

と言うと、 

 

「人間は、そう簡単には故障しません」 

 

「腹が減ったら食べるし、腹減ってなかったら、食べません」 

 

と言い、私が、 

 

「子供の要望に、どこまで答えて、どこから断って良いのか、落とし所が分からないんです」 

 

と言うと、 

 

「やりたくない時は、やらない!」 

 

「これで良いんです」 

 

「諦めが肝心」 

 

「自分でやってもらって、自分で作ってくれたらその事を感謝し、『ありがとう』を伝えて下さい」 

 

と先生は言っていました。 

 

・・・ 

 

他にも、 

 

「長男はすでに、ゲームは無制限ですが、7歳の次男も無制限で良いのか?」 

 

の質問には、 

 

「ゲーム楽しいんだね!よく集中できるね、凄いねー、と褒めておいて下さい」 

 

と言いました、私は、 

 

「えーーーーーー!」 

 

「制限しなくていいんだ!」 

 

「制限しなくても、この子達が将来おかしくならないなら、気持ちが楽だ!」 

 

と思いました。 

 

「夏休みでゲーム時間が無限にあるので、長男も次男も1日中、ゲームをしています」 

 

「長男は今に始まった事ではありませんが、次男はまだ7歳の小学1年生です」 

 

「1日15時間以上、毎日毎日ノンストップでゲームをしているのですが、制限しなくて大丈夫なのですか?」 

 

と、私が聞いても、先生は迷うことなく、 

 

「大丈夫!」 

 

と返事をくれました。 

 

この先生は、いつも、必ず言い切ります。 

 

迷いを見せず、言い切る。 

 

その指導方法が、私にはとても合っていました。 

 

影響されやすい性格の私は、言い切ってもらう事で、自信をもって好き放題にさせる事ができたのです。 

 

先生は私に、 

 

「子供たちの事は、一切注意せず、当面褒め殺ししといてね!」 

 

と言い、私は、注意しなくていいんだ!褒め殺しを頑張ろう!と思ったのでした。 
 
 

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219 光

219 光

 

7月31日に長文で相談ラインを送ってから、先生に相談に行く8月7日までの間に、先生は何度も子育て相談にのってくれました。 

 

お母さんが寄り添いが出来ないでいるのは、 

 

・精神的に疲れ切ってしまわれた 

 

・力の抜き方が分からない 

 

・あるいは、その両方、

 

かと思います。 

 

私は、やるべき事はこれだけ、後は、こう考える、という具体的なアドバイスになります。 

 

きちんとやって頂いたら、とても良い家庭環境に間違いなくなります。 

 

困ったら、いつでもラインしてもらったらいいです。 

 

と言い、先生はご自身が作成した、アドラー流子育て動画のサイトを教えてくれました。 

 

先生が作成している子育て動画は、どんな親が子供と関係をうまく作れないか、などの説明を、堅苦しくなく、ユーモアを交えながら説明されていました。 

 

動画の中の、子供に悪影響を与える親の特徴部分が、見事に私に当てはまりました。 

 

 【叱る事をしない!】

 

という動画の子育て法を参考にし、次男の問題行動をスルーし、できている事を褒めまくると、明らかに次男とスムーズにコミュニケーションがとれるようになりました。

 

次男の笑顔を見る事ができる日もありました。 

 

気のせいかな? 

 

と思いましたが、私はこの先生の指導方針はきっと間違いない。 

 

と、直感的に思えたのです。 

 

今まで、どこの相談所でも感じる事のなかった【光】のようなものが見えた気がしたのです。  

 

・・・

 

相談料金を聞くと1回1000円と言われました。 

 

「え!!!???」

 

 通常不登校相談は1時間10000円を超えます。 

 

 

「安すぎる・・・」 

 

もう、ラインで既に、毎日何時間も無料で相談に乗ってもらっているし・・・ 

 

なんなんだ・・・ 

 

この先生は・・・ 

 

会う前から不思議な先生だな、という印象を抱いていました。 
 

 
 
 

 

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218 コミュニケーション能力の低い次男

218 コミュニケーション能力の低い次男 

 

2022年夏休み 

 

次男にどんなに優しく接していても、暴言をスルーし続けても、次男が私に反抗的に泣き叫ぶ事が頻繁にありました。 

 

気に入らない事があり、癇癪のスイッチが入ると、次男は私を何度も何度も叩きました。 

 

「思春期になったら家庭内暴力になるのではないか?」 

 

と私は恐怖を感じていました。 

 

・・・

 

次男はこの頃、主人と行くプールを楽しみにしていました。 

 

楽しみにしていても、 

 

「僕はどうせ泳げない」 

 

という、マイナス思考のスタンスは変わりませんでした。 

 

とにかく前向きな発言をしませんでした。 

 

何に対しても、活発に何かに取り組むことをしませんでした。 

 

・・・

 

長男の夏休み登校に付いて行く時も、必ず次男が一通り激しく文句を言いました。 

 

「送迎に付いて行きたくない」 

 

「でも家で一人では待てない」 

 

と地団駄を踏んで怒っています。 

 

長男が「今から学校へ行く」という事に緊張しているため、出発前に次男の要望に向き合う時間はありませんでした。 

 

・・・

 

夏休み前からの次男の様子は、誰から見ても明らかに酷く不安定で、子供らしさは欠落していました。 

 

そんな次男の様子から私は次男は夏休み明け、8割、9割の確率で不登校になるのだろう、と感じていました。 

 

新学期に次男が少しでも緊張しない様に、 

 

夏休み中、担任の先生と会う機会をつくろう! 

 

と夏休み前から担任の先生と相談していました。 

 

・・・

 

長男が学校へ行くと、校庭で1人で待っている次男に担任の先生が会いに来てくれました。 

 

きっと、長男の担任の先生が次男の先生に、次男が来ている事を伝えてくれたのだと思います。 

 

・・・

 

次男は夏休み前、学校にいる間、担任の先生にべったりでした。 

 

放課も先生に寄って行き、一言二言会話をする様になってきたと聞いていました。 

 

・・・

 

その日次男は、担任の先生が話しかけても無反応でした。 

 

日陰でしゃがみ込み、石でずっと地面に字を書いていました。 

 

先生は自転車に乗ってみたり、サッカーをしてみたり、次男と交流を図ろうと、色々試していましたが、次男は最後まで先生と一切関わりませんでした。 

 

私はその姿を、長男が学習する4階の校舎から見ており、 

 

「あ・・・次男は本当にコミュニケーション能力がないんだな・・・」 

 

と思っていました。 

 

 

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217 親族との旅行

217 親族との旅行 

 

2022年8月6日7日 

 

私の母、姉2人、私、我が子達3人で旅行へ行きました。 

 

不登校後何度も出先で長男に振り回されており、その経験から、私は旅行を予約する時も、前日も、

 

昼夜逆転の長男は行けるのだろうか? 

 

「行く」というので予約はしたけれど、起きられるのだろうか? 

 

移動中、遠いと怒り出さないだろうか? 

 

人に合わせて行動する事で、疲れてパニックにならないだろうか? 

 

長時間次男と同じ車で、文句を言わないだろうか? 

 

そんな心配ばかりしていました。 

 

上の姉は、 

 

「心配なんてしなくていい」 

 

「起きてもいない事を心配しなくていい」 

 

「何か起こったら、その時にベストを考えて、できる対応を全力でしたらいい」 

 

「何とかなる」 

 

「長男君は心配されることが嫌なんじゃない?」 

 

「母親に心配され過ぎる事が嫌なんじゃないかな?」 

 

そう言いました。 

 

分かってはいるのですが、私はどうしても心配してしまうのです。 

 

・・・

 

旅先では、長男も次男も、仲良く過ごしているように見えました。 

 

・・・

 

プールのあるホテルでみんなでプールに入りました。 

 

長男と次男が仲良く遊んでいる姿を見て、とても嬉しかった覚えがあります。 

 

夜中まで起きている長男が、朝食の時間に起きて来られるのか心配し、 

 

「起きられるの?」 

 

「早く寝てよ」 

 

と言い過ぎて、 

 

「分かってるって!」 

 

と鬱陶しがられていました。 

 

・・・

 

起こすのに苦労はしましたが、私の心配をよそに、長男は朝食の時間に間に合う時間に起き、皆と食事をする事ができました。 

 

旅先でも私は、子供たちの心配ばかりしており、あまり、「楽しもう!」という気分にはなれませんでした。 

 

長男がパニックにならないか。 

 

寝不足で無理難題を言い出さないか。 

 

そんな心配ばかりしていました。 

 

長男の扱いが上手い私の母と、姉たちのお陰で、長男も次男も2日間ともプールに入り、沢山笑い、楽しく1泊2日を過ごし、帰路につきました。 

 

・・・

 

私は家につくと、その足で、姉に紹介してもらった先生の相談所へ向かいました。 

 

相談メールをその先生に送った日から、何度かラインのやり取りで子育て相談をし、この先生は今までの相談所とは全然違う!そんな事を感じていた私は、

 

今日から何かが変わるかもしれない。

 

きっと何かが変わるはず。

 

そんな期待を抱きながら、車を走らせていました。 
 
 

 

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216 デイキャンプにて

216 デイキャンプにて

 

2022年7月  

 

長男が生まれて、赤ちゃんの頃からずっと仲良くしている3家族と、近場でデイキャンプをしました。 

 

次男の無気力、無表情はどんどん悪化していました。 

 

まず、ゲームをする時間が無くなる、という理由で、外出を嫌がりました。 私が、

 

「バーベキューだよー」 

 

と誘っても、次男は、

 

「何で行かなきゃいけないんだ!」 

 

「勝手に約束しやがって」 

 

「行くな!」 

 

「行きたくない!」 

 

「ゲームが出来ない!」 

 

そんな事ばかり言っています。 

 

長男は長男で、 

 

「うん、行くよ」 

 

とは言うものの、顔は全く晴れず、相変わらずゲーム画面をずっと見ています。 

 

娘だけは、ウキウキし、お出かけを楽しみにしていました。 

 

・・・

 

集合場所に着きました。

 

長男次男は車から降りません。 

 

他の子供たちは元気に走り回り、支度を手伝っています。私は、 

 

「あーあ・・・」 

 

「もー・・・・」 

 

そんな気分でした。 

 

・・・

 

デイキャンプの準備をしている間、長男がゲームをしており、走り回って遊んでいた子供たちがゲームをする長男の周りに寄って来て、みんなの遊びが止まりました。 

 

私は、折角自然の多い場所に遊びに来ているのに、ゲームに釘付けになっている子供たちを見て、

 

長男のせいだな、申し訳ないな・・・

 

と思いました。 

 

長男に、冷たい言い方で、 

 

「ゲームやりたいなら、家にいたら良かったじゃん」 

 

「何でくるの?」 

 

と、小さな、白けた声で呟きました。 

 

元々晴れていなかった長男の顔が、更に曇りました。 

 

一緒に来ていたママは長男の事情をよく知っているので、 

 

「いいのいいの、好きな事していたらいいんだって」 

 

「来てくれてありがとうね」 

 

と長男に言ってくれていました。 

 

元気はないものの、長男は何となく、皆に紛れて遊んでいる時間もありました。 

 

・・・

 

問題は次男でした。 

 

私の横から全く離れません。 

 

詰まらなそうに、ずっと私の横で、無表情で座っています。 

 

誰とも関わりません。 

 

何が気に入らないのか、 

 

「ねー、何時に帰るの?」 

 

と少し前に海へ行った時同様、帰る時間ばかりを聞いてきます。 

 

「もう、帰りなよ」 

 

「送って行ってあげるって」 

 

と、私は言い、まとわりついてくる次男の腕を振り払いたい気持ちでいっぱいでした。 

 

・・・

 

皆で食事を始めると、次男の様子がまたおかしくなりました。 

 

次男は誰によそってもらったのか、お米の入ったお皿を持っていました。 

 

それを不注意で落としました。 

 

明らかに下に落としているのに、次男は全く反応しません。私が、 

 

「落ちちゃったよ」 

 

と言っても、反応がありませんでした。 

 

感情の全くないロボットの様に座っているのです。 

 

しばらくすると、次男は私に、 

 

「ごはんがない」 

 

と言いました。 

 

私がご飯を紙のお皿によそおうとすると、 

 

「あーーーー、やめて」 

 

「お母さんが触った」 

 

「お母さんが触った」 

 

「食べれない!」 

 

と言います。 

 

私が、 

 

「新しいお皿に入れるね」 

 

と新しいお皿を用意しても、 

 

「お皿触った」 

 

「何するんだよ!」 

 

「触ったから食べれない!」 

 

と、訳の分からない事を言うのです。 

 

あーーーー、始まった・・・ 

 

人の触ったものを全て拒否し、それでも「お腹が空いた」と言い続けるいつものやつだ。 

 

・・・

 

長男は楽しく遊ぶ子供たちの中で、冴えない顔をしてゲームしているし、次男は訳の分からない事を言っているし。 

 

なんなんだよ、うちの子達は。 

 

・・・

 

長男の事をよく知っているママが、 

 

「長男君、様子おかしいね」 

 

「分かる分かる」 

 

「目つきが違う」

 

と言い、 

 

「気にしないでおこう!」 

 

と私を励ましてくれていました。 

 

もう一人のママは次男に、 

 

「これ食べな!」 

 

と次男の好きなおやつを渡してくれていました。 

 

・・・

 

次男はこの日、誰とも関わらず、私以外の誰とも話さず、一度も笑いませんでした。 

 

・・・

 

長男は家で「元気になった、回復してきた」と思い外に連れ出すと、大体こんな感じで、元気がなくなりました。 

 

・・・

 

私はこの夏、何をしていても、今日は長男次男の情緒が安定しているのか、不安定なのか、2人の様子を観察し、神経をすり減らしながら過ごしていました。 
 

 

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215 先生への相談依頼文章

215 先生への相談依頼文章 
 
 

私は、姉とのラインでの会話を終えるとすぐに、相談文章を作成しました。

 

・・・

 

初めまして。 

 

姉から先生の話を聞いて、連絡させていただきました。 

 

現在9歳(小4)の息子が8歳(小3)夏休み明けから行き渋り、10月12日から完全な不登校になりました。 

 

色々な状態を経て、今は基本ゲーム、動画をしています。 

 

以前よりは外に出る機会も増えましたが不登校前の活発さはありません。 

 

行き渋り前は友人が多く、スポ少にも所属しており活発な子でした。

 

行き渋りが始まった頃は下の子(現在小1で当時年長の男子、現在年少で当時未就園児2歳の女子)が同じ部屋にいる事も困難な程、暴言や暴れる行為がありました。 

 

不登校になる以前は、ゲーム機を一台もを持っていませんでした。 

 

完全不登校になった後、11月1日からゲームを与えました。 

 

ゲームを与えてからは昼夜逆転でゲーム、動画の日々です。 

 

学校に行けなくなってから、初めの頃は誰にも会えず、庭に出る事もできませんでした。 

 

インターホンが鳴ると、急いで玄関から一番遠い奥の部屋に行き、頭から布団をかぶり、震えながら怯え、体を隠しました。

 

その後、顔が引き攣り、弟妹に激しく暴言を吐き、暴れまわりました。 

 

少しずつ落ちついて、3ヶ月程経つと短時間、別の学校の友人と、ゲームでなら遊べるようになりました。 

 

それからまた数日経つと、同じ学校の幼馴染とだけは、会える様になりました。 

 

行き渋りから8か月経過したゴールデンウイーク明けから、担任の先生に自宅玄関先で会える様になりました。 

 

夏休みに入った7月26日、27日の2日間、誰も居ない教室に入ることができました。 

 

今は睡眠不足だったり、少しでも脳にストレスがかかる出来事があると弟や母親への酷い暴言がはじまります。 

 

機嫌の良い時は必要以上に料理を褒めてきたりします。 

 

良い時と悪い時の波がとても激しいです。 

 

様々な場面で不安が強い様子です。 

 

児童精神科にかかりましたが【発育歴から自閉スペクトラム症の疑いあり】と言われています。 

 

児童精神科の医師が本人に会ったのは一瞬です。 

 

長男が拒否したため、医師と長男は一切話はしていません。 

 

現在1年生の次男が、別の児童精神科で、ADHDと自閉スペクトラム症が合わさった感じと診断されています。 

 

次男は、立ち歩き、新しい場所、人、環境で、体が固まるなどがあります。 

 

遺伝的にも特性はあるのかな、と思っています。 

 

不登校児を立ち直らせた経験のあるママから話を聞き【徹底して好きにさせる、頼まれたら助ける】を10か月前の2021年11月から実施し、少しは良い方向に向きました。 

 

暴言暴力、暴れるなどはほぼなくなりましたが、変わらず引き篭り気味です。 

 

私が4月くらいから、糸が切れた様に寄り添いが上手くできなくなりました。 

 

4月の弟の入学式前日、本人が3時間かけて、 

 

何が辛かったのか 

 

どんな気持ちだったのか 

 

学校に行かなくなった決定打はなんだったのか 

 

泣き叫びながら私に話しました。 

 

・女の子がとにかく口うるさい 

 

・落書きを消される 

 

・下が生まれてからとにかく寂しくて、その事を思い出すだけで吐きそう 

 

・担任が嫌だった 

 

・ゲームの話題についていけず、頭がダルくなった 

 

等です。 

 

その時に、学校に行きたいけれど、みんなに何か言われるのが嫌で行けない。 と訴えました。 

 

「学校に行きたい」と言う言葉を聞いた時に、私の緊張の糸が切れてしまいました。 

 

今は私が長男にあまり優しくできず、冷たくしてしまうことがあります。 

 

優しくしなければ、と、頭で分かっていても、気持ちがついていかない感じです。 

 

次男も、荒れていた時の兄の真似なのか、親が自分に同じ事をするのか試しているのか、最近反発、暴言が酷く私が参っています。

 

反抗的な子供たちへの対応方法が本当に分かりません。 

 

3年生の夏休み前から、私が病むほどの反抗が続いています。 

 

3年生の6月頃、一度家のお金を3000ほど内緒で持ち出し、内緒で大量に文房具を買っていました。 

 

先生に子供への接し方、どこまで放任してよいのか。 

 

次男はまだ小さいけれど、どの程度関与したら良いのか等、相談したく、連絡させていただきました。 

 

長男はとにかく指示を嫌います。 

 

「もー寝よー」 

 

ですら嫌がります。 

 

 早い段階で子供達を救いたいです。 

 

私自身も 

 

・スクールカウンセラー 

 

・児童相談所 

 

・児童精神科 

 

・発達障害研究所 

 

・学校 

 

・フリースクール 

 

・色々な講習会 

 

その他諸々で色々な話しを聞きました。 

 

結局は、実際に不登校児を立ち直らせたママの話以外、何も役に立ちませんでした。 

 

今はもう、どう対応したら良いのか分かりません。 

 

突然のご連絡で申し訳ありません。 

 

相談できるお日にちがありましたら、宜しくお願いします。 

 

・・・

 

以上が、私が7月31日に姉から教えたもらった先生に送った相談の内容です。 

 

21時21分にこの長文を先生に送り、9分後の21時30分、先生から、 

 

「お力になりたいと思います」 

 

と返信をいただきました。 
 

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214 ある先生との出会い

214 ある先生との出会い

 

2022年7月31日 

 

長男の行き渋りが始まった当初から、私は毎日のように、長男の様子を姉2人に相談していました。 

 

私がどこの相談所へ行っても解決策や対応方法を示してもらえず、県内で一番有名な児童精神科に行っても何も解決しない、と途方に暮れている事を姉たちは知っていました。 

 

私はひたすら、克服ママの言う、 

 

【過保護に、好きにさせる】 

 

を実行していました。 

 

長男は少しずつ笑顔が増えているように見える日もありましたが、やり方が合っている自信がありませんでした。 

 

・・・

 

そんなある日、下の姉が、 

 

「不登校とか、特別支援とかに詳しそうな、なんか面白い、凄い先生見つけたかも!」 

 

と私に連絡をくれました。 

 

姉がその先生に簡単に長男の話をすると、先生からは、 

 

「お母さんが、子育てに疲れ果てたタイミングで、私のところにご案内して下さい」 

 

「お母さんが、疲れ果ててから、にして下さいね」 

 

 「元気な内は、私の話なんか、誰も聞きません」  

 

「あちこちに行って、ようやく、何となく親たち自身も、この辺りが落とし所だな、と納得ポイントができるんですよ」  

 

 「くたびれて、藁をもすがる状況であれば、いつでも力をお貸しします」 

 

 「私は、これまで見聞きされて来られたことを全て否定しますので、そういう事に、耐えられない親御さんが多いです」 

 

 「今は、もう、これで取り敢えず納得してるから、要らない知恵は入れないで!って拒絶反応が起きます」 

 

「助けてあげたいのは山々なんですけど、本当に、へとへとに疲れ果ててからお越しください」 

 

 「思いっきり、悪くなってからお越しください」 

 

と姉に連絡がきたそうです。 

 

私は、姉に、 

 

「えーーーーー」 

 

「うちって、もう思いっきり悪くなってるのかなぁ?」 

 

「まだなのかなぁ・・・」 

 

「この先生に相談していいレベルなのかなぁ?」 

 

「でも、相談したい!」 

 

「連絡しちゃおうかな!」 

 

と私が言うと、姉は別件でだいぶ厳しく指導されたらしく、そのラインを見せてくれました。姉が、 

 

「先生はっきり言うから、色々言われるの覚悟していかないとダメだよ」 

 

「ズバズバ言われるからね!」 

 

「でも、愛があるよ!」 

 

「愛があるのは確か!」 

 

と言っていました。私は、 

 

「大丈夫、何言われても平気」 

 

「全否定されるの覚悟で相談してみる!」 

 

「解決策教えてくれるなら、それでよし!」 

 

姉が指導された時のラインを読ませてもらっていた私は、その先生の指導内容に【びびびっ】とくるものがあり、 

 

「この先生、今まで相談した誰よりも的確な気がする」 

 

「よく分からないけど!」 

 

「うちの相談に乗ってくれるか分からないけど、連絡してみる!」 

 

「長々といきなり詳細いれていいのかな?」 

 

「相談があります、だけ連絡すればいいのかな?」 

 

そんな事を悩んでいました。 

 

私は気になった事をやらずにはいられない性格です。 

 

結局、私は姉とのラインの直後、今までの経緯を細かく説明する文章を作り、全く迷わずに、相談希望である事をその先生にラインしました。 

 
 

 

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213 私が疲れ果てていく

213 私が疲れ果てていく 

 

2022年7月27日 

 

この日も長男は学校へ行きました。 

 

担任の先生とオセロをして遊んだと言っていました。 

 

担任の先生から沢山褒められたのか、帰宅すると長男は、 

 

「先生が沢山褒めてくれた」 

 

と言い、喜んでいました。 

 

・・・ 

 

夜になり、私が下を寝かしつけ、一緒に寝落ちしていると、長男が私を起こしに来ました。 

 

長男は、寝ている私に、 

 

「今から勉強する」 

 

と言いました。 

 

毎日夜中まで起きていて、疲れていた私は、長男に対し不機嫌に、 

 

「今何時?こっちの事も考えてよ」 

 

と言ってしまい、結局長男はその日、学習できませんでした。 

 

・・・

 

2022年7月28日 

 

この日の夜、長男はとても酷く私に反発してきました。 

 

何がきっかけだったのか、内容は覚えていません。 

 

とにかく反発が酷かったのだと思います。 

 

捲し立てて狂ったように私に反発してきたような記憶があります。 

 

毎日毎日ずっと我慢をして、子供に優しく接していても相手からの要求はエスカレートする。 

 

子供の状態は良くならない。 

 

このままずっと子供と居たら頭がおかしくなる、と思った私は、その日、何かの糸がプツンと切れたように泣き叫び、主人に電話をし、帰ってきてもらいました。 

 

主人は家には上がらず、私を車に乗せ、2時間ほど私の話をひたすら聞き続けました。 

 

私が一通り、1人で3人に対応するのはもう限界である事を話すと、主人は、私の事を責めたりはせず、 

 

「頑張っていると思うよ」 

 

「子供達の人生もあるけど、お母さんの人生もあるからね」 

 

「無理なら逃げたらいいと思う」 

 

「自分を責める必要はないよ」 

 

と言いました。 

 

・・・

 

ご飯もプールも主人が一緒だと長男も次男も私に言うほどのわがままは言いません。 

 

きっと主人はやり方が上手いんだ。 

 

私が子供の扱いが下手なんだ。 

 

そんな事を思い、どんどん自信がなくなっていきました。 

 

・・・

 

私は常に、 

 

長男に何か言われないかな? 

 

言われないためにはどう行動したらいいかな? 

 

これをしたら様子がおかしくならないかな? 

 

寝てないな、大丈夫かな? 

 

人が多いな、大丈夫かな? 

 

無意識のうちに、そんなふうに心配ばかりして長男に接していたのかもしれません。 
 

 

 

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212 2022年、長男が4年生の夏休み

212 2022年、長男が4年生の夏休み 

 

夏休みに長男が誰もいない校舎へ行くと言いました。 

 

夏休み前の最後の家庭訪問の時に、担任の先生と約束をしたようでした。 

 

次男、娘も夏休みで家にいるため、全員連れていく事になりました。 

 

・・・

 

長男は夏休み期間中 

 

7月26日 

7月27日 

8月3日 

8月4日 

8月18日 

8月31日 

 

の計6回、誰もいない校舎へ、1時間ほど行く事ができました。 

 

家庭学習や担任の先生との関わりの中で、長男は夏休み日誌を全て終わらせることができました。 

 

私には、長男が前向きに学習に取り組んでいるように見えました。

 

不安定な日があるものの、学校の敷地内に入ることが出来たことを嬉しそうにしていました。 

 

7月28日 

8月19日 

8月30日 

 

は先生と約束していましたが、直前になり、 

 

「今日は行きたくない・・・」 

 

と言い、行く事をやめました。 

 

・・・

 

まず、7月26日 

 

長男に、 

 

「今日学校行く日だよー、どうしたいー」 

 

と言うと、うろうろと落ち着かない雰囲気を醸し出しながらも、下を向いたまま、

 

「うん、行く」 

 

と言いました。 

 

出発時刻になっても、長男はなかなか支度をせず、ウロウロと落ち着かない様子でした。 

 

私は内心、 

 

「この子、行けるのかな」 

 

「どうするのかな」 

 

とドキドキしていました。

 

しばらくすると長男は車に乗り込みました。

 

学校へ着くまでの間、長男は下を向いてずっとゲーム画面を見ていました。 

 

・・・

 

学校に着くと、先生が入り口で待っていてくれました。 

 

長男はすぐに車から降りる事は出来ませんでしたが、自らダッシュボードにゲームをしまい、伸び切った前髪とマスクで顔を隠すかのように下を向き、先生の方へ向かいました。 

 

私の方を何度も振り返り、 

 

「お母さんも来て」 

 

と言うので、妹を連れて校舎の中へ入りました。 

 

次男は学校に付いて行くことを嫌がっていた為、 

 

「行きたくない!車で待ってる!」 

 

と怒っており、真夏の車内で待つことは不可能なため、 

 

「車から降りて、日陰で待っていてね」 

 

と言い、先生、長男、私、娘で教室に向かいました。 

 

1時間ほどの学習を終え家に帰ると長男は安定しているように見えました。私が、 

 

「明日も先生と約束してるんだっけ?」 

 

と聞くと、 

 

「うん・・・明日も行く」 

 

と答えました。 

 

担任の先生からは、

 

「今日は、まず教室に慣れる事から始めました」

 

「後半少し学習をしました」

 

「教えた部分の学習はすんなりと理解しています」

 

「理解力があるので復学しても学習面は取り戻せると思います」

 

と言われました。

 

 

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211 2022年7月末、次男

211 2022年7月末、次男  

 

次男は、夏休みの間、特に様子がおかしかったです。

 

お店にかき氷を食べに行っても10分ほど周りをキョロキョロと怯えるような目で見ていて、かき氷に手を付ける事もしませんでした。 

 

溶けてきた頃に、私が、 

 

「溶けてるよ」 

 

「食べないの?」 

 

と聞くと、体を小さくし、周りから見られない様にと隠れてかき氷を食べ始めました。 

 

顔は完全に無表情です。 

 

子供らしい無邪気さはゼロです。 

 

その姿は、明らかに不自然で、この子に一体何が起こっているの? 

 

と、とても不安な気持ちになりました。 

 

・・・

 

次男の様子が心配になり、療育を受けさせた方が良いのかと、行政の相談所に電話をすると、 

 

「次男さんの様子を聞いていると、他者と関わる事にストレスを感じているようですね」 

 

「療育に通うこと自体がストレスになりそうな子ではありませんか?」 

 

「家庭で今まで通りに過ごすことをお勧めします」 

 

と言われました。 

 

・・・

 

次男の、周りの人を拒否する態度はどんどんエスカレートしており、 

 

姉が遊びに来て作ってくれた唐揚げにも手をつけませんでした。 

 

「お腹が空いた」 

 

と言うので作ってくれたのに、一口も食べません。 

 

口元まで運び、 

 

「これじゃない」 

 

と言い、号泣し癇癪を起こしました。 

 

その後、食卓に並ぶ食事に一切手を付けませんでした。 

 

姉に対しても失礼だと思い、悲しい気持ちになりました。 

 

・・・

 

最近は食事に対して拒否する事が多く、ほぼ食事を口にする事が出来ませんでした。 

 

何が原因なのか、私には分かりません。 

 

人が作った物は食べれず、買ってきたものなら喜んで食べる。 

 

そんな感じでした。 

 

以前は私が作った料理なら食べていましたが、最近は私の作った食事も拒否します。 

 

作ったものに文句を言われ、食べない。 

 

その文句の言い方も、 

 

「嫌がらせかよ!」 

 

「こんなもん食べれるか!」 

 

「おい!」 

 

「お前!」 

 

「ふざけんな!」 

 

「くそが!」 

 

と癇癪を起こし号泣する。 

 

作った物は食べないくせに、 

 

「お腹が空いた!」 

 

「何かないのか!」 

 

と言い続ける。 

 

毎食そんなやりとりがあるため、私は慣れてはいましたが、正直毎回、 

 

【いい加減にしろよ!むかつくな!】

 

と思っており、へとへとでした。 

 

・・・

 

こんなふうに周りに失礼な事をし続けている次男を見ていると、 

 

私を試しているのだろうか? 

 

わがまま放題言う事が当たり前と思ってしまったらどうしよう? 

 

この子は何がこんなに気に入らないのだろう? 

 

と不思議で仕方ありませんでした。 

 

ただ、長男がいる時は次男はそんなわがままを言いませんでした。 

 

・・・

 

とにかく、2022年の夏の次男の様子は今振り返っても異常な程におかしかったと思います。 
 
  

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210 長男がいない時の次男の様子

210 長男がいない時の次男の様子 

 

次男は長男を省く両親、次男、娘で外出をすると、とても生き生きとしていました。 

 

・・・

 

その日は家族でプールへ行く事になりました。 

 

長男を誘いましたが、 

 

「行かない」 

 

と言うので、4人で出かけました。 

 

長男のいないプールでは、次男はとても明るく笑っており、泳ぐことにも前向きで、一生懸命泳ぎの練習をしていました。 

 

・・・

 

別の日、長男も一緒にプールに行くと、次男はチャレンジする事は一切やめ、ほとんど笑わずプールで詰まらなそうに過ごしていました。 

 

「今日は泳がないの?」 

 

と私が言うと、次男は、 

 

「長男に何かを言われることが嫌」 

 

「何か言われるくらいなら、何もしたくない」 

 

そう言いました。

 

・・・

 

次男が何かをして、 

 

「できた!」 

 

と、喜んでいると、

 

「そんな事できて当然!」

 

「そんな事で喜んでいるのかよ!」

 

「誰でもできるわ!」

 

などと、喜ぶ事を馬鹿にされていました。

 

そんな事が続いた結果、次男は、長男がいる時には、何かに挑戦するという事を一切しなくなりました。

 

長男を留守番させて家族で出かける時は、私たち夫婦も、次男も娘もリラックスして過ごす事ができました。
 
 

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209 不安定な時の長男の様子

209 不安定な時の長男の様子 

 

2022年7月末 

 

この頃、長男は情緒が安定している日、不安定な日で別人の様に様子が変わりました。 

 

大変な子育てをする中、私は子供を【かわいい】と思う余裕がありませんでした。 

 

姉たちにその事を話すと、 

 

「不登校への対応、次男の支援級の事、子供が少しでも良くなるようにと一生懸命やっているのだから、可愛がっているよ!」 

 

と言われました。 

 

周りにそう言われても、自分が出来ていない事ばかりに目が行き、可愛い、可愛がっていると思う事ができせんでした。 

 

【子供たちが可愛くて頑張っている】というよりも【このままでは困るから頑張っている】そんな感じでした。 

 

・・・

 

【合う薬が見つかれば、本人も楽になり、穏やかになる】 

 

そんな言葉を聞くと、長男に薬を飲ませるべきなのではないか? 

 

と思う事もありました。 

 

・・・

 

長男の情緒が不安定な時は、私が話せば、 

 

「うるさい!黙れ!」 

 

と言い、反応をしなければ、 

 

「無視するな!」 

 

「酷いよね!」 

 

と食って掛かってくる。 

 

もー、何したって文句言われるんじゃん! 

 

たまに会いに来る担任の先生との学習約束を、私は管理していませんでした。 

 

先生と約束した1日1ページの漢字を学習する事が嫌になると、 

 

「勝手に約束しやがって」 

 

と私に言います。私が、 

 

「お母さん知らないし」 

 

「自分が先生と約束したんじゃないの?」 

 

と言うと、 

 

「漢字をやるなんて言ってない」 

 

と私に文句を言ってくる。 

 

・・・

 

長男が次男の悪口を言い、注意をすると、 

 

「うるせー毒親」 

 

「性格悪いな!くそばばぁ!」 

 

と言われ、売り言葉に買い言葉で、 

 

「性格悪い親な事はお母さんが1番分かってるわ!」 

 

「だからお前が生まれたんだ!」 

 

と言ってしまい、言ってしまった自分に撃沈する。 

 

「・・・」 

 

「あーあ・・・」 

 

「私、全然我慢できないな・・・」 

 

「変われないな・・・」 

 

「もう、無理」 

 

関わっている相手が9歳児とは思えず、同じ土俵に上がり喧嘩をしてしまう。 

 

【怪物みたいな子】を育てている、そう思ってしまう時があるのです。 

 

・・・

 

あの子1人のせいで他の4人の家族が不健康になる。 

 

もう長男に施設に入ってほしい。 

 

長男を省いた4人で平和に暮らしたい。 

 

楽になりたい。 

 

そんな事を考えてしまう日がありました。 

 

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208 主人からの依頼

208 主人からの依頼

 

2022年7月23日
  
 
朝、次男を優しく起こしても暴言を吐かれる。 

 

長男には、 

 

「寝よー」 

 

と優しく話しかけても、 

 

「指図すんな」 

 

「指図されるから寝たくなくなるんだ」 

 

と言われる。 

 

「皆んな寝よっー」 

 

と明るく言うだけで、全く思いやりのない返事が返ってくる。 

 

そんな毎日はもう、うんざりでした。 

 

疲れ切った気持ちは顔に出て、きっと態度に出て、それを子供たちが敏感に感じ取り、負のスパイラルに陥っていたのだと思います。 

 

・・・

 

主人の実家に帰ってから、主人が子供たちの状況に口出しする様になりました。 

 

今まで子育てに何も口を挟まなかった主人が、長男の事を、 

 

「昼夜逆転も治らない」 

 

「本人は治す気もない」 

 

「スマホ依存もある」 

 

「このままじゃまずい」 

 

「このまま好きにさせていてはいけない」 

 

「もう、親はお手上げだから、入院させようか」 

 

「次男への暴言が酷すぎる」 

 

「回復が遅すぎる」

 

「とにかく外に出さないといけない」

 

「このまま好きにさせていたら、家庭内では許されても、社会に出た時に本人が困る」 

 

「だめな事はだめ、と厳しくするべき」 

 

そんな事を急に言い出しました。 

 

私に対しては、 

 

「どんなに手抜きでもよいから、とにかく明るく笑顔でいてほしい」 

 

そう言われました。 

 

【お母さんが元気なら家族は明るくなる】そんな呪縛のような事の書かれている参考資料を、何度も読んでいました。 

 

笑顔でいてという主人の言葉は、きっと義理のお母さんから言われた言葉です。 

 

子供たちがこうなったのは【私のせいだ】という意味なのかな、と私は感じました。 

 

・・・

 

主人が実家に帰った際、余りに酷い状況の我が家の子供たちを見て、義理のお母さんに、何か言われたのではないかと思います。 

 

義理の母は、息子たちを見て、びっくりしており、 

 

「昼夜逆転は直さないと」 

 

「発達障害だったとしても、情緒があまりにも不安定すぎないか」 

 

と主人に言ったそうです。 

 

・・・

 

私たち夫婦は長い時間をかけて、徐々に今の状況に慣れていった為、感覚が麻痺していました。 

 

冷静に考えれば、9歳の子供に、普通の声掛けをする事ができない。 

 

「ご飯食べよー」 

 

「寝るよー」 

 

そんな声掛けにすら、 

 

「指図するな」 

 

「俺が好きな様に動く」 

 

そんなふうに返してくる。 

 

やっぱり、長男は異常なんだ。 

 

あの児童精神科が言っていた 、

 

「お兄ちゃん、客観的に見たら明らかに、異常ですよ」 

 

それが正解なのかもしれない。 

 

言われた時は、 

 

「許せない!」 

 

「いい子なのに!」 

 

そんな気持ちになったのに、今の長男の態度を見ていると、医者から見たら、私が理解力が乏しく、物分かりの悪い親なのではないか?

 

そんな気持ちになりました。 

 

・・・

 

主人の実家に行った際、娘は主人にべったりだったそうです。 

 

お出かけに長男を誘うと、 

 

「妹が行くなら行かない」 

 

と言う。 

 

主人と次男がハンバーグを食べに行く約束をしていると、長男は、 

 

「ハンバーグは食べたくない、焼肉に行きたい、ハンバーグなら行かない」 

 

そんなふうに、主人を困らせた、と言っていました。 

 

次男は次男で、 

 

「何で全部長男の言う事を聞くの?」 

 

「僕は?」 

 

「何で、いつも僕の意見は聞いてくれないの?」 

 

と主人に訴えかけたそうです。 

 

長男が入院を受け入れるはずがありませんでした。 

 

両親も躾けるべきか、厳しくするべきか、今までのやり方で何も言わず長男のペースで生活させるべきなのか、もう分かりませんでした。 

 

どーすりゃいいの? 

 

まさに八方塞がりでした。 

 

私はもう疲れており、笑顔でいられるわけない! 

 

生活リズムをまず整えよう、昼夜逆転を直させるなんて、できるわけない!

 

そんな事言うなら、やってみてよ。 

 

この子達と24時間、エンドレスに過ごしてみてよ! 

 

やれるならやってよ! 

 

そんな気分でした。 
 

 

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207 切り替えの難しい次男

207 切り替えの難しい次男 

 

2022年7月

 

反抗的な態度な多い次男でしたが、落ち着くと寝室で寝る前に学習をしたがりました。 

 

学校の宿題は提出しない日もありましたが、担任の先生に、 

 

「とにかく、次男の心が安定する事を優先したいので、宿題が提出できなくても強い指導はしないで下さい」 

 

とお願いしていました。 

 

私は次男に宿題をやっていない事は指摘せず、次男のやりたがる学習を一緒にしていました。 

 

次男は寝る前に動画止めてから、気持ちの整理がつくまで地団駄を踏み、暴言を吐きます。 

 

塾の先生からいただいた助言を守り、反抗的な態度は指摘せず、躾けは諦め、無反応で対応する事を続けていました。 

 

【目に見えて変わった!】

 

という事はありませんが、少しずつ、反抗が収まっているのかな、と感じる日もありました。 

 

・・・

 

その時期次男は九九や漢字に興味がありました。 

 

できる事を認め、楽しく学習を続けていると次男がご機嫌で眠りにつく日が増えていきました。 
 

 

・・・

 

発達凸凹塾の先生には、 

 

次男さんは頑張りたい気持ちのある子なので、切り替えの時にちょっとサポートすれば大丈夫です。

 

何にでも全力なので切り替えるのが苦手なんですよね。

 

大切な個性だなぁと思います。 

 

と指導記録をもらいました。 

 

・・・

 

私は何とか平和に動画を止め、次男を寝室に連れて行きたい!と願っていました。

 

次男が動画よりも、私との寝室での学習が楽しい!と思ってくれるよう、次男の好きなマインクラフトの中の漢字をメモして学習したり、九九表を作ったりしていました。 
 
 

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206 次男の支援級への転籍の相談

206 次男の支援級への転籍の相談 

 

2022年7月14日 

 

次男の支援級への転籍の相談をするために学校へ行きました。 

 

次男の在籍する1年1組を通り、15メートルほど廊下を進むと支援クラスがあります。 

 

支援クラスを見学するために、授業中で静まり返った廊下を私は歩いていました。

 

前方から黄色帽子を目深く被り、肩を顎のあたりまで上げて体を小さくしながら歩いている次男とすれ違いました。 

 

あ!次男だ!立ち歩きしてる!と思い、私は、

 

「よー!」 

 

と手を挙げて、小さく声をかけました。 

 

次男は私をちらっと見て、少しハニカミ、どこかへ歩いて行きました。 

 

支援員さんは付いておらず、1人でふらふらしていました。 

 

・・・

 

支援クラスを見学後、クラスを受け持っている先生方と面談をしました。 

 

私は支援クラスの先生に次男の情緒を理解してもらうため、なぜ次男が学校に恐怖心があるのか、今までの兄との関係性などの話をしました。 

 

支援クラスに転籍する事に関して、担任の先生は、 

 

「授業中、迷惑行為などは一切ありません」

 

「立ち歩きで授業を聞いていない事で、今後の学習が心配です」 

 

「ゲームが好きならタブレット学習の方が楽しくできるので、支援クラスでタブレット学習をした方が次男が伸びるのではないか」 

 

「集団が苦手なのであれば、人数の少ない支援クラスの方が心地良いのではないか」 

 

「あくまでも本人の希望を優先させましょう」 

 

と話していました。 

 

私も担任の先生と同じ意見でした。 

 

・・・

 

その時期まで、次男はクラスの誰とも話をしておらず、誰とも関わらず、立ち歩きをし、脱走をし、家ではデジタル漬けでした。 

 

発達凸凹塾でのタブレット学習には、とても前向きに取り組んでいました。 

 

そんな姿を見て、タブレット学習の方が次男は楽しいのだろうな、と私は感じていました。 

 

・・・

 

支援クラスは、 

 

「その子の個性に合わせて学習させる」 

 

「皆に合わせる事も少ない」 

 

と言っていました。 

 

支援クラスに移っても1年1組の授業に半分くらいは参加する。 

 

支援クラスが不必要になり、通常クラスに戻りたければいつでも戻れる。 

 

そんな説明を受けました。 

 

・・・

 

問題は本人の気持ちでした。 

 

何度か次男に、 

 

「自由に勉強できるよ」 

 

「タブレット学習だから楽しいんじゃない?」 

 

と、支援クラスを進めましたが、次男は必ず、 

 

「絶対に嫌だ」 

 

「どうして、僕は今のクラスにいちゃダメなの?」 

 

「どうして、僕だけなの?」 

 

「他の子は行かされないんだよね」 

 

「何でなの?」 

 

「絶対に行きたくない」 

 

と泣き出しました。私は、 

 

「次男が今のクラスがいいなら、今のクラスのままでいいんだよ」 

 

と話を切り上げるようにしていました。 

 

私は次男は慣れない環境が苦手なので、行った事のない支援クラスへ行く事が不安なのかな?と思っていました。 

 

きっと慣れれば、支援クラスの方が快適になるのではないか? 

 

何度か体験に行けば、支援クラスを希望するのではないか?

 

そんなふうに思っていました。 

 

・・・

 

学校側は、 

 

「夏休み明けから、1日1時間ずつ支援クラスを体験させてみます」 

 

と言い、その日の話合いは終わりました。 
 

 

 

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205 長男の事

205 長男の事

 

2022年7月

 

長男は、不登校前、好奇心の強い子だったように思います。

 

不登校になってからの長男は、嫌な事には手をつけない。 

 

分からないかもしれない事にも手をつけない。 

 

そんなふうに、全てから逃げており、私はこの子はこの先どう生きていくのだろう? 

 

どんな人生を送るのだろう? 

 

そう不安に感じることがありました。 

 

・・・

 

しばらくの間、前向きに先生に提出していた1日2枚のプリントも、最近は提出していませんでした。 

 

学習の際、下の子のお世話もあり、私が長男の横にべったり付き添いきれない事も学習に気が向かない原因の1つだったのではないか、と思います。 

 

・・・

 

「動画を見ないで寝るんだ!」 

 

と頑張っていた時期もありましたが、10日ほどでギブアップし今は私が夜中3時ごろに目を覚ますと、横で寝ている長男の布団の枕元からスマホのライトが漏れていて、 

 

「あー、まだ見てるんだな」 

 

と毎日思っていました。 

 

・・・

 

学習に関して、私が何かを教えようと口出しすると、 

 

「誰にも、何にも教えてもらいたくない!」 

 

と嫌がり、全て自分で回答したがる傾向がありました。 

 

主人と学習するとスムーズな事もありましたが、基本的には主人は帰りが遅く、私と学習するため、やる気が出ないようでした。 

 

・・・

 

この時期、私が娘を、 

 

「かわいい、かわいい」 

 

という事を長男はとても嫌がりました。 

 

自分以外の弟妹が褒められることに過剰に反応するのです。 

 

長男が弟妹の悪口を言い出すと、私は長男が目の前にいても、長男の言葉には全く反応せず、聞こえていないふりをし続けました。 

 

視界に入れず、無視していたのです。 

 

長男の訴えかけてくる、次男と娘の悪口をどうしても受け入れる事ができませんでした。 

 

どうしても優しく対応ができず、そんな自分に腹が立つ、そんな日々でした。 

 

口をひらけばマイナスの文句ばかり言う長男に不快感を感じ、 

 

「分かったから、もう、黙っていてよ」 

 

と言ってしまう事もありました。それでも長男はムキになって、 

 

「ねー。お母さんもそう思うよね?」 

 

「思わないの?」 

 

「え、無視?」 

 

としつこく聞いてきます。 

 

同じ空間に次男も娘もいます。

 

下の子達の前で、長男の言う、次男と娘に対する悪口に共感する事はできませんでした。私は、 

 

「長男はそう思うんだね、お母さんは思わない」 

 

そう答えるのが精いっぱいでした。 

 

・・・

 

この子は、私に何を求めているのだろう・・・ 

 

私がどんな反応をしたらこの子の心は満たされるのだろう・・・ 

 

周りを否定し、非難し、自分を正当化する。 

 

この子はなぜそんな事ばかりするのだろう・・・ 

 

 

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204 主人の実家での次男の様子

204 主人の実家での次男の様子 

 

2022年7月8日 

 

夏休み前になると、次男の様子がおかしい日が多かったです。 

 

今までは、私の作ったもの以外食べない、などがありましたがこの日は、私が作ったものですら嫌がりました。 

 

「お母さんが触ったから食べれない」 

 

「お腹空いた」 

 

と言います。私が、 

 

「え・・・」 

 

「何も触らないでご飯作る事なんて出来ないよ」 

 

と言っても、 

 

「ねー、お腹空いた」 

 

と言い、私が、 

 

「今作るね」 

 

と言うと、 

 

「触らないでよ!食べれない!」 

 

と言う。 

 

「・・・」 

 

どうすりゃいいの? 

 

そんなやり取りを何度もした覚えがあります。 

 

次男はお腹が空いている。 

 

でも私が作ったものは食べられない。 

 

他の誰が作ったものも食べれられませんでした。 

 

自分で作ることもしません。 

 

毎日ではありませんが、特にとても暑い日などはしんどそうにしていて、訳の分からない事を言う日が多かったです。 

 

・・・

 

そんな状態の中、私を省いた主人、長男、次男、娘の4人で主人の実家へ帰ることになりました。 

 

主人の実家はとても遠く、新幹線で3時間ほどかかります。 

 

確か、2泊3日か、3泊4日ほどの滞在でした。 

 

次男は滞在中、リビングに入れず、リビング横の小さな部屋に置いてあるソファの後ろに隠れ、ずっとゲームをしていたようです。 

 

次男は、主人の実家の祖父母とは話さず、笑いもせず、食事にも手を付けなかったと聞きました。 

 

お腹が空き過ぎるとコンビニへ行きたがり、主人が連れて行ったようでした。

 

外食先では食べたそうですが、基本的にはずっとゲームをし、交流をしなかったようでした。 

 

私は出発前に、義理の母に次男が偏食が酷く食事が大変な事、情緒が不安定であることを伝えていました。 

 

滞在を終え、子供たちが家に帰ってくると、義理の母から、 

 

「思っていた以上に大変そうね」 

 

「日々の苦労を痛感しました」 

 

「大丈夫ですか?」 

 

と、私を気遣うメッセージが届きました。 

 

長男もきっと、昼夜逆転だったはず、次男はあんな感じだし。 

 

そりゃそう思うよね・・・ 

 

義理の母は長男の不登校の事を知っていますが、主人には長男よりも次男が凄く心配、と言っていたそうです。

 

長男の昼夜逆転に関しては、起こして規則正しく生活させた方が良いのでは?

 

と、助言してくれたようでした。

 

私は子供たちが不在のその数日間、一歩も外へ出ず、誰とも話さず、食事もとらず、お風呂にも入らず、ソファの上から全く動かずに過ごしました。

 
動かず、と言うよりは、動くことが出来ませんでした。 

 

その時、 

 

「あれ、私は日々の生活に疲れているのかな?」 

 

と初めて感じました。 

 

 
 

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203 暴言は不安からくる攻撃なのか?

203 暴言は不安からくる攻撃なのか? 
 
 
長男は、次男が生まれてしばらくしてから、 

 

【自分の意見を通したい!】 

 

【自分が絶対に優先!】 

 

という思いがとても強い子になりました。 

 

次男、娘と比較しても【自分の意見が絶対】で自分が我慢し、次男、娘の意見を優先させてくれた記憶はありません。 

 

多くの事の決定権を長男が持ち、長男が「嫌!」と言えば、次男、妹、両親でさえも長男に従う、それが我が家のルールになっていたような気がします。 

 

主人がどんな気持ちだったのかは分かりません。 

 

私は長男が面倒な事を言い出さないかと常に神経を使っていました。

 

次男と娘に対しては感じた事のないようなストレスを長男に対してのみ感じていたのです。

 

長男に対し、 

 

この子は面倒だ 

 

わずらわしい 

 

育てにくい 

 

と、どこかで感じていたと思います。 

 

学校に行かず、毎日家にいる長男が、一方的に、ご機嫌にゲームの話をし続ける事がよくありました。

 

こちらの相槌も気にせず、ひたすら話をし続けます。 

 

毎日毎日繰り返されるその時間を苦痛に感じ、 

 

【同じ空間にいる事がしんどい】 

 

そんなふうによく感じていました。 

 

・・・

 

長男は実家へ行って祖父母以外の人に会う、ゲーム友達以外の友人に会うなどのイレギュラーな事がなければ、とても落ち着いていて穏やかで優しい事が多かったです。 

 

それでも何かのきっかけでストレスを感じると暴言が始まります。 

 

先日は何か探し物をしており、物がなくなったことを私のせいにして責め立ててきました。 

 

「お前みたいに性格悪い女なんてクズだ」 

 

「よく人にそんなに性格悪くなれるな」 

 

「どれだけ自分勝手なんだ」 

 

とにかくこちらが傷つくことをガンガン言われ続けました。 

 

私は言い返さず、ずっと黙っていました。すると長男は、 

 

「無視かよ、このクソババァが!」 

 

と泣きじゃくりながら暴言を吐き続けるのです。それでも、私が何かを言えば、 

 

「黙れ!うるせえ!このやろう!」 

 

と暴れだすので、私はただただ黙っていました。 

 

私はどう対応するのが正解なのか全く分かりませんでした。 

 

相談して、唯一ためになったのは、不登校克服ママの【過保護にする】という対応方法です。 

 

私はきっとうまくできておらず、長男の不安定が続くのだろうと感じていました。 

 

・・・

 

長男の事を児童精神科で相談すると、 

 

「不安の強い子が周りを攻撃しやすいです」 

 

「自分自身を守る防衛本能です」 

 

「発達障害の子は不安が強い子がほとんどです」 

 

「その場合、子供の不安な場面に寄り添って大丈夫だ!という体験を重ねる訓練をします」 

 

「こちらの病院でもやっています、療育を受けますか?」 

 

と聞かれました。 

 

長男は病院にも絶対に行かないので、療育を受けさせることは不可能でした。 
 

 

 

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202 次男の問題行動

202  次男の問題行動 

 

2022年7月 

 

次男は相変わらず学校では誰とも話さず、立ち歩きをし、授業に参加しませんでした。

 

「学校では一言も声を出していない」 

 

と担任の先生から聞きました。 

 

・・・

 

長男のゲーム友達がほぼ毎日家に遊びに来ており、次男は朝、 

 

「今日はくる?」 

 

と長男の友人が来ることを凄く楽しみにしているのに、学校から帰ってくると長男たちが遊んでいるゲームの中には入れてもらえません。 

 

いつも長男の友人が来ている時は、部屋の片隅でお山座りをし、1人無表情で隠れるように動画を見ていました。私が、 

 

「次男も遊びたいんじゃないの?」 

 

と次男に聞いても、 

 

「入れてくれない」

 

と小さな声で言い、諦めている様子でした。 

 

私は毎日見るその光景をやるせない気持ちで見ていました。 

 

この頃を振り返ると、私は、長男が不安定にならない様に、と長男の気持ちばかりを優先し、次男を我慢させてしまう事が多かったように思います。 

 

表面的には次男を我慢させてしまうのですが、次男が可哀そうになり、長男に対して不快感を抱くことがありました。

 

きっとその感情は私の顔や態度に出ていて、長男は敏感に感じ取っていたと思います。 

 

・・・

 

2022年7月 

 

懇談会がありました。 

 

次男の担任の先生が、 

 

「次男さん、一日中黄色帽子を目深く被り、何度声をかけても帽子を取りません」 

 

「ランドセルも机の上に置きっぱなしで、体を隠しているような感じです」 

 

「給食の時間には、ランドセルをどかそうね、と声をかけ、ロッカーにランドセルをしまってもらっています」 

 

と教えてくれました。私が、 

 

「入学後ずっとですか?」 

 

と尋ねると、6月中旬からだと教えてくれました。私は、 

 

「周りや先生に迷惑がかかっていないのであれば、彼なりの理由があるかもしれないので、そのままにしておいて下さい」 

 

「強い指導や、無理やりどかしたりはしないで下さい」

 

と先生にお願いしました。 

 

その他にも、 

 

「裸足になっていることがあります」 

 

「授業中に教卓の下、まぁ僕の足元ですね、そこで寝っ転がっている事もあります」 

 

「廊下ではよく寝っ転がっています」 

 

と言われました。 

 

・・・

 

家に帰り、【帽子被ったまま】【廊下に寝っ転がる】などをネットで調べました。 

 

「帽子をかぶったまま、ランドセルで体を隠す」という行動は、 

 

自閉スペクトラム症の子によく見られる症状。本人なりに、外界からの刺激を絶つ行為。と書いてあります。 

 

裸足、寝っ転がりは、何かに体を密着させる事で安心感を得る事が出来るための行為。 

 

本人にとっては抱擁されている感覚になるため落ち着く行為。 

 

この場合は愛着障がい(親子間の愛着形成が十分ではない子)の場合もある。 

 

教卓の下など、狭い空間に潜り込むのは安心感を得るための安全確認行為。 

 

と書いてあります。 

 

「・・・」

 

私、そんなに愛情薄いのか・・・? 

 

とても手をかけ、可愛がっているつもりなのに・・・ 

 

子供を育てる自信がどんどん無くなっていきました。 

 

帽子をかぶり続けているのも、机の上にランドセルを置きっぱなしなのも、教卓の下で寝っ転がっているのも、うちの子だけです。 

 

私は学校中のどの親よりも、愛情をかけていないのだろうか? 

 

そんな気持ちになってしまうのです。 

 

この頃から、私は、次男は支援級の方が良いのではないかな?と思うようになっていきました。

 

 

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201 実家での出来事

201 実家での出来事

 

2022年7月3日 

 

親族の集まりで、車で1時間半かかる実家へ行きました。 

 

実家では何家族かが集まり、沢山の人数で食事をしました。 

 

・・・

 

夜の9時ごろ帰る事になりました。 

 

食事中から長男はとても不安定な様子でした。 

 

食事を終え自宅へ帰るために車に乗る際、長男の機嫌は最悪な状態だったと思います。 

 

完全に目が吊り上がり、誰にも心を開かない、そんな雰囲気を醸し出していました。 

 

いつもは帰り際に、祖父母に抱き着くのですが、祖父母を視界に入れる事さえしませんでした。 

 

ただ助手席に座り、不機嫌な雰囲気を醸し出し、下を向いてゲーム画面のみを見ていました。 

 

昔から長男は助手席にしか座りません。 

 

絶対にです。 

 

我が家では無言の了解で長男が助手席に座ります。 

 

その日、娘が眠いのか、 

 

「私の隣がいい」 

 

と泣き出しました。 

 

運転は私です。 

 

娘は私の横じゃないと嫌だと半分叫ぶように泣いていました。 

 

長男が助手席から動く気配はありません。 

 

私は長男に、 

 

「娘ちゃん、眠いから寝ちゃうまでは後ろでもいい?」 

 

と聞くと、長男は、 

 

「は?弟の隣に座れるわけないだろ」 

 

と、あいつの隣なんかに座れるかよ!と言わんばかりに私を睨みつけてきます。 

 

弟はそのやり取りを後部座席から見て、無表情で固まっています。 

 

長男に何度お願いしても、返答が変わることはありませんでした。 

 

娘はまだ小さく、長男が絶対に助手席に座る、という我が家のルールを分かっていなかったと思います。 

 

娘に後ろで座るようにお願いしても、 

 

「いやーーーいやーーー」 

 

と泣くだけでした。 

 

長男と娘に、どちらかが席を譲るようどれほどお願いしても一向に解決しないため、私は娘を運転席と助手席の間に座らせることにしました。 

 

すると今度は娘が、 

 

「きつい!きつい!お腹痛い」 

 

ベルトの締め付けがきついと泣き出しました。 

 

あーーーーー 

 

もーーーーー 

 

皆わがままばっかり!そんな気分で、 

 

私は結局、 

 

「もー、娘を抱っこしたまま運転する!」 

 

と言いました。

 

するとルールを破ることが嫌いな長男が、 

 

「だめ!」 

 

「絶対だめ!」 

 

「抱っこで運転は絶対だめ!」 

 

と叫びだしました。 

 

どーすりゃいいんだよ! 

 

という状況で、私は長男の叫びを無視して出発しました。 

 

親族が我が家のやり取りを見ながら、見送るのをずっと待っていた事もあり、一刻も早く出発したい気持ちでした。 

 

長男は車の中で娘に対して暴言を吐き始めました。 

 

「妹ばっかり可愛がりやがって」 

 

「女だからか」 

 

「小さいからか」 

 

「そんなもん関係ねーだろ」 

 

「妹、わがまますぎる!」 

 

「何で言う事を聞くんだ!」 

 

長男はわんわんと泣きながら暴言を吐き続けます。 

 

娘に対しての暴言は久々でした。 

 

・・・

 

普段大らかで何も言わない姉から、帰宅後に、 

 

「長男君、夜ご飯の時から、明らかにおかしかったよね」 

 

「全然笑わない」 

 

「ずっと目が吊り上がっていたね」 

 

「心ここにあらずな感じで・・・」 

 

「なるべく話しかけるのやめておいたんだよね・・・」 

 

「なんか、別人みたいな雰囲気だった」 

 

「やっぱり、長男くんは普通の状態ではないね・・・」 

 

「とにかく、あんたに言い返してくるね」 

 

「出発後、車で大丈夫だった?」 

 

と聞かれるほど、長男は周りの親族から見ても、目に見えて様子が普通ではありませんでした。 

 

長男は安定すると必要以上に優しい言葉で周りに気を使い、私の食事などを褒め、不安定になると周りを激しく否定し攻撃的になりました。 

 

そんな激しい浮き沈みを繰り返していました。 

 

とても浮き沈みが激しく、シンプルに【普通の状態】があまりありませんでした。 

 

【極端に良い】か【極端に悪い】かしかないのです。 

 

・・・

 

私は、思いつく全ての相談所に相談しつくしていました。

 

ここは行かなくていいかな?と行かなかった相談所はありません。

 

それらの相談所からは、参考になるようなアドバイスをして貰えたことは一度もありませんでした。

 

どこに何を相談したら良いのか、もう分かりませんでした。 

 

・・・

 

長男が通っている児童精神科の診察時間はたった10分で、現状報告をするだけでした。 

 

「今はこんな状態です」と言う私に、医者が、 

 

「以前よりはよい方向に向かっていますね」 

 

と言って終わり。 

 

そんな感じでした。 

 

他の児童精神科も最短で診察してもらえるのが4か月待ちです。 

 

学校や行政の相談所へ行っても、 

 

「お母さん、大変ですね、でもやりようがないです」 

 

と言われるだけでした。 

 

私は一体誰に相談したら的確な対応方法を教えてもらえるのだろう。 

 

どんな対応をしたら子供たちが良い方向へ向くのだろう。 

 

もう、1年近く考え続けていましたが何も分からないままでした。 

 

・・・

 

昔は朝から晩まで公園にいて、どんな友達とも仲良く遊んでいたのに・・・。 

 

今は慣れない友人に会うと、2時間くらいで様子がおかしくなる。 

 

帰宅後には高い頻度でパニックになる。 

 

そんな事を繰り返していました。 

 

・・・

 

そもそも特定のゲーム友達以外には会いたがらず、外では遊びたがりませんでした。 
 

 

 

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200 機嫌のよい日が増えているように見える

200 機嫌のよい日が増えているように見える 

 

2022年7月前半 

 

長男が朝6時に起き、機嫌がよく、娘と外で遊んでいました。 

 

次男にも優しく、長男に優しくされている事が嬉しい次男は、 

 

「学校へは行かない、長男と遊ぶ」 

 

と言いだしました。 

 

私が次男をなんとか促し集合場所へ向かわせようとした時に、長男が、テレビをつけてゲームを始めました。 

 

次男が反応しました。 

 

ようやく集合場所へ向かいかけていた足を止め、テレビ画面に釘付けになっています。 

 

私はそれを見て、長男に、 

 

「ちょっと今はやめて。学校に行こうとしている子がいるのに」 

 

と言いました。長男はそれを聞いて、 

 

「あ・・・」 

 

と言い、テレビを消しました。 

 

・・・

 

次男を送りながら、私は、 

 

「あー、また余計な一言を言ってしまった」 

 

「『学校に行こうとしている子がいるのに』は明らかに嫌味に聞こえる、言わなければよかったな・・・」 

 

「帰ったら、長男機嫌悪いんだろうな」 

 

「折角元気に朝起きてきたのに、また不機嫌になっちゃうな・・・」 

 

と思いながら帰ると、長男は私に向かって、 

 

「お母さん、さっきの言い方はちょっと酷くない?」 

 

と冗談交じりに、怒らずに伝えてくれました。私が、 

 

「そうだよね、嫌だったよね」 

 

「長男、お母さんに嫌って伝えれるようになったね」 

 

「前はあまり言わなかったよね」 

 

と言うと、長男は、 

 

「そうだね」 

 

と言い、機嫌が良さそうでした。 

 

そんな風に落ち着いており、何となく回復してきているな・・・ 

 

小さい頃から難しい子と思い込んで育ててきたけど、本当はとても優しい子なのだろうなぁ・・・ 

 

と思っていました。 

 

・・・

 

長男が落ち着いていて、元気で明るいと、我が家の全員が元気になりました。 

 

私も、次男も娘もです。 

 

私と次男は長男の不機嫌時の攻撃対象なため、特に影響を受けました。 

 

次男は長男の攻撃にあうと、黙り、無表情になり、その後私に当たる事が多かったです。 

 

私は長男に、 

 

「長男が元気でみんなに優しくしてくれると、家の中が明るくなる」 

 

「ありがとうね」 

 

と言っていました。長男は、 

 

「僕は関係ないでしょ、でも、そうなのかな・・・僕って凄いね!」 

 

と笑いながら返してきたり、 

 

「いや、いや、僕は関係ないよ、お母さんのお陰だよ」 

 

という事もありました。 

 

・・・

 

そんな穏やかな日もありますが、日によって長男は、次男への否定的な発言、態度が酷い日がありました。 

 

原因は分かりません。 

 

ここ最近は落ち着いており、行き渋りの時のように次男を酷く否定する事はほとんどありませんでした。 

 

・・・

 

2022年7月1日 

 

この日はなぜか、長男は次男にとても酷く当たりました。 

 

ギリギリ学校に行けている感じの次男の不安定さを心配していた私は、励ましのつもりで次男の頑張りを認める発言をよくしていました。 

 

長男は基本的にはずっとリビングにいるので、私が次男を褒めている空間にはいつも長男がいました。私が次男に、 

 

「足し算始まったんだね」 

 

「楽しい?」 

 

「頑張ってるね」 

 

「今日も1日お疲れ様」 

 

そんな普通の会話です。 

 

それ以外にも、私が次男の担任の先生から聞いた頑張った事を次男に話すと、長男は敏感に反応し、 

 

「こんなんで褒められるの?」 

 

「クソバカでもできるし」 

 

「こんなバカ褒める意味ない」 

 

「無駄」 

 

そんな事を次男に言い続けます。 

 

とにかく言い方が酷いのです。 

 

そんな長男の姿を見ると私の頭の中に児童精神科の先生の言葉がよぎるのです。

 

「お兄ちゃん、異常だよ、どう見たって異常、薬を飲ませなさい」

 

安定している時は、何でそんな事言うの!酷い!と思えるのに、酷く不安定になると、

 

「やっぱり、おかしいの?」

 

「この子は異常なの?」

 

「薬を飲ませるべきなの?」

 

と私の心は揺れてしまうのです。

 

・・・

 

幼少期からずっと長男は次男が褒められたり、認められたりすることが不快なようでした。 

 

自分以上に次男が注目される事もとても嫌がりました。 

 

この日長男は、次男に攻撃する以外、他の家族とはとても穏やかに関わっていました。 

 

 

 
 
 

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199 2022年7月、夏休み前の長男の様子

199 2022年7月、夏休み前の長男の様子 

 

2022年7月7日 

 

長男が次男の通う発達凸凹の子専門の塾に「行ってみたい」と言うので連れて行きました。 

 

その塾は完全個別指導です。

 

繊細で人と関わる事が苦手な子が多いため、生徒が安心して塾に来れるよう、2階建ての民家風の建物の中には先生1人と生徒1人だけだと言っていました。

 

塾はとても人気でした。

 

体験はすぐにできるのですが、通いたくても席が空くまで3年待ちでした。

 

不登校枠は半年ほど待てば空く、との事でした。 

 

次男は単発で空きが出た時に行っていました。

 

この日は長男の体験の日です。

 


新しい場所、知らない事をする事に強く抵抗する長男は、塾へ行く前そわそわし、とても緊張していました。 

 

塾へ行ってからも、私の手を離さず、同じ室内にいるよう要求しました。 

 

長男は先生と少し話すと、私と離れ1人で教室に残ることが出来ました。 

 

緊張していましたが、次男のように部屋に入れないなどはなく、先生の穏やかで大らかな雰囲気で安心している様子でした。 

 

帰宅すると長男は、 

 

「あの先生、僕好き」 

 

「凄いねっていっぱいいってくれた」 

 

「通おうかな」 

 

と言いました。 

 

先生からの指導報告書には 

 

・とても素直 

 

・算数が好き 

 

・工作や絵が好き(特に模写) 

 

・社会・理科・英語が嫌い 

 

・深く話をしていくと、教科と言うよりも書くことが嫌い 

 

・言葉のチョイスが極端 

 

・とにかく素直でエネルギーのある子 

 

・パソコンに興味あり 

 

と書いてありました。 

 

・・・

 

5月末から週に1,2回のペースで何度も担任の先生が家庭訪問をして下さり、長男もそれを喜んでいるように見えました。 

 

7月になり夏休みが近づくと、担任の先生が、 

 

「夏休みは学校に足が向くことを目標にしましょう」 

 

「僕以外の、教頭先生などにもさり気なく会えるといいなと思います」 

 

「夏休みの頑張り目標を長男さん主体で決めましょう」 

 

「その前の、7月13日に家庭訪問に行きます」 

 

「長男さんからリクエストのあった、夏休み日誌も持っていきますね」 

 

と話してくれました。 

 

・・・

 

長男は穏やかに過ごしているものの、現状維持、という感じでした。 

 

以前のように 

 

「学校へ行きたい」 

 

という事はなく、学校へ行く意欲は下がってきているのかな、という印象です。 

 

・・・

 

2022年7月13日 

 

先生が家庭訪問に来ました。 

 

夏休みの宿題計画表を2人で作成したようでした。長男は、 

 

「漢字ドリルを頑張りたい」 

 

「夏休みはまず、週に1回は学校へ行けるように頑張りたい」 

 

と言っていたそうです。 

 

夏休み、7月26日に学校へ行く約束をしたようでした。 

 

先生が帰宅すると長男は顔が晴れ、嬉しそうにしていました。 

 

 
 

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198 次男の行き渋りと児童精神科の事

198 次男の行き渋りと児童精神科の事 

 

2022年6月末

 

次男の立ち歩きが日に日に酷くなっていました。 

 

担任の先生が、次男に、 

 

「掲示板の折り紙を20個作って」 

 

と次男に仕事を与えてくれました。 

 

席で何かする事がある時は、比較的座っているようでした。 

 

・・・

 

2022年6月28日  

 

この日の朝は、私が用意した朝ご飯は嫌だと言い、 

 

「ラーメン」 

 

と言うので、 

 

「はいはい」 

 

と言ってラーメンを出し、少し食べて、 

 

「やっぱり牛丼」 

 

と言うので、また、 

 

「はいはい、喜んで」 

 

と笑いながら牛丼を作り、牛丼も一口食べただけで、冷凍庫の中のアイスを食べて学校へ出発しました。 

 

無気力で全然支度をしないため、通学団の集合時間には間に合いませんでした。 

 

そんな次男の姿は、長男の行き渋り時の無理難題にそっくりでした。 

 

私は、集合時間に間に合わせる事を頑張っても意味がないと、長男の行き渋りの時に学んでいたため、担任の先生に、 

 

「次男のペースで登校させるので、遅刻する日があると思います」 

 

とあらかじめ伝えており、間に合わせるためにイライラしないよう、対策していました。 

 

・・・

 

行き渋りが激しいのは大体月曜日でした。 

 

長男の行き渋りの時も、今の次男も、休み明けの月曜日に不安定な事が多かったように思います。 

 

・・・

 

その週、私は再び次男の児童精神科に私だけで行きました。 

 

覚えていませんが、発達テストを受けるのか、今の次男の状態はどんな状態なのか、そんな相談をしに行ったのだと思います。 

 

私は次男の不安定さは長男の不登校の影響もあると考えていた為、児童精神科で簡単に長男の今までの話をしました。 

 

たまに無理難題を言ったり、弟に暴言を吐くこともありますが、今はとても落ち着いており、とても良い方に向かっている、という話をしました。 

 

私は決して長男に困っている、と言う話はしていません。 

 

あくまでも、とても大変な時期を経て、とても良い方向に向かっている、という話でした。 

 

それでも児童精神科の臨床心理士さんは私にこう言いました。 

 

「お兄さん、異常だね、それこそ薬を飲ませなさい」 

 

「お母さん、お母さんが話しているお兄さんの話、異常ですよ」 

 

「明らかにおかしい子です」 

 

「・・・」

 

私が、唖然として、 

 

「でも、とても落ち着いていて、穏やかになってきています」 

 

と言うと、 

 

「今後もし、お兄さんが弟に暴言を吐いたら、家族全員で家から出て、お兄さんを1人だけ家に置き去りにして、しばらく家に帰るのはやめてください」 

 

「暴言を吐いたら自分の周りの人は、みんな自分を見捨てていなくなっちゃうのだ、と思わせてください」 

 

「悪い事をしたら、周り人はいなくなる、それは当然の事です」 

 

「それを何度も何度も経験させ、反省させて下さい」 

 

と言いました。私はその意見には到底納得がいかず、心理の先生に、 

 

「そんな事をしたら、長男は悲しくて自信を無くしてしまうと思います」 

 

と言うと、 

 

「自信なんて、無くせばいい」 

 

「ダメな事をしてるのだから、当然です」 

 

と言われました。私は引き下がらず、 

 

 「色々な人に相談しているけれど、やはり突き放すことは良くないと思っています」 

 

と言うと、心理の先生は、 

 

「お母さん、色々な人に相談して、考えがタコ足状態だから混乱するのですよ」 

 

「方向性が定まっていませんよね」 

 

「誰の意見を聞くのか絞ったらどうですか?」 

 

「うちのアドバイスが聞けないのであれば、自分が納得のいく相談所だけにしたらどうですか?」 

 

「お兄さんが行っている児童精神科で統一した方が良くないですか?」 

 

「どうして兄弟で2か所、別の病院にしたの?」 

 

と言われ、私は悔しくてただ黙っていました。 

 

2か所別の病院にしたのは、児童精神科は予約が取れないから、予約の取れる病院に通っている、それだけの理由でした。 

 

物凄く不快な気持ちで家に帰ると、その日は長男がとても安定していて、 

 

「お母さんお帰り」 

 

と、とても明るい笑顔で私に笑いかけました。 

 

目の前の長男を見て、やはり児童精神科の先生が言った、 

 

「お兄ちゃんはどう考えたって異常ですよ」 

 

と言う言葉にまた腹が立ち、私が自分の子をちゃんと信じていればいいのだ、そんな気持ちになりました。 
 
 
 

 

 

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197 長男が寝る前の動画を制限する

197 長男が寝る前の動画を制限する 

 

2022年6月28日 

 

この日も長男は23時30分頃から布団に入り 

 

「動画は2つだけにする!」 

 

と自分で決め、2つ見ると、その後3時頃まで何度も何度も寝返りを打ちながら、動画を見る事を我慢していました。 

 

・・・

 

2022年6月29日 

 

担任の先生が家庭訪問に来ました。長男が、 

 

「僕は漢字は苦手だな」 

 

と言うので、私が、 

 

「1日1つ覚えたら1か月で30個も覚えられるよ」 

 

と言うと、 

 

「やってみようかな・・・」 

 

と言っていました。 

 

・・・

 

「僕は中二病だよね」 

 

と言い、 

 

「寂しくて、退屈なんだ」 

 

と私に訴えました。 

 

・・・

 

担任の先生はいつも私に、 

 

「今の時代は学校に行く、行かないは重要ではないので、長男が行けていない自分を責めずに、できる事を頑張ってほしい」 

 

と言っていました。 

 

先生は長男の、できた事だけを認め、できていない事を指摘する事は一切しませんでした。 

 

・・・

 

長男は自分の家にいて、自分のペースで家族や気の合う友人と過ごしている時はとても調子が良く、情緒が安定しており、穏やかな表情で前向きな発言をよくしました。 

 

とても調子が良く明るい時でも、高速で1時間半ほどかかる私の実家に一緒に戻り、祖父母以外の人、例えば私の地元の友人の子供などと過ごすと、必ず夕方頃にパニックになり、支離滅裂な事を言い、泣き出しました。 

 

そんな長男の姿を見ると、私はいつも、 

 

「家ではあんなに元気なのに、少しでも非日常な行動をするとすぐに訳が分からない事を言い出すな・・・なかなか回復しないな・・・」 

 

と心の中で思っていました。 

 

・・・

 

2022年7月7日 

 

浮き沈みの激しい長男が、また気持ちが下がっていました。 

 

学習に対しての意欲も下がりました。 

 

6月26日頃から、動画を見ずに寝る事を頑張っていましたが、それも長くは続きませんでした。 

 

あまりにも浮き沈みの激しい長男を見て、この子はうつ病なのかな?と私は心配していました。 
 
 

 

 

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196 浮き沈みする長男の情緒

196 浮き沈みする長男の情緒 

 

2022年6月末 

 

長男は、調子が悪くなると次男に暴言を吐き続けました。 

 

長男は昔から次男を異様に嫌いました。 

 

次男はそんな長男にあまり言い返しませんでした。 

 

長男は気分が落ち込んでいると、次男に、 

 

「きもい」 

 

「マジでそばで息するな」 

 

「馬鹿すぎる」 

 

「お前なんかいる意味がない」 

 

「迷惑」 

 

と言います。 

 

私は長男が次男に攻撃を始めると 

 

あー!もう!とにかく黙っていてよ! 

 

次男にこれ以上ストレスを与えないでよ! 

 

学校だけで疲れているのだから、家庭内でストレスを与えないで! 

 

と心の中で思い、長男に、 

 

 「次男悲しいから、そんな事言わないで」 

 

とお願いをすればするほど、長男の次男に対する暴言は激しくなりました。 

 

私が次男に優しく接しているからか、長男は 

 

「こんなやつに優しくするな」 

 

「甘やかすな」 

 

「だから馬鹿になるんだ」 

 

と本人の前で言い続けました。

 

2人ともの母親である私は、毎日やりきれない気持ちで過ごしていました。

 

・・・

 

長男は、不安な事があると、誰かを攻撃して不安を怒りで出しているようでした。 

 

矛先は私か次男です。 

 

長男は浮き沈みが激しく、情緒が安定している日と不安定な日の差が激しくありました。 

 

私が次男を褒めれば、長男の情緒は悪化し、次男に攻撃します。 

 

次男は頑張って学校に行っているので私は不安定な次男を励ますために、 

 

「お疲れ様」 

 

と声を書けるようにしていました。 

 

そんな言葉に長男はいちいち反応し、次男に攻撃しました。 

 

少し情緒が安定しているように見えた長男でしたが、最近また、私が少しでも話を聞き逃すと、 

 

「あ、無視か」 

 

と言い、 

 

「なんだった」 

 

と私が聞くと、 

 

「無視無視」 

 

「もーいーです」 

 

「話聞いてないなら、もーいーです」 

 

と目に涙を溜めて攻撃してきました。 

 

娘は女の子で、まだ3歳なのでずっと私に話しかけています。 

 

娘を無視して長男だけに集中する事は、私には難しく、どうしても長男の言葉を聞き逃してしまうことがありました。

 

それでも、長男はそんな私を許しませんでした。 

 

長男、次男、娘、全員の子供の心を私一人で同時に満たす事はとても難しく、私も心に余裕がなく、現状は良い方向へはなかなか向かいませんでした。 

 

 

 

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195 2022年6月次男の様子

2022年6月次男の様子 

 

2022年6月 

 

次男は寝る前に気持ちが落ち着くと、自分の好きな勉強をしたがりました。 

 

次男は数字が好きで、足し算引き算、漢字なども勉強したがりました。 

 

寝室で寝っ転がりながら一緒に勉強をする。 

 

毎朝学校まで付いて行き、帰ってからも一日頑張ってきた事を認める。 

 

ご飯も出した食事を食べなくても、文句も言わずほぼ毎日作り直しました。 

 

そんな生活をしていても、次男の暴言、無気力、反抗的な態度に変化はありませんでした。 

 

優しく対応していても一向に変わらない次男を見ていると、今の対応が正解なのか分からなくなりました。 

 

わがままをエスカレートさせていないのか? 

 

やはり、叱らなければいけないのではないか? 

 

そんな疑問が浮かびました。 

 

・・・

 

反抗、無気力は日に日に酷くなっていきました。 

 

以前次男に対する困りごとは【ADHD】の多動症状か、異常な程に激しく動き回るくらいでした。 

 

私に対して切れたり、暴言を吐いたりはしませんでした。 

 

今はとにかく無表情でご飯も食べずゲーム、動画にしか興味を示しません。  

 

それ以外の時は「暇暇」しか言いません。

 

何も言わなければいつまででも動画を見ています。 

 

・・・

 

次男は次の日学校があるので、毎日「寝るよ」と声をかけなければなりません。 

 

毎日、「寝るよ」と声をかけると、必ず暴言を吐かれました。 

 

塾の先生に言われたように私は無反応で対応するように頑張っていました。 

 

無反応で対応しても対応しきれないほどに暴れだす日もありました。 

 

娘も寝かせなければならないため、「寝るよ」の言葉に一向に返事をしない次男を諦めて、 

 

「お母さんもう寝るね」 

 

と言うと、 

 

「おい」 

 

「お前」 

 

「おい」 

 

「聞いてるのか」 

 

「答えろよ」 

 

「このくそババア」 

 

と言い追いかけてきます。 

 

主人はそんな次男の姿を見て、 

 

「長男の行き渋りの時とそっくりだね」 

 

「参ったね、次男も行かなくなるのかね」 

 

「学校に行く事ってそんなに難しいことだっけ」 

 

と呟いていました。 

 

・・・

 

ある日は、何度も何度も「寝るよ」と言っても全く無反応で無視され続け、私が、 

 

「こんなに、動画止めれないならもう見せないよ」 

 

と言うと、次男はゆっくり振り返り、据わった目で私を見て、 

 

「お前が決めるな」 

 

「くそが」 

 

と小さい声で呟き、またゆっくりテレビ画面の方に顔を向けました。 

 

その後、先に寝室に行って、娘を寝かしつけている私に向かってギャーギャーと泣きわめき、私を叩き続けました。 

 

この時期は長男が次男に酷くあったっており、次男が学校と家庭のストレスを抱えているようでした。 
 

 

 

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194 電車に乗って遠出する

194 電車に乗って遠出する 

 

2022年6月27日 

 

我が家の子供たち3人と幼馴染の子、その弟、ママと7人で電車に乗り1時間以上かけて海へ行きました。 

 

この日はとても神経を使う日でした。 

 

・・・

 

まず次男。 

 

この時期の次男はとにかく無表情、無気力でした。 

 

次男に、 

 

「みんなで電車に乗って海に行くけど、どうしたい?」 

 

と聞くと、無表情で行きたくない雰囲気を醸し出しながら、 

 

「行かなきゃいけないの?」 

 

と言うので、私は、 

 

「お父さんが家にいるから、待っている?」 

 

と聞くと、次男は、 

 

「じゃー1人で待てない」 

 

と言いました。私が、 

 

「だから、お父さんいるよ」 

 

と言っても、次男は、 

 

「だから、お母さんがいないなら待てない」 

 

と足で地面を思いっきり蹴りながら怒り口調で言い、しぶしぶついてくる事になりました。 

 

次男は出発し電車に乗り目的地に着くまでずっと私の横で、 

 

「いつ帰るの?」 

 

と聞き続けました。 

 

この時期私は次男に怒ったりはしないようにしていました。

 

それでも、あまりにしつこく聞くので私もイライラし、 

 

「だから、お父さんと待っていたらよかったよね」 

 

「帰りたいなら何で来るの?」 

 

「もー・・・」 

 

と明らかに鬱陶しそうに次男に対応していました。 

 

ひと時も私の横から離れず、他の子供たちとは一言も話さず無表情でつまらなそうにしています。 

 

海に着いても次男の様子は変わりませんでした。 

 

他の子供たちがキャーキャー言いながら海に入っていく中、海に近づかず、炎天下の砂浜でぼーっと立ち尽くしています。 

 

私が、 

 

「海、入らないの?」 

 

と聞くと、 

 

「いつ帰るの?」 

 

「ねー、いつ帰るの?」 

 

と返してくる。 

 

はぁ・・・ 

 

ため息しかでませんでした。 

 

その後も次男は1人だけ炎天下の砂浜で汗だくになりながら、ゲームをしていました。 

 

次男はまだ7歳です。 

 

一切笑わず、遊ばず、完全に子供らしさを失っていました。 

 

最後少しだけ海に入りましたがほぼ笑わず、すぐに引き上げてきました。 

 

その日は1日、私以外の誰とも話をしていないと思います。
 
・・・

 

そして長男。 

 

遠出をし長男がどんな状態になるのか、とても不安でしたが、私が、 

 

「電車に乗って幼馴染と海へ行く?」 

 

と聞くと、長男は、 

 

「うん、行ってみる」 

 

と答えました。

 

駅に着くと、幼馴染の子が、乗りたかった電車に乗れなかったようでした。 

 

その子は希望の電車に乗れなかったことが悲しくて元気がありませんでした。 

 

ただでさえ些細な事でくじけやすい長男は、その幼馴染の態度に動揺し、あたふたしていました。 私が、 

 

「長男に怒っているんじゃないよ、乗りたかった電車がもう出ちゃって悲しかっただけだよ」 

 

と言うと、少し安心して、幼馴染に近づいていきました。 

 

海では幼馴染と楽しそうに遊んでいるように見えました。 

 

・・・

 

海のすぐそばに大型の商業施設がありました。 

 

海で遊び、しばらくすると友人が、 

 

「海の近くの商業施設で映画を見たい」 

 

と言い出しました。 

 

長男は基本的に自分の意見を主張せず、 

 

「どちらでもいいよ」 

 

と答えます。 

 

とても暑い日でしたが、みんなで歩いて商業施設に行く事になりました。 

 

私は、長い間引きこもり状態の長男の気力と体力がもつのか心配していました。 

 

何の映画を見るのかなかなか決まらず、映画を見るのか、見ないのか二転三転すると、変更事が苦手な長男は、混乱し少し様子がおかしくなり始めました。

 

商業施設につき、意見がまとまらず、少し嫌な雰囲気で一旦幼馴染家族と別れ、別行動する事になりました。 

 

友人家族と離れると長男は私に支離滅裂な事を言い始め、泣き出しました。 

 

娘はベビーカーで寝ており、次男は『帰りたい』と横でずっと言っている。 

 

私が、

 

「もう帰ろう」 

 

と言っても長男はなぜか納得せず、怒って私に文句を言い、泣いていました。 

 

次男はその横で、 

 

「早く帰ろ、早く帰ろ」 

 

と言っています。 

 

・・・

 

しばらくし、再び幼馴染と合流し、その子が長男に、 

 

「さっきはごめんね」 

 

と謝ったようでした。 

 

すると長男の顔は明るくなり、その後みんなで仲良く食事をし、電車に乗って無事帰路に着きました。 

 

幼馴染家族の子供たちの、元気で明るい子供らしい振る舞い、笑顔、安定している雰囲気をみると、私はいつも、

 

何でうちの子は2人ともこんなに手がかかるのだろう・・・

 

なぜここまで子供らしさを失ってしまったのだろう・・・

 

と思ってしまうのでした。 
 
 
 

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193 次男の反発

193 次男の反発 

 

2022年6月 

 

発達に偏りのある子の通う塾の先生に暴言や癇癪が酷い事を相談すると、 

 

「例えば、ゲームなど本人が楽しい事をしていた直後に、ストレスを感じるであろう宿題などをさせると切り替えが難しい子は癇癪を起しがちです」

 

「好きな事の直後に嫌な事をさせない様に気を付けてください」

 

「反抗的な態度になっても無反応で対応して下さい」 

 

「とにかく反応しないで下さい」 

 

「子供は相手が反応する事をし続けます」 

 

「お母さんが叱ったり、反応すると問題行動を止めない場合が多いです」 

 

「暴言などの問題行動に対して無反応で対応する事を3週間頑張ってください」 

 

「3週間位で今よりは良くなっていくと思います」 

 

「しんどいですが、頑張って下さい」 

 

と言われました。 

 

反応しないように頑張りましたが、 

 

「お風呂だよ」 

 

「ごはんだよ」 

 

「そろそろ寝ようか」 

 

と話しかけるだけで、見ている動画を止めなければいけない事に酷く反発し、こぶしをバンバン床に叩きつけながら、泣きわめいて暴言を吐きました。 

 

そんな次男に対して、無反応での対応する事はとても苦痛でした。 

 

注意しなくていいの? 

 

注意しなくてエスカレートしないの? 

 

何も言わなければ悪い事と認識しなくないの? 

 

どんな子に育ってしまうの? 

 

我が子の将来に対する不安と恐怖、それ以外にも人として不快感を与え続けられる事がとても憂鬱でした。 

 

児童精神科で言われたように薬を飲ませたら、暴言が減り、立ち歩きも減り、次男自身も苦痛が減るのだろうか? 

 

薬を拒否する私がおかしいのだろうか? 

 

できる事が増える 

 

自信がつく 

 

暴言が減る 

 

それは、本当だろうか? 

 

暴言が減れば私も次男にイライラする事が減り関係性が良くなるのではないか? 

 

色々な疑問が浮かびましたが投薬には踏み込めませんでした。 

 

ただ、平和に暮らしたい、それだけでした。 

 

・・・

 

反発の激しい次男は朝の支度の時間になると、死んだような顔で、 

 

「あと何日で休み?」 

 

「学校長すぎる」 

 

と言うので、私は毎回、 

 

「休めばいいよ」 

 

と心から言うのですが、次男は休むことはしませんでした。 

 

・・・

 

最近は以前よりも靴下、靴、服の素材などで激しく不快感を訴えました。

 

卵の殻を触っても匂いがすると言い異常に手を洗うなど、匂いにも敏感になっていました。 

 

・・・

 

朝、不快そうに反発する姿は、長男が行き渋り時期の姿にとても似ており、私は、 

 

「あー、この子ももうすぐ行かなくなるな」 

 

「我が家は2人不登校でゲーム中毒になるんだ」 

 

何がいけなかったのだろう・・・ 

 

そんな事ばかり考えていました。 

 

・・・

 

発達障害の子を専門に見ている塾へ行くと、先生から、 

 

本日、次男さんすごく頑張りました。 

 

たくさん褒めてあげてください。 

 

今日の様子を見ていて、少し安心しました。 

 

もちろんちゃんとしたサポートが必要ではありますが、言葉でのやりとりや勉強の様子がばっちりでした。 

 

本当によく頑張ってくれました。 

 

お母さんにかまって欲しい要求が強くみられます。 

 

と連絡をもらいました。 

 

塾が終わると次男の顔は明らかにキラキラしており、私にも優しくなり、普段人に懐かない次男が帰り際には先生に抱きついていました。 

 

かまってほしいか・・・ 

 

これ以上どうやって・・・ 

 

と言うのが本音でした。 
 

 

 

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192 次男の授業参観

192 次男の授業参観 

 

2022年6月 

 

次男の授業参観がありました。 

 

立ち歩きの酷い次男が、授業中どんな行動をするのか分からないため、クラスの授業には参加せず、通級クラスで個別で授業を受けることになりました。

 

担任の先生も授業参観なので、次男に手を掛けられないと言い、私も何も知らない保護者達に立ち歩きをする次男を好奇の目で見られることが嫌でした。 

 

・・・

 

土曜日が参観日だった為、この日は主人が見に行きました。 

 

帰ってくると主人は、 

 

「態度が悪すぎる」 

 

「先生たちへの態度が失礼すぎる」 

 

「酷い」 

 

「態度が耐え難い」 

 

と言っていました。 

 

どうやら次男は通級の先生に失礼な態度をとったようでした。 

 

私は行っていないのでどんな態度だったのか詳しく分かりませんが、主人は不快に感じたようでした。 

 

担任の先生からは失礼な態度をとる、他者の邪魔をする、などの迷惑な行動は一切ないと聞いていたので少し不思議でした。

 

・・・

 

この時期次男はとにかく反抗的でした。 

 

次男が自分で着替えた後、服が前後反対で、 

 

「反対だよー」 

 

と言うだけで、 

 

「そんなもん意味あんのかよ」 

 

「どうでもいいだろう!」

 

「うぜーな」 

 

「うるせー」 

 

「だまれ」 

 

と言われます。 

 

一言言うと何倍にもなって攻撃的に言葉を返してきます。 

 

とにかく、普通の会話をする事が出来ませんでした。 

 

次男はまだ、7歳です。 

 

こんなにも反発するものなのだろうか・・・ 

 

・・・

 

対応に困って姉に相談をすると、 

 

「実家に来ると優しいよ、変な言い方あまりしないよ」 

 

「まぁ、返事は全然しないよね」

 

「反対言葉ばっかりいってるんじゃない?」 

 

と言っていました。 

 

・・・

 

インターネットで【7歳児 反抗的】と調べると【挑発性反抗障がい】と言う言葉が引っ掛かりました。

 

読んでいくと児童精神科で次男が診断されている【ADHD】の子供の5割が【挑発性反抗障がい】を併発する。と書いてありました。 

 

あーぁ、この反抗も発達障害のせいなの? 

 

神経を逆なでするような言葉ばかり使う次男に、どう対応したら普通の会話ができるのだろう?

 

私はどうしたらいいのだろう・・・ 
 
 
 
 
 

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191 次男の発達検査

191 次男の発達検査 
 

2022年6月 

 

次男の発達検査がありました。 

 

前回の診察の際に主治医の先生が、 

 

「この子受けるかな?受けれない子ってなかなかいないけどどうかな・・・」 

 

と私に言いました。 

 

主治医の先生の言葉は次男を【物凄く酷い発達障害児】と言っているように感じました。

 

・・・ 

 

私は次男に発達検査の事を、 

 

「次男が何が得意なのか分かる楽しい検査だよ」 

 

と伝えていました。 

 

「どうして僕だけ受けなきゃいけないの?」 

 

と不満そうに聞くので、私は、 

 

「みんな受けていると思うよ」 

 

と嘘をつきました。 

 

・・・

 

診察室に入り先生が、 

 

「何歳ですか?」 

 

と次男に質問すると、次男は、 

 

「20歳」 

 

と答えました。 

 

他にも何か質問されていましたが、主治医の先生を不満そうに見て、全ての質問にまともに答えません。 

 

椅子にも座らずチラチラ横眼で先生を見ながらウロウロと診察室内を歩き回っていました。 

 

診察室から脱走はしませんでしたが、先生からの質問をほぼ無視し拒否しました。 

 

次男は今まで、これほどまでに酷い拒否反応をする事はありませんでした。 

 

主治医の先生が、 

 

「発達障害の症状が酷くなってきていますね」 

 

「脳の発達に伴い症状がひどくなる子、薄まる子がいます」 

 

「息子さんは酷く出始めたのでしょうね」 

 

「投薬しましょう」 

 

「できる事が増えます」 

 

「できる事が増えれば自信がつきますよ」 

 

「びっくりするほどできる事が増えますよ」 

 

と言いました。投薬に抵抗があった私が黙っていると、 

 

「お母さんが薬をそれ程嫌がる理由は何ですか?」 

 

と言われ、私が、 

 

「漢方薬とかはどうですか?」 

 

と聞くと、 

 

「飲むと言っても少量ですよ、普通にADHDの子が飲むお薬の方が良いと思いますよ」 

 

と言いました。 

 

・・・

 

次男の様子を見ていた主治医の先生が、 

 

「やはり、今日は発達検査無理ですね」 

 

「彼、やらないでしょ」 

 

「それに、やる気なさそうだから、いい結果も出ないんじゃない?」 

 

と言われ、その日は発達検査を受けない事になりました。 

 

・・・

 

その後、主治医の先生が、

 

「どうします?次の検査の予約します?」 

 

と聞き私は予約をお願いしました。 

 

私が、 

 

「次男がどんな行動に出るのか分からないので、次回も受けられなかったらごめんなさい」 

 

と謝ると、 

 

「まぁ、こちらも何回も何回も続くようだと、ちょっとね・・・」 

 

と言われ、 

 

私は、 

 

「そうですよね・・・」 

 

と言いながらも、スムーズに受ける事が困難な子たちが来る病院じゃないの?と心の中で思いました。 

 

・・・

 

この病院に来ると私は毎回とても嫌な気分になりました。 

 

それでも児童精神科しか相談場所はないと思っていたので次回の予約をしました。 

 

 

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190 徐々に回復しているような長男の様子

190 徐々に回復しているような長男の様子 

 

2022年6月14日 

 

担任の先生がふらっと寄ってくれてオセロを2回したそうです。 

 

その日は主人と楽しそうにマイクラの座標を学んでいました。 

 

・・・

 

2022年6月21日 

 

長男の機嫌が悪く、イライラして次男に当たっていました。 

 

私が不機嫌になるのが先か、長男の不機嫌が先なのか分かりませんが、どちらかが調子が悪いと連動しがちでした。 

 

22日に先生が家庭訪問をしてくれる予定なので、少し調子が悪い事を伝えると、 

 

「無理をさせずに見守りましょう」 

 

との事でした。 

 

約束の22日には元気になっており、先生が家庭訪問に来て帰った後、 

 

「あー、いい気分」 

 

「楽しかったー」 

 

「学校行きたいなー」 

 

と言っていました。 

 

・・・

 

いつも遊んでいるゲーム友達が、以前のようには遊びに来なくなりました。 

 

唯一、家族以外で交流している担任の先生の家庭訪問を楽しみにしているようでした。 

 

先生からは、 

 

「関わりの中で、学びたい姿勢が強く見えます」 

 

「教えた箇所は全て理解しています」 

 

「心のエネルギーが満タンになるようサポートしていきましょう」 

 

「長男さんは1対1の家庭教師のような学びが伸びますね」 

 

と言われました。 

 

・・・

 

2022年6月24日 

 

長男自ら、 

 

「料理をしたい」 

 

と言い、ラーメンとオムライスを作ってくれました。 

 

・・・

 

2022年6月25日 

 

毎日動画を見て寝落ちしている長男が、 

 

「僕、今日動画見ずに寝てみる!」 

 

と言い眠りにつき、次の日の朝に、 

 

「あー、動画見ずに寝たら、寝やすいし朝気分がいい!」 

 

と言いながら起きてきました。 

 

・・・

 

マイナスな発言が減り、私の目にはとても元気に回復しているようにみえました。 
 

 

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189 大型遊園地へ行く

189 大型遊園地へ行く 
 
 
2022年6月13日 

 

幼馴染と次男と遊園地へ行きました。 

 

遊園地へ向かう途中長男はその友人に、 

 

「僕の七夕の願い事は学校へ行く事なんだ」

 

と話していました。 

 

友人は、 

 

「行くなら今でしょ!僕がいるんだし!」 

 

「担任の先生も凄くいいし!」 

 

「同じ幼稚園の子沢山クラスにいるし!」 

 

「行こ行こ!僕がいるから大丈夫!」 

 

と励ましてくれていました。 

 

長男は、 

 

「絶対何か言われる、絶対言われるもん」 

 

とばかり言い、途中から別の話題に切り替え、学校の話題には反応しなくなりました。

 

・・・

 

大型遊園地は家のすぐ近所にありました。

 

長男は同じ年代の子供たちがいても、以前のように恐れたり、隠れたりはしませんでした。 

 

ジェットコースターに何度も何度も乗ったり、お弁当を食べたり楽しそうに過ごしているように見えました。 

 

それでも一緒に行った友人より全然覇気がなく、元気がなく、ずっと下を向いているな、という印象でした。 

 

友人は元気に、 

 

「ここへ行きたい!」 

 

「次はここ!」 

 

と子供らしく目を輝かせはしゃいでいましたが、長男はそんな友人にただ付いて行くだけでした。 

 

・・・

 

普段運動していないからか、いつもよりも早起きしてお出かけしたからか、夕方頃になると、顔つきが変わり、様子がおかしくなりました。私が、 

 

「疲れた?帰ろうか?」 

 

と言うと、今までとても楽しそうにしていたのに、 

 

「こんな場所、何が楽しいの?」 

 

と半泣きになりました。 

 

丁度閉館時間に近づいていたので、帰宅する事にしました。

 

車に乗っても相変わらず長男は不機嫌そうでした。

 

友人の前ではめちゃくちゃな事を言わないように頑張っている様子でした。

 

友人を家まで送り届けると、長男は一気に支離滅裂な事を言い始めました。 

 

家に着くと、泣きながら何かをわめいて、地団駄を踏んで私に文句を言い続けました。

 

その後、寝室に行き眠ってしまいました。 
 
 
 

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188 担任の先生との関わり(長男)

188 担任の先生との関わり 

 

2022年6月6日 

 

この時期長男は、何度も何度も、 

 

「学校行きたい、行きたい」 

 

と言っていました。 

 

学校へ行きたい事よりも、【友人に何かを言われる事が嫌だ】という状況は変わりません。 

 

・・・

 

発達障害児に詳しい塾の先生に、長男が学校へ行きたいとよく言う、と相談すると、 

 

「長男の場合は特性として、その場求められている姿を全力で演じてしまう」

 

「必要以上に周りに気を使い、その場に適応しようと頑張ってしまいます」

 

「そして疲れ切ってしまう」 

 

「僕が担任なら、週に1日しか学校に来させません」 

 

「本人が学校に行くと決めた場合でも特性に合わせた対策をしてください」 

 

と以下の対策を提案されました。 

 

・ストレス要因を取り除く 

・頑張りすぎないように周りが気配りをする 

・クールダウンができる場所を用意する 

・毎日行かせない 

・やらなければならない事を減らす 

 

・・・

 

不登校の子のエネルギー曲線を見ると長男は心理状態、行動共に中高生の不登校児ととても似ていました。 

 

・・・

 

2022年6月8日 

 

授業後学校へ行く約束をしていましたがこの日も行けず、担任の先生が家庭訪問してくれました。 

 

先生が帰宅後、長男が嬉しそうにしていたので、 

 

「夏休み、少しでも学校に行けるといいね」 

 

と私が言うと、長男は、 

 

「余裕でしょ、逆に行きたいわ」 

 

とご機嫌でした。 

 

長男は、 

 

「僕は、今の担任の先生ならいい、3年生の時の先生は絶対に嫌だ」 

 

と言いながら、その日先生に教えてもらった算数を、一人ですらすらと解いていました。 

 

そして先生との通いノートにメッセージを書きました。 

 

↓ 

 


 

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187 学校に行きたいと何度も言う

187 学校に行きたいと何度も言う

 

 

2022年6月1日 

 

長男が、クラブに参加したいと何度か言ったので、 

 

「明日のクラブはどうしたい?」 

 

と聞くと、 

 

「もう少し先生に慣れて、心の準備が出来たら行く」 

 

と言いました。 

 

・・・

 

毎日学習すると決めている2枚のプリントは、私と2人きりの昼間にはやる気にならないのか、誘っても、 

 

「夜やる」 

 

と言い、夜は私が下の子2人のお世話があり、タイミングが合わずに出来ない日もありました。 

 

長男は私が横で一緒に学習しないと自分1人では学習しません。 

 

・・・

 

先生が来た後は、 

 

「学校に行きたい」 

 

とよく言いました。 

 

先生は多忙で、なかなか家庭訪問ができないため、 

 

「オンライン授業に参加してみてはどうか?」 

 

と提案してくれました。 

 

長男に話しましたが良い反応ではありませんでした。 

 

・・・

 

2022年6月3日 

 

私が不在時に先生が立ち寄ってくれたようです。 

 

長男は、

 

「友人が来ていたから断ったけど、嬉しい、先生優しい」

 

「先生に割り算の筆算教えて、と伝えておいて」 

 

と、喜んでいました。 

 

・・・

 

以前私が長男に、

 

「学校に行かない子たちが行く市の施設があるよ」 

 

と適応教室の事を話したことがありました。 

 

この日長男が、 

 

「適応教室に行ってみようかな」 

 

「でも僕、夕方に起きるから、適応教室は3時までだから行けないね」 

 

と私に話しかけてきました。 

 

・・・

 

ほぼ毎日ゲームをしに来ていた親友が、1人でやりたいゲームを買ったらしく、遊びに来なくなると、 

 

「僕は、独りぼっちだから」 

 

「みんな最初は来るけど、すぐ僕に飽きるんだ」 

 

「友達を作るには何でも1番にならなくちゃ」 

 

「一番になれば、人が寄ってくる」 

 

「だから足の速い僕は、体育で友達ができた」 

 

と言っていました。 

 

我が家では、何に対しても1番になるように、と教育した事は一度もありません。

 

親友が遊びに来なくなると、長男はとても退屈そうでした。 

 

・・・

 

「学校に行きたい、学校に行きたい」 

 

「でも、きっと皆に何か言われる、それが嫌だ」 

 

とよく言うので、不登校初期に相談していた克服ママに、長男の様子を相談すると、 

 

「息子も同じこと言ってた、でもね、それはまだ完全に心が回復していないだけだよ」 

 

「本当に心が回復すると、何かを言われることすら跳ね飛ばせるようになるから」 

 

「とにかく、焦らず、本人のペースで、ゆっくりね」 

 

と言われました。 

 

・・・

 

子供たちと七夕飾りを作ると、長男は短冊に、 

 

「学校へいけますように」 

 

と書いていました。 
 

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186 2022年6月前半の次男の様子

186 2022年6月前半の次男の様子 
 
 

発達障害研究所出身の塾の先生に次男の書いた連絡帳を見せると、

 

「自閉症の子の字の特徴をもっていますね」 

 

と言われました。 

 

・・・

 

入学直後、次男は連絡帳を書いてきませんでしたが、書いてくることが多くなり、私は嬉しく思っていました。 

 

帰宅後に宿題をやる日も出てきました。 

 

学校も嫌がりはせず、一度も「休みたい」とは言いません。 

 

・・・ 

 

担任の先生の話によると・・・ 

 

授業中は教室におらず、校庭で石を拾っている。 

 

放課は1人でポツンとしている。 

 

担任の先生が教卓にいる放課は、すーっと寄って来て、 

 

「何してんの?」 

 

と近づいてくるそうです。 

 

・・・

 

次男の担任の先生は、沸点が低く、些細なきっかけで生徒を怒鳴り散らす事がある、と複数のママたちから聞いていました。 

 

次男に聞くと、「周りの子はよく叱られている」と言っていましたが、我が家は特性を理由に入学前から怒鳴りつける指導はしないようお願いしているためか、次男は「怒鳴られたことがない」と言っていました。 

 

学校での集団行動は苦手なものの、反抗的な態度などは特にないようでしたが、家での次男の態度はどんどん悪化していました。 

 

無反応、無気力、ゲーム中断時の攻撃的な態度。

 

基本的には家にいる間中、ゲームをしています。 

 

話しかけても無反応。 

 

中断すると激しく母親をののしりました。 

 

「うるせー、だまれ、お前に関係ないだろう」 

 

と言いながら、涙を流し地団駄を踏む。 

 

この時期に次男と楽しい会話をした記憶はありません。 

 

日常会話をした記憶もありません。 

 

ゲーム以外の時はただ、無表情で人形のように突っ立っていました。 

 

その態度は私をイライラさせ、不安にさせ、悲しい気持ちにさせました。 

 

・・・

 

次男に付き添い通学する途中、周りの元気な子供たちが本当に羨ましく目に映るのです。 

 

友人と笑顔で会話をしている子。 

 

笑ってブランコに乗り、私に手を振ってくる友人の子。 

 

1人で集合場所に向かう次男と同級生の近所の子。 

 

そんな、何でもない他の子供の行動がやたらと目につきます。 

 

何でうちの子はそんな簡単な、周りの子が当たり前に出来ている事が出来ないのか、そんな事を思い苦しくなっていました。 

 

私はそんな次男を見て

 

・友達ができるはずがない 

 

・ため息しか出ない 

 

・とにかく事がすすまない 

 

・問題がありすぎる 

 

あ・・・ぁ・・・ただただ疲れる 

 

そんな風に思ってしまう時もありました。 

 

それでも長男に最悪な学校のイメージを刷り込まれ、自分自身も極度に集団が苦手な中、登校できている事を心から素晴らしく思っており、毎日次男に、 

 

「今日も学校行ったね、お疲れ様」 

 

と必ず言っていました。 

 

気がかりな事が多い次男ですが、基本的にはとても優しい子です。 

 

自分の誕生日プレゼントを少なくし娘に何かを買ってあげる。

 

家に遊びにくる友達のために、スーパーにおやつを買いに行くと、

 

「あの子、このお菓子好きだよね。これ、買っていこう」

 

と、嬉しそうにお菓子選びをしました。

 

そんな他人想いな面を沢山もっている子です。

 

次男は家族で作った七夕飾りにこんなメッセージを書いていました。 
 
↓ 
おとうさん かいしゃ がんばってね

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185 授業後、学校へ行く約束

185 授業後、学校へ行く約束 
 
 
 
2022年5月20日に授業後学校へ行く約束を担任の先生としていました。

 

長男は前日まで、 

 

「学校行く」 

 

「明日でしょ」 

 

と言っていましたが、当日私が、 

 

「行く?」 

 

と聞くと、一切動かず、返事をしませんでした。 

 

何度か聞きましたが無反応だったので、先生に断りの連絡を入れました。 
 

 

・・・

 

2022年5月21日 

 

長男は次の日になると、 

 

「やっぱり授業後行こうかな」 

 

「そろばん、またやろうかな」 

 

「少しずつしか生活リズムを戻せない、少しずつでもいいよね」 

 

と私に言いました。 

 

授業後に学校へ行くのは、勇気が出ない様子でしたが、担任の先生と予定を立て、行けたら行くというのを続けていく事になりました。 

 

・・・

 

2022年5月22日

 

「プリント楽しい、勉強楽しい、僕、覚醒したかも」 

 

「やっぱり自分からやると楽しいな」 

 

「人に言われるとやる気がでない」

 

「教えないで!僕わかる!考えるから!」 

 

と言い、スラスラと問題を解き始めました。 

 

・・・

 

2022年5月23日 

 

「さー、今日も勉強しましょう!」 

 

「やっと朝起きれた」 

 

「爽やかだなー」 

 

「昨日動画充電できなくて寝たからなー」 

 

「見ない方がいいなー」 

 

とご機嫌でした。 

 

・・・

 

2022年5月24日 

 

長男は、 

 

「まず、先生に慣れよう」 

 

「先生に慣れたら、クラブ、クラブに慣れたら1時間ずつ行こう」 

 

と言い主人と楽しく学習アプリを使い学んでいました。 

 

・・・

 

この時期、長男はほぼ毎日プリントを2枚学習し、次男伝いで学校へ提出していました。 

 

・・・

 

2022年5月25日 

 

この日も授業後学校へ行く約束をしていましたが、結局行けず、担任の先生が庭先まで会いに来てくれました。 

 

長男は躊躇わずに庭先に出て、10分程度でしたが、 

 

「凄い良い先生だった!凄い良かった!」 

 

と嬉しそうに話していました。 

 

先生が帰宅し、長男に、 

 

「先生とやり取りしている連絡帳に何かメッセージ書く?」 

 

と聞くと、ニコニコしながら、 

 

「分数教えてーって書いといて」 

 

と言いました。 

 

・・・

 

2022年5月27日 

 

「僕、夏休み日誌欲しいから、お願いしておいてね」 

 

「学校行きたいな」 

 

「やっぱり、クラブからかな・・・」 

 

と言い、学習面では、担任の先生に教えてもらう箇所をすんなり解け、評価されることで自信に繋がっているようでした。 

 

・・・

 

2022年5月31日 

 

国語のプリントは嫌そうに取り組んでいましたが、自分でやると決めて最後まで頑張っていました。 
 
 
・・・

 

4月までは、ほぼ全くお風呂に入りませんでしたが、この時期長男は、毎日自ら進んでお風呂に入るようになっていました。 

 

 

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184 ゴールデンウイーク明け、長男の様子

ゴールデンウイーク明け、長男の様子  
 
 
ゴールデンウイーク明け位から、長男は、 

 

「また、そろばん習いたいな、あの先生大好きなんだ」 

 

「学校はクラブから行こうかな」 

 

と前向きな発言をするようになりました。 
 
  
・・・

 

  
日々の不摂生からか、長男は虫歯になり、歯が痛いと歯医者に行きたがりました。 

 

次の日はお尻が痛い、と言い見てみると、ニキビのような白いできものが無数にできており、その周りはうっ血したような、紫色になっていました。 

 

不登校以来、お風呂にはほとんど入らず、ソファで同じ体勢でゲームをしているため、ばい菌かな?と思い、本人が希望し病院へ行きました。 

 

まだ9歳なのに、体のあちこちに不調が出ており、可哀想だとは思いましたが、全く言う事を聞かない長男に対し、 

 

「そりゃ、そうなるわ!」 

 

という気持ちが正直ありました。

 

 

・・・ 
 

 
私の中の長男は、悲観的な子、マイナス思考、難しい子、自分のしたい事が絶対、というイメージでした。

 

話をすれば反発してくる長男に対し、 

 

あーあ・・・ 

 

またか・・・ 

 

とため息しか出ず、毎日とても憂鬱でした。 

 

・・・

 

私は、もともと子供の話をかわして聞くことが苦手です。 

 

長男が激しく何かを否定し始めると、私の怒りスイッチが入り、悪循環が始まります。  

 

何とか、かわそうと受け流すと 、 

 

「ほら、無視!人の話聞いてない」 

 

と言われる。 

 

どうすりゃいいんだよ! 

 

と心の中で叫び、また苛立つ。 

 

そんな事を繰り返していました。 

 

・・・

 

下の子を公園に連れていく際に、長男に、 

 

「どうする?」 

 

と聞けば、 

 

「どうせ、俺をゲームしか出来ないバカだと思っているから聞くんだろ!逆に行かない理由はなんなんだ」 

 

と言われ、別の日に、 

 

「公園行こ!」 

 

と誘っても行かない。 

 

普通の家庭が普通に会話出来ている内容でいちいち突っかかられる。 

 

あー、面倒くせーーーーーーー! 

 

この子とは相性が悪すぎる! 

 

そんな事を思い、その感情を何とか出さないように日々を過ごしていました。 

 

学校の話題になり、 

 

「行ってなくても全然恥ずかしくないんだよ」 

 

と言うと、 

 

「恥ずかしいなんて思ってない」 

 

と怒り出す。 

 

 あぁ・・・ 

 

この先、この子とどう関わっていけば良いのだろう・・・ 

 

 
 

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183 ゴールデンウイーク明け、5月の次男の様子

ゴールデンウイーク明け、5月の次男の様子 

 

2022年5月17日 

 

次男は、ゴールデンウィーク中もゲーム以外に興味を持たず、無気力でした。

 

ゴロゴロしてずっとゲームをしています。

 

そんな次男が連休明けに学校に行くのか、とても心配していました。 

 

ゴールデンウイーク明け、担任の先生に、 

 

「帰りたがったらすぐに連絡下さい、迎えに行きます」 

 

「無理をさせないで下さい」 

 

と伝えていました。 

 

・・・

 

私の心配をよそに、担任の先生からは、 

 

「次男さん、沢山出来るようになってきましたよ」 

 

「とても頑張っていることをお母さんに伝えたくて、電話しました!」 

 

と連絡をいただき、嬉しかったことを覚えています。 

 

数日後、長男の相談で学校へ行くと、体操服で移動する1年生の中に、次男がいました。 

 

体操服に着替え、赤白帽子をかぶり、列に並んでいました。 

 

あ・・・着替えてる、列にも並んでる!

 

と嬉しく思いましたが、次男は私が見たこの1回のみ体操服に着替え、その後は一切着替えませんでした。 

 

・・・

 

立ち歩きはあるものの、学校の話題をすると、少し笑うようになりました。

 

友人とは誰とも話していないらしく、 

 

「学校楽しい?」 

 

と私が聞くと、 

 

「楽しい訳ないだろ」 

 

と返事が返ってきました。 

 

4月始めのような、嫌で仕方ない雰囲気ではなくなりつつありました。 
 
 
・・・

 

2022年5月25日 

 

次男の担任の先生から、 

 

「次男さん、この2日間立ち歩きがとても酷いですが、何かありましたか?」 

 

と連絡がありました。 

 

授業中、教卓の横で先生と一緒に何もせずに、ずっと立っている、先生から離れない、と言われました。 

 

その日は、誰にも何も言わず、2時間目にランドセルを背負い、靴を履いて帰ろうとしていたそうです。 

 

支援員さんが気が付いて止め、止められるとすんなりと教室に戻ったそうです。 

 

先生はびっくりした様子で、 

 

「最近落ち着いているように見えましたが、ご家庭で何かありましたか?」 

 

と聞いてきました。 

 

思い当たることは・・・

 

1日目、朝次男を送るタイミングで娘が泣いて起きてきて、学校まで付き添えず、1人で通学団で行かせました。 

 

2日目はいつもは最後尾で私と歩いて行くのですが、次男を通学団の本来並ぶ列へ入れ、前列で歩かせ、私は最後尾で付いていきました。 

 

それ以外に思い当たることは何もありませんでした。 

 

「それが原因かもしれないので、明日からは必ず学校まで付き添います」

 

と先生と話をして電話を切りました。 

 

・・・

 

その日、寝る前にぼーっとしている次男に、私が、 

 

「トイレ行ったの?」 

 

と聞くと、 

 

「僕っておしっこ出るの?」 

 

と私に聞き返してきました。 私はため息交じりに、

 

「は・・・?」 

 

と呆れてしまいました。

 

全て指示待ちで、ゲーム以外自分から行動する事をしなくなりつつありました。

 

叱ってはいけない事は理解していても、その態度は私を苛立たせました。 

 

ゲームをしている時以外死んだようになっており、何も考えず、ぼーっとしている。

 

排泄、食事にまで影響が出てきていました。 

 

なんなんだこの子は・・・ 

 

・・・

 

学校での立ち歩きは酷いですが、以前プリントを渡されても鉛筆で全て真っ黒に塗り潰していましたが、少しずつ取り組むようになってきた、と嬉しい連絡もありました。 

 

この子にはどんな対応をするのが正解なのか、私には分かりませんでした。

 


 
 

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182 庭先で担任の先生に会う


182 庭先で担任の先生に会う  
  
 
 
2022年5月18日
  
  
長男は、

 

「学校に行きたい」

 

「学習したい」

 

という発言をよくするようになりました。 

 

「朝も起きたいからお母さん絶対起こして!」

 

と何度も何度も頼んでくるのに、就寝時に寝落ちするまでスマホで動画を見る事をやめる事が出来ません。 

 

・・・

 

今日、担任の先生が我が家に長男を訪ねてくる事になっています。

 

長男は、

 

「先生に角度教えてほしいな」

 

と言っていました。 

 

・・・

 

午後、先生が訪ねてくると、長男はソワソワそわそわしていました。

 

しばらくすると、自らゲームを置き、 心の準備なのかしばらく室内をウロウロしてから、先生に会うために庭に出ました。 

 

少しの時間でも、先生に会えたことが嬉しかったのか、先生が帰宅後、 

 

「角度教えてもらえばよかった」 

 

「みんなが帰った後に学校行こうかな」 

 

「そしたら僕に勉強教えてくれるかな・・・」 

 

「先生が良い人なのは分かった」 

 

と嬉しそうに話していました。 

 

・・・

 

長男が学習したがっている事を先生に話すと、

 

「17時までの予定のない日なら対応可能です」

 

と返事がきました。 

 

5月20日の16時10分から16時45分までの間で学校で学習する事になりました。 

 

先生の帰宅後、長男は嬉しそうに、

 

「あの先生大好き」

 

「先生に手紙書こうかな」

 

と言い、手紙?を書きました。 

 

 

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181 友人の帰宅後荒れ狂う

181 友人の帰宅後荒れ狂う 

 

 

2022年5月中旬

 

普段遊んでいる友人以外にも少しずつ、別の友人に会ってみようかな、と言うようになりました。 

 

不登校中、頻繁に遊んでいる友人は、みんな穏やかで、強く物事を言わず、長男といつも仲良く平和に遊んでいる子たちでした。 

 

この日遊びに来たのは、はっきり物事を言う子でした。 

 

私も小さいころから知っている子です。 

 

その子はスイッチのマインクラフトに詳しく、長男が上手にできないと、長男のことをしつこく馬鹿にしていました。 

 

友人が、呆れたように長男に向かって、

 

「お前とやってもつまらん、そんなんも知らないの?」 

 

と言い、長男が、 

 

「だって分からないもん、知らないもん」 

 

「僕、うまくできないから」 

 

と言うと、 

 

「そんなもん、動画で見ろよ」 

 

「分からんやつとゲームやってもつまらん」 

 

「あーつまらん、やることねーな」 

 

と言っています。長男が、 自信なさげに

 

「じゃあ、スマブラしよ」 

 

と提案すると、以前スマブラで長男に一度も勝てなかったその子は、 

 

「嫌だね、やるなら、1人でやってろよ、俺はやりたくねー、帰ろっかな」 

 

「あーつまんねー、つまらんし、やる事ない」 

 

と言われ、長男はとても戸惑っていました。 

 

普通の小学生の会話なのかもしれません。

 

それでも、長男はやっと、特定の友達以外に少しずつ会えるようになりだしている時期でした。

 

私は友人の発言に、長男が不安定にならないか、と冷や冷やしていました。

 

なぜなら、毎回この子の帰宅後、長男はいつも機嫌が悪くなるからです。 

 

以前、その子が来ている時に、私は次男を連れて、主人が娘を連れて家を留守にしたことがありました。

 

帰宅すると、その友人が帰った後に、長男は支離滅裂な事を言い出し、泣きじゃくり、荒れ狂いました。

 

押さえつけることが困難なほどに暴れ、号泣し、力尽きた長男は眠ってしまいました。 

 

その出来事の後、長男が、 

 

「あの子と遊ぶと、疲れてしまうから、しばらく遊ばない」

 

と言いました。

 

この日は、約束をしていなかったのですが、気が付いたらリビングに上がってきており、もう断ることができないようでした。 

 

・・・

 

この友人と遊ぶと長男は必ず、 

 

「僕は馬鹿だから」 

 

と下を向きました。 

 

いつも遊んでいる、幼馴染や親友と遊ぶと、とても楽しそうでした。

 

顔つきが全然違います。

 

穏やかな気持ちになるのか、仲良しの友人が帰宅すると、 

 

「僕、学校行こうかな」 

 

と言いました。 

 

・・・

 

今少しずつ前を向こうとしている長男に、あまり刺激的な発言は困るな、と思い、私と友人関係であるその子のママに、 

 

「まだ、情緒が不安定で、遊ぶ元気がない日も多いので、遊べる時はこちらから連絡するね、その時はよろしくね」 

 

とやんわり、家に来るのをやめてもらうように、伝えました。 
 

 

 

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180 長男が少しずつ人と関わるようになる

180 長男が少しずつ人と関わるようになる 

 

GW、家族でキャンプに行った帰り道、長男は、 

 

「僕、明日から、毎日みんながやってる宿題しようかな」 

 

「朝も同じ時間に起きて、みんながやってる勉強をしようかな」 

 

と言いだし、プリントを学校からもらってきてほしいと頼まれました。 

 

その事を担任に伝え、GW明けから長男は学習プリントをするようになりました。 
 
 
・・・

 

2022/5/15 

 

長男が久々に九九をやっていました。 

 

不登校前に辞めてしまいましたが、長男は、1年生の冬からそろばんを習っており、九九が得意でした。

 

その日は、久々だからか九九をうまく言えないようでした。 

 

長男はその事にショックをうけており、 

 

「僕はやっぱり馬鹿なんだ」 

 

と言っていました。 

 

・・・

 

長男はそろばんの先生が大好きでした。 

 

50代後半の思いやりのある女性のベテラン先生です。

 

良くない行動をはっきり注意し、はきはき話し、厳しさはあるけれど愛情深い、そんな先生でした。 

 

長男はもともと優しいだけの先生が苦手なのか、優しいだけで、はっきり教えない先生の曜日はそろばんに行きたがりませんでした。 

 

はっきり道を示してくれる、そんな指導者を好みました。 

 

人に会えなかった長男が、九九をする2日前、

 

「そろばんの先生に会いたい」

 

と言いだし、会いに行きました。 
 

 

・・・

 

2022年5月16日 

 

長男が私に、 

 

「まずは1時間、慣れたら2時間って増やして学校行こっかな」 

 

と言ってきました。私は、 

 

「学校行きたいんだね、自分のペースで少しずつ行ってみる?先生と話してみようか」 

 

と提案すると、 

 

「うん」 

 

とうなずきました。 

 

私はその事を担任の先生に伝えました。 

 

担任の先生は、 

 

「5月18日に地域訪問があるので、その際に、長男の調子がよければ顔を見にいきます」 

 

と言って下さいました。 

 

・・・

 

4年の担任がこの先生と分かった当初長男は、

 

「あの先生はうるさい」

 

と嫌がっていたのに、心が安定してくると、そんな否定的なことを言わなくなりました。 

 

長男に、

 

「先生に会ってみる?家に来てくれるみたいだよ」

 

と確認すると、迷わずに、 

 

「うん」

 

と返答が来ました。 

 

・・・

 

GW明けから、長男は担任の先生に1日2枚プリントを提出していました。 

 

学校に行っている次男が運び係をしてくれていました。 

 

通いのファイルには長男の好きなキャラクターをプリントしてくれてあり、長男は、 

 

「先生優しいね、僕の好きなキャラの入れ物にしてくれてるね」 

 

と嬉しそうでした。 
 

 

 

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179 2022年5月 家庭の様子

179 両親の様子 
 
 
2022年5月10日 

 

主人が、ぼそっと 

 

「子育てが大変なのは分かるけど、なんでここまで我慢ばっかりなんだろう・・・」 

 

「何かね・・・むなしくなるよね・・・」 

 

と言っていました。 

 

・・・

 

仕事も忙しく、長男は不登校で昼夜逆転、ゲーム漬け、次男も無気力でゲームしかせず反抗的。

 

次男はこの時、子供らしさを一切失っており、プールに行く、外で遊ぶ、外食することですらゲームが出来なくなると叫び散らして嫌がりました。

 

外では一切遊ばなくなり、一切笑いませんでした。

 

そんな子供たちを見て、主人も疲れているようにみえました。 

 

私はそんな環境に慣れてきていましたが、幸せな家庭ではありませんでした。

 

娘だけは、天真爛漫で子供らしく過ごしてくれていました。

 

 

 

主人は会社から帰ってくると、必ず、1時間ほど長男とゲームをしてくれていました。 

 

長男は主人が帰ってくることを心待ちにしており、帰ってくるとすぐに、 

 

「お父さん、ゲームしよ!」 

 

と言いました。 

 

私も何度も誘われ、何度もゲームの相手をするのですが、 

 

「えー・・・」 

 

と嫌そうな態度をしてしまったり、長男が嬉しい気持ちになるような遊び方をしてあげられませんでした。 

 

家事や、3人の子どものお世話と、不安定な長男次男の感情に振り回される事に疲れ果てていました。 

 

・・・

 

長男は家庭内の家族の会話に敏感に反応し、主人と次男が買い物に行こうとしていると、 

 

「ぼくがいない方がいいんだ」 

 

「ぼくは誘われない」 

 

「ぼくは嫌いなんだ」 

 

とすぐにいじけました。 

 

主人は、長男を誘っても、長男が外出をする事を嫌がり、いつもついて来ないので、声をかけなかったのだと思います。 

 

それでも、長男は主人が、あえて長男を誘わない、と捉えていました。 

 

この時期の長男は、会話の一語一語全てに反応し、全てをマイナスにとらえ、勝手にいじけ、家族に文句を言っていました。 
 

 

 

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178 近所の子と少し遊ぶ

178 近所の子と少し遊ぶ 

 

2022年5月初め 
 
 
長男はずっと外には出られず、同じ学校の子達には会いたくない様子で引きこもりがちでしたが、 

 

「外で遊びたい」 

 

「近所の1つ年下の友人と遊びたい」 

 

「お母さん、声をかけてみて」 

 

と言い、その子が遊びに来ることになりました。 

 

・・・

 

しばらくして、その友人が来ると、通学団の子数人が長男を見に来ました。 

 

きっと、遊ぶ約束をした友人が近所の子供たちに、「長男と遊ぶ」と話したのだと思います。 

 

集まってきた顔なじみの子供たちが、長男を遠くから見て、 

 

「あ、いた」 

 

「えーどこどこ」 

 

「本当だ」 

 

「あー久々に見るー」 

 

「本当だいるいるー」 

 

と長男に話しかけるでもなく、それでいて長男に聞こえるほどの大きな声で、物珍しいものを見学するかのように、入れ替わり立ち代わり、長男を見に来ました。 

 

長男は、しばらくの間は遊ぼうとしていましたが、すぐに、顔色が変わり、家の中へ入ってしまいました。 

 

長男を見に来た子供たちに悪気はなく、ただ正直に思ったことを口に出しているだけなのですが、母親の私は、

 

「あー、もう黙って」 

 

「何も言わないで、お願いだから!」 

 

そんな気持ちが止まりませんでした。 

 

・・・

 

家に入ると長男は泣いたり、荒れたりはしていませんでしたが単調に、 

 

「やっぱり、遊ばない」

 

「つまらない」

 

と言い、布団に入り、いつものように動画を見始めました。

 

以前は庭に出る事も出来ず、同学年の子がいると走って逃げ、自分自身の存在を隠していた子が外で友人と遊びたいと思えたことは嬉しい出来事でした。 
 

 

 

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177 GW明け、次男の様子

177 GW明け、次男の様子 
 
 

2022年5月GW明け 

 

連休明けは不登校になる子が多いと聞いていたので、次男はどうなるかな?と心配していました。

 

この頃の次男はゲームの時以外、ずっと無気力で無表情でした。

 

注意をすれば、暴言が返ってくる。

 

こちらの要求は一切聞かない。

 

お風呂に呼んでも、返事もせず、30分経っても来ない。

 

待ちくたびれて、諦めてお風呂から上がると、なぜか来て、お風呂の扉をバンバン叩きながら地団太を踏んで、

 

「出るな!」

 

「一人で入れるわけないだろ!」

 

「そんな事も分からんのか!」

 

と、泣きながら癇癪を起しました。

 

毎日、そうでした。

 

・・・

 

GW明けに、次男の担任の先生との面談がありました。 

 

入学から1か月ほど経ちますが、立ち歩きは相変わらずのようです。 

 

担任の先生は、 

 

「自分の目の届く場所にいれば、見捨てている感じにならないよう、次男さんに気配りしながらも、『好きにしとけよー』『俺は忙しいから、やる事やっとけよー』と接しています」 

 

「毎日嫌がらずに学校に来れているので、花丸だと思います」 

 

と言っていました。 

 

・・・

 

次男は入学から1か月経っても、連絡帳は一度も書いて来ず、宿題も一度も提出していませんでした。 

 

私はその事を次男に指摘しておらず、宿題に関しても、

 

「今は学校に毎日行くだけで良いので、提出するよう強く指導しないでほしい」

 

と先生にお願いしていました。 

 

・・・

 

1か月経っても、次男は入学時と変わらず誰とも会話をしていないようでした。

 

「学校に行きたくない」とは言いません。 

 

担任の先生に、

 

「支度や、教室移動は一番最後で、とても行動が遅いです」 

 

「間に合わないので『先生が入れておくからね』と僕が全てランドセルに詰め込んでいます」 

 

「通学団は並ぶようになりました」 

 

と連絡を受けました。

 

・・・

 

先生から、立ち歩きの時に廊下で寝っ転がっていると聞いたので、次男に理由を聞くと、 

 

「ひんやりして気持ちいい」 

 

「椅子に座っている時のおしりの温かい感触が嫌だ」 

 

と彼なりの理由がありました。 

 

・・・

 

担任の先生は、次男の立ち歩きや宿題未提出などに対しては特に何も言いませんでしたが、今のまま立ち歩きが続くと授業を聞いていない事で、学習についていけなくなるのではないか、と心配していました。

 

・・・ 

 

問題行動はありますが、この日次男は、入学後初めて黒板の字をノートに写したそうです。

 

私はその話を聞き、次男は他の子供たちよりもゆっくりなペースで、少しずつ環境に適応している!と思いました。 

 

・・・

 

次男とお風呂に入った時に、 

 

「今日も歩いちゃったの?」 

 

と聞くと、堂々と、 

 

「当たり前だろ」 

 

「座ってる訳がない」 

 

「座っている意味がない」 

 

と言っていました。 

 

 

 
 
 
 

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176 GW明け、不安定な長男の様子

176 GW明け、不安定な長男の様子 
 
 
2022年5月9日 

長男がまた支離滅裂な事を言い始めました。 

 

「お母さんが僕を無視した」 

 

「僕はお母さんに嫌われているんだ」 

 

そんなことを突然言い出し怒っています。 

 

私が、 

 

「え?何の話?」 

 

と聞くと、長男は、 

 

「今僕が話しかけたのに返事をしなった」 

 

と言います。 

 

普通の言い方ではありません。 

 

捲し立てるように、こちらの気分を最大限に逆なでする言い方で私を責めてきます。 

 

長男はリビングにいる間、ずっと独り言のように何かを呟いたり、弟と話したりしながらゲームをしています。 

 

どうやら、その合間に私に話しかけていたようでした。 

 

私は長男が絶え間なく話し続けているのが常なため、話しかけられている事に気が付いていませんでした。 

 

私が、 

 

「独り言だと思ってた、無視なんてしてないよ」 

 

と不思議そうに言うと、長男は、 

 

「ほら、そうやって怒る!」 

 

と突っかかってきます。 

 

私は心の中で、 

 

「はーーー、何?いっつも独り言言ってるから気が付けない!どの言葉が私宛なのか全然わからない!」

 

と思っていました。 

 

きっと、気分の悪そうな顔になってしまっていたのだと思います。 

 

それを見ていた主人が、 

 

「長男の心理状態はあなたの鏡だよね」 

 

「今、あなたは明らかに長男の事が嫌そうな態度をとっているよね」 

 

「それが、俺にも伝わってくるんだけど」 

 

と言われました。 

 

・・・ 

 

そうなのです。 

 

4月の入学式前日、長男が感情を吐き出し、学校へ行きたい、友人と遊びたい、と前向きな発言をした日くらいから、私の中で、【任務完了】の指令が下ったかのように、長男に寄り添えなくなっていました。 

 

疲れ果てていても、何とか感情的にならないようにと踏ん張っていましたが、糸が切れてしまったかのようにイライラしてしまうのです。 

 

頑張ろう、頑張ろう、と思っていても、一度切れた寄り添うスイッチが中々入りませんでした。 

 

一番の原因は長男の次男への態度です。 

 

長男は機嫌が悪くなると次男に酷い言葉を浴びせるのです。 

 

 

次男が今、とても頑張って学校生活を送っていることを知っている私は、長男が次男を馬鹿にしたり、酷い言葉を浴びせると、不快な気持ちを抑えられませんでした。 

 

次男は頑張ってるのに、お前がとやかく言うなよ! 

 

家ではノンストレスで過ごさせたいのに!邪魔しないでよ! 

 

そんな気分になってしまうのです。 

 

そして、そんな気持ちが顔や態度に出て、長男が私に突っかかってくる、という負のループでした。 

 

姉に相談すると、私は真面目過ぎるから、話半分で聞いていればよいのでは?とアドバイスされましたが、長男は人の気持ちを察する能力が高く、話を半分で聞いていると、 

 

「ほら聞いてない」 

 

「ほら、やっぱり無視してる」 

 

「ちゃんと聞かないんだ!」 

 

「酷いよね」 

 

と捲し立てる 

 

「僕の話を聞いてない!」 

 

と言い、声を上げてわんわんと号泣する・・・ 

 

悲しいとしくしく泣いて訴える、と言うよりは攻撃的に反発し、相手を責めながら訴えてくるため、平常心で接することは、私には困難でした。 

 

何度も何度も、長男に優しく接しよう、と頑張るのですが、その頃の私はどうしてもそれをする事ができませんでした。 

 

毎日毎日繰り返される、長男、次男からの暴言と無理難題、毎食作り直させられる食事。

 

長男と次男は食の好みが真逆で、娘はアレルギーがある為、毎食3人分、別メニューで好きなものを作り、作れば文句を言われる、そんな毎日にとても疲れていました。 

 

いつまで続くんだ、こんな生活・・・ 

 

この時期、長男は遊びに来る友人にも、 

 

「僕にとって一番の親友だよ」 

 

「僕のこと好き?」 

 

とやたらと聞いたり、玄関をウロウロしながら帰宅前の友人に、 

 

「また来てね」 

 

「明日は来れる?」 

 

「また、僕と遊んでね」 

 

といつも不安そうでした。 

 

 

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175 次男の児童精神科受診

175 次男の児童精神科受診

 

2022年5月7日 

 
次男の児童精神科受診日です。 

 

家から30分ほどの場所にあり、予約に5か月待ちの、この辺りではまぁまぁ有名な個人病院を予約しました。

 

この時期、次男は何かをしたり、どこかへ行くためにゲームを中断する事をとても嫌がりました。

 

食事でも、お風呂でもです。 

 

「うるせー」「なんだよ!」「関係ねーだろ」

 

などと反発し、一向に動きません。 

 

この日も、そうなるであろう事を予想し、私は出発30分前から声をかけ続けました。 

 

次男は無反応です。

 

ただただ私を完全に無視し、ゲームに夢中になっています。 

 

だんだん病院の予約時間に間に合うためのタイムリミットが迫ってきました。 

 

私はイライラし、言い方はどんどんキツくなり、 

 

「ねー、早くしてって!」 

 

「どれだけ待たせるの?」 

 

「ねー、聞こえてる?」 

 

「間に合わないって!」 

 

「本当にゲームしてると何にもできないよね!」 

 

と立て続けに言うと、次男は、 

 

「あーーーー、もーーーー、うるせーーーなーーー」 

 

と泣き出し、物に当たり始めました。 

 

私は【行かない】という選択肢など持っていないのに、 

 

「もう、いい!行くのやめよ」 

 

「行かなくていいわ」 

 

「疲れる」 

 

と言うと、なぜか次男は、 

 

「行くって言ってるだろうが!勝手に決めるな!」 

 

と泣いて、扉という扉を「バン!バン!」と全て乱暴に開け閉めし、文句を叫びながら車に乗り込みました。 

 

もう気分は最悪です。 

 

今から児精神科で精神状態を見てもらうのに、絶対穏やかに行きたかったのに、あー、もう最悪。

 

車の中では、次男は後部座席に寝っ転がり、意地でもシートベルトを締めず、永遠に文句を叫び続けています。 

 

私も完全に頭に血が上っており、 

 

「あーーーー、もーーーーうるさいなーーーー、お母さんだって、病院になんて行きたくないわ!病院に行かなくていいならどんなにいいかって思ってるわ!」 

 

と余計な事を言ってしまう。 

 

あーーーー、もーーーー、到着前から嫌すぎる。 

 

病院に着くと、とても感じの良い看護婦さんが次男についての問診をしてくれました。 

 

次男が横にいるので、困りごとを次男に聞かせてはいけないと思い、全ての事を話せなかった事を覚えています。 

 

主治医の先生は40代前半であろう、飾りっ気のない髪の短い女性でした。 

 

診察室に入ると、次男は、目につく扉という扉に近づき、覗いたり、扉を開けようとしたりしました。 

 

その後、私の横に用意された次男用の椅子には座らず、診察室にある、診察用のベッドの下に潜り込み、仰向けで寝っ転がり、地面を掃除するかのように寝っ転がったまま左右の足の裏で交互に地面を蹴って体を動かし移動し続けました。 

 

その姿を、主治医の先生は、「あー、なるほどね」と言わんばかりに『うんうん』と頷きながら、見ていました。 

 

その後、次男は臨床心理士のいる部屋に移動しました。 

 

次男がいなくなると、主治医の先生が私に向かって、 

 

「発達検査をした方が良いと思いますが、まぁ検査するまでもありませんよね」 

 

「自閉、ADHDは絶対持ってますね」 

 

「体幹も弱いんじゃないかな、その発達障害も持っているね」 

 

「だから、座れないんでしょ」 

 

「姿勢保持ができないんですよ、要するに」 

 

「薬を飲んだ方が良いですよ」 

 

「薬で落ち着かせ、できる事を増やしましょう」 

 

「本人が楽になるし、副作用、だるさも全くありませんよ」 

 

「個性がかなり、強いと思いますよ」 

 

「息子さん今、支援クラス?」

 

私は、長男の事も話しており、その影響で次男が落ち着かないのではないのか?と次男の今までの発育環境を先生に話しましたが、先生は次男を間違いなく発達障害児、と診断しました。 

 

私は先生からの問いかけに対し、 

 

「支援クラスではありません」 

 

「薬は本当にだるくならないのですか?」 

 

「いつまで飲み続けるんですか?」 

 

「一生ですか?」 

 

「環境に慣れるまでに時間がかかる時がありますが、慣れると割と何でもできるのですが・・・」 

 

「それでも発達障害児なのですか?」 

 

と、薬、診断に対して抵抗感をみせると、先生は、 

 

「逆に、薬を一生飲んでる子なんて、見たことない、息子さん酷いですよね、飲ませてあげて、楽にしてあげたら落ち着いて、できる事が増えますよ」 

 

「本人も楽なんじゃないの?」 

 

「発達検査も受けれるかなぁ?今日の様子見てると、難しそうだよね」 

 

と言われました。 
 
 
・・・

 

先生の話を聞きながら、長男の事、先ほどの次男の落ち着かない態度、先生から醸し出される『検査するまでもないよね、間違いなく健常児ではありませんよ』という事を半笑いに伝えてくる雰囲気、私が無言になり、静かに涙を流すと、先生は、 

 

「お母さん、相当苦労してきていますよね」 

 

「薬を飲ませて、お母さんも息子さんも楽になっていいんじゃない?」 

 

と言われました。 

 

心のどこかで、「この子は環境に慣れれば大丈夫ですよ」 と、言われることを期待していた私は、『あー、長男も次男も発達障害児なんだ』しかも次男に関しては、先生は疑う余地なし、という言い方だった。 

 

病院が言うのだから、そうなんだろうな。 

 

私はこれから、どうこの子たちを育てていけばいいのかな・・・ 

 

と、ただただ途方に暮れていました。

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174 4月末(長男4年、次男1年)

174 4月末(長男4年、次男1年) 

 

4月末、長男が、

 

「学校の先生ってオンラインでスマブラできないのかな?」

 

と言い出しました。 

 

「うちに来てもらう事ができるか、相談してみる?」

 

と聞くと否定はせず、返事もしませんでした。 

 

先生と何とか関わりたいと思っているのかな?と思い担任の先生に、 

 

「長男がゲームで先生と関われないか、と言っています」 

 

と話しましたが、

 

「それは出来ません」

 

と返答がきました。 

 

・・・

 

この時期、長男はずっと弟には貸せなかったゲームの課金キャラを弟に貸せるようになっていました。 

 

・・・

 

次男は少しずつ、集団下校などには慣れてきているように見えましたが、 

 

・布団を頭まで被らないと怖くて寝れない 

 

・部屋に1人で居る事が出来ない 

 

・カーテンを見て「怖い、怖い」と指を指して泣く 

 

・少しでも扉が開いていると「怖い、閉めて」と泣く 

 

・「怖い」と言ってトイレに1人で行けず、お漏らしをしてしまう 

 

など、やたらと空間を怖がるようになっていました。 

  

 
  

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173 長男の真面目すぎる思考

173 長男の真面目すぎる思考 
 
 
【外食】 

外食へ行きました。

 

娘がおにぎりを食べ残し、持って帰りたいと言いました。

 

長男は、

 

「え、持って帰っていいの?」 

 

「ダメじゃない?」 

 

「持ち帰っていいか、だめか、必ず確認してよ」 

 

「ダメなら、絶対に持ち帰らないでよ」 

 

「絶対だよ」 

 

・・・

 

レジに行くと、 

 

「お母さん、聞かないと!」 

 

「ちゃんと聞いて!」 
 
 
・・・

 

食べ放題のお店でも、残すと追加料金がかかると聞くと、小指の第一関節程度残っていても「ダメ、ダメ」と嫌がりました。 
 
 
・・・ 
 
  
【買い物】 

私が車で待っていて、娘と長男とで買い物に行ってもらいました。 

 

長男が、 

 

「僕、レタス買いたかったけど買えなかった」 

 

と言うので、私が、 

 

「何で?」

 

と聞くと、 

 

「妹がキャベツを指先で触ったから、だからキャベツを買った」と言います。 

 

私は、 

 

「え、何で?」 

 

「ちょっと触っただけなんて気にしなくていいのに」 

 

とびっくりしていると、長男は、 

 

「ダメにきまってるじゃん!妹が指先で触ったキャベツ買う人が可哀そう」 

 

「僕、そうゆうの大嫌い、絶対ダメだよ」 

 

と言いました。 

 

私は「買ってきてくれてありがとう」と言い、それ以上何もいいませんでしたが、真面目を通り過ぎていないか? 

 

世間一般的な人が、全く気にならないような事をこの子は凄く気にするのだろうな。 

 

疲れそうだな。 

 

 

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172 私と長男との喧嘩

172 私と長男との喧嘩 
 
 
2022年4月22日 
 
 
この日長男は、また訳の分からない主張を始めました。 

 

事の発端はカレーをよそう順番です。 

 

その日は長男の友人が遊びに来ており、次男も交えみんなでゲームをしていました。 

 

お腹が空いた次男がゲームを抜け出し、リビングにカレーを食べに来ました。 

 

友人が帰り、長男がリビングに来ると、突然、 

 

「おい!何で次男が先に食べているんだ」 

 

と言い出しました。 

 

「え?」 

 

「次男、お腹空いたからゲーム中断して食べに来ていたんだよ」 

 

と私が言うと、 

 

「僕は、ゲーム中から食べるって言ってた」 

 

「酷いよね!」 

 

「あ、ある意味凄いよね」 

 

「なにそれ、何で次男が先なんだよ」 

 

とても嫌味な、とても不快な言い方で私を責め立てます。 

 

真実は分かりませんが、【次男は、ゲームを中断してきたよ】 そう私が言った瞬間に長男に火がついたようでした。 

 

私が長男を否定した、と受け取ったのかもしれません。 

 

あーあ、まただ。 

 

余計な事言わずに「ごめんごめん」とカレーをよそえばよかったな。 

 

私はイライラしていましたが、これ以上余計な事は言わないように!と黙っていると、 

 

「おい、言い返して来いよ、くそが!」 

 

「おい!おい!おい!おい!」 

 

「なんか言えよ、言い返せよ!」 

 

「言い返してこいよ!」 

 

絶え間なく捲し立ててきます。 

 

あ・・・ 

 

もう・・・ 

 

なんか・・・ 

 

嫌・・・ 

 

私は何とか耐えて言い返しはしませんでした。 

 

「学校へ行ったら先生も煽ってやるんだ」 

 

と言い出したので、 

 

「行かないでおきな」

 

「迷惑だから」

 

「・・・」 

 

と言ってしまう・・・ 

 

・・・

 

先日まで、調子が良かったのに、ほんの些細なきっかけですぐにおかしくなる。 
 
  
あー、むかつく!  

 

優しくしなければ、大人な対応をしなければ、分かってはいても、感情が邪魔し、この子はなんでこんなに偉そうなんだ!と思ってしまう。 

 

きっと私の表情はそれを読み取れるほどに不機嫌になってしまっているのです。 

 

何かをきっかけに、すぐに行き渋りの時のように、嫌な感じでこちらに突っかかってくる。 

 

この感じ、一生野放しでいいの? 

 

好きな時に寝て、起きて、食べて、ゲームしてるだけ、全然自己管理ができない。 

 

生活リズムも整わない。 

 

これほどマイペースで、自分勝手で、この先この子はどうやって生きていくの? 

  

もう、知らない! 

 

私は私のできる事はやってる! 

 

これ以上は出来ない! 

 

訳の分からない事を言い、責め立ててくる長男にむかつき、長男の感情に振り回され、同じ土俵でイライラいしている自分に失望するのです。 

 

私は疲れ果てていました。 
 

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171 次男と担任の先生との関係

171 次男と担任の先生との関係 
 
 
入学してから2週間ほど経ちました。 

 

次男の担任の先生は、30代半ばのサッカーの上手い男の先生です。

 

私は次男の担任の先生に、 

 

「立ち歩き以外、次男は学校でどんな様子ですか?」 

 

と尋ねると、先生が、 

 

「誰とも話しません、ずっと、多分まだ同学年の子とは誰とも話していないと思います」 

 

「放課も1人で席に座っているか、ふらふらその辺を歩いています」 

 

「話をするわけではないのですが、僕が教員用の机に座っていると、近くに寄ってくることもあります」 
 
 
と言われました。 

 

そっか・・・ 

 

「僕とは少し話をするようになりました」 

 

「授業中、黒板前に立ち、僕の服をつかんで離さない事もあります」 

 

「給食は、食事後、食器を片付けません」 

 

「僕の方を見て『にこ』っと笑うので、僕が片付けています」 

 

「信頼関係を作ろうとしてるのかな、と思っているので、『片付けなさい』と、頭ごなしに注意したりはしていません」

 

「成長は人それぞれです、少しずつ次男さんができる事が増えるよう支援していきます」 

 

と言っていました。 

 

次男は立ち歩きが多く、支援員さんの補助が入ることが多いので、今座っている真ん中の席から、廊下側の一番後ろに席替えをさせてもらいます。と先生は私に伝えました。 

 

・・・

 

授業中に教卓へ行き、先生の服を掴んでいる事は、授業妨害にならないかな? 

 

食器の片づけをしないのは、忙しい先生の負担になっているはず。 

 

自分のことは自分でするように、伝えなくちゃいけないのかな?

 

必死に学校に行っているあの子に、【今】それ伝えていいのかな?

 

私には分からない・・・

 

・・・

 

私は先生に、

 

「授業妨害をして周りの邪魔をしたり、先生の迷惑になる行動がある場合、【今】はまだ叱るという指導はせず、私に教えてください」

 

「私から本人に伝えます」

 

と先生にお願いしました。 

 

・・・

 

私はそんな、次男の学校でのイレギュラーな行動を知り、こんな事を心配していました。 

 

・次男、友達に話しかけられても、よっぽど慣れてる子としか話さないからな・・・ 

 

・自分から話しかけるなんて絶対しないだろうな・・・ 

 

・寂しがりだから、先生にくっついていくのかな? 

 

・愛情不足の子は先生に必要以上にベタベタしがち、と聞いたことがあるけれど、次男愛情不足なのかな? 
 

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170 我が家に見えた少しの光

170 我が家に見えた少しの光

 

2022/4/14 

 

毎日次男の登校に付き添い教室まで同行していましたが、今日は下駄箱で「もういい」とすたすた歩いていきました。 

 

コロナ対策のため、健康チェックカードを下駄箱前で先生に渡すのですが、それはせず、帽子を目深くかぶり、下を向いたまま先生の横を小股で素早く素通りしていきました。

 

先生の「次男さんおはよう!」の声にも全く反応しません。 

 

行き道は、次男を少しでも楽しい気持ちにさせようと、私が一方的に次男の好きなゲームの話をしていました。

 

次男は何も言わず、私の話を聞きながら少しだけ微笑んでいました。 

 

この日、下駄箱で別れると、次男は姿が見えなくなるまで一度も振り返りませんでした。 

 

同じ日、下校時の次男の姿を見ると、周りの子たちがワイワイはしゃぎながら帰ってくる中、ポツンと1人だけ輪には入っていないけれど、並んで帰ってきました。 

 

入学式から、1週間しかたっていないので、割と早く環境に慣れてきたのかな?嬉しいな、という印象でした。 

 

・・・

 

長男は、「学校行きたい!」など色々言ったのは新学期始まって数日でしたが、顔つきが明るくなり、元気になってきていました。 

 

 

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169 長男が学校に行きたいと言い出す

169 長男が学校に行きたいと言い出す

 

2022/4/17(日) 

 
 
家族でプールに行きました。 プールへの道のり、車の中で突然長男が、 

 

「僕、学校行ってもいいよ」 

 

・・・ 

 

「でも、やっぱり、話し合いさせられるから嫌」 

 

「やっぱり行かない」 

 

と言いました。

 

・・・

 

遠くのプールに行きましたが、以前のような元気はなく、同学年の子がいると、少し体を隠すように小さくなり、すぐに帰りたがりました。 

 

・・・
 
  
プールの帰りに外食をすると、食事をしながら、長男が、 

 

「やっぱり、行こうかな、学校」 

 

と、呟きました。 
 
  
・・・

 

他にも、 

 

「お母さん、ゲーム時間は2時間に制限したい、時間になったら教えてほしい」 

 

「朝は9時に起こしてほしい」 

 

「できるか分からないけど、少しずつやってみたい」 

 

と私に言いました。 
 
 
親が、 

 

「ゲームの時間を気にしているだけで、素晴らしいよね」 

 

と伝えると、長男は嬉しそうに、 

 

「うん、ありがとう」 

 

とニコリと笑いました。 

 

長男が自分自身で、何とかしようと頑張っているように見え、 

 

「お母さんとお父さんは、長男が決めた事を全力で応援するね」 

 

と伝え続けました。 

 

私はこの頃、長男の前向きな言動から、何か少し光が見えてきている、きっとこの子は大丈夫と心が少し軽くなり始めていました。 
 

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168 生まれて初めて、長男が次男を認めた日

168 生まれて初めて、長男が次男を認めた日 

 

2022年4月10日 

 

長男が半年ぶりに公園に行きたいと言い出し、幼馴染を誘い公園へ行きました。太陽の下、元気な長男の姿を見るのは半年ぶりでした。 

 

・・・
 
 
次男は学校の時は無表情ですが、兄と【妖怪ウォッチ】のゲームをしている時はとても元気でした。

 

ゲームの時だけ、次男は生き生きとしていて、それ以外の時は一気に無感情になる、そんなふうでした。 
 

・・・

 

 
2022年4月15日
 
 
少しずつ元気になっている様子の長男が、次男に、 

 

「弟、かわいー!弟は心の友」 

 

と言い出しました。 
 
 
次男と【妖怪ウォッチ】のゲームをしながら、長男が、

 

「僕、弟、好きだよ」 

 

「結構好き、大好き、弟といると楽しいし」 

 

弟に向かって、 

 

「トランプやろ、スピードで勝負しよ!」 

 

と誘っています。 

 

え!今何て言った?と耳を疑いました。 

 

うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー、信じられない! 

 

遂に長男が次男を認め始めた! 

 

長男に、何が起こっているの? 

 

我が家ではありえない会話なのです。

 

いつも次男を馬鹿にし、絶対に認めなかった長男から、次男を肯定する言葉を聞いた事は今まで一度もありませんでした。 

 

私が長男に、

 

「弟に優しくしてくれてありがとう」

 

と言うと、長男は、

 

「そんな事ないよ、 弟が僕に優しくしてくれるんだよ」 

 

と言いました。

 

学校の話題を出しても荒れる事が少なくなった長男に、次男が通学団で帰ってくる姿の動画を見せると、 

 

「弟、緊張してるね、顔見れば分かる、頑張ってるね」 

 

と言いました。 
 

・・・

 

長男は私にも、 

 

「お母さん、プール行きたい!」 

 

「みんなで旅行もしたい」 

 

そんな楽しい会話を急に沢山するようになり、私は、長男の心はきっと凄く元気になってきているんだ!と、とても嬉しい気持ちになった事を覚えています。

 

 

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167 次男の脱走

167 次男の脱走 
 
 
次男の立ち歩きは相変わらずでした。

 

担任の先生は

 

「大体、いつも廊下でゴロゴロ寝そべっています」 

 

「でも、誰にも迷惑をかけません、授業を妨害したり、友達にちょっかいを出したりはせず、ただただふらふらしています」

 

「全く手はかかりません、僕も特に何も言わず、自由にさせています」 

 

と言っていました。 

 

・・・

 

当初私は、歩き回ると言っても、授業中に何度か離席してしまう程度だと勝手に思っていました。

 

ある時先生に、 

 

「次男はどれくらい離席していますか?」 

 

と尋ねると、先生は、 

 

「まぁ、15分・・・」 

 

と答えました。 私が、

 

「そうなんですね、15分くらい離席しているのですね」 

 

と長時間の離席ではない事に、私が少し安心した様子を見せると、先生は言いにくそうに、

 

「いえ・・・15分というのは、一日に席に座っていられる時間です」 

 

「それ以外の時間は、全て立ち歩いています」 

 

と言いました。 

 

「え・・・」 

 

「一日15分しか座らないのですか?」 

 

という私の質問に先生は、 

 

「15分座っていたら良いほうです」 

 

と答えました。  

 

うわぁ・・・ 

 

私が想像していたよりも、はるかに酷く立ち歩きをしている事が分かり、 

 

あ・・・聞かなきゃ良かった・・・胃が痛い・・・ 

 

と予想していた以上の次男の行動に、親としてどう対応して良いのか分かりませんでした。 

 

その頃、次男は毎日靴下に穴をあけて帰ってくるようになりました。 

 

本当に毎日毎日靴下の、足の裏の親指の下あたりの膨らんだ部分に500円玉位の大きさの穴をあけて帰ってきます。

 

靴下も、普通では考えられない位真っ黒で、どうしたらこんな風になるの?と思い次男に、 

 

「おいおい(笑)これ、ネットでしか買えない高い靴下なんだけど!毎日破れてるよね!なんで?さすがに悲しいんだけど!」

 

と冗談交じりに聞いても、何も答えないので、先生に聞くと、 

 

「まず、上履きを履きません、上履きを履かない上に、そのまま立ち歩きで校庭に出てしまいます」 

 

「校庭に出る際、運動靴も履きません」 

 

「先日はふらふらと正門から出て、家に帰ろうとしていました」 

 

「さすがに危ないので支援員が止めました」 
 

 

・・・ 

 

・・・ 

 

・・・ 
 

 

えー・・・

 

もう、無理じゃない? 

 

次男は、学校、無理じゃん 

 

えー・・・

 

そんな気分でした。

 

 
 

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166 次男の授業中の立ち歩き

166 次男の授業中の立ち歩き 
 
 
 
入学からしばらくして、娘のお迎え時間の関係で、次男の下校のお迎えに間に合わない事がありました。 

 

次男はその事に不満を言わなかったので、その日から下校時のお迎えは行かないことになりました。

 

・・・

 

毎日毎日下校後、担任の先生から連絡があり、次男の立ち歩きや授業の不参加の現状を伝えられました。 

 

「授業中はウロウロし廊下に寝そべっている」

 

「絵本の読み聞かせをしていると、教卓の近くまでふらふら来てしまう」 

 

「視力検査、聴力検査も自分の順番にはやらず、周りの状況を観察し、一通り全員がやるのを見てから、最後に検査する」 

 

担任の先生は、 

 

「お母さんが入学前に言っていた通りの行動をしていますよ」 

 

「周りの状況をまず観察しています」 

 

「言えば言うほどやらない、というのも分かってきました」 

 

「初めから話を聞いていたので、対応方法が分かり次男さんにペースを合わせのんびりやっています」 

 

と言っていました。 

 

・・・

 

入学前から学校に、押さえつける指導はしないよう、集団に合わせる為に無理をさせないように、とお願いをしていました。

 

先生は次男に対し「みんなと同じようにやりなさい!」と強くは指導していないようでした。 
 
 
担任の先生は言うべきことは言わないといけないので、という言い方をしていましたが、 私は折れずに、

 

「先生のやり方に文句があるのではなく、次男には厳しい指導は逆効果になり、言えば言うほど何もしなくなるので、どうか理解して、タイミングを待ってあげて下さい」

 

 とお願いし続けました。 

 

締めるときは締めないと、と次男の担任の先生はよく言っていましたが次男に関しては、

 

「強くは指導しません」

 

と言ってくれました。 

 

・・・

 

次男は授業中に立ち歩きが激しく常に離席していました。ある日、担任の先生が、 

 

「いつも、離席は特に強く言っていませんが、今日は上履きを履かずに立ち歩きし、教卓前で転んだので、『転んだら危ないよ』『上履きを履きなさい』と強めに指導しました」 

 

「その後、次男さんは涙を流し机の下に潜り、全く動けなくなってしまいました」 

 

「上履きの指導をしてから帰るまで、一度も机の下から出ませんでしたが、帰宅後の様子はどうですか?」 

 

「お母さんがおっしゃっていた、怒らないほうがスムーズにいく、の意味が何となく分かりました」 

 

と連絡をもらいました。 

 

その日は、私が娘を迎えに行き帰ってくると、次男は玄関でしくしくと泣いていました。 

 

学校から事情は聞いていましたが特に何も言わず 

 

「どうしたの?」 

 

と聞くと 

 

「何もない」 

 

「学校怖い」 

 

とだけ言い、次男はしばらくしくしく静かに泣いていました。 

 

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165 次男の朝の支度

165 次男の朝の支度 
 
 

「学校に行かない」と声には出さないけれど、明らかに学校に行くと様子がおかしくなる次男を朝起こすことはとても苦痛でした。 

 

朝7時に次男を起こすと、目を開け、まず一言目に「うるせー!」とか「だまれ!」とか酷い言葉を言われていたような気がします。 

 

その言葉を聞こえないふりをして、次男をおんぶして寝室からリビングへ連れていきます。 

 

この頃次男は、用意しておいた朝食には基本的に手を付けず、 

 

「こんなもん食べられない」 

 

「何か他のものがいい」 

 

「これを作って、あれを作って」 

 

と言いたい放題でした。 

 

私はそんなわがままを聞くことにとても抵抗がありましたが、朝喧嘩をする事が嫌で、何も言わずに言うことを聞いていました。 

 

食事をする時も、椅子の上に膝を立て、片肘をついて、見るからに不機嫌そうに食事をしています。

 

私が一言でも

 

「行儀悪いよ、足はおろしてよ」

 

と言うと

 

「じゃー、もう食べない」

 

と言ったり

 

「うるさい!」

 

と言って涙を流し机を手で叩き癇癪が始まります。 

 

食事が終わると、次男はソファに寝転びます。 

 

集合時間の10分前になっても、5分前になっても一向に準備はしません。 

 

「間に合わないよー」

 

「着替えよー」

 

と言っても無反応です。 

 

私が、

 

「通学団で行かずに、お母さんと2人で行くの?」

 

と聞くと、

 

「何でだ!通学団で行くに決まってるだろ!」

 

と泣き出す。

 

 
それでも一向に着替えようとしないので、私は大きな赤ちゃんを着替えさすかのように寝間着を全て脱がせ、服を着替えさせていました。

 

着替えさせられている間、次男はずっとテレビをボーっと見ています。

 

次男は幼稚園時代も特定の素材のシャツや締め付けのある服が苦手でした。

 

私が少しでも締め付け感のある服を選んで着替えさせると、

 

「嫌だ!嫌だ!気持ち悪い、無理、違うのがいい」

 

と暴れました。

 

私はなるべく締め付けのない緩い服を選び着替えさせていました。

 

一番困ったのは靴下です。

 

一年生になってから、次男は幼稚園時代には履けていた靴下の感触をとても嫌がるようになり、市販で売っている一般的な小学生向けの靴下を履かせると、

 

「気持ち悪い、気持ち悪い、何これ、きつい、嫌だ、うわーーーーー」

 

とのたうち回って泣くようになりました。

 

次男はソファに仰向けで寝っ転がりながら、靴下を履かせている私の顔を蹴るかのように、力いっぱい足をバタつかせて泣き出します。

 

特に足先の縫い目部分が嫌なようで、【ここ】が気持ち悪いと言いながら自分の足の指先をグーでパンチし続けることもありました。

 

幼稚園時代は何も言わずに履けていたのに、何で・・・

 

靴下以外にも服や靴など、身に着ける全ての物の素材、質感、着心地、履き心地に過剰に反応し、少しでも不快感があると激しく泣き、とても嫌がるようになりました。

 

私は縫い目がなく、締め付け感の少ない靴下をネットで探し、それを履かせると次男は、

 

「これなら履ける」

 

とその靴下だけは暴れずに履くようになりました。

 

やっと着替えが終わりました。

 

「学校へ行くよ」

 

とソファで寝転んでいる次男の腕を引っ張って起き上がらせ、手を引いて玄関に連れていきます。

 

玄関でただただ人形のように突っ立っている次男に、私がランドセルを背負わせ、帽子をかぶせ、足を持ち上げ靴を履かせ、無表情の次男と家を出て集合場所へ向かうのです。 

 


 

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164 体育の授業(次男)

164 体育の授業(次男)

 

 

担任の先生から、

 

「体育の時間、遊具説明をしていても話を聞かず、説明を待たずに好きに遊んでいます」

 

「列に並んだりはせず、自由でふらふらしています」

 

と言われました。

 

・・・

 

一番初めの体育の授業の時に、担任の先生から、

 

「体育の授業に参加しようとしていましたが、下のズボンしか着替えなかったので見学させました」

 

と連絡をもらいました。

 

私はどうすべきか少し考え、

 

「先生のおっしゃる事はごもっともです」

 

「ただ次男は【着替えないなら体育はやらせない】【体育をやりたいなら着替えなさい】で指導しても頑なにやらなくなるだけだと思います」

 

「着替えないうちの子が良くない事は重々承知していますが、幼稚園でも上履きを履く習慣を受け入れるまでにとても時間がかかり、受け入れてからは当たり前に履くようになりました」

 

「環境になれるまでは、体操服に着替えなくても、体育の授業をうけさせてもらえませんか?」

 

と伝えると、担任の先生は、

 

「汗をかいて風邪を引く可能性がありますし、衛生的ではありません」

 

と言いました、私は、

 

「風邪を引いても、汚くても、責任は全て我が家がとります」

 

と伝えると、担任の先生は、

 

「僕だけでは判断できませんので、上と相談します」

 

と言い、着替えなかった場合に、体育の授業を受ける事ができるかどうかは保留となりました。

 

先生に色々お願いする事は、過保護のようで、うるさい親に思われそうで、とても嫌でした。

 

 

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163 4月前半、次男の下校時の様子

163  4月前半、次男の下校時の様子

 

 

次男は集団生活が困難な様子でした。

 

例えば下校時・・・

 

次男が、「授業後迎えに来てほしい」と言うので、私は毎日迎えに行きました。

 

次男は必ず、通学団が並んでいる集団の中にはおらず、下駄箱付近の日陰に1人でいました。

 

黄色い帽子を、前が見えないほどに目深くかぶり、ぺちゃんこ座りをしています。

 

遠くから見ても表情が一切ない事が分かります。

 

次男は自分のランドセルを背負っておらず、支援員さんがランドセルを持っていました。

 

周りでは元気いっぱいの新一年生たちが楽しそうに話しています。

 

・・・

 

通学団が出発すると、次男は列の最終尾につき、自分のペースで歩いてついていきます。

 

前の子と距離が離れ、副団長さんが声をかけてくれますが、声をかけられればかけられるほど、次男はランドセルの背負い紐をギューッと握り締め、小石を蹴りながら、頑なに自分の歩くペースを崩しませんでした。

 

私はその事については何も言わず、次男に、

 

「ねー、どうして下駄箱の所に座っているの?何でランドセルを背負ってないの?」

 

と聞くと、次男は、

 

「だって、太陽が眩しい、ランドセルは重たい」

 

と、前を向いたまま単調に答えました。

 

・・・

 

通学団の子たちが右側を歩いているのに、一人だけわざと左側を歩く、細い道で車も通るため私が、

 

「車来るから危ないよ、車の人にも迷惑だよ、団長さん困ってるよ」

 

「こっち歩こ、ねー、こっちを歩くんだよ!」

 

と強く言っても、体を固め動かないこともありました。

 

・・・

 

皆がスムーズにできる事が出来ない。

 

入学してから、全ての行動がそんなふうに困難でした。

 

 

 

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162 新しい教頭先生

162 新しい教頭先生 
 
 
 
教頭先生が変わりました。 

 

子供が何も問題なく学校へ通っている時、教頭先生の存在を意識したことはありませんでしたが、我が家は今、長男、次男ともに問題を抱えており学校に相談に行く機会が何度かありました。 

 

新しい教頭先生は、長期に渡り特別支援クラスを担当していた方で、長男の不登校に対して、 

 

「学校は勉強しにくる所じゃない、遊びでいいんだよ、と長男君に伝えて下さい」 

 

と言いながら、こちら側の気持ちを尊重し、対応を真剣に考えてくれているように見えました。 

 

教頭先生は、 

 

「学校なんて、来なくてもいいと思う、多様化だし」 

 

「でも、長男さんが来たい気持ちが少しでもあるのなら、学校がやれる事は全てやります、何でも言って下さい」 

 

「クールダウンで1人になりたいなら、1人になれる部屋を用意します」 

 

「音楽の授業に出たくないなら、出なくていいです」 

 

「宿題もやらなくていい」 

 

「まずは、学校に来るだけでいいと思います」 

 

「学校の事より、どんな子か知りたいな、会いたいな、何が好きなんだろ話してみたいな」 

 

と私に話しかけてくれました。 

 

「学校側はできる事は何もありません」と断言していた前年度の教頭先生とは比べ物にならない、そんな印象を受けました。

 

長男がとても嫌がっていた3年生の時の担任の先生は他校へ移動になったと聞き、 長男に、 

 

「3年の時の担任の先生、もう学校変わったみたいだね」 

 

と伝えると、長男は、 

 

「あの先生にもう会わなくていいんだ」 

 

「また、1つ学校に行ってもいい理由が増えたな、僕、行こうかな」 

 

と言いました。 

 

・・・

 

私はなぜか、長男が学校行きたいと言い出しても「嬉しい」という気持ちが湧きませんでした。 

 

理由は、多分・・・

 

私はもともと極端な性格で【嫌】という感情が芽生えると、そこから急降下で、その全てが嫌になる。

 

その全てに対し、嫌が止まらなくなり、受け付けなくなる。

 

そんな性格は極端な思考を生みました。

 

当時私は、その感情を学校に持っていました。

 

フリースクールの【自由にさせると子供に自主性が生まれ、伸びる】という思考や、きのくに子供の村学園の【全て自分たちで決める】という教育方針を知る度に、公立小学校への不信感が生まれていきました。

 

全て決められた事で、みんな同じ事をする公立に通えば、型にはめられ、個性や感性が失われてしまう。

 

子供の個性を潰されてしまう、心が病んでしまう、と極端に思い込んでおり、私の気持ちが公立小学校を拒否し、恐怖症みたいになっていたように思います。

 

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161 会えなかった友人に会う

会えなかった友人に会う 
 
 
 
2022年4月頭 
 
 
不登校になってから、病院にも行けていませんでしたが、長男は歯科矯正の歯医者にも自ら行きたいと言い出しました。 

 

歯科医の先生は不登校が理由で矯正治療に通えていない事を知っており、「どうしたい?続けたい?一旦休憩しても大丈夫だよ」と長男に聞いたそうです。

 

長男は「もう、通えます」と答えたと言っていました。 
 
 
 
・・・ 
 
 
スポ少も、3年生のクラスも同じ幼稚園時代の友人がいます。 

 

不登校になってから、断っても断っても、何度も何度も「遊ぼう!」と誘いに来てくれていましたが、長男は絶対に会う事ができませんでした。

 

ある日、突然長男がその友人と遊びたいと言い出しました。

 

ママと私は友人なので、ママに連絡を取ると、すぐに遊びに来てくれました。 

 

 

友人は、リビングのテレビでゲームをしている長男に向かい、 

 

「よー!お前半年くらい会ってないのに、全然変わってねーなー」 

 

「お、お前もついにゲーム始めたか!俺強いぞ!」 
 

と言いながら家に入って来ました。 

 

「お前、毎日何してんの?学校来いよー」 

 

「俺んちだったら、学校休むと父さんにぶん殴られるよ!」 

 

と、言っていましたが、長男は苦笑いをしながら友人の言葉を交わしているようでした。 

 

その子と遊んだのは数時間だったと思います。 

 

友人がゲームではなく「外で遊びたい」「かくれんぼしよ」と誘っていましたが、長男はあまり乗り気ではなく、少し体を動かすと、すぐにソファに座りゲームをしていました。 

 

私の目には、長男はあまり元気がないものの、ガンガン話しかけ、ちょっかいを出してくる友人と楽しそうに遊んでいるように見えました。

 

友人が帰宅すると「楽しかったよ」と言うものの雰囲気は全然楽しそうではなく、元気がなく、部屋にこもり、しばらく出てきませんでした。 
 

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160 4年生の担任発表

160 4年生の担任発表


 
 
私の人生の中に【不登校】という言葉が入り込んでから7か月が経過しました。 
 
 
 

2022年4月7日 

 

在校生の担任発表がありました。 

 

長男の新しい担任は3年生の時の主任先生でした。 

 

行き渋りが始まった頃、何度も何度も放課を潰し長男と話し合いを重ね、不登校原因を問い詰め続けた先生です。

 

先生が何とかしようと頑張ってくれていた事は理解していますが、長男はその話し合いをとても嫌がっていました。 

 

学校側には、復学した際の事を考え、不登校に理解のある先生を担任にしてもらいたい、と何度も頼んだのに。

 

長男の4年生の担任に不登校の知識があるとは到底思えず、

 

「ありえない」

 

そんな気持ちでした。 

 

学校は沢山いる生徒の中で、長男が来ない事など何とも思っていないのだな。 

 

今までの学校の対応を振り返っても学校側に期待できることは何もありませんでした。 

 

それでも、なぜ、わざわざ長男を問い詰め、長男が拒否し続けた先生を担任につけるのか、私には理解ができませんでした。 

 

当時、長男の家での発言から、私は長男が学校に行きたがっていると思っていました。 

 

担任の先生が嫌なことが理由でまた1年間、4年生も行けないと予想し、みぞおち辺りに締め付けられるような不快感を感じた事を覚えています。 

 

 

長男は、 

 

「学校行こうかな」 

 

「友達と遊びたいから行きたいな」 

 

「でも担任が嫌だからやめておく」 

 

そんな事を独り言のようにずっと言っていました。 
 
  

 

私は、

 

「自分がどうしたいか、自分で決めたらいいよ」 

 

と言うと、

 

「遊びたい」 

 

「体を動かしたい」 

 

「ゲームばかりしたくない、お母さんがゲームの時間を決めてほしい」 

 

「学校に行きたい、でも担任が嫌だ」 

 

「3年生の時の担任には会いたくもない」 

 

「1年生の時の先生なら行きたい」 

 

「音楽の時間は受けたくない、教室で1人で待っていたい」 

 

「どの先生にも話しかけられたくない」 

 

「『おはよう』と言われるのも嫌」 

 

「『頑張ってるね』と言われるのはもっと嫌」 

 

「話しかけられる事がとにかく嫌」 
 

 

そんなマイナスな事をずっと言っています。 

 

行き渋りだした頃、励まされたり話し合いをさせられた事がとても嫌だったと言っていました。 

 

そんな事を言い続ける長男に私は、 

 

「先生に話し合いは絶対しないようにお願いしてあるよ」 

 

と伝えましたが、今度は、 

 

「勉強がきっと分からない」 

 

「きっと皆んな話してくれない」 

 

「僕と話していても、きっとすぐに他の子と話すから僕は1人になる」 

 

「きっと、独りぼっちなんだ、嫌だ、嫌だ、行きたくない」 

 

と泣き出します。 
 
 
「行きたいけど不安なら、先生に付き添ってもらおうか?」 

 

と提案すると、 

 

「先生とは話したくない」 

 

と言う。 

 

「4年生の担任の先生は本当に嫌い、嫌、声がでかい、うるさい、頑張れってうるさい」 

 

と言い続けます。 

 

 

そんな息子の気持ちが伝染し、私自身も担任の先生と不登校対策の話し合いをすることにも、学校へ行く事にも抵抗感が生まれ、しばらくの間、担任の先生に会うことができませんでした。 
 
 

・・・ 

 
 
私は4年生の担任の先生に対し、 

 

・熱血先生 

・ビシッと規則正しく整列などをさせる 

・生徒との距離感がつかめず、行こうか、頑張ってみようかと励ましてばかりいる 

・生徒のタイミングに合わせ、程よく放っておく事ができない 

・少し待てば子供が動き出す、というタイミングで、無駄に高いテンションで「さぁ行こう!」と背中を押す 
 

そんなイメージを勝手に抱いていました。 
 

 

・・・  
 

 

長男は私が買い物へ行く事すら嫌がり、こんな事をよく言っていました。

 

「お母さん死なないで、お母さん死なないで、人は死んだらどこへ行くの?天国なんてきっとなくて、1人でその辺をウロウロして、凄く寂しいんだ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ」

 

そんなことを突然言い出し、泣き続ける事がよくありました。 

 

長男はいつも不安定でした。

 

私はどんな言葉をかけることが正解なのか分からず、 

 

「不安なんだね、お母さんは死なないよー、好きなだけこの家に居て、好きな時に学びたい事を学べる場所に行けばいいよー」 

 


と明るく伝えるようにしていました。 
 

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159 学校が始まってから数週間の家での次男の様子

159 学校が始まってから数週間の家での次男の様子 
 
 

次男は朝、私と学校で別れる際に、

 

「学校が終わったら迎えに来てね、絶対来てね、絶対だよ、約束だよ」

 

と何度もお願いしていました。

 

私は約束通り、毎日下校時間に正門へ次男をお迎えに行きました。

 

娘の幼稚園のお迎え時間とかぶっていたため、娘を通常保育よりも早めに引き取り、娘と一緒に次男をお迎えにいきました。

 

初日は幼稚園時代の癖が抜けないのか、ランドセルを背負って帰る、という事を知らないからか、私を見ると持っている荷物を全て投げ捨て、通学団の列から抜けて走り出しました。

 

私が、

 

「小学生は自分でお家までランドセルを持って帰るんだよ」

 

と教えると次の日からは自分で背負って帰るようになりました。 
 

・・・

 

次男の先生は賛否両論ある先生でした。 

 

「とても良い先生だよ」という人もいれば「怒鳴りつけて怒りまくるので子供が委縮する」という人もいました。

 

次男には長男から植え付けられた学校への恐怖のイメージがあります。

 

今の次男に委縮するような指導をされたら確実に不登校連鎖になるだろう。

 

私は、担任の先生に、長男の行き渋り時の発言を伝え、次男の学校への恐怖心を話しました。

 

その上で、過度な指導は避けてもらうようお願いしていました。 

 

小学校へ通う次男は、集団に一切なじめず、体が固まり、学校では一言も声を発しませんでした。

 

私の眼にはとても健常児には見えませんでした。

 

5月7日に児童精神科の予約をしてありました。

 

診断名を出してもらい、過度な指導はしないことを徹底してもらおう。 

 

診断名なしに、ただ「厳しくしないでほしい」という要求をする事には躊躇いがありました。

 

過保護のモンスターペアレンツと思われないか、と心配し、学校側に状況説明しやすいよう、診断書が欲しい、と思っていました。 

 

 

最初の数週間、次男には帰宅後、次のような症状がありました。 

 

・玄関でお漏らしをしてしまう 

 

・帰ってからもずっとランドセルを背負って玄関でぼーっと座っている 

 

・帰ってしばらくすると、玄関の土間部分を裸足で、うつろな目付きでうろうろと歩き回り、「どうしたの?」と話しかけても聞こえていないかのように反応がない 

 

・姿が見えない、と次男を探すと、寝室の布団を頭からかぶり震えている 

 

・腹痛 

 

・無表情 

 

・爪かみ 

 

 

その他にも心配になるような出来事がいくつかありました。

 

 

そんな次男の様子を見ていた私は次男に、

 

「学校はここだけではなく、色々な学校が選べるので、苦しくなったら次男に合う学校を一緒に探そうね」

 

と言い続けていました。 
  

 

次男は、私がそれを言うと嫌がりました。 

 

 

私の問いかけへの返答はいつも、

 

「僕はこの学校に通いたいんだ」

 

「そんな事言わないで」

 

でした。 
 

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158 入学式の次の日

158 入学式の次の日 

 

 

2022年4月7日 
 

入学式の次の日、次男は早い時間に起きてきました。

 

緊張している様子でしたが行きたくないとは言いません。 

 


我が家から集合場所までは50メートルほどです。初日なので、私は集合場所まで着いて行きました。

 

1年生は列の先頭に並び、6年生のお兄さんと一緒に通学します。

 

次男は先頭の列へは行けません。

 

列から離れた場所で私にしがみついていました。体はガチガチで顔は完全に無表情です。

 

集合場所でサヨナラできるかな?と思っていましたが、とても無理そうなので、学校まで着いていきました。

 

正門まで行きバイバイしようとすると、私にしがみつき一緒に帰ろうとしています。

 

「じゃー、下駄箱まで!」と下駄箱まで行きました。

 

そこでもバイバイできず、結局教室前まで行きました。

 

私はランドセルを少し押して、席へ着くよう促しましたが、体が完全に固まり本当に動けない様子でした。

 

私は次男の肩を摩りながら「緊張するよね、大丈夫だよ」と言い、席まで送っていきました。

 

その後、私は先生に目配せをして教室を出ました。

 

次男は椅子に座ることができず、ランドセルを背負って黄色い帽子を目深くかぶっていました。

 

机と机の狭いスペースで、背負ったままのランドセルの背負い紐をギュッと握りしめ、ペチャンコ座りをしていました。

 

私は次男を先生に任せ、教室を後にしました。 

 

その日は在校生のクラス発表の日です。

 

次男の教室を出た後、長男のクラス発表を見に行きました。

 

4年生の下駄箱前にクラス名簿が貼られていました。

 

名簿を見ると、ほとんどの子が長男の幼稚園時代からの友人、サッカーで繋がりのある仲が良い子達でした。

 

学校側は、長男が再登校しやすいクラス編成にしてくれているようでした。

 

3年生の時の主任先生がおり、私が、

 

「担任の先生は誰ですか?」

 

と聞くと、主任先生は、

 

「担任の先生はこれから発表なので言えません、担任と話がしたい場合は午後、生徒が帰宅後に電話をして下さい」

 

と言いました。

 

 

我が家は元々子供が沢山遊びに来る家で、私は子供たちと面識がありました。

 

4年生の下駄箱前で長男の友人が、何人も何人も私に手を振ってくれました?

 

「長男、元気?」

 

「いつ来る?」

 

「家行っていい?」

 

 そんな会話に私は、

 

「元気だよー」

 

「いつ来れるかなー分からなーい」

 

「長男が家に来ていいって言ったら、いつでも来ていいよー」

 

そんなふうに返答し、子供たちにバイバイをして正門を出ました。 
  
 

 

あー・・・。

 

 


正門を出て、両手で顔を覆い、吸えるだけの空気を吸い、ふーっと吐き出しました。

 

吐き出す息と同時に涙が溢れ出し、止まりませんでした。

 

無邪気で元気な子供たちの笑顔は、私の心を苦しくさせました。

 

どうしてうちの子だけ、なんでだろう?なんで皆あんなに元気なの? 

 

家で寝ている長男の現状の姿、次男の今日の様子、色々な映像が脳裏によみがえり、とても不安で複雑な気持ちになりました。 

 

「新学年になると、急に行けるようになる子がいるらしいよ!」と聞いていたけれど、長男は新学年になっても行けませんでした。

 

変わらず昼夜逆転のまま。

 

情緒は不安定でゲーム、動画三昧の日々です。

 

あの子はまだ、9歳なのにな・・・。 
 
 
 
 
その日は、娘の幼稚園の入園式でした。 

 

今から気持ちを切り替えて、元気に娘の入園式にいかなくちゃな! 

 

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157 次男の入学式

157 次男の入学式 
 
 
2022年4月6日 
 
 
次男の入学式でした。在校生は旧クラスで1年生の入学式に参加しますが長男は家で眠っていました。 

 

次男は緊張はしているものの、特に嫌がることもなく出発しました。 

 

入学式の列に並んでいると、次男はランドセルを主人に持たせ、主人のワイシャツの中に手を入れて、ガチガチに体を固まらせ、主人にしがみついていました。

 

表情が硬く、周りでニコニコ笑いながらランドセルを背負っている無邪気そうな子供がやたらと目につき、「あー、またうちの子だけだ」そんなことを思った記憶があります。 

 

次男を教室に送り届けました。 

 

次男の名前が書いてある机まで送っていき、保護者は体育館へ行くよう言われました。

 

次男に「後でね」と言い、教室を出ました。振り向くと次男は体を突っ伏して、ガチガチにフリーズした体をねじり、何とか座っているように見えました。

 

 

私は主人に、

 

「卒園式、知り合いばかりの場所であんな感じだったし、入学式は知らない人ばかりだし、大人数だし、どんな感じになるか分からないよ」

 

「学校側には、絶対に無理やり式に参加させたり、頑張ろうねと声をかけすぎたりしないでほしい、式場に入れないなら、親が付き添うのですぐに呼んで下さい、と伝えてあるから」

 

と言うと、

 

 

主人は、

 

「分かったよ」

 

とだけ言い、うなずいていました。 

 

式が始まると、元気そうに入場する1年生の中に次男はいませんでした。

 

皆が入場し終わり、式が始まるころ、次男は付き添いの先生2人に支えられ入口に立っていました。

 

ほかの1年生は全員着席しています。

 

保護者席から遠目で見ていても、次男は両肩が頬のあたりまで上がり、体が動かない、そんな様子が伝わってきました。

 

私は付き添っている先生の方を見ていました。

 

付き添ってくれていたうちの1人が、長男の2年生の時の担任の先生で、面識がありました。

 

先生がこちらを向き私に目配せをしたので、私は主人とすぐに先生の方へ行きました。

 

次男を引き取り、私と主人と次男は3人で体育館横のテラスで運動場の方を向き、式とは関係ない、何でもない話をし続けました。

 

校長先生が何か話している声が、何となくぼんやり響いて聞こえてきました。

 

 

しばらくすると次男が、

 

「僕、中に行かなくていいの?」

 

と聞きました。

 

 

私は、

 

「どうしたい?」

「自分で決めていいんだよ」

 

と言うと、しばらく考え、中を覗いていました。

 

 

またしばらくすると次男は、

 

「中に入る」

 

と言い中に入りました。

 

 

1年生の席には行かず、保護者席で両親の間のパイプ椅子に座り、お山座りをしたり、体をのけぞらせたり、体を終始くねくねさせて落ち着かない様子で式に参加していました。

 

パイプ椅子の上でずっと動き続けるので、ズボンの中に入っていたワイシャツは全て出てしまっていました。

 

式が終わり集合写真を撮る際、次男は上履きを履けませんでした。

 

「写真の時だけ履いておこうか」と言いましたが頑なに嫌がりました。

 

 

整列の順番を指示している先生が次男に話かけました。

「写真」「撮る」「ここ」「座る」「〇?」「座る」「ここ」

単語に区切って、聞き取りやすいようにはっきりと話しかけ、〇?と聞くときは両手で〇を作って次男に見せていました。

 

あー、【単語でしか言葉の通じない子】として話しかけているんだな、とすぐに分かりました。

 

次男は普通に会話のできる子です。

 

今は新しい環境が苦手なため、緊張で体がフリーズしているだけでした。

 

話かけてきた先生に悪気がないことも、親切心であることも理解した上で、私はその配慮がとても不快で、不安な気持ちが生まれました。

 

この子は普通に会話を理解するのに!そんな話し方しなくてもいいのに!

 

そんな気持ちと、

 

この子は周りから見たら、明らかに健常児ではないのだな、そうなんだな。

 

そんな気持ちの入り混じった、入学式に本来ならば感じるであろう【幸せの感情】とは程遠い感情でした。

 

式が終わり、子供たちは教室へ戻りました。 

 

次男は担任の先生と一緒に教室へ行きました。 

 

 

次男を見送ると主人が、

 

「今日の様子を改めて見ていると、貴方には今まで苦労をかけていたんだろうね。イベント毎に、いつもこんな感じだったんだよね?大変だったよね?なんか、こんな父親で申し訳ないな。これからは協力していこう。今までごめんなさい。絶対にあの子達の未来を切り開ける場所を探していこうね」

 

と私に言いました。 

 

 

帰りは通学団に顔合わせをしながら一緒に帰る予定でしたが、次男は通学団の方へは行かず、無意識かのようにふらふらと正門に向かい、帰ろうとしていました。

 

 

私と主人が、

 

「今日は通学団で行くんだよ」

 

と何度か言いましたが、次男はうろうろし、目がうつろで正常には見えなかったため、主人が教頭先生に、

 

「申し訳ないけれど、今日はもう帰らせます」

 

と言い、主人と次男は先に帰りました。

 

私は子供たち全員が帰るのを待ち、次男の担任の先生にお礼と謝罪をし、帰宅しました。

 

家に帰ると元気いっぱいの次男が遊んでいました。

 

「今日はお疲れさまでした」と言い、それ以上式の話はしませんでした。

 

この子は、明日からどうなるのかな?学校行けるのかな? 

 

 

長男の部屋を覗くと、在校生として式に参加するはずの長男が、まだ布団の中で眠っていました。

 

なんとも言えない悲しい気持ちになりました。

 

心の中で、なんでうちの子だけ、どうして2人とも何かがおかしいの?皆が出来ることができないの?その気持ちを完全に拭い去ることを、私はなかなかできませんでした。
 

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156 次男の小学校入学式前夜

156  次男の小学校入学式前夜 
 
 
2022年4月5日の深夜 
 
 
長男が深夜0時から明け方4時くらいまで、泣き続けました。 
 
 
突然、私が座っているソファの周りをぐるぐるぐるぐる回り出し、笑いながら、 
 
「お母さん大好き、お母さん死なないで」 
 
そんな事を言い始めました。 
 
 
長男が笑っていたのは最初の数十秒だったと思います。そこからは、崩れ落ちる様に泣き始めました。 
 
 

長男は、 

 

「友達と遊びたい」 

 

「僕には友達がいない」 

 

「学校に行きたい」 

 

「勉強したい」 

 

と話し始めました。 
 
  
 

不登校前まで、我が家はゲームを与えておらず、長男が、 

 

「ゲームの話についていけなかったのも辛かった」 

 

と泣くので、 
 

 

私は、 

 

「それ、本当にごめんね」 

 

と謝ると、 

 

「それはいいんだよ、お母さん」 

 

「お母さんがゲームをくれなかったから、僕は足が速くなったし、遊び上手になったし、それには本当に感謝しているんだ」 

 

「ありがとう」

 

「だからその事はいいんだ」 

 
と言いました。 
 
 
 
 
その先は、私はただただ長男の話を聞き続けました。長男はこんな不満を言っていました。 
 
 
「授業中つまらない時、僕の唯一の楽しみが落書きだった」 

 

「僕は、つまらない時間を乗り切るために、1週間かけて大好きなヨッシーを机に内緒で描いていたんだ、それだけが僕の楽しみだったんだ」 

 

「隣の席の女子に見つかって、「机に描いちゃだめだよ!」と消しゴムで消されたんだ」 

 

「僕は机を体で隠して「やめて、やめて」「消すなら自分で消すから」「お願い止めて!」と頼んでも、1人の子が僕の両腕を掴んで3人がかりで消してしまったんだ」 

 

「それを遠くから見ていた担任の先生が、消し終わった頃に近づいて来て、僕が泣いているのに消し続けた女子に向かって「どうもありがとう」って言ったんだ」 

 

「お母さん、先生はそんなに偉いの?先生は神様なの?全て言う事を聞かないといけないの?ねー、どうして?」

 

「とにかく担任の先生が嫌だったんだ」 

 

「教え方が下手くそで、全然頭に入ってこない」 

 

「頭がいい子ばかり褒めて優しくするんだ」 

 

「真剣に考えても、答えを5回間違えてしまった友達がいたんだ」 

 

「その子が担任の先生に「ふざけているの?」と怒られていたんだ」 

 

「頑張っても出来ないかもしれないよね?酷いよ」 

 

「そんなこと言うのは酷いよ、とても嫌な気分だったんだ」 

 

「あの先生は全ての事がそんなふうなんだ」 

 

「やる事を全て決めてくるんだ」 

 

「テストが終わった後に、落書きや折り紙がしたくても、読書しかダメと言う」 

 

「持っている本は、数日前に借りて、何度も何度も読み返した本でつまらない」 

 

「なぜ、折り紙を折っちゃいけないの?なぜ、落書きをしちゃいけないの?」

 

「静かにして、邪魔をしないために本を読んでいるんだよね?折り紙や、落書きでも邪魔にはならないよね?」 

 

「何でそんな事まで決められなければいけないの?何で皆同じ事をしなくてはいけないの?言っている事がおかしいよ!大嫌いだ!」 

 

「2年生の終わり頃から、女子が鬱陶しい事を言うようになったんだ」 

 

「僕はいつも分からない所を一生懸命教えてあげているのに、全然教えてくれなくなったんだ」 

 

「意地悪だよ、そんなのは」 

 

「放課は皆、パソコンしかしない」

 

「外で沢山鬼ごっこしたいのに」 

 

「皆ゲームの話をして、パソコンばっかりいじっているんだ、つまらないよ」 

 

「お母さん、人は見た目がそんなに大切なの?僕の友達にとても太っている女の子がいるよ」 

 

「その子はとても優しいよ」 

 

「僕は見た目が良い人より、人の気持ちをちゃんと考えて、人に優しくできる人の方がいい」  

 

「太っているとか、いないとか、関係ないよね?それなのに、何で皆見た目の事を言うの?酷いよ」 
 
 
  
・・・ 
  
 
「僕は小さな頃、お母さんともっと話したかったのに、もっと遊びたかったのに、もっと一緒に時間を過ごしたかったのに、家に次男がきて、全然構ってもらえなくて、寂しくて寂しくて、今思い出すだけで吐きそうなほど悲しかったんだ」 

 

涙を流し、たまにぐるぐるソファを回る足を止め、ソファに顔を伏せて嗚咽する。 
 
 
思う存分泣くと、またソファを回り、泣きながら、たまに苦笑いを浮かべながら、長男は話し続けました。 
 
 
「友達に会いたい、遊びたい、勉強したい」 
 
 

長男は、 

 

「友達に「何で学校に来ないんだ!」って聞かれたら「おめーに関係ねーだろー」って言えばいいかな?」 

 

と自問自答していました。 
 
 

4時間経ち全て話し終え、落ち着きを取り戻すと、長男は部屋を片付け始めました。私が、 

 

「明日掃除するから大丈夫だよ」 

 

と言うと、 
 

 

長男は、 

 

「僕が積み木を踏むと痛いからだよ、僕のために片付けているだけだよ」 

 

と言うので、一緒に部屋を片付けました。 

 

 

片付け終えると、 

 

「僕、折り紙折りたいな」 

 

と言うので、2人で折り紙を一緒に折りました。 
 
 
少しスッキリした顔で長男は折り紙を折っているよう見えました。
 
 
明日は次男の入学式です。 

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155 2022年3月末の長男の様子

155 2022年3月末の長男の様子 
 
 
長男が次男と仲良くしていました。ゲームのコースの作成の仕方をとても優しく教え、ゲームソフトも貸し借りしていました。 

 

この頃、長男は人に対してとても親切で優しい事が多かったです。 

「公園に行ってみようかな」と呟いている事もあり、動画を見る時間も以前に比べ減っていました。 
 

 

次男が私の問いかけに無反応にしていると、長男はふざけて笑いながら、 

 

 「次男ちゃん、お母さんが呼んでますぞ、返事なさい!」 

 

と次男に言う。 
 

 

 

次男が私にやたらと歯向かって文句を言っていると、 

 

「やめろ、お母さんに変な事言うな!」 

 

と注意する。 
 
 

 

娘に対する態度も柔らかくなっており、娘が長男がゲームをしているのを邪魔し、長男の頭の上に座っても、笑いながら、 

 

「やめてくださいよー!でも大丈夫だよ!」 

 

と言う。 
 

 

 

私が娘に、 

 

「お兄ちゃん、ゲーム見えないよー、どくんだよー」 

 

と声を掛けると、 
 

 

長男は、 

 

「お母さん、僕、嫌だけどね、でもいいんだよ」 

 

と娘を庇いました。 
  

 

 

娘が、お兄ちゃんに優しくされることに喜び、テンションが上がり、ふざけて長男の顔に唾を吐きました。私はさすがに怒るだろうと思いましたが、長男は、何も言わずに自分の腕でふき取っただけでした。 
 
  

ぐずり続ける娘に、私がイライラし始めると、長男が空気を察し、私の方を向き、「お母さん」と声をかけ、【ダメだよ】と言いたげに首を振る。 

 

 

そんな事がとても増えていました。 

 

・・・

 

とても安定している様に見えるのに、夜になると長男は理由を言わず涙を流している事がよくありました。 
 
 

 

ある日長男が、 

 

「まだ、コロナ終わってない?」 

 

と涙目で聞いてきました。

 

 

 私が、 

 

「心配なの?大丈夫?」 

 

と言うと、涙を拭きながら 

 

「泣いてないよ、オレンジジュースがすっぱいだけだよ」 

 

と下を向いて言いました。 
 

・・・

   

2022/3/31(木) 

 

当時私は、資格取得のため、通信制の学校のスクーリングに行く事がありました。学校のある日は朝の8時に出発し夕方5時に帰ります。

 

まったく行かなくてよい月もあれば、最大で6回ほど通う月もありました。

 

長男が昼夜逆転していれば、置いて行ってよいのですが、睡眠サイクルがずれ、朝に起きるリズムになっている時は、長男を置いて行こうとすると、

 

「お母さんがいないと寂しい・・・」

 

と言い、泣くことがありました。

 

 

 

次男が春休み、

 

「仲の良い友人とテーマパークに行きたい」

 

と言いました。

 

 

 

長男は、

 

「お母さん、家に居てよ、僕寂しい」

 

と言う。

 

 

そんな事が頻繁にありました。

 

 

次男も、気の許せる友人としか関りを持とうとせず、次男が友人と出かけたい気持ちは、私がとても大切にしたい事の1つでした。

 

でも、長男は「行かないで・・・」と言う。

 

大人は私しかおらず、同様の課題で困る事がよくありました。 
 

 

夜通し眠る事が出来ず、

 

「お母さん、僕、全く寝ていないのに、全然眠れない、寝たいのに、眠れないよー」

 

と泣き出す日もありました。

 

 
 

ある日、長男が突然、

 

「おかあさん大好き、お母さんありがとう、お母さん本当にありがとう、寂しい、僕寂しい・・・」

 

と何度も何度も同じセリフを言いながら、2時間止まることなく、涙が枯れるほどに号泣し続けました。 

 

 

この時期の長男は、人に対してとても優しく、きっかけがないのに、よく泣いていました。
 
 

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154 5か月ぶりの我が家のお風呂

154 5か月ぶりの我が家のお風呂 
 
 

2022年3月26日 
 
 
長男が家のお風呂に入らなくなり5か月が過ぎました。その間に銭湯に行けた回数は10回以内だったと思います。

 

 

その日は私が、

 

「あー、もう長男と一緒にお風呂に入れないのかー」

「大きくなっちゃうと一緒に入ってくれなそうだもんねー」

 

と言うと、

 

長男は

 

「まー、そうだねー」

 

と笑っていました。

 

 

私が、

 

「お母さんと入るのが嫌なら、お父さんと一番風呂に入るのはどう?」

 

と聞くと、

 

 

長男は、

 

「うん・・・いいよ」

 

と言い、主人とお風呂に入る事になりました。

 

 

長男が、

 

「お母さん、おんぶで連れて行ってよ、足が動かない」

 

と言うので、私は長男をおんぶし、リビングから主人の入っているお風呂場に連れて行きました。

 

 

長男は服を脱ぐ時から、入ってからもずっと、照れているのを隠すかのように絶え間なく、一方通行な話を笑いながら話し続けていました。

 

 

主人は長男に、

 

「大きくなったねー、わーがりがりに痩せちゃってるじゃん」

 

と笑いながら長男に話しかけていました。

 

 

主人の顔をふと見ると、涙ぐんでいるようでした。私も普通に2人に話しかけるよう気を付けていましたが、目頭がじわーっと熱くなった事を覚えています。

 

なぜ私が何か月も当たり前のようにお風呂に入らない長男に、この日「お風呂に入る?」と聞いたかは覚えていません。

 

確かその頃、私がお風呂に入っていると、不登校以来一切近づこうとしなかったお風呂場に頻繁に来て、私に話しかけてくるようになったからだと思います。 

 
 
 
2022年3月27日 

 

次の日は主人がお風呂に誘っても無反応でした。

 

そりゃそうだよね、一気に毎日入るようにはならないよね!と思っていたら、私が1人でお風呂に入っている時に、お風呂場をうろうろうろうろ歩き周り、私に何度も話しかけてきました。

 

 

私が、

 

「一緒にどうですかー」

 

と誘うと、

 

 

長男は笑いながら、

 

「入る訳ないだろ!」

「ま、シャワーならいいぞ!シャワーだけだぞ!」

 

と言い、

 

 

服を脱ぐと、

 

「まー、いいよ、入るか!」

 

と私と目を合わさず、お風呂に入ってきました。

 

 

長男は、

 

「うわー、何だよこれー滑るー滑るー」

 

と照れ隠しなのか、湯船の中で滑り続け、ふざけて笑っていました。

 

 

不登校前までは「もー、1人で入ってよ!」と思う事もありましたが、その日は「わー、長男とまたお風呂に入れる日が来たんだー」と嬉しくて、やせ細ってはいるものの、体が大きくなった長男と2人で入るお風呂は、何とも不思議な気分でした。

 

5か月も入らなかった我が家のお風呂に長男が入った事は、私にとってとても嬉しい出来事でした。

 

私には長男がどんどん元気になっているように見えました。

 

次男が小学1年生、長男が新4年生になるまで、後10日ほどです。 

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153 次男の入学までの2週間

153 次男の入学までの2週間 
 
 

2022年3月

小学校就学前の知能検査や検診時の振舞いで、学校側から「次男に気になる箇所はない」と言われていましたが、卒園式の様子や常日頃の人との関わり方を見て、この子は支援クラスの方がいいのかもしれないな、と思っていました。

 

長男の不登校がなければ、そんな事を考えたりはしなかったと思いますが、無理をさせたら学校生活が苦しくなるのではないか、長男のように次男も暴れ回る日が来るのではないか、と想像し私が勝手に怯えていました。 

 

 

卒園式に出席できなかった主人に、

 

「次男、あの子だけ園長先生の所まで歩けなくて、私がおんぶで卒業証書受け取ったよ」

 

と言うと、

 

 

主人は、

 

「そっか、次男よく頑張ったね」

 

と言っていました。 

 

 

卒園式の姿を見てから、私は入学式に次男がどんな行動をとるのかを心配するようになっていました。 

 

 

4月で4年生になる長男の、進級時の対応を相談に行く際に、次男の事も相談していました。

 

新しい場所、知らない人に慣れるまでに時間が人よりかなりかかる事、兄から聞き続けている学校へのマイナスイメージのせいで、ただでさえ不安の強い次男が【学校は怖い場所なのだ】と怯えている事を話していました。

 

塾の先生に、入学前に担任の先生に会って安心感を与えておく、せめて教室だけでも見ておくと安心する場合がある、とアドバイスをいただきました。

 

学校に、入学式前に担任の先生に一目でも会えますか?と相談しましたが、それは難しいとの事でした。

 

 

次男は毎日毎日私に、

 

「学校は怒られるの?」

「学年が上がる度に怖い先生になるの?」

「どうやって怒られるの?」

「1年生の先生は怒らないの?」

 

と繰り返し繰り返し聞いていました。

 

 

私は、

 

「学校は楽しい場所だよ、沢山色んな事を教えてくれるよ」

 

と伝えていました。

 

 

次男は学校へかなり恐怖のイメージを抱いていました。

 

学校側には、次男が学校に恐怖を抱いてしまった経緯を話し、できない事を厳しく指導する事は避けてほしい、学校に足が向くだけで、今は良しとしたい、枠にはめ込み、できない生徒を厳しく指導する先生を担任にする事だけは避けてほしいとお願いしていました。 
 

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152 次男の卒園式

152  次男の卒園式 
 
 
2022.3.24 
 

次男の卒園式でした。 

 

次男は長男の不登校以来、情緒が安定しておらず、極端に対人関係が苦手になっていました。

 

園長先生は、次男の卒園式の練習時の様子を「入退場は何とか皆と同じように参加できるものの、卒業証書を保護者が沢山いる中で、園長先生のいる檀上へ貰いに行き、お母さんに渡しに来るという一連の動作を、皆と同じように出来るかな・・・?どうかな・・・?本番にならないと分からないかも!でも、どんな形であれ大丈夫だから!」と言っていました。

 

私は「本人が貰いに行けない場合は私が付き添います」と園長先生と話をしていました。

 

卒園式が始まり園児が入場してきました。

 

次男は体が固まり会場に入る事が出来ません。

 

しばらく様子を見ましたが、一向に入る事が出来ないため、私は保護者席を離れ次男のそばへ行き、一緒に入場しました。

 

席に着くと、全員が園長先生の方を向いて座る中、次男は後ろを向き体を丸め、何かに怯えている犬のようでした。

 

顔だけを前に向け、体をがちがちに固め、とても怯えた死んだような目で園長先生の方を見たり、俯いてうずくまったりしています。 

 

付き添いの先生が1人励ましてくれていましたが、次男がしっかりと前を向く事はありませんでした。

 

卒業証書授与の際も、付き添いの先生は何とか歩かせようと声を掛けていましたが、首を90度にして下を向き、その場でペタンコ座りになり一向に動きませんでした。

 

私は園長先生に目配せをして、次男の所へ行きました。次男に「お母さんがおんぶしようか」と声をかけ、レッドカーペットの敷いてある園長先生までの10mほどの道を次男をおんぶして歩きました。

 

園長先生の前で次男を下ろし、彼自身で証書を受け取り、また私が次男をおんぶし直して席に戻りました。私が彼から受け取るはずの卒業証書は、次男がギューッと抱きしめており離しませんでした。

 

式が終わり退場の時、また次男は歩けません。地べたに正座をしていました。

 

仲良しのお友達が「おい!行くぞ!」と言いながら正座のままの次男を引っ張っていました。お友達が助けてくれていたので、私はもう次男の所へは行かず退場する姿を見守りました。

 

次男の卒業式は終了しました。 

 

式が終わると、退場の時に手を引っ張てくれていた友人と園庭を元気に走り回っていました。 

 

もうすぐ次男は小学校です。 

 

どうなるのかな・・・。 
 

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151 水族館

151 水族館 
 
 
ここ数日、長男の調子がとても良く笑顔の日が増えました。期待などしていない!そう口では言っていても、元気になると以前の元気な息子に戻ってくれるんじゃないか!そんな事が頭をよぎります。 

 

2人の姉達と「長男も調子が良さそうだし、どこかへ出かけようよ!」と計画をしていました。 

 

長男を連れて夜のイベントに行くか、長男は家で留守番していてもらおうか・・・ 

 

結局水族館に行く事になりました。 長男に聞くと「僕も行きたい!」と言います。 

 

その頃の長男は、夜中に起床し、限界まで起きていて昼過ぎに寝落ちする、そんなリズムでした。朝から水族館に行くのはどう考えても難しい。でも本人は「行く、行ける」と言い張ります。 

 

姉達に「タイミングが合えば連れて行くけど、多分長居は無理だと思う」と伝えていました。

 

長男が帰りたくなったら誰かが長男を連れて帰る、その準備をして出かける事になりました。

 

帰るなら私が連れて帰る事になるはず、でも次男は人に懐かず、私がいなければ楽しまない・・・物理的に不可能な課題にまたぶち当たり、それでもどうにかして全ての子供の要望が叶う様に、と考え続けてしまう。 
  
 
姉が「下2人は連れて行くよ!」と言ってくれましたが、何度確認しても長男は行きたがりました。 

 

私は「直前の様子で決めるね」 と姉に伝え、映画の時同様、約束事が出来ず、臨機応変に長男の様子を見て水族館へ行くかどうかを決める事になりました。 

 

水族館に行く数日前、長男はお昼の1時に寝ました。 

 

あー。今日は今寝たから水族館は難しいかな・・・ いっそ行かない、と言ってくれたら楽なのに、そんな事を考えてしまいます。 

 

行きたいと言うのに、その日めがけて睡眠時間の調整が出来ない。 

 

睡眠リズムがずれにずれまくり、水族館に行く数日前は、22時に起き昼過ぎに寝落ちしていました。 眠くなると行動がおかしくなるため、水族館へ行くよりゲームして待っていた方がいい気がするな・・・

 

【水族館当日】

 

予想は的中します。 

 

まず、駐車場から水族館迄の道が長い、遠いと文句を言い始めます。 

 

次は入場券売り場、人が多く、久々の人混みに長男の様子は、明らかにおかしくなりました。次男は私にべったりくっつき離れません。

 

その横で、長男はずっと文句を言っています。「つまらん、つまらん、なんだよここ、誰だよ作ったの、つまらん、何の意味があるんだ、こんなん見てどうするの?」そんな事ばかり耳元で言い続けられ、気分は最悪でした。

 

私にべったりくっついている次男は、水族館をとても楽しみにしていたのに、長男の否定的な発言を聞き続けていました。 

 

もうやめてよ、黙ってよ、だから家で待っていたらって言ったじゃん!そう言いたくなる気持ちを何とか抑え込みました。

 

姉達は娘と先を歩いており、娘は楽しそうでした。次男にあっちで一緒に見たら?と姉達の方へ行くよう勧めますが、無表情でしがみ付き私から離れません。

 

この日を楽しみにしていた次男に楽しんでほしい、でも長男が横でおかしくなっている。

 

どうしよう・・・

 

私は長男に「車2台で来ているから、帰ろうか?」と提案すると「は!帰りたいなら1人で帰れよ、僕はここにいる、僕は帰らない!」と怒っています。それなのにその後もずっと「つまらない、意味がない」を連発する。表情もとても暗く、何をしたらいいの?と、落ち着かない様子でした。

 

楽しんでいる姉達に嫌な思いをさせたくない、次男にも楽しんでほしい、でも長男の様子が明らかにおかしい、あー、来るんじゃなかった、あんなに家で元気だったのに、人混みはまだ無理だ。 


 
そんな地獄の様な時間を過ごし、結局お昼ご飯を食べ、しばらくして帰る事になりました。 

 

車に乗ると、長男の暴言が始まりました。車には下の姉、私、長男、次男が乗っていました。

 

確か、次男は大好きな従兄に会いに、下の姉の家に行きたい、私は疲れている長男の事を考え我が家に帰った方が良いのではないか?と長男に提案。それに対して、長男は訳の分からない事を言い、次男が固まるほどの暴言を吐いて傷つけました。

 

私が「疲れているから家に帰ろうか」と言うと、「勝手に決めるんじゃねーよ、何で疲れていると勝手に決めるんだよ!」と怒り出す、「どうしたいの?」と聞くと何も答えない。

 

次男は従兄に会う事をとてもを楽しみにしている。長男の状態を考え我が家に帰るのか、次男の希望を聞いて姉の家に行くのか。

 

長男は姉の家に行きたいと言う次男に暴言を吐き続けていました。私の怒りスイッチは長男が下の子を虐める事ですぐに入ります。 

 


「なに?」「だから、待ってたらよかったじゃん!」「何で、次男を虐めるの!」「家でゲームしてたらよかったじゃん!」そんな事を言ったような気がします。

 

行く数日前から、どうなるんだ、どうする事がベストなのか、とストレスを抱え、当日にこの結果。

 

私も号泣し、長男も怒りで号泣、次男は暴言を吐かれ固まりながらも、従兄に会いたいと泣いていました。

 

私はこれ以上長男と一緒にいたら、また余計な事を言ってしまう。同じ空間に長男がいることすら不快に感じました。

 

あー、なんなんだよ。

 

私は姉に運転を頼み「もう、無理」「電車で帰る」と車から降りました。 

 

しばらく知らない土地の、車から降りたその場所にしゃがみ込み、ぼーっとしていました。 

 

疲れるな・・・

 

あーあ、疲れるな・・・ 

 

涙が止まらず脳に酸素がいかない、脱力し何もしたくありませんでした。 
 
 
優しくしなくちゃ、きっとストレスを私で発散している。そう考えても考えても気持ちが追い付かず、感情的になってしまう。 姉はとても上手に子供達に対応しているように見えました。

 

私は上手く対応できない。私だから上手く対応できない。私が親ではあの子は回復しない。 

 

何もかも人のせいにしているあの子は、この先どうやって人生を生きていくのだろう。

 

回復していたように見えたけど、きっとまた逆戻りだな、外出なんてさせるんじゃなかった。

 

外出の度に私は神経がすり減り、へとへとでした。 
 

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150 2022.3月中旬の長男の様子

150 2022.3月中旬の長男の様子 
 
 
昼夜逆転は相変わらずでしたが、少しずつ明るくなってきているように見えました。 

 

次男が行き渋ると「おい、お前、幼稚園さぼるなよ!行けよ!」と笑いながら言い、次男に「お前が言うなよ!」と突っ込まれる。それくらい穏やかな感じに変化していました。 
 
 

2022.3.17 

ソフトクリームの美味しい農園があり、車を30分ほど走らせ長男と娘と出かけました。 

 

行き道、長男は娘にシートベルトをしてくれたり、とても優しく声掛けして仲良く目的地へ向かいました。

 

とてものどかな農園で、嬉しそうな顔をしてソフトクリームを食べる長男がとても印象的でした。

 

優しい表情で、嬉しそうに笑って、それなのに、ふとした表情がどことなく苦しそうで、複雑な笑顔を浮かべて食べているように見えました。

 

帰り道、突然長男は学校の話を始めました。

「とにかく担任の先生が嫌だった、あいつは担任になるべきじゃない」

「あの学校はくそ学校だ、とにかく、つまらないんだ」

「女子が嫌だった、命令させる事が死ぬほど嫌だった」

「俺はとにかく、好き勝手やりたいんだ!」

と、学校の文句をずっと話していました。 

 

私は、そんな否定的な話を聞く事にとても疲れましたが、

「嫌だったんだね 」

「そーなんだね」 

「嫌な場所なら行かなくていいよ」 

「いくらでも学校なんてあるから」

と伝えていました。 
  

 
 
2022.3.18 
 
この日は朝起きてすぐにゲームはせず、娘とブロックで遊んでいました。その後、家のテレビでドラえもんの映画を観ていました。娘とも優しく遊んでいました。 

 

2022.3.19 

コンビニに寄り、人目も気にせずゆっくり選んでいました。久々にコンビニに行ったはずです。

 

銭湯にも行き「足湯したい」「景色見たい」「ゲームセンターで遊びたい」と言い、銭湯の後の外食にも喜んで一緒に行きました。

 

ずっとお風呂に入らず、着替えもしていませんでしたが、その日は出かける前に「お母さん、この服で大丈夫かな?」と自ら着替え、私に話しかけてきました。 

 

私の目には、ここ数日びっくりするように安定した日が続いていました。 

 
 

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149 夢見る小学校(映画)

149 夢見る小学校(映画)

 

2022.3月中旬 
 
 
「夢見る小学校」というドキュメンタリー映画を観に行きました。

 

私は昔からこの映画に出てくるような教育方針が好きでした。

 

不登校を期に、自分の子供をこんな学校で学ばせたい、という想いが強くなり、映画を観に行きました。 

 

印象に残っているのは、 
 
・子供は勉強している時よりも、好きな事を集中して楽しんでいる時の方が断然脳が成長する、と言っていたこと 

・子供がおんぶされながら授業を受けていたこと

・児童精神科に薬を飲まされていた子が「入学条件として【薬を止める事】と学校側に言われて救われた」と話していたこと 

・子供が自由にチャレンジする事に責任は伴わない、責任は全て大人がとる、そうでなければ子供がチャレンジしなくなってしまう、と設立者が話していたこと

 

他にも数えきれないほど印象的な大切な事の詰まった映画でした。 

 

全ての子供がこんなふうに大人に接してもらい、こんなふうに学んでいたら、輝く子が増えるのではないかな、と思いました。

 

学費がとても高いけれど、この学校で育つ子達は自己肯定感がとても高く、自分軸を持っている。身に付く生きていく能力を考えると、 この学校を出る事で、その後の何十年という長い人生を豊かに生きられるから とても安い授業料に感じました。

 

https://www.dreaming-school.com/

 

 

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148 映画へ行く

148 映画へ行く 
 
 
2022.3.11 
 
 
昔から仲が良く、頻繁に遊んでいるお友達家族と映画に行く事になりました。前日に長男に行きたいか確認すると「行ってみる」と言いました。 

 

映画の時間は、昼夜逆転している長男に合わせ夕方にしてもらいました。私は、本当に行けるのか?その時間に起きられるのか?どうなるのだろう・・・と心配ばかりしていました。 

 

「明日は夕方から映画だから、少しは早く寝られるといいね」と声を掛けましたが、長男が寝たのは朝の8時でした。

 

あぁ・・・朝の8時に寝た長男は何時に起きるのだろう?睡眠が足りないと訳が分からない事を言い出し、大変になる事が多かったため、心配していました。

 

予定に向かって動くことが絶対に出来ないので、約束事は難しかったです。

 

私は友人に「行けるかは直前まで分からない、下の子は行きたいから、下の子達は必ず連れて行くね」と約束していました。 

 

お昼の3時に長男を起こしました。寝てから7時間しか経っていない、起きないだろうな、と思っていましたが、起きて映画にも行くと言います。 

 

私は、子供3人を車に乗せ、30分ほどかかる映画館へ行きました。商業施設の中にある映画館です。映画館に一番近い駐車場に車を停め、待ち合わせの場所に向かいました。 

 

一緒に行った子供達の中に年下の男の子が2人いて、2人共が長男の事をとても好きでした。どちらかが手を繋ごうと寄っていきました。 

 

長男はその手を振り払い、不安そうな顔で私に、「どうするの?待つの?何するの?」と聞きました。 

 

次男は自信なさげに周りの顔色を伺い、誰とも話せず、私にべったりくっついて、ひと時も離れません。 

 

我が家以外の子供達がとても健康的で子供らしく見え、どうしてうちだけこんなふうに育っているのだろう?なんでなのだろう?

 

映画中、私は長男の表情ばかり気になっていました。笑っている顔を見てほっとし、良かった、映画を観に来ることができた。とやっと安心して嬉しい気持ちになりました。 

 

映画の後、他の家族は食事に行きましたが、我が家は長男の様子がおかしく帰りたがり、すぐに帰りました。

 

その夜、1時半位まで私と長男とでゲームをしました。ゲームが終わり、長男は寝室に行き、いつも通り動画を見ていました。私は横で寝ていました。 

 

夜中に長男の泣き声で目が覚めました。

 

長男は3時ごろから30分近くしくしくしくしくと、ただただただただ、涙をポロポロと流して、とても悲しそうに泣きました。 

 

私は、気の利いた言葉を見つけられず、何も声をかけられずに、少しでも感情を吐き出せると良いなと願うように、手をつなぎ、長男が泣き止むまで、頭を撫でたり、背中をさすったりしていました。

 

泣いている途中、長男は嗚咽し、少しずつ落ち着きを取り戻し、ぐちゃぐちゃに濡れた顔のまま、力尽きたかのようにゆっくりと目を閉じ眠りにつきました。

 

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147 友人から拒否される経験

147 友人から拒否される経験 
 
 

課金キャラを貸してあげられず、親友に会えなくなり、10日ほど経ちました。

 

長男に再び遊ぶ元気が出てきて「親友と遊びたい!連絡してみて!」と言うので、親友に連絡しました。

 

親友のママが「うちの子、「今は遊びたくない」って!涙を流していたから、きっと、何か思う事があるのだと思う!」と言っていました。 

 

私は長男に「しばらく、遊びに来ないみたいだよ」と伝えると、「何で?」「何で?」「もう、キャラ貸せるよ」「もう、来てくれないの?」「貸せるよってママに伝えておいて」と言い親友との交流が、途絶えてしまうのではないかと、不安そうでした。

 

毎日毎日、何度も遊びに来るのかを聞くので、「来ないよ」と答えていました。

 

長男はゲーム中、使うアイテム、やり方、全てを長男ルールでやりたがる傾向がありました。長男の邪魔や気に入らない事は「ダメ」と言い、自分の思い通りに進めて行きます。

 

私はその姿が、気になっていました。 

 

次男は、長男のそんな性格に慣れきっており、我慢し、常に自分の感情を抑え込む事が、当たり前になっていました。 

 

今のように友達に接していたら、皆、離れてしまうのではないか?どこかで、自分ばかり優先していたらダメなのだと、気が付かなければ、皆離れてしまう。 

 

母親で、今の長男の心理状態を分かっていても、「え・・・」「わがままだな・・・」と思ってしまう。相手の子が、そのわがままを受け入れられるはずがない。 

 

しばらくの間、親友とも遊べず、長男はまた元気がなくなりました。

 

数日後、親友の弟が遊びに来て、親友も自然に遊びだし、関係は修復したようでした。

 

長男は、キャラを貸すことができ、自分がやりたいゲームがあっても、友人の希望を優先し、相手に合わせて遊ぶように、気遣っているように見えました。 
 

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146 学校の話をしてくる

146 学校の話をしてくる 
 
 
2022年3月 
 
 
 
3月に入ると、長男は、食事中に、毎回学校の話をしてくるようになりました。 話している内容は全て否定的で、 

・待つ時間が長い 

・給食がうまくない 

・給食で出たアイスもまずかった 

・学校はつまらない 

・歩いて行くのがそもそも疲れる 

・遠足が嫌、地べたに座ってお弁当を食べるのが嫌 

・決められた時間にお弁当を食べるのも嫌 

・家の空間が好き 

そんな事ばかり言っていました。 

 

時々、「僕って、まだ4年になっていないのかな?」と涙目で聞いてくる。そんな事が頻繁にありました。

 

私は、毎回、 

「そーか、そーか、嫌なんだね、今行っている学校以外にも沢山学校はあるから、見に行きたかったら、いつでも言ってね」

と言い、それ以上の事は何も言いませんでした。 

 

私はさり気なく、 

「四年はどうしたい?」 

と聞くと、涙目になり、無言でした。 

 

 

この子はまだ、学校には絶対に行けないな。

 

完全不登校になってから、5か月が過ぎようとしていました。 
 

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145 当時の主人との関係

145 当時の主人との関係 
 
 

行き渋りで長男が暴れ回っていた頃、数日間は主人は早く帰るようにしてくれていましたが、落ち着いて来ると、基本的には、下の子達が寝た後に帰って来ていました。

 

長男の不安定な精神状態への対応、次男の無気力、ゲーム漬け、暴言、反抗的な態度、2歳児の相手、全てにへとへとになっていましたが、私は基本主人に助けを求めたりはしていませんでした。

 

次男がまだ赤ちゃんで、長男も幼い頃、次男を叩きまくる長男にとても手がかかり、全員が満たされず3人共がソファで泣き崩れるように寝てしまう生活をしていました。

 

主人には長男の暴力が酷い、次男を抱けない、長男は異常だよ!そんな相談をしていました。

 

1度だけ、私自身がもう限界と感じ「助けて、もう無理」とメッセージを送ったことがありました。

 

その際に主人から返ってきたのは「長男は異常じゃない、正常、大丈夫」たったそれだけ、一文のメッセージでした。

 

帰宅してからも、特に、何も言われなかったような気がします。 
 
 

 

2022.2月末 

 

この頃、長男が酷く不安定になると、私も精神が不安定になり、日々のストレスの蓄積で、とても辛い時期がありました。

 

どうにもしんどくなった私は主人に、「とても、しんどい、助けてほしい」とメッセージを送りました。

 

主人からは、「木曜日は早めに帰ります」とだけ、メッセージが届きました。そのメッセージから伝わる雰囲気はとても冷たいものでした。

 

その後、主人から、その事に関して、何もコメントしてこないので、私は、

「毎日、ほぼ、24時間、怒らないように、でも愛情をしっかりかけるように、3人に接しているから、疲れるんだよね。疲れてしまうことで、子供たちに優しくできない時があるから、助けてほしい」

と言いました。

 

それでも、主人は何も言いません。 

 


私は分かってもらえない、受け止めてもらえない事が悲しくて、泣きながら、

「助けて欲しいって言っても、少しも話を聞かないんだね、気にもならないってことだよね?」

と聞きましたが、主人は何も答えず、何も言わず、会社へと出かけて行きました。

 

決まってそうです。相談をしたくても、会社に行くぎりぎりに起きて来て、話し出すと、いつもよりも早く出かける。

 

その主人の態度が余計に私をしんどくさせ、孤独にさせ、子供たちへのパフォーマンスが下がりました。

 

何も言わなければ、聞いてこないし、助けてくれない。何か言っても、私の心を救うような対応はしてくれない。 
 
 
最悪な気分のまま、私は家に取り残され、今から、問題児と向き合わなければならない。

 

お母さんが明るくしなくちゃいけないんだよね。それが回復の鍵なんだよね。私はどこから、元気をもらい、どうやって子供に元気を与えたら良いのだろう。 

 

期待するのはやめよう、諦めよう、そう思っても、どうしても、助けてよ!という思いは消えず、とても苦しい月日を過ごしていた気がします。

 

きっと、主人も同じように、何か私に不満を持ち、助けよう、と思えなかったのではないかと思います。

 

主人の態度を見ていると、子供たちも、無関心に放っておくと、本当に心を閉ざしてしまうだろうな、と思いました。

 

関心がないんだな、心配しないんだな、私だけの子供だっけ?そんな気持ちが大きくなり、不満になり、どんどん気持ちが離れていく、そうやって離れた気持ちが相手に伝わり、相手の気持ちもまた更に離れていく、距離はどんどん開いていきました。 

 

私はきっと、嘘でもいいから、一言、「大変だよね」「そうなんだ、大丈夫」て言ってもらえたら、頑張れたのではないかな、と思います。

 

一言で、救われることは、大いにある。

 

気持ちのこもった一言で、辛くても、頑張ろう、と思えたのではないかな、と今でも思います。  
 

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144 自分の物を奪われる事は不安?

144 自分の物を奪われる事は不安? 

 

長男は自分の物を触られる事を嫌がり、自分が常に優先されていなければ落ち着かない子でした。

 

私はそんな長男の事をわがままだ、と捉えて、私の思う正解の道へ正そうとしてきました。

 

不登校を期に発達障害を知り、この子には特性があるのだ、と考える様になりました。

 

それでも、長男の気持ちが落ち着いたら、この子のギスギスした、難しい性格は少しは治るかも、と期待したり、子供なんてこんなものなのかな、よく分からないな、と思ったり、私はいつも、正解のない答えを探し、未来を不安視し、ああでもない、こうでもない、と思考を巡らせていました。

 

とにかく、何もかも全て、よく分からない! 

 

私はこの子達に、何をしたら良いか、どうすべきなのか、そんな事ばかり考えていました。 

 

悩んでいた課金キャラは、主人が保有していたポイントで長男にプレゼントしたようでした。

 

主人も、課金はエスカレートしないのかが心配で、購入を迷い、お金を使うのではなく、「残っているポイント分は買ってもいいよ」としたそうです。

 

1つではなく、何個かダウンロードしたようでした。 

 

長男は購入したキャラを家族の誰にも使わせる事が出来ませんでした。弟には勿論、主人にも絶対に使わせません。

 

私は、その姿はとても長男らしいな、と思いました。「あー、この子らしい」減るものじゃないのに、【これは自分の物】と言うものに触れられる事を、幼い頃から異常に嫌がる子でした。

 

わがままとは、違う、独特な雰囲気で、長男の物は、長男の聖地?みたいな、絶対に触らない方がいい、面倒な事になる!みたいに考え、先に止めておく癖が、私には身についていました。 

 

担任の先生から誕生日カードをもらい、激しく不安定になり、全ての友人に会えなくなってから、もう、1ヵ月近く経っていました。何度か友人から誘われましたが、一度も「遊ぶ」とは言わず、顔が下を向き、無反応で「NO」を伝えてきました。 

 

2月の末、長男が「親友と遊びたいな」と言い、連絡すると、すぐに来てくれました。

 

そこでも、やはり、課金キャラを友人にも貸せません。

 

友人との間で嫌な空気が流れます。

 

それでも、長男はどうしても貸すことが出来ませんでした。

 

私は、せっかく、遊べたのに、また遊べなくなってしまうのではないか、そんな想いで、冷や冷やしていた覚えがあります。

 

子供達はそれでも、楽しそうに遊んでいるように私には映りました。

 

それなのに、長男は、また、この友人に、会えなくなりました。理由は分かりませんが、友人が遊びたがっているよ、と伝えると、笑おうと頑張っているのは伝わるのですが、明らかに顔が引き攣っており、返事をしなくなりました。 

 

 

再び遊べたこの日から、また、10日間、長男は親友に会えなくなりました。

 

一体私は、何を、どうしたらいいのだろう?
 

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143 課金させていいの?

143 課金させていいの? 
 
 

2022年2月中旬

 

長男は1つの事にはまると、同じ事をずっと続ける傾向がありました。子供はそんなものかもしれませんが、長男は特にその傾向が強いように感じます。

 

新しい事を始める事に不安が強く、出来ない姿を見られることを嫌がり、やり始めから上手く出来ない事への挑戦をためらいます。

 

失敗のリスクのない、自分が人より出来る事、経験のある事だけをやりたがる子でした。 

 

ゲームに関してもそうでした。新しいゲームカセットよりも、毎日同じゲームをし、極めていく、とことんやる、そんな所がありました。 

 

クリスマスに【大乱闘スマッシュブラザーズ】をもらってからは、そのゲームにはまっており、そればかり、長時間やっていました。

 

課金をして、キャラを増やすことができるゲームです。

 

私は元々ゲームは反対派な上に、ゲームに対しての知識が全くなく、課金をすることに、とても抵抗感がありました。

 

課金は何歳から?

いくらまで?

その答えを自分で導き出せないので、全て禁止にしておきたい、そんな考え方でした。 

 

新しいキャラが欲しくなった長男は、私にダメ元で、「課金したい」と言いました。 

 

どう返答するのが正解なのか分からない私は、「え、その年で課金してる子なんているの?」 

と、嫌そうな顔をして言ったような気がします。 

 

長男は、やっぱりね、という失望と、なんとかして望みを叶えたい、という不満が混じったような言い方で、

「ほらね、どうせ、お母さんはダメって言うと思った」と、喧嘩口調で言ってきます。 

 

「・・・」 

 

長男に、今、間違っているのは、あなただよね!というような言い方で、 

「はー、好きにさせてるよね、好き放題じゃん、いつ、何をダメって言ったの?どこの家がここまで許してくれると思うの?めちゃくちゃ自由じゃん、寝る時間も、ゲームの時間も、食べるものですら全部望み通りにしているよね!これ以上どうしろって言うの、これでも不満なら、他のお母さん探して来てよ!」 

 

自己嫌悪で気分は最悪、課金に対してどう返答をしたら良いのか分からず動揺。嫌な言い方で伝える事を止められない自分へ苛つき、その苛つきを、子供にぶつける。

 

言い終わった後の、家庭の空気感、自分の気分、きっと長男の気分も、最悪以外の何物でもありません。 

 

どうしよう・・・またやってしまった。

 

説得する能力がなく、嫌を全面に出して威圧し、相手に意見を言わせなくする。

 

【過保護にする、全て要望を叶える、そうしたら心が満たされ、子供が回復する、全ていう事を聞いて、どん底に落ちた子の方が立ち直りが早いよ】

 

不登校ママのアドバイスが頭をよぎります。

 

課金もそうなの?

3年生なのに?

1度課金したら、何度も何度も課金してと言い出さないの?

1度だけ、と分かっていれば良いけど、この先、どんどんエスカレートしていかないの? 

私はどうしたらいいの?

 

長男はきっと、望みが叶うまで言い続けるだろう。

 

言われた時に何と返事をするのか、答えを出しておかなければこの最悪なやり取りがまた繰り返されてしまう。

 

どうしよう・・・ 

 

どうする事が正解なのだろう?

 

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142 小学校入学前、次男の様子

142 小学校入学前、次男の様子

 

次男のゲーム依存が悪化していました。 

 

ゲーム以外の事に対し、無気力で、いつも退屈そうにしていました。ゲームをしていない時は、私に、 

「お母さん、何すればいいの?」 

「お母さん、暇、つまらない、退屈」 

「お母さん、ねー、暇だって」 

しつこく、私に訴えかけてきます。 

 

そんな次男に対し、私はイライラしていました。何をするのか、自分で考えられない子、自分で遊びを生み出せない子、そんな子になってほしくない、そんな思いが私を苛つかせました。 

 

・・・

 

次男は4月から小学校です。

 

兄弟間の不登校連鎖はかなり高い確率で起こる。特に、年齢が近い、同性、上の兄弟が不登校、の場合に下の子が行けなくなる確率は高い、と書いてありました。まさに、我が家のことでした。 

 

元々、次男の方が長男よりも、コミュニケーション能力が低く、人と上手く関われませんでした。

 

友人が話しかけても、固まり、言葉が出るまでに時間が掛かり、上手く反応できない事が多いため、周りから誤解されがちでした。

 

長男が不登校になる前に、主人が次男に対し「次男はいじめられそう」と言っていたこともありました。

 

小学校に行き渋らなければいいけどな・・・8割方、不登校になるのだろうな・・・私はそんなふうに心配していました。

 

調べていると、不登校もゲーム障害も発達障害の子が多いと書いてありました。 

 

我が子は2人共、発達障害なのだろうか? 

 

次男は集団が無理そうだから、様子を見て、少人数の公立に転校しよう、と入学前から考えていました。 

 

ゲーム障害は 

・ゲームしか楽しくなくなる 

・日常生活がおろそかになる 

・不登校になる 

と書いてありました。次男は、この頃、ご飯やお風呂に時間を取られるのも嫌そうで、お風呂などでゲームを中断すると、暴言を吐き、物に当たり、怒っていました。酷い癇癪を起こし、周りを威嚇するのです。 

 

長男も次男も、 まだ小さく、人格形成がされる時期に、今の生活スタイルはとても不安でした。この先、この子達はどう育っていくのだろう?と怖くて仕方ありませんでした。 

 

今の状況から抜け出すためにも、次男にはなんとか、療育を受けさせたい、そう思いました。

 

療育を受けるには、児童精神科で発達障害と診断され、市に届け出をする必要があります。

 

「1年生になる際に、学校側に特性を理解してもらい、特性に合わせた配慮をしてもらう。発達障害の診断書があった方が学校側が対応してくれる。病名を上手く利用し学校側に配慮をお願いすると、学校生活を送りやすくなるだろう」

そんなアドバイスをもらい、児童精神科を予約することにしました。

 

比較的評判が良いと言われた児童精神科に「今は2月頭ですが、最短で5月初めの予約です」と言われ、他に電話をすると「もう、手一杯で、新規の患者さんは受付けていない」と言われました。

 

それほど、沢山の子供が児童精神科を必要としているのだな、と感じました。 

 

次男は、まだ幼いので療育を受け入れてくれるかもしれないな。長男は絶対に拒否するだろうな。 

 

どうしたら、子供達を、健康的に育てられるのだろう?
 

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141 愛着障害?


141 愛着障害? 
 
 

長男、次男の症状をネットで検索していると、こんなワードが引っ掛かりました。 

 

【愛着障害】

愛着障害はその行動特徴が発達障害とよく似ている部分があり、 その違いが理解されず、適切な支援へとつながらない場合がよくある。

 

発達障害の専門家は沢山いるが、愛着障害の専門家は極めて少ない。

 

また、愛着障害の知識のない専門家も多数おり、子供に少しでも問題行動が見られると、全てを発達障害に当てはめ、片付けようとするため、専門家、養育者が適切な対応ができず、こどもの問題行動の改善に向かわない、むしろ悪化する。そんな事例が多発している。
 

 

【愛着障害】 

 

・・・ 

 

何だろう?

 

そのままの意味なのだろう、というのは分かりますが深い部分が分かりません。 

 

色々読んでいくと、愛着障害は、周りから見て、愛情をかけられているように見えても、親が愛情をかけているつもりでも、子供の心の要求に応えておらず、子供の心が十分に満たされていない。 

 

親が【この子の為に!】と疑う事なく与えている愛情が、逆に子供を苦しめ、子供は欲しいと切望している愛情をもらえていない。 

 

そこに誤差が生じ、その積み重なりで、愛着形成が上手くいかず、子供の心が満たされない。満たされない気持ちを何とか満たしてもらいたい、と子供は、周りの大人に問題行動を始める。そんな事が書いてありました。 

 

我が子達は、発達障害なのだろうか?愛着障害なのだろうか? 

 

・・・ 

 

いったい、どっちなの? 

 

愛着障害なら、子供たちの問題行動は、私の対応次第で、随分と変わる可能性があるのではないか? 

 

発達障害であれば、その子の特性を理解して環境を整えるように、と書いてありました。 

 

私は、何をしたらよいのだろうか? 

 

何をしたら、今の不健康な家族の形から、抜け出せるのだろうか? 

 

調べれば調べるほど、インターネットからの薄っぺらい知識が入れば入るほど、全てが自分の子供に該当しているように感じ、この子達は、この記事に書いてある、この障害なのだ、いや、こっちの障害なんじゃない?と私が勝手に子供達を障害児にあてはめ、混乱していきました。 

 

 

 

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140 負けず嫌い

140 負けず嫌い 
 
 

2022.2月頭 
 
 
誕生日カード事件から落ち込んでいた長男が、少し元気になり銭湯に行けました。

 

元旦から1ヵ月以上ぶりのお風呂です。 

 

家では元気になってきましたが、人気のある場所だと、目に涙を溜め、早く帰りたがる、弟に当たる、のは変わりませんでした。

 

温泉の遊び場で、長男が先に、おやつが落ちてくるゲームをやり、何も取れませんでした。その後、次男が同じゲームをし、成功しました。

 

すると、長男は、次男は後からゲームをしてずるい。後からの方が取りやすくてずるい。と言い泣いて次男に攻撃しました。とにかく酷く攻撃するのです。ただの兄弟喧嘩で済むような言い方ではありません。次男はただ、ゲームでおやつを取れただけ、嬉しい気分になれるはずの時に、必ず、悲しい気持ちにさせられ、喜ぶこともできず、表情が固まります。見ている私は毎回とても、苦しくなりました。 

 

長男は自分が出来ない事を、他人が出来る、そんな事に対して、異常に嫌がるところがありました。

 

次男に対しては特にそうです。許せないのです。

 

出来ないであろう事には、はじめから挑戦せず、「僕はやれば出来るけど、やっても意味がないから、やらない」と言う。

 

負けず嫌いな子なんだろうな、と思っていましたが、それだけで済ませていいのか?と思うくらい、自分が出来ない事を認められない子でした。 

 

負けたくない、かといって、勝つための努力はしない。努力はしないけれど、常に完璧に1番に出来る子でいたい、そんなところがありました。 

 

最近は以前に比べ少しずつ、ゲームで負けても、笑える時がありました。 

 

出来ない自分を受け入れる事は、気持ちが満たされれば治っていくのだろうか? 

 

完璧主義で、やるかやらないか、勝つか負けるか、学校に関しても、中途半端に行く事が出来ず、行くか行かないか。行かないなら完全不登校。そんな子なのだろうな、と思っていました。 

 

この子は、生き辛いだろうな・・・ 
 

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139 子供たちの様子

139 子供たちの様子 
 
 

2022.2月  

4月に小学生になる次男の事が心配でした。 

 

次男は、学校がどんな場所かを全く知りません。

 

親は楽しみになるよう声がけした方が良いのでしょうが、兄がすでに、学校が、いかに地獄か、を永遠と次男に話していました。

 

話すだけではなく、自分自身の精神が崩壊するほどに、嫌な場所なのだと、彼を見ていれば、次男は感じたはずです。 

 

長男は先日、学校からの、誕生日カードを見ただけで、部屋から出て来なくなりました。

 

それほど、【学校】に対して、敏感に反応を示していました。

 

大体、小学生が帰宅する時間に長男は起きてきます。

 

宿題をする弟に、どんな声をかけるのだろう?

 

絶対に何か言いそう・・・

 

「そんなの意味がない」

 

「地獄へ行って来たのか」

 

そんな否定的な声を掛け続けられたら、私は、両者が不快にならないように、上手に対応できるのだろうか? 

 

長男は、私が少しでも疲れた感じを出したり、眠そうにしたり、永遠に続くゲームの相手を、「休憩させて!」と断るだけで、敏感に反応し、「もーいい!」と部屋に引きこもりました。

 

この頃長男はやたらと、無意味に泣いていました。突然泣き出すのです。 

 

同じ頃、次男も難しい行動が多く、家中で動き続ける多動傾向もどんどん強くなっていきました。

 

指示が通らず、逆なでするような言い方で相手を威嚇する。

 

幼稚園後に公園に行っても、ずっと私にへばりつき、遊ばず、友人が誘ってくれても入れない。

 

おやつをくれても受け取れない、人が来ると走って逃げて木陰にうずくまっている。

 

とにかく、人と関わりませんでした。

 

2歳の娘も、ずっと「おかあさん、遊ぼ」「あれやって、これやって」と言う時期なので、相手をしながら過ごしていました。 

 

以前はストレスが溜まれば 

 


「あーーーー、もーーーー、うるさーーーーい!」

 

と感情を出してストレス発散していました。

 

今日読んだ本にも、まずは、お母さんが元気になりましょう、そうすると、自然と子供が回復します、と書いてあったな。

 

じゃあ、この子が回復しないのは私のせいってことだな。

 

その言葉はとても、プレッシャーで、どんどん私を追い込みました。 

 

精神をやられてる不登校児の長男と、不登校予備軍で人と関われなくなっている次男、ただでさえ手のかかる2歳児の娘、平日、全然帰って来ない主人。 

 

どこをどーやったら、私が明るく楽しく過ごせるのか、教えてよ! 

 

そんな気分でした。 

 

明るくして、感情を出さないようにして頑張っているつもりでも、私が少し息を抜けばすぐに荒れ出す。

 

心は疲弊していました。 

 

子供は回復しない。 

 

全然良くならない。 

 

今している事に何の意味があるのか分からない。 

 

何の光も見えない。 

 

例えば、こんな会話でも長男は反応を示し、私に攻撃してきます。 

 

ゲームで課金しキャラが2人増えました。私が、 

 

「良かったねー、増やしたの2つだけ?」 

 

と言うと、 

 

長男は、

 

「だけ?だけって何?酷いよね、だけってさ、ほんと酷いよね、お母さん酷い!!!」 

 

あ・・・そっち。

 

そうゆう捉え方なんだ。

 

全てを否定的に捉え、私に向けて怒りを爆発させる。 

 

「ごめんごめん、良かったね!楽しいといいね!」 

 

と言っても、しばらく機嫌は直らず、言葉の攻撃が続く、家庭の空気が悪くなる。 

 

そんな毎日でした。 

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138 次男の塾の体験

138 次男の塾の体験 

 
 

次男が、塾の体験に行きました。不登校や発達障害グレーゾーン等で、集団生活、学習に困難を抱える子の通う塾です。塾を知ったきっかけは、長男の不登校相談でした。塾の内容が、次男にも適しているように感じ、体験を申し込みました。

 

新しい場所に行く事が苦手な次男は、行く事をためらいました。

「どんな、場所?先生怖いの?何するの?怒られるの?」

マイナスな質問ばかりしていました。

 

私は、

「先生は凄く優しくて、パソコンとかで、次男の好きな事、得意な事を見つけてくれる場所だよ」

「きっと楽しいよ!帰りにケーキ買って帰ろう!」

と言い、体験に行かせました。 

 

 

その塾は、個人宅を塾用に借り、学習スペースとして改造している、一軒家です。

 

ほとんどの生徒が、人に会う事が苦手なため、基本的には、予約時間には先生と生徒しかいない、と言っていました。

 

インターホンを押し、先生が玄関まで迎えに来てくれました。次男は一歩も中へ入れません。

「行かなきゃダメ?」

と、私に聞いてきます。

 

先生が、

「絶対に無理しないで、嫌なら無理はしないでね、気持ちが向く時に来たらいいんだよ」

と言い、放置し過ぎず、話しかけ過ぎずな感じで、話しかけていました。

 

それでも、次男は「帰る」とも「入る」とも言わず、玄関前で立ちすくんでしました。私は、特に声を掛けず、先生に全て任せていました。

 

10分程すると、次男が、一歩一歩中に入り、またそこで固まる、そんな事を繰り返していました。先生は、

「気にしないで、彼のペースで、待ってあげてください」

と待ち続けてくれました。

 

学習部屋は2階なのですが、次男は1階、2階全ての部屋を見たがりました。先生が、

「皆同じ反応をします。ここが安全な場所か、何があるか、確かめると不安が少しずつ取れてくる子が多いので、見て安心するなら、全部みていいよ!」

と次男に言い、次男は全ての部屋を覗きに行きました。

 

階段を上る際は、私にしがみ付き、登って行きました。

 

本来は、母親は付き添わず、生徒と先生の2人なのですが、次男が付き添いを希望したため、先生が、

「お母さんもどうぞ」

と同じ室内に入る事になりました。

 

次男は学習部屋に入ると、押し入れも全て開け、その後、頭を抱え床にうずくまり10分程貝のように動かなくなりました。先生は、

「よくある事です」

と言い、また、待ち続けてくれました。 

 


私は、一般の子はスムーズに指示に従えるのだろうな、どうして、我が子達は全てがスムーズにいかないのだろう?何がいけないのだろう?そんな思いがありました。 

 

次男は、何一つ強制されない事で、少しずつ心を開き始め、そろり、そろり、と椅子に近づき、反対向きに座ったり、椅子の上に立つなどしながら、やっと先生と向き合いました。

 

インターホンを押してから、30分近く経っていたと思います。 

 

そこから、タブレットを使っての、先生と次男のやり取りが始まりました。 

 

学習が始まると、次男は特に私の方を気にかける事もなく、集中して、頑張っていました。 

 

授業後、先生は、次男の事を、

「個性を強く持っている子ですね」

と言い、

「児童精神科へ行くのなら、病名つけてもらい、それをうまく利用し、学校と付き合うと、学校側がスムーズに動いてくれる場合があります。次男君は能力は高いけれど、人、場所、新しい環境での適応が困難な感じだから環境さえ整えば、力をしっかり、発揮できると思います。大丈夫です」

と言いました。 

 

この塾は、発達に困難のある子達の、何が得意か苦手か、短期記憶を見たり、コミュニケーション能力を細かく見て、対応方法、学習方法を分析し、少しでも子供達が過ごしやすくなるように、合う学習方法を探すと言っていました。 

 

学習内容がアプリだったので、次男は、

「楽しい!通いたい!」

と言いました。塾の後、次男の顔は明らかにキラキラしていました。 

 

どんな人と、どんな時間を過ごすのか、とても大事なんだと痛感しました。 

 
 

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137 相談所で、助言が違う

137 相談場所で、助言が違う 
 
 

次男の相談を幼稚園の先生にしていると、長男の事をよく知っている園長先生が、市の教育課に親身に相談に乗ってくれる方がいる、と言い、紹介してくれました。

 

私はすぐに、連絡をし、相談に行きました。 

 

いつものように、長々と不登校の経緯を話し、今の私の心配は、 

・デジタル漬けの影響での脳、目、メンタルに与えるダメージ 

・太陽に当たらず、体を動かさない事への不健康さ 

・睡眠が不規則で体を駆使している事への心配 

・歯磨きをせず、お風呂に入らず不衛生である事の心配

等を相談しました。 

 

とても親身に聞いてくれていた、その相談員さんは、 

「今は脳が育つ大切な時期だから、どう、影響が出るのか、それが怖いね」 

と言っていました。 

 

なぜ、好き放題させるに至ったかを説明する際、克服ママの話をし、同じ方法で克服ママの息子さんが立ち直った話をすると、

 

「克服ママの息子さんは中学生、長男さんは8歳からなので、体も小さく、まさに、成長盛り、脳が急激に育つ時期に、ブルーライトを浴び続け、睡眠障害が出ている事はとても心配」 

と言っていました。中学生の不登校児と同じ対応が良いのか判断しかねていました。 

 

「それでも、やりようがないのだろうね、それは、話を聞いていて分かります」 

「心も心配だけど、自律神経の乱れや体も心配ですよね」 

と言って相談は終わりました。 

 

やりようがない。

 

そう、やりようがないのです。 

 

どうやったって、長男をコントロールする事は、不可能でした。 
  
 
 
2022年2月4日 
 
 
医療センターの予約日でした。脳への影響をとても心配していた私は、その事を相談すると、 担当医は、

「規制することで、親子関係が崩れる事の方が心配」 

「家庭内で、コミュニケーショが円滑に取れている事は、凄く良い」 

と言い、回復のきっかけとして、本人さえ望めば、入院も一つの手である、と薦められました。 
  
 
少人数の中で、社会生活に慣れ、規則正しくなり、食事もしっかりと摂れますよ、と提案してくれましたが、長男が入院するとは思えず、入院で回復するタイプにも見えませんでした。 
 
 
長男は、いつまで、画面に顔を近づけゲームをし、真っ暗闇の中でスマホを見続ける生活を続けるのだろう。

 

今、あの子、視力いくつあるのだろう?

 

もう、目悪いのだろうな。

 

目が悪いのは、眼鏡やコンタクトで何とかなるけれど、成長期のとても大事な時期に、脳への影響、メンタルの悪化は大丈夫なのだろうか・・・

 

それが気になって気になって仕方ありませんでした。

 

身体能力も伸びる年齢で、元々身体能力の高い長男が、それを生かす事もできなくなるのかな?と心配ばかりしていました。 
 

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136 外食先にて

136 外食先にて 
 
 
2022年2月頭 
 
 
バースデーカード事件以来、引きこもり、すっかり元気がなくなっていた長男が「お腹が空いた」というので、近くの中華料理屋さんに、娘と一緒に食べに行きました。

 

常は、外食を嫌がるのですが、その日は特には嫌とは言わず、出発時の様子もおかしくありませんでした。 

 

12時前に行ったので、店内は空いていて、1人、2人、カウンターで作業服の方が食事をしているくらいでした。

 

注文をし、食べ始めると、長男はほとんど食べないうちに、

「お腹痛い」

「これ以上食べられない」

と言い、帰りたがりました。

 

私だけならば、すぐに帰るのですが、2歳の娘が、横で、ゆっくり食事をしていました。

 

「お母さん、これ、食べたい」など、話しながら、マイペースで食事をしています。

 

娘は全然騒いでおらず、私と会話をしているくらいでしたが、長男は急に、

「妹の声、うるさい」

「黙らせて」

「下品」

「嫌い」

「黙らせろよ」

「ウザい」

「早く、帰りたい」

「迷惑」

「もう、帰ろうよ」

 

と涙目になり、お座敷の席で、正座しながらジャンプする様に、「帰る、帰る」と言って聞きません。

 

私は娘に、

「おうちに持って帰って食べようか」

「お兄ちゃん、もう帰りたいから、いい?」

と聞くと、

 

「嫌だーーー、ここで食べたいーーー、まだお腹空いてるーーー」

と泣きだしました。

 

その声を聞き、長男は周りを見渡し、怯え、泣きながら、妹に、

「静かにしてよ!」

「わがまますぎる」

「自己中」

「うるさい」

と言い続けます。

 

 
あー、また始まった、長男と出かけると、かなり高い確率で発生する、このシチュエーション。両方の言う事を聞く事は物理的に無理、長男はパニック寸前で説得するなんて、出来るはずがない、2歳児も状況を察する事など出来るはずもなく、のんびり、ご飯を食べている・・・ 

 

困ったな・・・ 

 

結局、長男に「車の中で、少しだけ待っていて」とお願いし、娘に急いで食べさせました。

 

長男はやっぱり、全然回復していない。

 

外界が怖くて仕方ない。

 

人がいると怯え、すぐに帰りたくなる。

 

それを再確認した事に心が沈みました。

 

外食すらゆっくりさせてあげられず、食事をしているだけで、酷い言葉で責められている娘に対し、申し訳ない気持ちが生まれました。

  

帰宅すると、娘は外食先よりも全然騒いでいるのに、長男はその声には全く反応せず、ゲームに集中していました。 

 

最近の長男は、柔らかな表情をする事はほとんどなく、いつも苦しそうな雰囲気でした。

 

無理に連れ出すのは止めよう。家にいた方が皆が平和だな。

 

メッセージカード以来、相変わらず友人に会う事が出来ず、弟とゲームをする事だけを楽しみにしているようでした。

 

弟まで、ゲーム漬けになり、悪影響な事は嫌でしたが、私に出来る事は、何もありませんでした。
 
行き渋りからすでに5か月が経過していました。

 

長男に回復の兆しはなく、次男の様子も明らかにおかしい。母親である私が、元気になる要素は、何一つありませんでした。

 

昔の、平和だった日々の事は、何も思い出せません。

 

いつか、我が家にも、普通の幸せは訪れるのだろうか? 

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135 担任の先生からのバースデーカード

135 担任の先生からのバーズデーカード 
 
 
 
懇談会で、私が担任の先生に「学校側が気にかけてくれているとは、感じません」と伝えたからか、その後、たまに、メッセージが入っている事がありました。 

 

長男の誕生日の日に、メッセージカードと手紙がポストに入っていました。 

 

確か、メッセージカードには、当時長男が好きだった妖怪ウォッチの絵が描いてあり、お誕生日おめでとう、と手書きで書いてありました。手紙の内容は覚えていません。

 

私は、その当時、安定している長男に、学校の話題を出しても良いのか。渡すべきか、渡さないべきか、を相当悩み、メッセージカードのみ、長男の携帯電話に挟んでおきました。 
 
 
その夜、長男は、もう起きているであろう時間になっても、一向に布団から出て来ず、やっとリビングに来たのは、夜の10時頃でした。

 

長男の様子は、誰から見ても分かる程おかしく、憔悴しきっている、というのか、目が据わっている、というのか、とにかく、負のオーラが出ていました。

 

その後、下の子達が寝静まり、私と2人になると、長男は、無理難題を言い始めました。

 

内容ははっきり覚えていませんが、とにかく訳の分からない事を言うのです。 

 

行き渋りで荒れていた頃の様子に、とても似ていて、感情のコントロールが出来ないようで、 

 

「あの女、死ね!」 

「2度と貰ってくるな」 

「あんなもの見たくねーんだよ!」 

「見てないし」 

「うざい!うざい!うざい!うざい!うざい!うざい!」 

「死ね、死ね、死ね、死ね」 

 

と言い、ソファーや壁を殴り、うぅーうぅーと歯を食いしばり、唸りながら泣き叫びました。 
  

 

「あいつが嫌なんだ!」 

「あいつが一番嫌なんだ!」 

「あの女が嫌いなんだ!」 

 

そんな事を叫び、手あたり次第そばにあるものを殴り続け、涙を流す。 

 

あー、渡さなければ良かった、 

 

あー、また失敗した。 

 

あー、なんで私、渡しちゃったのだろう。 

 

静まり返っている夜中に、永遠と続く、息子からの無理難題、荒れ狂い、泣き叫び続ける我が子の姿、 私も耐えきれず泣きだしてしまい、 

「ごめんって!」 

「もう、絶対に渡さないから!ごめんって言ってるじゃん!」 

と、言ってしまう。 

 

また、私は、寄り添いきれない。 

 

反省するのに、反省しきれず、同じことを繰り返す。 

 

最悪な気分でした。 

 

自己嫌悪と、メッセージカードを渡してしまった事への後悔と、この子はどうなるのだろうという不安と、色々な感情が入り乱れ、もう、頭の中がぐちゃぐちゃでした。 

 

その後、長男は唯一会えていた友人達にも会えなくなりました。 

 

親友にも、幼馴染にも会えず、部屋からも出てこない 

ご飯を食べない 

歯も全く磨かない 

お風呂は元旦から一度も入っていない 

銭湯に行くのも嫌がるようになった 

 
 
最近は、体も限界まで駆使しているのか、25時間起きている、次の日に永遠と寝て、その次の日はまた25時間起きている、そんな生活をしており、ゲームをしながら、ソファーで寝落ちする、そんな日が続いていました。 

 

なんだかもう・・・ 

 

見ていられない・・・ 

 

学校の話題が出ていない時は、あんなに元気に、回復しているように見えたのに、今の長男の姿からは、回復する姿は、想像できませんでした。

 

主人にその事を掻い摘んで話して、返ってきた言葉は

 

「担任の先生可哀想」

 

「・・・」

 

もう・・・

何・・・? 

 

もう!メッセージカードなんて、渡さなければよかった!!!! 
  

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134 懇談会

134 懇談会 
 
 
 
2022年1月 
 
 
先日懇談会があり、担任の先生とお話をしました。 

 

20代後半か30代前半であろう、大人しい感じの女性です。 

 

「長男さんどうですか?」そんな感じの会話でした。 

 

もう、何度も何度も言い飽きているような現状を、ざっくり話しました。私は担任に、 

「以前教頭先生に、必須の学習部分のプリントが欲しいと伝えてありますが、聞いていますか?」と聞くと、 

 

担任の先生は、 

「あ・・・必要部分だけですか?今手元にあるのは、全てのプリントで・・・」

と言い、困った様子でした。 

 

教頭先生が、私からの依頼を、担任に明確に指示していないんだな、という印象です。 

 

懇談会の際、私は思った事を伝えてみる事にしました。 

 

「今、長男の状況を見ていて、学校側が何も出来ない事は、理解しています」 

「親ですら、何をしたら良いのか、分かりません」 

「理解した上で、冬休み日誌などに、メモが一切付いていない事や、電話連絡が来ても、長男の名前が一切出ない事には、違和感を感じました」

「あぁ、長男の事は、何も気にかけてもらえないのだな、学校に行かない生徒を、先生たちは気にかけてはくれないのだな、という印象をもっています」

「責めているのではなく、ただ、そう思いました。長男も同じように感じているのではないかな?と私は勝手に思っています」

と伝えると、

 

担任の先生は、

「私の中で、長男くんは、クレヨンしんちゃんみたいなイメージで、明るくて、楽しくて、何も気にしなくて、面白くて、周りに常に人がいる、そんなイメージでした」

と言いました。 

 

そして、 

「学校側からは、フリースクールの事は助言するな、と言われていますが、こんな学校もあるみたいです」

とフリースクールの名前を教えてくれました。

 

そこは、以前私が訪ねて行った事のあるフリースクールでした。 
 

フリースクールの事は助言しないように、と言われている事には違和感を感じましたが、そこはあえて何も言わず、「ありがとうございました」と帰宅しました。 

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133 次男の行き渋り

133 次男の行き渋り 
 

 

2022年1月末 

その頃、次男の幼稚園から、頻繁に連絡がありました。 

・次男君の様子がおかしいです 

・全くお友達と関わりません 

・笑いません

・喋りません

・遊びません

と言われました。 

 

幼稚園への行き渋りも酷くなっていました。 

 

私は、次男も不登校になるのだろうな、行けるはずがないよな、と思っていました。 

 

次男が幼稚園に行きたくない、と言った時、 

「行きたくないなら、お休みしようね」 

と理解のある親のふりをして、休ませたから、癖になってしまったのかな?無理やりにでも行かせておくべきだったのかな?と自分のしてきた判断に、自信が持てませんでした。 

 

次男はお休みする時にいつも、 

「なんで、お兄ちゃんは行かなくてよくて、僕は行かなくちゃいけないの?」 

「ずるい、嫌だ、行かない」 

と言いました。 

 

それを言われると、私も何も言えず、お休みさせるしかありませんでした。 
 
 

あー、兄弟揃って難しい子達だな・・・ 

 

常に息子たちのことでキリキリ胃が痛く、みぞおちの不快感が消える事はありませんでした。

 

次男は後2か月もしたら、小学校です。 

この子も不登校になるのだろうか? 

私は今何をすべきなのだろうか? 

 

色々考え、幼稚園から、小学校に申し送りをしてもらう事にしました。 

私自身も入学前に、次男の今の家庭環境を学校に直接説明しに行く事にしました。 

 

取りあえず、今思いつく、親として出来る事は、全てやっておこう、そう思っていましたが、知識もなく、何をしたらよいのかは、全く分かりませんでした。 

 

何をしたら良いのか分からない、それがとても辛かったです。

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132 伸び伸び育てるという事

132 伸び伸び育てるという事 
 
 

2022/1/18 
 
姉達が来てくれました。次男は変わらず激しく部屋中でジャンプしていましたが、長男も次男も、とても安定していて元気でした。

 

「長男くん、なんか、表情明るいね!嬉しいね」と言ってくれていました。

 

何よりも、私自身が、言い表せないような安心感、誰かに、久々に人間として話しかけてもらったような、そんな感覚がありました。 

 
  
2022/1/22 休日の朝 
 
長男は、前日、夜の8時に起きたため、一晩明けた、次の日の朝にもまだ眠れず、起きていました。休日の朝で主人もおり、家族全員が久々にリビングに揃いました。

 

長男と娘が久々に顔を合わせ、たわいのない会話をしていました。主人は、それを見て、子供達に背中を向けて、涙を流していました。

 

口には全然出さないけれど、今の状態を心配してくれているのだな、と思いました。 

 

 

その時期、久々に話した長男と同じクラスのママが、息子さんも11月から完全不登校になったと言っていました。長男のように、荒れたり、昼夜逆転したり、指示が通らない、等はないと言っていました。

 

本人から「もう、行かない、行きたくない」と申し出があり、最後は、登校時間になると、布団にもぐり、出て来なくなったそうです。

 

そのママは、子供が幼い頃、毎日子供を片道50分かかる、森の幼稚園に通わせ、自然を体感させ、小学校に上がる際の説明会では「なんか、嫌だな、型にはめられるな」と呟いていたことを、私は覚えていました。 
 
 
息子さんが不登校になったと聞いた時、私は、 
 
・森の幼稚園等で子供を伸び伸びさせたい!と思う母親は理想の子供像が有り伸び伸びさせているつもりで、逆に子供を型にはめこんでいるのではないか? 
 
・自然が好きで、元気に遊び回る子供。それを伸び伸びだと思い込んでいて、そんな、親の中に無意識にある理想像が、子供を苦しめてはいないのか? 
 
・近い幼稚園ならどこでもいい、と言っているような、深く考えないお母さんの方が子供は気楽なのではないのか? 

 

私も、森の幼稚園に興味があったため、何となくそう感じました。 

 

結局、母親の中の「これがいい!」というこだわりが強く、自分の中に理想の子供の形がある。子供はそこから外れるたびに、無意識に「認めてもらえない、お母さんの理想の子供になれない、愛してもらえない」と、望まれた子供像になれない自分を責めてしまうのかもしれません。 

 

自然の中で伸び伸びさせる事は、教育熱心とは逆の発想なので、伸び伸びさせている、自由にさせている、と、母親は信じ込んでおり、周りも、親自身も子供を苦しめている事に気が付かない、そんな落とし穴があるような気がしました。 

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131 遠くに買い物に行く

131 遠くに買い物に行く 
 
 

近くの買い物には全く着いてこなくなった長男が「遠くの買い物なら行きたい」と言うので、車で1時間程掛かる商業施設に行きました。

 

同じ学年くらいの小学生がいると怯え、自分の姿を隠そうとするので、 

 

「大丈夫、大丈夫、知り合いの絶対に来ない場所に来ているから」 

「堂々としていればいい、元気になるためにお休みしている、それだけだから」 

「悪い事なんて、何一つしていないんだよ」

 

と言い、励ましましたが、下を向いている事が多かったです。 

 

お誕生日を迎え、不登校が始まった8歳から9歳になりましたが、外界に怯え、自分のしたい事も出来ない息子を見ていると、今しかない息子の子供時代、この子が本来の姿であれば出来ていた、貴重な人生経験を奪っているのではないか?と、焦りのような、苦しみのような感情が生まれた事を覚えています。 
 
 
克服ママに相談すると、 

息子さんは半年間、全く人に会えなかった、親族にすら会えず、家族以外は拒否していた。

 

外に出ないので日に焼けず、顔は白いを通り越して青かった。

 

心が回復してくると、段々と人に会えるようになるので、息子のペースで、ゆっくり見守ってあげて、と言われました。 

 

今のあの子を見ていると、親友と幼馴染以外の人に会える日がくるなんて、想像も出来ない、と思いました。 

 

そんな日がくるのかな・・・ 
 

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130 幼い息子たちからの景色

130 幼い息子たちからの景色

 

 

私は、息子たちが、まだとても幼いころ、何度も何度も、酷い言葉や態度で、彼らから自信を奪い続けていたのだと思います。

 

娘を妊娠する前、3人目を妊娠することなど、絶対に嫌、なぜ、これ以上大変で、辛い思いを、自ら選んでするのか分からない、絶対に、嫌、と本気で思っていました。

 

3人産んでいるママと話をしていると、同じように、もう、産まない!と思っていたけれど、ある日、急にほしくなるよ、そう言われても、ないないないない、私は絶対にない、と思うほど、子育てはしんどいものでした。

 

少し子育てが落ちつきはじめ、辛い気持ちが薄まり、女の子がほしいね、となり、娘を授りました。

 

大変なら、手を抜けば良いのに、手を抜くことができませんでした。

 

本当に、できないのです。

 

手を抜く選択肢をもっていませんでした。

 

楽をしてはいけない。

 

手を抜く自分を許してはいけない。

 

子育ては大変で、辛い事なのだから。

 

そう、思っていました。

 

手を抜く自分を許せず、全力で向き合うことしかできない。その向き合い方が完全に間違っていて、子供を苦しめる、子供が苦しんでいる事に気付いておらず、子供から見えている景色を、見ようとしていませんでした。とにかく、大変、そんな気分で、子育てをしていた時期がありました。

 

もー、あんたなんて

いい加減にしなさい

意地悪だね

ほんとに、嫌い

可愛くない

と、悲しい言葉をかけてしまう。

 

話しかけられても、相手がこれ以上話しかけたくなくなるような態度で接する。

 

そんなことを、してしまう時がありました。

 

今振り返り、当時の息子たちの写真を見ると、こんな小さな子たちに、私は何をしていたんだと、客観的に見ることができますが、当時の私は、本当に、気持ちに余裕がありませんでした。

 

そして、2人の息子たちは、自信がなく、不安の強い子になっていったのだろうと、思っています。

 

今、娘と過ごしていて、娘に、「どうして、何でもお母さんに頼むの?」と聞くと、「お母さんが大好きだから、お世話してほしいの、お世話してもらうと、幸せなの」と言い、「どうして、いつも、お母さんの近くにいるの?」と聞くと、「何だか、幸せな気持ちになるから」と言います。

 

小さな頃の息子たちも、きっと、ただただ、私との、温かな時間を過ごすことで、幸せな気持ちになりたかっただけなのだろうな、私は、それを満たす事ができなかったのだろうな、満たされることのない乾いた感情は、時間と共に形を変え、困難な親子関係を生み出したのだろう、と思っています。

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129 疲れだす

129 疲れだす

 

冬休み明けから、私も長男も、元気がありませんでした。

 

年明け等の節目は、言い表しようのない気持ちになりました。 

 

別の不登校児を抱えるママと話しをすると、休み明けは、落ち込むママも多いみたい、と言っていました。 

 

同じ心境の人が多いのかな・・・ 

 

以前相談した克服ママが、「不登校中は【子供は生きていればいい】と思っていた」と話していた時、「凄いな、私は、子供の先の事が不安になってしまうな」と思いましたが、 異常な程に元気のない子供を、毎日、毎日、24時間見ていると、私の中の「どうしよう!この子はこの先、どうなってしまうのだろう」という気持ちも少しずつ変化し、克服ママの言っていた事が理解できるようになっていきました。 
 
 
主人に、学校の対応を話しても

「人に期待しても無駄」

「文句言っても意味がない」

と、私の目を見ずに言い、自分は何もしない、いつもの、丸投げだな、と感じました。

 

私自身は、だいぶ、今の状況に慣れてきていましたが、年が明け、学校の無反応と長男の様子と、主人の丸投げに精神的に疲れてきていました。 

 

長男の昼夜逆転の影響で、日に日に、下の子達の生活リズムが崩れる。 

 

長男との2人きりの時間をなるべく長く確保しようと、下の子を、叱って寝室に連れて行き、泣かせてしまう。

 

叱らなければ、永遠に寝室に来ず、ついつい、きつい口調になってしまう。 

 

次男が遅く寝れば、次の日に起きれず、朝起きるときに機嫌が悪く癇癪を起こす。

 

悪影響を与える長男にイライラし、あからさまに嫌味な態度で、

「次男は、明日、幼稚園があるのだから、いい加減、寝なさい!」と言ってしまう。 

 

私がイライラし感情をむき出しにしても、子供たちの負の感情が、私に跳ね返って来るだけで何も良い事がない。 

 

分かっていても、余計な事を言ってしまう罪悪感、変われない自分への自己嫌悪、こんなふうに接して子供はどう育つのかという不安感、24時間子育ての睡眠不足、精神的、肉体的な疲れ、全てに対するストレス、もう、私の中の全てがぐちゃぐちゃでした。 

 

解決してくれる相談所を探す気力さえ、無くなりつつありました。 
 
 
 ・・・

 
 
家族の心が元気ならそれでいい。 

 

ある日、下の子2人を連れて、公園へ行きました。次男が、

「お兄ちゃんがいなくて、つまらない」,

と言い、退屈そうにしていました。

 

家で、真っ暗な部屋の布団に入り、ゲームをしている長男の姿が目に浮かび、途中から涙が止まりませんでした。 

 
公園へ行く事ですら、我が家にとっては、とても幸せな、叶わない夢のようでした。 

 

心が元気で、幸せに生きていてくれたら、それでいい、本当にそれだけでいい、と思えるようになり始めていました。 
 
 

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128 相談することを諦めだす

128 相談することを諦めだす

 

 

2022年1月中旬 

 
 

冬休みが明けてから、1週間が経ちましたが、学校からは、何の連絡もありませんでした。

 

冬休みに入る前に、「個人のパソコンは学校保存でよいですか?」と連絡があり、その際にも長男の名前は一度も出ませんでした。 

 

長男の事を聞かれなかった、だからなんなんだ、という話なのですが、気にならないのだなと、何とも言えない気持ちがありました。 

 

どうにかしてほしい、助けてほしい、そんな気持ちではありません。 

 

知識のない私には、学校しか頼る場所がありませんでした。学校しか頼る場所のない私が、全く頼りにならない学校に対し、説明する言葉が見つからないような、絶望感のような、そんなことを感じていました。 
 
 
どこに相談に行っても、何も解決策がなく、ただただ、克服ママに言われた【過保護】を頑張っていました。

 

ネットで検索すると、長男の症状は小児鬱にとても症状が似ており、小児鬱は半数は再発し、発症年齢が低ければ、低いほど、大人になってからの再発も多いという文字を見ては、心が締め付けられ、息子の将来が不安になり、もう何も考えたくない、と思うのに、ずっとその事ばかり考えてしまう、そんな毎日でした。 
 
 
学校の、今の対応を見ていると、息子が回復しはじめたとしても、どのように手伝ってくれるのだろう?対応が頼りなさすぎる、そんなことばかり考えてしまいました。 

 

 

一体私はどうしたらいいのだろう・・・ 

 
 

以前、担任の先生に、長男が学校に戻る気になった際、少しでも学習に付いて行けるよう、本当に必須な学習部分だけを絞って、プリントを下さいと連絡しました。 

 

私が依頼してからは、ポストに、プリントが入っていますが、最低限どこをやれば良いのか、という指示は一切ありませんでした。メッセージの一つも、添えられていませんでした。 

 

担任の先生の仕事とは、こんなものなのだろうか? 

 

私が、期待し過ぎなのだろうか? 
 
 

・・・

 

どこに相談すればよいのか分からず、息子は相変わらず元気がなく、冬休み明けの学校の対応への不安やら不満やらで、何をどうしたら良いのか分かりませんでした。私自身が、先の見えない不安に押しつぶされそうでした。 

 

もう一度、市に相談したら、と助言をされましたが、相談をしても結局、市が学校に言うだけ、言う相手は教頭先生です。堂々巡りになるだけです。

 

それなら、別の相談所に行ってみたら、とも言われましたが、何度も何度も、行き渋り前の反抗から、今に至るまでの、話を長々とし、言われる事は、分かりません、大変ですね、早急に心療内科を受診してください。 

 

・・・ 

 

主人は一度も、相談所へは行かず、誰かに相談しよう、現状を良くしようと、調べているようには、私の目には映りませんでした。私の中で、自分だけが動いている感じがし、もう、くたくたで、これ以上誰かに、事細かに事情を話すパワーは残っていませんでした。

 

段々、無気力になり、本や、ネットで不登校を調べる事すら、もう疲れていました。

 

不登校専門の、知識が豊富で、信頼できそうな相談機関は安くて1時間7000円、高いと、10000を超えていました。不登校相談が1時間で終わるはずもなく、とても継続して相談できないな、という印象でした。

 

同じ境遇の人のコミュニティはどう? 

 

同じ立場の人の意見のが参考になりそうじゃない? 

 

とも言われましたが、本当に全てに疲れ、行動する気が、もう、起きませんでした。 
 

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127 9歳のお誕生日

126 9歳のお誕生日 
 
 

2021.1月末の休日 
 
 
長男のお誕生日に近い週末に、お誕生日会を計画していました。 

 

その前日、長男は20時に起きてきました。 

「もうすぐお誕生日だね!明日、誕生日会をしようね」 

と言うと、顔がこわばりました。 

 

お誕生日、嫌なのかな・・・ 

 

次の日のお昼、誕生日ケーキを見せると、ケーキでも、私でもないどこか1点を無表情で見つめ、 

「もうすぐ、4年生、僕は4年生もずっと休む」 

「お誕生日、9歳になるけど、僕は、学校には行けていない」 

と、機械のように単調に言いました。 

 

学校に行けていない僕が、9歳になってもいいのか?という雰囲気でした。 

 

誕生日が全然嬉しくない様子で、むしろ、苦しそうでした。 

 

外食をすることを長男が嫌がるので、夕方にお寿司を買いに行きました。 

 

前日20時から起きているので、もうすでに、長男は20時間起きていることになる、寝ちゃう前に買ってこなきゃ!と思い、主人に、

 

「急いで買ってくるからね、寝ちゃわないようにね!」

とお願いして出かけました。 

 

帰って来ると、長男の姿がありませんでした。主人に、

「寝ちゃった?」

と聞くと、

 

主人は

「知らない」

と答えました。 

 

寝室を覗くと、長男は布団に入り眠っていました。

 

前日、20時間起きていたから、明日の昼過ぎまでは起きないな・・・

 

娘もお昼寝をしていて、部屋がとても静かでした。 

 

主役の長男はおらず、静まり返った部屋で、豪華な食事とケーキが食卓に乗っていました。 

 

何とも言えない、虚しさがありました。 

 

悲しいな・・・ 

 

本当に、何だか、悲しいな。 

 

何に対して悲しかったのか、いまだに、よく分かりませんが、ただただ、悲しくて、虚しい気持ちになった事を覚えています。 

 

息子の誕生日をお祝いできませんでした。

 

誕生日、嫌そうだったな。

 

なんで、こんな事になっちゃったんだろう。

 

どうしたら、何をしたら、あの子は元気になるのだろう?

 

そんな感じです。 
 

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126 冷えたからだ

126 冷えたからだ
 
 

2021.1.15 

 

この日も、友人が来てくれました。

全然お風呂に入らず、着替えない長男が、自ら着替え、 

「お母さん、これでいいかな?」と聞きました。 

私は、自ら【着替えよう】と思えた気持ちが、ただただ嬉しかったです。

 

長男は、ママとも話し、楽しくゲームをし、帰りには友人とママを玄関まで送っていきました。 

 

お風呂に入らない長男の足先は、いつも冷えていたので、足湯器を購入し温めました。 

 

長男の足を触ると、氷のように冷たく、しもやけで、紫色になっていました。 

 

私は、 

「足冷たいねー」 

「しもやけ、痛くない?」 

「明日、銭湯行こっか」 

と聞きましたが、 

 

長男は、 

「・・・」 

無言でした。 

 

私は、 

「やめておこうかね」

と言い、行きたくないんだな、と察し、それ以上聞きませんでした。 

 

・・・

 

寝室に行く前に、長男が私に、 

「お母さん、お母さん、お母さん、お母さん、僕のこと、すき?僕はお母さんのことが大好きなんだよ、お母さんは僕が好き?」 

と聞きました。 

 

私は、 

「勿論、だいすきだよ!大事な息子だよ!」 

と言うと、 

 

長男が、 

「ありがとう、ありがとう」 

と言いました。 

 

私は、 

「えー、何がー?」 

と聞くと、 
 
「色々、いつも、ありがとう、本当に、ありがとう」 

と言いました。

 

小さいながらに、色々考えているのだろうな・・・ 

 

少しずつ、元気になれますように! 
 

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125 返事をしない意味

125 返事をしない意味

 

 

冬休みが明ける前日、息子はまた、30時間休憩なしでゲームをしました。

 

あまりにも食べない長男を心配し、当時、私は日記に走り書きで、長男が1日に食べたものを書いていましたが、ほぼ毎日、1食しか食べていませんでした。 

 

冬休みが終わるその日、私は、長男に、 

「冬休み、終わるね」 

と声をかけました。 

 

長男は聞こえていないかのように、無反応でした。学校が始まったその日は、20時間ずっと寝ていました。 

 

長男は、私にも生活がある、という事を理解していないのか、理解していても、そこまで気が回らないのか、夜中の3時頃に私の肩を何度も叩いて、

「お母さん、暇だから、一緒にゲームしよ」

と起こされることがありました。

 

私は起きては行くけれど、結局ソファで寝落ちしてしまう。それでも長男は、

「横に人がいるだけで、寂しくないからいい」

と言い、何度も夜中に私を起しました。

 

 この時期はとにかく食べず、どんどん痩せていきました。

 

 

2021.1.11 
 

幼馴染の友人が来て、夕方2時間ほど遊んでいました。

 

小さい頃から親同士も仲が良く、この日は長男が、友人のママが家に上がっても大丈夫そうだったので、同じ空間に子供達、ママ達がいました。

 

長男のことを心配してくれているママは、よく、お出かけの際に声をかけてくれていました。私は長男の状況を見て、「まだ、無理なんだよー」と断っていました。

 

その日は、「今度、映画に行こうよ」と誘ってくれました。 

 

その場に長男も、友人も、親もいました。 

 

長男に、

「映画行きたい?」

と聞くと、無反応でした。 

 

しばらくして、また私は長男に、

「どうする?映画誘ってくれてるけど行きたい?」

と聞きました。

 

また無反応です。当時、私は、長男が無反応の時は「NO!」と言っていることに、気が付いていませんでした。「返事しない!」「聞いてない!」そんなふうに捉えていました。 

 

友人たちが帰ると、長男は私に、 

「お母さんは、分かっていない!」 

「お母さんは、僕に意地悪をした!」 

「僕をいじめた!」 

「僕のことは、ほっといてよ!」 

と怒っていました。 

 

あ、映画のことだな、と思い、 

「ごめんね、行きたくなかったよね、断ったよ、安心してね」 

と私が言うと、 

 

長男は、 

「ありがとう」 

と言いました。 

 

本人がいる前で断るのは失礼だから断れない、でも行けない、それなのに、何度も私が友人がいる前で聞くので、嫌だったそうです。 

 

この日の学びは、長男が返事をしなかったら「NO」。

 

優しい長男は、断られた側の気持ちを考え、断ることは悪いことだと捉えているようでした。

 

「NO」と言わない代わりに、無言。それで察してよ。そんな感じなのだと思います。

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124 冬休み前後の学校の対応

124 冬休み前後の学校の対応 
 
 
 
担任も、スクールカウンセラーも、教頭先生も、何も役にも立たないと気が付いた私は、何かヒントがないかと市役所の子育て相談をしている部署に相談に行きました。

 

初めは、若い女性が対応していましたが、内容を聞き、途中から、

「私ではよく分からないので、以前、校長先生をしていて、とても親身になってくれる方がいる」

と、60代前後の落ち着いた、優しそうな男性に交代しました。 

 


その男性に、今、我が家は、

・過保護にし、全て本人の望む様にしている

・親は一切コントロールを止めている

・昼夜逆転、ゲーム依存も一切注意はしていない

という話をしました。

 

その方は、「ご両親は、腹を括って対応しているのですね」と言い「学校からの力添えはありますか?」と聞きました。

 

私は、正直に、

・プリント類も一切持ってこない

・電話もかかってこない

・かかってきても、業務連絡のみで、息子の名前は一切出ず、状況も聞いてこない

・教頭先生には「出来る事はありません」と言われている

という話を、クレームとしてではなく、ただただ、事実として話しました。 

 

学校側の対応に対しては、初めから期待しておらず、諦めきっていたので、状況を話す事で、学校側の対応をどうにか変えてくれ!という考えは一切ありませんでした。 

 

その方は、話を穏やかに聞いてくれましたが、具体的な指導はなく「今の対応を続けて行きましょう」くらいの事しか言いませんでした。 

 

それでも、相談後、教頭先生に、連絡をしたようでした。 

 

教頭先生から私に電話がきました。教頭先生は、 

「申し訳ございませんでした、何かの手違いで、誤解を生んでしまったようで、今後はプリント類も渡し、出来る限りケアしていきますので」 

そんな事を、電話越しに、一方的に話続けられた記憶があります。

 

不快感しかありませんでした。 

 

誤解?手違い?ってなんのことだろう?

 

市の、偉い人から、今の学校側の対応は良くないと、何か指導を受けたのだと思います。 

 

なんなんだ、この人は、どこまで保身なのだろう? 

 

私は、クレームを言っていません。ただただ、起っている事実を、市の、きっと偉いであろう職員に伝えただけでした。

 

電話越しの教頭先生の話し方は、明らかに、低姿勢になっており、それが、私を苛立たせました。 

 

そんなに、怒られたくないの? 

 

そこだけなんだろうな。

 

彼女の頭の中に、長男を救いたいという気持ちは1ミリでもあるのだろうか?

 

「出来る事は何でもします」 「私に、何でも言って下さい」「今は何が出来ますか?」「何にお困りですか」と聞かれました。


私が、もし、また市に相談すれば、「学校側としては、何でも言って下さい」とお母さんに伝えてあります、「助ける気はあります」と保険をかけているのだろう、と私は捉えました。 

 

教頭先生に、初めて相談してから2か月以上過ぎていました。

 

とても苦しかった時期に、相談に行っても、時計ばかりを見て、他人事のように、「出来る事はない」と言い切っていたのに、なんなんだよ。 

 

今更、「どうしましょうか、何でも協力しますので」という言葉を、よく平気で言えるな。 

 

そんな感情しか生まれませんでした。 

 

そんな自分だけを守っている人に、今の状況を救えるわけはない、この人が良い道しるべを示してくれるはずかない、私はそう思いながらも、ただ、「ありがとうございます、助かります」とだけ言い、電話を切りました。 

 

なんなんだよ。

 

いっそ、無関心で通してくれた方が不快にならずに済んだはずです。 

 

担任は、相変わらずでした。以前のまま、特に何もせず、 冬休みに入る前にも、冬休みが明ける時にも、電話は来ませんでした。

 

冬休みが近づき、ポストに入っていた冬休み日誌には、メッセージすらありませんでした。 

 

ただ、冬休み日誌だけが、「ぽん」とポストに入っていました。 

 

息子は今、あの学校には存在していないのだな。

誰も、気に留めていないのだな。

 

もう、親しかいない。 

私には、知識がないけれど、教師にも知識がない。教師は、知識がないに上に愛もない。 

 

最悪な気分でした。 

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克服ママのアドバイスを聞き、過保護にすることを実践していましたが、いつも頭の片隅でこんなことを思っていました。 

・この子は、回復したとしても、自由にしか過ごせないのではないか

・自分のしたい事しかしないのではないか

・親のお願いなど、何も聞かなくなるのではないか

・自分勝手に過ごす生活に慣れ、普通の生活に戻れなくなるのではないか

・ゲームと上手に付き合える日が来るのだろうか
 
 

お正月、実家にいる間も昼夜逆転の長男は、夜中になると、

「お腹が空いた」

と、私を起しました。

 

実家のリビングで夜中に料理をするのは迷惑をかけてしまうため、長男と2人で夜中の2時過ぎにマクドナルドへ行き、ドライブしながら食べ終える、そんなことをしていました。

 

外は静まりかえっており、車に乗る瞬間の、車内の空気がとても冷たく、がらがらに空いている道を、小さな息子とドライブするのは、とても不思議な気持ちでした。 

 

何をするにも、どこへ行くにも、私は頭の中で、これから起こりそうなハプニングを想像していました。

 

ハプニングが起きてから考えればいいや!という思考にはなかなかなれず、いつも神経を使い、とても疲れていました。 

 

長男の気性は乱高下で、夜中にマクドナルドに連れて行けば「ありがとう!ありがとう!」と、必要以上に大喜びし、私が連れて行くのを、面倒な素振りをすると、不機嫌になり「もーいー、はいはいはいはい、もう食べたくない」と布団に潜り、一切話を聞かなくなる。

 

常に長男の言いなりになっていれば、機嫌がよく、少しでも否定的な態度をとると、関係が悪化する、そんな感じでした。 

 

「あー、今日この子は何時に寝て、明日は何時に起きるのかな?初詣に行きたいけど、一緒には行けないな、下の子だけ連れて行こうかな、帰宅前に長男が起きてしまうと、声をかけなかった事で、機嫌が悪くなるのかな」 

 

・・・

 

結局次の日は初詣には行かず、姉達と焼き肉に行きました。

 

店員さんがよく通る席は、長男が落ち着かず、人が通らない席がいいと、奥の席に座りました。

 

食事中に、何度も何度もトイレに行き、長時間トイレにこもり帰って来ず、食べ終わると、すぐに家に帰りたがりました。

 

人と接する事に、とても怯えているように見えました。

 

食べ放題のお店で、「残すと追加料金です」と言われ、ほんの少し、小指の第一関節位の焦げたお肉が鉄板に残っているだけで、過剰に心配し、「ダメだよ、ダメだよ、残してるよ」と言い泣きそうになる。 

 

「これ位大丈夫だって、心配しなくて大丈夫だよ」 

と私が言えば、お母さんは、なんて酷い人間なんだと猛攻撃。

 

あー、この子に禁止事項はダメだな。くそ真面目なのか、融通が利かないのか、子供なんてこんなもの、という範囲なのか、私にはよく分かりませんでした。

 

全ての事を、こんなふうに、真面目に捉え、約束事を守ろうとしていたら、そりゃ、疲れ果ててしまうよね。

 

一体誰に似たのだろうか。 

 

家でずっと引きこもっているのは心配だけれど、外出しても、出先でとても長男に神経を使う。下の子達まで閉じ込めておくわけにはいかない。でも、長男は行きたくないと言い、おいて行かれるのも嫌。

 

あぁ・・・子供たち全員の要望を叶えるなんて無理。

 

私は優先順位を付ける事が苦手で、全て、やらなければ、と思う性格なため、余計に苦しく、どうしよう、どうやって全ての要望を叶えよう、とあたふたする事が多かったです。 

 

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122 2022年のお正月 次男

122 2022年のお正月 次男 
 
 
 
当時、次男は多動性がとても激しくなっていました。  
 
・ずっと頭を振って走り回り、人にぶつかる  

・一秒も止まることなく体を大きく動かし続ける

・家の中でも壁から壁へぶつかり続ける

・笑わず、表情が乏しい  
 
 
 
とにかく動くのです。 
 
 
家中の物に当たり、物が倒れたり、壊れたりしていました。  
 
 
 
絶対に普通ではない、発達障害と呼ばれるような動きが沢山出ていました。  
 
 
主人と私は、 
「もう!止まってよ!」  
 
と、叱ってしまう事が何度もありました。 
 
 
次男は爪を全て噛み、10円禿ができ、祖父母とのコミュニケーションもあまりとれませんでした。 
 
 
実家の近くに住んでいる、姉には懐いていて、一緒にパン屋さんへ行ったり、楽しそうに過ごす事もありましたが、基本的には部屋の隅にいて、自信なさそうに周りを見ている子でした。 
 
 
私に異常に執着しており、私の作った物しか食べない、人が次男の食事のお皿に触ると癇癪を起こし、もう食べない、私が空間に居なければ、不安で探し回る、返事をするまで叫び続ける、そんな状況でした。  
 
 
長男にも次男にもとても手が掛かり、神経を使う、更に、2歳の娘は普通にまだ手がかかる。  
 
 
 
あー、疲れたな。  
 
 
 
どうして我が子たちは、こんなに手がかかるのだろうか?
 
 
 
そして、どれ程周りに、頑張っている、普通は精神持たないよ、と言われても、私の中に刻み込まれている、いつもの考えに辿り着く、  
 
 
 
「あー、私は頑張れない、子育てなんて向いてない、辛すぎる、上手に子供を育てられない、やっぱり、私は良いお母さんではないし、良いお母さんになんてなれない、もう、嫌だ!」  
 
 
 
それでも、逃げることはできない。やるしかない。私の居場所はここにしかない。 
 
 
いつか、こんな日があったね、と思える日がくるのだろうか・・・  

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121 2022年のお正月 長男

121 2022年のお正月  長男
 
 
 
年末年始は私の実家へ行きました。 
 
 
実家に行く事はできても、長男は、皆のいるリビングではなく、2階の部屋で、ずっとゲームをしていました。 

 

下の子は親族と出かけるのを楽しみにしていました。 

 

長男は、きっと本心は出かけたくないのに、無理をして、

「僕も行きたい」

「何で!行っちゃダメなの?」

と言い、連れて行った先で、様子がおかしくなり、帰宅せざるを得なくなる、もしくは、周りが物凄く気を遣う状態になる。 

 

そんな事の連続で、子供の全ての事に目が行き届いてしまう私は、いつも心が疲れていました。

 

幸い私の親族は、長男の全てを温かく受け入れており、出来る限り長男の希望に合わせようと、心底温かく、臨機応変に対応してくれていました。 

 

おいて行けば、僕だけおいていかれた、といじける。 

 

連れて行けば帰りたいとわがままをいう。 

 

必ず、私にだけ聞こえるように、ずっと文句を言うので、

 

「いっそ、待っていてよ、出先で周りを困らせないでよ」

と、毎回思っていました。 
 
 
我慢ができず、正直に気持ちを長男に伝えてしまうと、その後、最悪な事態が待っています。しばらく、落ち込み、体が動かなくなる、部屋から出ない、食事をしない、私の言った意見に対して100倍返しで攻撃してくる。そんな事ばかりが、繰り返されていました。
 
 
 
 
2021.12月31日 
 
 
年越しに実家から歩いてすぐの神社へいきました。

 

小さな神社で、近所の人が神社の真ん中に焚かれた火で温まっていました。

 

長男は、その火に当たりながら、 

「温かいね、綺麗だね、あ、僕少しブランコしたい」 

と言い、敷地内になるブランコをこいでいました。 

 

実家に来ている時は、知り合いに会うかもしれないという恐怖から開放されるのか、明らかに表情は明るかったのですが、それでも、昼夜逆転し、一日中寝っ転がりゲームをする生活習慣は変わりません。 
 

 

2022.1月1日 

 

祖父母が、子供達にお年玉をくれました。 

 

毎年長男はお年玉をもらうと、 

「誰からいくらもらった!」 

「こんなに沢山になった!」 

と言いながら、合計金額を計算したり、そのお金を使いたくて近くに買い物に行ったりするのですが、今年は貰っても中身を見る事はありませんでした。 

 

中身を見ないどころか、貰ってすぐ、お年玉袋を近くの机に置き、ずっと、そのままでした。 

 
 
そのお年玉袋は1年以上、開けられることはありませんでした。 
 
 
とにかく、全てに興味を失い、無気力でした。 
 
 


次の日にイルミネーションの綺麗な場所に連れて行きましたが、5分で帰りたがりました。 

きっと、すぐに帰りたがるだろうと想定しており、2台で来ていました。

 

「先にお母さんと帰ろうか?」 

と言うと、激しく抵抗しました。 

 

それでいて、 

「なにここ?楽しくない、意味あるの?」 
と、私だけに聞こえる声で言い続ける。 

 

下の子は、これがしたい、あれを食べたいとキラキラ光るライトの下で大はしゃぎで喜んでいるので、どちらに合わせればいいのか判断が出来ず、胃が痛くなり、

「あー、もう・・・私にどうしろって言うの!」 

と、どこへ行っても苦しい気持ちになる。 
 

何回同じシチュエーションになっても、何も悪くない下の子を我慢させる事、長男に振り回され、神経を使う苦しさに慣れる事はありませんでした。 

 

その日は、珍しく主人が一緒に来ていて、イルミネーションの綺麗な広場で芸をする、大道芸人を見て、

「なんか、一生懸命何かをする姿っていいね、不登校前はそんな事あまり考えなかったけど、学歴なんて、どうでもいいよね、自分の好きな事をして、社会と関わり、一生懸命生きる、幸せに生きていてくれたら、それで十分だよね」

と、目に涙を溜め、しんみり話していました。

 

一緒に来ていた姉は、

「一緒にアイス食べれたね!」

「よかった!よかった!嬉しい!」

「少し、外出出来たね!」

「うん、うん」

と言って、目に涙を溜めていました。

 

8歳の子供がイベント会場に行き、アイスを食べる。

そんな当たり前の事に涙が込み上げてしまう程に、長男は周りから見ても、元気がなく、無気力だったのだと思います。


 
 

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