205 長男の事
205 長男の事
2022年7月
長男は、不登校前、好奇心の強い子だったように思います。
不登校になってからの長男は、嫌な事には手をつけない。
分からないかもしれない事にも手をつけない。
そんなふうに、全てから逃げており、私はこの子はこの先どう生きていくのだろう?
どんな人生を送るのだろう?
そう不安に感じることがありました。
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しばらくの間、前向きに先生に提出していた1日2枚のプリントも、最近は提出していませんでした。
学習の際、下の子のお世話もあり、私が長男の横にべったり付き添いきれない事も学習に気が向かない原因の1つだったのではないか、と思います。
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「動画を見ないで寝るんだ!」
と頑張っていた時期もありましたが、10日ほどでギブアップし今は私が夜中3時ごろに目を覚ますと、横で寝ている長男の布団の枕元からスマホのライトが漏れていて、
「あー、まだ見てるんだな」
と毎日思っていました。
・・・
学習に関して、私が何かを教えようと口出しすると、
「誰にも、何にも教えてもらいたくない!」
と嫌がり、全て自分で回答したがる傾向がありました。
主人と学習するとスムーズな事もありましたが、基本的には主人は帰りが遅く、私と学習するため、やる気が出ないようでした。
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この時期、私が娘を、
「かわいい、かわいい」
という事を長男はとても嫌がりました。
自分以外の弟妹が褒められることに過剰に反応するのです。
長男が弟妹の悪口を言い出すと、私は長男が目の前にいても、長男の言葉には全く反応せず、聞こえていないふりをし続けました。
視界に入れず、無視していたのです。
長男の訴えかけてくる、次男と娘の悪口をどうしても受け入れる事ができませんでした。
どうしても優しく対応ができず、そんな自分に腹が立つ、そんな日々でした。
口をひらけばマイナスの文句ばかり言う長男に不快感を感じ、
「分かったから、もう、黙っていてよ」
と言ってしまう事もありました。それでも長男はムキになって、
「ねー。お母さんもそう思うよね?」
「思わないの?」
「え、無視?」
としつこく聞いてきます。
同じ空間に次男も娘もいます。
下の子達の前で、長男の言う、次男と娘に対する悪口に共感する事はできませんでした。私は、
「長男はそう思うんだね、お母さんは思わない」
そう答えるのが精いっぱいでした。
・・・
この子は、私に何を求めているのだろう・・・
私がどんな反応をしたらこの子の心は満たされるのだろう・・・
周りを否定し、非難し、自分を正当化する。
この子はなぜそんな事ばかりするのだろう・・・