不登校復活の道(ブログ)
270 今を大切に生きる事
270 今を大切に生きる事
2022年9月
子育てが上手くできない私が、過去の【我慢させる、甘やかさない子育て法】を悔いていると、M先生は、下手な子育てを叱りはせず、
人間は過去を生きられません。
未来を生きることもできません。
今を生きるのです。
今を大切にする。
それだけですよ。
子供と過ごす時間なんて、あるようで、本当はとても短いのです。
今のうちに、たくさん、人の温かみを教えておきましょう。
本当に大切な今を、愛の溢れる時間にして下さい。
未来を心配するなんて無用です。
と励まして下さいました。
・・・
私はこれからは【勇気づけの子育て】をする事で、長男や次男の中から不安が抜けて、彼らが彼ら自身の行いに自信を持ち、人の評価を気にしない子にいつかなってくれたら、と思っていました。
【勇気づけの子育て】で次男は夏休み中、とても明るく、優しくなり私は喜んでいました。
夏休みが終わり、学校が始まると、朝からぐだぐだし、帰宅後も休日もゲームばかりで反抗的な次男を見て、私は、
あー【まだまだ】この子は全然根柢の部分が良くなっていないんだな・・・
と気分が落ちてしまうのです。
それでも学校から帰ってきた時に顔が明るく、私を見てニッコリ笑う日があると、とても嬉しかった事を覚えています。
M先生からは、
【まだまだ】というのは、親の勝手な理想と比べて、というだけです。
内面的な変化は、目を見張るほどのもののはずです。
親の描くあるべき子供の姿って、本当に、それが、子どもの理想の姿なの?
【まだまだ】なのは、親である自分自身です。
人格に、年齢は関係ないです。
と教えて下さいました。
私は、なるほど、私の中に長男と次男の理想の姿があり、その姿でなければ【まだまだ】と思っているのだな、そんな私が、今まで子供たちを苦しめてきたのだろうな、と先生の言葉に妙に納得しました。
とても不安の強い私は、将来この子たちはどうなってしまうのだろう?
ずっとこのまま、無気力で引きこもりなの?
などと、先の事ばかりをマイナスに考え、不安になっていましたが、先生の言葉を聞き、一日一日、丁寧に、温かく子供と接していれば、未来はきっと明るいはず、と思える日が増えていきました。
269 夏休み明け次男の反発
269
夏休み明け次男の反発
2022年9月
ある日、外はもう暗いのに、次男がリビングの電気を付けずにゲームをしていたので、私が電気をつけると、
「あー、ゲーム見にくい!消せよ!」
と怒っていました。
私は言う事を聞き、しばらくの間、暗くても電気をつける事が出来ませんでした。
今回の次男の人に対して失礼な態度は、注意しなくてもいいのかな?
何も言わずに、聞き流しておくべきなのかな?
と、ぐったりした気分になり、子供っていったい何様なんだよ!と思ってしまいました。
・・・
その日次男はすでに12時間以上ゲームをしていたので、私が次男に、
「8時半までに寝る部屋いこっか!」
と誘うと、
「いかねーわ!うるせー!黙れ!」
と、【勇気づけの子育て法】を実践する前のような、失礼な態度で私に反発してきました。
・・・
長男は安定している日が多いものの基本的には昼夜逆転のゲーム三昧。
そんな2人の姿を見て、この子達はどんな子になるのだろう、何だか怖いな、と感じていました。
6歳と9歳の、まだ幼い子供がここまで親に反発し、ここまで言う事を聞かない事があるのだろうか?
周りの小学生の不登校の子たちは、ただ学校に行かないだけで、昼夜逆転もせず、反抗もせず、私から見ると、長男のように精神が病んでいる様子の子はいませんでした。
なぜ、我が子だけ・・・
そんな思いが浮かばない日はなく、手を掛けて育て、可愛がっていたのに、何がそんなに間違っていたのだろうか?
私はそんなにダメな親なのだろうか?
何がどんなふうにダメなのだろうか?
そんな事を考えない日はありませんでした。
268 浮き沈みする気持ち
268 浮き沈みする気持ち
2022年9月
長男が穏やかに生活しているなーと喜んでいたある日、私が娘と仲良く遊んでいると、長男が、
「妹の声しか聞こえないのかよ!」
と怒り出し、自分の部屋の扉を閉め切り、ドアを何度も何度も蹴り始めました。
・・・
長男は基本的に、私が長男を優先しないと嫌がり、自分以外の弟妹が可愛がられる事をとても嫌がる子でした。
・・・
怖がりな次男は私が同じ部屋にいないと発狂して、
「お母さん!お母さん!お母さん!お母さん!お母さん!お母さん!!!」
私に異常に執着し、探し回り、返事をするまで泣いて呼び続けることもよくありました。
私が次男の視界からいなくなると癇癪を起すので、トイレにも、お風呂にも、買い物にも行く事が出来ませんでした。
夏休みは1人でトイレに行けていたのに、学校が始まると1人でトイレに行けなくなったのです。
私が忙しかったり、『もー!自分で行ってよ!』とついて行かないと、その場で漏らしてしまう事もありました。
休日になると朝起きた瞬間からご飯も食べずゲームしかしてない次男と2時になっても起きてこない長男を見て困難な子育てに心が折れそうになる事がありました。
次男は夏休み明けで疲れているのか、
「平日5日間全部学校に行くなんてありえない!」
と言い、行き渋る日が増えていました。
次男と長男の関係がとても良くなっているので、家に長男がいるのに、学校には行きたくない!と言う日もありました。
・・・
私は次男の要望もどこまで聞けばよいのか、どれくらい休みたがったら休ませればよいのか、線引きがとても難しく悩んでいました。
・・・
私は元の性格が、優しく穏やかに子どもと会話をする方ではないので、頑張って言葉を選び、表情を柔らかくするようにし、優しいお母さんを演じており、気を抜く瞬間がないのでとても疲れました。
今頑張って演じている母親像を当たり前にするのには最低でも1年は同じことを頑張ってね、と、M先生に言われていました。
頑張っていても、
「あー、今日は長男の顔をこれ以上見たくない!」
と思ってしまう日もあり、主人がいる時には、さり気なく部屋を離れ1人になれる場所へ逃げる時もありました。
267 担任の先生との関わり
267 夏休み明けの長男
2022年9月はじめ
夏休みが終り新学期が始まっても長男の昼夜逆転、ゲーム動画三昧な生活は変わりませんでしたが、表情がとても明るく、家族にも優しく穏やかに毎日をすごしていました。
9月の中旬になると担任の先生が下校後に学校に来ませんか?と誘って下さり、長男も「行く」と元気に言っていました。
長男はこの時期、穏やかではありますが、学習をしたり、学校へ行きたいと言ったりすることはなく、
気持ちが落ち着いているのに、昼夜逆転が直らないな、規則正しい生活を強制しても良い方向には向かうはずもなく、今の生活で定着してしまうのかな?
と思う事がありました。
長男に会った担任の先生は、
「長男さんの表情が良く、声も穏やかで確実に前進しているように見えますね、学校に来た際には小数の学習を頑張っていました、学習はびっくりするほどのみ込みが早いので復学してもすぐに後れを取り戻すと思いますよ、とにかく本人ペースで頑張りましょう!」
と嬉しそうに話してくれました。
・・・
家庭では学習以外の事がメキメキと出来るようになり、特に次男との関係性は見違えるほど良くなっていました。
1年前、同じ部屋にいる事さえも難しかった関係とは思えないほどに仲良く、2人でゲームで盛り上がっている事がよくありました。
長男は学校にはいかないものの私には精神状態はとても安定しているように見えました。
266 良い時 悪い時
266 良い時、悪い時
息子たち2人は気分のムラが激しく、とても安定している時、逆にとても不安定な時がありました。
・・・
今日は息子の調子が良かったのですよ、とM先生に話をすると、
「調子が良いとか悪いとか一喜一憂しない」
「大人だって色々な時があるでしょう」
「目に見える、表面的な変化がなくても、あたらしい子育て法が上手くいっていれば、子供たちの内面は少しずつ良い方へ変化していますよ」
「長い目で見て下さいね」
「数年後の子供たちは必ず今よりも良くなっていると、まずはお母さんが子供たちを信じてあげて下さい」
と励ましてもらいました。
そっか・・・
・・・
子供の要望を可能な限り快く聞くようになると、子供たちどうしの喧嘩が減り、私からの要求もスムーズに聞いてくれることが増えました。
私がほんの少しでも、機嫌が悪かったり疲れた雰囲気を出すと子供たちは一気に情緒が乱れました。
周りからは、子供たちが私に何でも要望を叶えてもらえることに慣れ、聞いてもらえない時に堪えられない子になっているんじゃないの?と言われる事もありました。
私の中で同じ心配がなかった訳ではありません。
それでも、以前の私の【我慢させる子育て法】よりも、今の【勇気づけの子育て法】の方が明らかに子供との関係が良いので、私は後者の子育て法を頑張る事に決めていました。
265 優しさの連鎖
265 優しさの連鎖
2022年9月
長男に、「気分の浮き沈みが激しく、癇癪を起す次男へどう接する事が正解なのか分からない」と私の悩みを相談しました。
この頃、次男は3DSの新しいカセットをいくつもいくつも連続で欲しがりました。
購入しないと癇癪を起し、暴言を吐きました。
3DSは昔のゲームでメルカリなどのフリーマーケットで購入すれば、1000円前後で購入できます。
金額的には購入できるのですが、次男に「欲しい」と要求された物を全て買い与えて良いのか、そんな事をしていたら我慢の出来ない子になるのではないか、と私は購入をためらっていました。
私が長男に、
「お母さん、家族と平和に、幸せに暮らしたいだけなんだよね」
「だから3人の子供の気持ちにできる限り応えたいと思っているんだけど・・・」
「次男が最近連続して3DSのカセットを買ってと言ってきて、お金のかかる事も全部『いいよ』って言って良いのかな・・・って悩んでいるんだよね」
「次男の要求、どこまで聞いていいのかな・・・」
「次男は『お年玉で買う』って言っているし、次男のお金だし、好きにしたら良いのかなって思うんだけどね・・・」
と、私はゲームをする長男の横でぶつぶつと呟くように相談を始めました。私が、
「長男の方が次男に年齢が近いから、お母さんよりも次男の気持ちが分かると思うんだよね」
と言うと、長男は、
「お母さん、僕が弟に話をしてあげるよ」
と言い出しました。長男は次男に、
「ねー、またカセット欲しいんだって?」
「あれ、面白そうだから、そりゃ欲しくなるよね」
「でも、あれ凄い難しいよ!」
「お前できる?」
と聞いています。次男が、
「分からないけど・・・でもお兄ちゃんがやってて楽しそうだから僕も欲しい」
と言いました。長男は、
「そうか!なかなか高度だぞ!でもまー、俺が教えてやる!」
と言い出しました。
・・・
長男は1年前、次男が3DS本体を購入する事さえ許しませんでした。
1年前は些細なきっかけを見つけては馬乗りになって次男を殴り倒していたのです。
殴られる次男は、体中いつも青あざだらけで、顔も傷だらけでした。
1年前私がこっそり次男に3DSを買い与えた時も、長男は私に激怒していました。
次男を毛嫌いし、どんな時でも、どんな事でも、次男が自分と同じ事をする事を拒絶していたのです。
そんな長男が『次男にゲームを教えてあげる!』と得意気に優しく話かけていました。
そのやり取りを見ていた私が長男に、
「本当に助かったよ、ありがとうね!」
と感謝をすると、長男は、
「もう、次男に嫌な事を言うのをやめようかな」
「次男に、『お前は出来るぞ』『大丈夫だぞ』って言葉をかけてみようかな」
「もしかして、次男は僕が優しい声をかければ優しくなるんじゃないか?」
「次男が妹を叩くのも、僕が次男を叩く時があるからじゃない?」
「僕、ダメじゃん・・・次男をいじめないように頑張らなくちゃ」
「この家の平和は僕に、かかっているよね、お母さん」
と言われました。
私は、
「家族皆が長男の事を大好きだから、特に次男は長男に憧れているから、全部マネするんだと思うよ」
と言うと、長男が、
「よし!僕、お父さん、お母さんで次男に自信をつけさすか!」
「次男を褒めよう!」
と提案してくれました。
その提案通りに家族で次男を全力で励まし、優しく接していると、娘が泣いている時に次男が、急いで自分のおやつを持ってきて、
「〇〇ちゃん(娘の名前)僕のおやつ何でも選んでいいんだよ」
「悲しかったの?」
「2つあげるよ」
「どれがいい?」
「泣かないで」
と必死で泣きやまそうと頑張ってくれていました。
目に見えて兄弟間の優しさの連鎖が始まったのです。
それ以外にも次男は以前、
「こんなもの食べられるかよ!」
と食事を投げつける事があったのに、私に、
「ご飯を作ってくれてありがとう」
「お腹いっぱいだから残すけどごめんね」
「お母さん、おいしかったよ、ありがとう」
など、以前は聞くことのできなかった、平和で幸せな言葉を沢山かけてくれるようになりました。
264 私の気持ち
264 私の気持ち
情緒が不安定なのは子供だけではありませんでした。
私自身が、気持ちが前を向いていて穏やかに過ごせる時と、幼い2人の息子たちの現状と将来を悲観し、不安になり、どっと落ち込んでしまう時とがありました。
私の元気がなくなると、子供は鏡のように情緒が不安定になりました。
自分では不機嫌を態度に出しているつもりはないのですが、子供たちは私の心の中に渦巻く不安な気持ちを感じ取っていたのだと思います。
特に長男は私の気分に大きく影響されているようでした。
私が元気でいる事がとても大切である事は理解していて、元気に明るく子供たちの要求に応える事を心がけてはいるのですが、根本的に私はそれが苦手でした。
・・・
下の2人を寝かしつけようとすると、長男が、
「お母さん!2人が眠ったら起きてきてよ!」
と毎日言いました。
下の子を寝かしつけた後に夜中までゲームに付き合う事は私にとってはとても苦痛でした。
私は電子的な事がとても苦手で、ゲームやゲームの音が大嫌いでした。
その音や画像を一日中リビングで見て、聞いていて、やっと子供が寝静まって静かになった夜中に、再びその音を聞く事がとても嫌でした。
子供と離れ1人になりたい。
もう眠りたい。
長男が楽しそうに話してくるゲームの内容を何一つ理解できず、気持ちに共感できない。
あー、今日も疲れるな・・・
あー、5分でいいから一人になりたいな・・・
あー、いつまでこんな生活が続くのだろうな・・・
と思いながら毎日を過ごしていました。
それでも、長男を立ち直らせるためには要望にできる限り応える事、私が明るく過ごす事、を頑張らなくちゃいけない、頑張ろう!と自分ができる事はさぼらないように頑張っているつもりでした。
263 【当たり前】を疑ってみる
263 【当たり前】を疑ってみる
2022年9月
次男が学校へ行きたくないと言う時、私は、
「頑張ろうね」
と次男を何とか学校へ行かせよう!などと励ましたりはしませんでした。
「行きたくないんだね、それでも起きてきてくれてありがとうね」
と次男に声をかけるようにしていました。
M先生から教えてもらった【勇気づけの子育て法】を意識している事もありましたが、長男のように自分の精神の限界まで頑張り、家庭が機能しなくなるほど心を壊してしまうのであれば、そうなる前に対策しておきたい、という気持ちがとても強かったです。
長男は不登校初期に、気が狂ったように暴れました。
私は、次男まで同じようになってしまったらどうしようと怯えていました。
次男が不登校になる事よりも、心を壊し、長男のように暴れ回ったら、私自身が、精神的にもう持たないかもしれない・・・。
当時の私は、次男の些細な問題行動にも過敏に反応し、次男の気分の浮き沈みに一喜一憂する日々を送っていました。
次男が、
「今日は半日で帰って来たい!」
と言えば、
「半日は行こうとしてるんだね!」
と出来ている事に目を向け、本人が気が付いていない今現在出来ている、彼の素晴らしい部分を本人に伝えるように心がけていました。
私の心に不安がなかったわけではありませんが、なんとかその不安な感情は押し殺し子供たちの気持ちに寄り添うようにしていました。
そんな対応をしていると、癇癪を起している次男もキョトンとして怒りの熱が下がり、気持ちが落ち着いていく日が増えていきました。
・・・
世間一般的には【親が甘い!】【世の中そんなに甘くない!】【理想像だ!】と非難されそうで、こんな緩い対応で本当に良いのか、子供たちはだらしのない子供にならないのか、と私の中では常に迷いがありました。
それでも以前のように、子供が怒り出したら同じ土俵に上がり、子供に負けてはいけないのだ!と意地になって子育てをしていた時よりも気持ちはとても楽でした。
早々と戦いの土俵から降りてしまう事で私の心は以前よりも穏やかになったのです。
・・・
不安が強く心配症な私は、私の今の子育て法が合っているのかをM先生に相談しました。すると先生は、
「情緒が不安定な次男を、本人が行きたくないと言っている学校へ無理やり行かせる事の方が問題ではありませんか?」
「嫌がる学校へ無理やり行かせる、なんて事をしていたら折角築き始めた親子間の絆を壊してしまいますよ」
「学校は行きたければ行けば良いけれど、行かなくても良いのですよ」
「楽しくて良い所なら、子供は自ら進んで行きますからね」
「好奇心旺盛な大切な子供時代に、嫌な学校へ行き退屈な時間を過ごす事よりも、お母さんと愛のある触れ合いを沢山経験し絆を深める事の方が遥かに大事です」
「息子さんが学校へ行く事を嫌がったら、『ずっと一緒にいようね』と言ってあげて下さいね」
「息子さんが心からお母さんに愛されている!と思えるように沢山愛を注いでくださいね」
と助言していただきました。
・・・
私は学校は行くもの、義務教育なのだからそれが【当たり前】みんなそうしているのだから、と思っていました。
時には【当たり前】を疑ってみる。
果たしてみんながやっていることが正しいのか?
子育ての最終目標は何なのか。
学校へ行ってほしいのも、厳しく躾けをするのも、何かができるようになると良い!と習い事に通わせるのも、全て子供に幸せに生きていてほしいから。
最終目的地は【我が子が『幸せだよ』と自立して暮らしている事】
幸せの形は本人が決めるしかなく、『幸せだよ』と胸を張って言える大人になる為に私が今できる事は、何なのだろう?と思うようになりました。
262 不安とは
262 不安とは
私の目には長男も次男もとても不安が強い子に見えていました。その事をM先生に伝え、
「我が子達は、不安が強いせいで学校生活が辛いのではないか?」
と質問しました。先生は、
大人でも、子供でも、皆何をするにしても、新しい事を始めるのには、不安が先立つのです。
それが人間というものなのです。
子供は特に、自信がないので、不安が強いのです。
親は、
『どんな時でも、どんなことでも大丈夫!お母さんが付いてるからね』
『あなたなら絶対にできるよ』
と、後ろから何回でも声を掛けて励ましてあげて下さい。
子供に、
あー、失敗しても、死ぬわけじゃないな。
どんな失敗も、お母さんは受け止めてくれるんだ!
と思わせてください。
そんな温かい経験を沢山して、子供は心が強くなります。
どんな事にも興味を持って、取り敢えずやってみる、という生き方ができるようになります。
・・・
生まれたばかりの赤ちゃんは、皆恐れを知らず、何にでも興味を持って、自由にやっています。
それなのに親が、あれはだめ、これはだめ、ああしろ、こうしろ、危ない!あなたには無理!と言い、子供が失敗したら失敗した事を責め、親の思い通りにしていないと罰を与える。
そんなまずい育て方のせいで、子供たちは不安の強い、自信のない子になってしまうのですよ。
不登校は、子供が勇気をくじかれている状態と考えましょう。
子供の心を育み【失敗は成功のもと】を合言葉にして励まし続ける必要があります。
子供は親の愛情が心の奥にまでしっかり届いていれば、失敗を恐れずに、色々な事に進んで挑戦していくようになります。
家庭が楽しい雰囲気である事、それが何よりも大切です。
とにかく子供を愛してください。
愛される経験、【失敗は成功のもと】と思える事が失敗を恐れない精神を生むのです。
と教えていただきました。
261 以前の私→変わりつつある私
261 以前の私→変わりつつある私
長男が生まれてから次男が生まれる前まで、私はとても穏やかに子育てをしていました。
友人から、
「かわいいの押し売り半端ないよね」
と笑われるほど長男の事をかわいい!かわいい!と言いながら育てていました。
・・・
次男が生まれ、寂しさからか長男が暴力的になりました。
寂しい!という長男の深層心理を考えもせず、目に見えている長男の不適切な行動を、長男がそれを止めるまで厳しく注意し続けました。
どうしてこんなに私を困らせるの!
大変なんだから困らせないでよ!
という私の苛立ちが、長い年月をかけて親子間の絆の歯車を少しずつ狂わせていったのだと思います。
・・・
長男が成長し私に対して暴言を吐くと、私は長男に向かって、
「お前、本当に性格悪いよね」
「本当に嫌い!」
と傷つけてしまう事もありました。そんな私に対し、長男は泣いたり甘えたりはせず、
「うるせー!」
と歯向かってきました。私はその言葉に真正面から反応し、
「お前がうるせーわ!」
と襟ぐりを掴んでソファで取っ組み合いの喧嘩になる、不登校直前の夏休み、長男と私はそんな事を毎日のようにやっていました。
・・・
最近私は、なぜあんなにも向きになって長男を叱っていたのだろう?と考えました。
向きになっていた理由を思い返すと、私は本当は長男の不適切な行動に対し、別にどうでもいいやと思っている事も多かったけれど、
【子供の言う事を全部聞いてはいけない】
【厳しくしなければいけない】
【親が負けてはいけない】
と思い込んでいたのです。
私が全て言う事を聞いていたら、子供は全てが自分の思い通りになる!と勘違いし自分勝手な子になってしまう。
我慢させなければ。
我慢する事に慣らさなければ。
叱らなければ。
叱られる事に慣らさなければ。
自分が育てられた環境もあり、疑うことなく、子育てとは【そういうもの】なのだとずっと思っていました。
私は長男を産んでからずっと、頑張って頑張って、愛を持って子供たちを我慢させていたのです。
・・・
長男が不登校になり、どこに行っても解決策を見つけ出せず八方塞がりでした。
長男の不登校が定着して1年近く経った頃、私はM先生に出逢い【勇気づけの子育て法】を教えていただきました。
先生に【注意しなくていい】と教えていただいてからは、頑張って優しい言葉をかけるよう努力していました。
子供に負ける事に抵抗がなくなり、少しずつ自然と優しい言葉が出る事が増えていきました。
優しい態度と言葉で子供たちと関わった後に見られる子供たちの笑顔と、子供からの優しい言葉に幸せを感じるようになっていったのです。
私の中で、子育ての景色が少しずつ確実に変わっていきました。
子供たちの優しい姿を見るたびに、私は、今まで子供たちの何を見てきたのだろう・・・と反省しました。
長男の心を満たす事が出来ず、満たされない長男が次男を激しくいじめ、次男の情緒の発育に大きな影を落としたこと。
子供時代の、楽しい時間だけで良い時期に、子供たちに苦しみを与え続けていたこと。
今更ながら自分の罪の重さに気が付き、
「今この気持ちで、長男を生んだあの日からやり直したい!」
と思うようになりました。
260 主人に対しての気持ち
260 主人に対しての気持ち
オンラインゲームに関して主人とは、
「まだ、長男は9歳なのだから、通常のゲーム時間や昼夜逆転のコントロールはもう今更無理だとしても、オンラインゲームだけは22時に自動で切断されるように設定したほうが良くない?」
と話をしていました。
主人と私の、意味のない、熱意のない話し合いは結局まとまる事はなく、ある日、23時に帰ってきた主人がその場で長男のオンラインゲームの回線をつなぎました。
以前私が長男に、
「オンラインゲームは年齢制限があり、どんなに遅くても22時とか0時とかで切断されるからね」
と話をすると、長男も、
「全然それでいいよっ」
と納得していたのに、約束事を作らないまま無制限でオンラインゲームができる環境を作る主人に、私は心の中で、
「あー、また先の事を考えずに接続したんだな」
「子供の事全然考えてないじゃん」
「不登校問題で、私に協力してくれないどころか、邪魔してるじゃん!」
と、不快感を抱いたことを覚えています。
・・・
私が主人に、
「不登校児にはこうした方が良いみたいだよ!」
と伝えると、興味なさそうにその場にいて、話を聞いてくれることもありました。
主人は、私の聞いてきた不登校対策を疑う事はせず、彼自身はどう思うのか、という意思表示もせずに、私のする提案に、
「分かった」
と言うだけ。私が、読んで共感できた本を主人に見せ、
「こんな本があるから読んでみてほしい」
と言っても読まない。
「今度一緒に相談所に行ってみる?」
と聞いても、主人は、
「絶対行かないし、嫌だよ」
と言う。
M先生に教えてもらった大切なポイントや子供の状態をラインで伝えても全て既読スルーされていました。
主人から、
「長男みたいな不登校児にはこんな対応が良いみたいだよ!」
という提案をしてもらった事は一度もありませんでした。私は、
なぜこの人は父親として自分がどうすれば、どう変われば子供が立ち直るのかを学ぼうとしないのか?
なぜ、自分の子供の事なのに、こんなに受け身なのか?
といつも思っていました。
必死に不登校を学ぼうとしない主人の事が私は不思議で仕方がなく、彼に対して不信感しかありませんでした。
259 夏休み明けの長男
259 夏休み明けの長男
2022年9月
行き渋りから1年経ちました。
・・・
夏休み明け、長男は私が少しでも家を留守にすると、激しく嫌がりました。
買い物に行く事すら嫌がり私が出かけようとすると、
「どこ行くの?」
「寂しい」
「早くっ帰って来て」
と何度も何度も言いました。私は、
「一緒に来る?」
と買い物に誘いましたが長男は、ついてきませんでした。
・・・
行き渋りが始まってからの1年間、長男はほとんど体を動かそうとはしませんでした。
そんな長男が、ある時期から体を動かしたがり、インラインスケートをするようになりました。
家の庭先で、夜1時間以上、転んでも転んでも立ち上がり、夢中になって昔のような笑顔で練習をしていました。
もともと身体能力の高い長男はすぐにコツを掴み、楽しそうに滑っていました。
・・・
長男は好き放題にゲームをしている事に後ろめたさがあるのか、もしくは私が本当はオンラインゲームを快く思っていないと察しているのか、オンラインゲームを始める前に必ず、
「オンラインは2時間だけにしようかな」
「夜の8時までって決めようかな」
「早く寝るようにしようかな」
と私に聞こえるようにぶつぶつと呟いていました。
M先生に、
「子供を親の理想通りにしようとせず、世間の常識に当てはめず、本人に任せて好きなようにやらせて下さいね」
「この子は大丈夫、と信じてあげてください」
と言われていました。
先生に言われたことを、理解しよう理解しよう、長男が何をしていても気にしないでおこう、と一生懸命一生懸命頭で考えるように頑張っていました。
長男の心さえ立ち直ればゲーム漬けからも抜け出すのだから!
ゲーム中毒を恐れなくても良いのだから!
大丈夫!
大丈夫!
この子は大丈夫!
と自分に何度も何度も言い聞かせていました。
どれだけ頑張って頭で考え、自分に言い聞かせていても、私の心はずっと息子の将来が不安で苦しいままでした。
・・・
一つの事に夢中になると同じ事を永遠にやっている長男がオンラインゲームにのめり込むのではないか?
のめり込み過ぎて、昼夜逆転が酷くなり、どんどん不摂生が悪化してしまうのではないか?
この子はまだ9歳なのに、体や脳や心がぐんぐん育つ時期なのに、
と不安な気持ちを拭い去る事がどうしても、どうしてもできないのです。
ぐるぐるぐるぐる思考が巡り、マイナス面ばかりに目が行き、
「あーなったらどうしよう」
「こーなったらどうしよう」
と、私にとっての最悪な事態ばかりを考えてしまうのです。
自分の脳みそを一旦外に取り出して、水で洗い流したい!と毎日毎日本気で思っていました。
258 ゲームしかしない次男
258 ゲームしかしない次男
2022年9月11日(休日)
夏休みに引き続き、次男はずっとゲームにのめり込んでいました。
「子供をコントロールしないように」とM先生に言われていても、次男のゲームへののめり込み方を、私はとても心配していました。
・・・
夏休み明けの休日、次男は朝食も取らず、起きた瞬間からゲームをしていました。
朝食を食べない事は指摘せず見守りました。
お昼ごろに私が優しい口調で、
「そろそろご飯食べたらー?」
と声をかけると、
「うっせーな」
「だまれ」
と言われました。
何でそんな話し方なの?
と気分を害されるような返事しか返ってきませんでした。
・・・
数日前に次男の幼稚園時代のママと公園で遊ぶ約束をし、次男と娘を連れて公園へ行きました。
次男は友人とは遊ばず、詰まらなそうにずっと芝生の上に座っていました。
私の横から一度も離れず、30秒毎に、
「帰りたい」
「あと何分で帰る?」
と公園にいる間ずっと私に言っていました。
次男が少しも遊ぼうとしないので、私が娘と遊ぼうとすると、
「ダメ!」
「行かないで!」
「遊ばないで!」
「帰りたい!」
と、とてもしつこく言い続けました。
私は娘とも遊ばせてもらえませんでした。
気持ちの良い青空の下、次男はこちらがうんざりするような言葉を言い続け、私はとても不快で苦痛でした。
・・・
次男は学校が始まってから、私が娘をお風呂に入れているだけで、
「勝手に風呂入ってんじゃねー!!!」
と怒鳴ることもありました。
・・・
以前の過干渉な子育て法を手放し【勇気づけの子育て法】を始めてしばらくして、『次男が落ち着き始めた!』と喜んでいましたが、学校が始まるとすぐに以前のように酷い暴言を吐く日が増えました。
・・・
次男は宿題もやりませんでした。
私は宿題を出さない事を次男に指摘しませんでした。
宿題を提出しなくても何とも思っていない次男を見ると、この子は将来どんな子になるのだろう・・・?
嫌な事はやらない、と言って生きていくのかな?
社会に通用するのかな?
私が今子供たちにしている教育は正解なのかな?
と疑問に思う事がありました。
・・・
9月に入ってから、次男は休日の全ての時間をゲームに使いました。
目覚めた朝8時から眠りにつく10時までノンストップです。
一度も休憩はしません。
たまにトイレに行き、たまにゲームをしながら食べ物をつまむくらいでした。
のめり込み方が酷いので、ゲームの時間を決めた方が良いのでは・・・?と思う事もありましたが、我が子たちを規制する事は本当に不可能でした。
次男にゲームの時間を決めさせ、守らせようとすると次男は死んだような顔で私に、
「暇、暇、暇、暇、暇、暇、暇、暇」
「ねー、お母さん、何かすることない?」
とずっと言ってきます。
その姿は私を極度にイラつかせました。
自分で考える事の出来ない【無気力な子】に見えてくるのです。
ほんの1,2時間ゲームの時間を短くするために規制する事で、これほど私が次男の態度にイラつくのならば、無制限の方がお互いの心の健康の為だ、と思い規制はすぐに諦めました。
・・・
それでも、【勇気づけの子育て法】を始めてからの次男の態度は以前よりも【まし】でした。
私はそんな子供たちを育てる事にとても疲れており、幸せを感じる事はありませんでした。
主人は好き放題、自分勝手に生活している子供たちを見て、
「子供たちは家族でご飯を食べようと呼んでも来ない」
「しつこく言えば暴言を吐き反発してくる」
「おかしいだろ、、、」
「この子達、どんな子になるの?怖いんだけど・・・」
「悲しくなってくる・・・」
「この子たちが、ここまで酷くなるような子育てはしてない」
「泣きたくなる」
「悲しすぎる」
「残念でしかない」
「こんな年齢でここまでの子達がいると思えない」
「こんな子供、見た事も聞いたこともない」
「家庭が成立してない」
「もう・・・家庭が辛い」
と言う日がありました。
私たち夫婦は2人とも、光の見えない、苦しい子育てにぐったりしていました。
257 9月初めの次男の様子
257 9月初めの次男の様子
頻繁に暴言を吐く次男に、
「みんなに嫌な言葉を叫んでいる時、どんな気持ちなの?」
と聞くと、次男は、
「嫌な気持ちだよ」
と言っていました。私は次男の暴言には反応せず、
「次男の気が済むまで言っていていいよ」
「お母さんは悲しい気持ちだけど、今まで次男はお兄ちゃんに言われても我慢してたんだもんね」
と繰り返し伝えていました。
M先生に暴言を注意しなくても大丈夫と教えていただいてからは子供を注意しない事に不安がなくなり気持ちが楽でした。
・・・
2022年9月5日
次男はこの日も「学校に行かない」と言いました。私が、
「いいよー」
と言うと、少しキョトンとしながら考えて、
「まー、行こうかな・・・」
「でも学校は嫌い」
「詰まらないし疲れる」
と言い、1時間ほど遅刻をして学校へ向かいました。
・・・
その日、次男が学校から帰ると兄とその友人が来ていました。
その仲間に入りたそうにしているのに、なかなか入っていかない次男に、
「どうして遊びたいなら『遊びに入れて』って自分で言わないの?」
と聞くと、次男は、
「絶対にお兄ちゃんに嫌な事を言われるから」
「何か嫌な事を言われるくらいなら『入れて』とお願いしたくない」
と理由を話してくれました。
・・・
【勇気づけの子育て法】を始めてから次男は以前よりも穏やかな日が増えていました。
寝る時間にもすんなり寝室に来る日が増えていました。
それでも、ゲームを始めると別人のようでした。
暴言を吐いたり、ゲームを切り上げた直後は特に気持ちの切り替えが上手くできないようでした。
楽しい事を途中で中断させられた怒りを一通り私にぶつけるのです。
時間と共に少しずつ穏やかになるのですが、しばらくの間私に激しく反発する事が多かったです。
・・・
2022年9月6日
担任の先生から、
「次男の学校での表情が柔らかくなり、立ち歩きも少しずつ減っている気がします」
「僕に話しかけてくる回数が少し増えました」
と連絡をもらいました。
その日の夜、次男が、
「お母さん、今日担任の先生が『1番奥のクラス(特別支援学級)行ってみる?』って僕に聞いてきたんだよ」
「でも僕は嫌だから行かなかった」
と言いました。私は次男に、
「あのクラスは、少ない人数で勉強するし、パソコンで勉強したり自由に自分の好きなペースで勉強できる場所だよ」
と伝えましたが、次男は、
「いつもの教室がいい」
「他の子は言われてない」
「どうして僕だけ言われるの?」
と聞くので、
「次男は授業中よく歩いているから、自由に歩きたいなら奥のクラスの方が楽しく勉強できるよって先生が思ったんじゃない?」
と伝えると、次男が、
「僕今日はそんなに歩いてないよ」
と言いました。
・・・
2022年9月9日
次男はこの日も「学校に行かない」と言いました。
「僕、水曜日と木曜日頑張ったもん!2日間も頑張ったから行かない!」
と泣いていました。私は、
「そうか、頑張ったもんね、じゃー、もし行きたくなったら行こう」
と言いました。しばらくすると次男は、
「さっきは頼んだゲームソフトがまだ届かない事が嫌で怒っちゃったけど、今から学校へ行く」
と言い、遅刻して学校へ行きました。
私は、毎朝学校行くのか、行かないのかと迷い、嫌々学校へ向かう次男は、遠くない未来、兄のように不登校になるのだろうな、と思っていました。
256 夏休み明け2日目の次男
256 夏休み明け2日目の次男
2022年9月2日
夏休み明け2日目。
次男は「行かない」と決心している様子で、全く身動きをせず学校をお休みしました。次男は、
「昨日学校行ったから、今日は行かない」
と言いました。
その時私は、
「あー、どいつもこいつも!」
「うちには怠け者しかいない・・・」
「もー、不登校になるならなればいいや」
と「もーいーや」という投げやりな気持ちと、「この子も不登校になるのか・・・」ととても心配な気持ちがごちゃ混ぜでした。
・・・
不登校の本を読むと、兄弟間の不登校連鎖は頻繁に発生し、特に年齢が近く上の子が不登校、さらに同性だと不登校連鎖が起きやすいと書いてありました。
・・・
まさに、うちだな。
私はこの1年、あの手この手で頑張る事、子供たちの心配ばかりしている事に疲れ果てていました。
そんな気持ちでいると、次男が、
「お休みするのは今日だけだよ、月曜日は行くからね」
「お休みしたから、3時まではゲームやめておこうかな・・・」
「お母さんと今からここでお勉強しようかな」
と言い、休んだことに引け目があるのか、私の顔色をうかがっているようでした。
・・・
休んだ日の夕方、次男の担任の先生から登校初日の次男の様子の報告がありました。担任の先生は、
「次男さん、心配していましたが教室内で比較的落ち着いていました」
と言っていました。
・・・
次男は、お休みした日の昼間は落ち着いていて、いつも通りにゲームをしていました。
夕方になり食事を出すと、むすっとして食事はせずに、
「いらない」
と言い、私に向かって箸を投げつけてきました。
私は悲しい、イライラする、そんな感情よりも、
躾けなくていいの?
叱らなくていいの?
こんな事を許してどんな大人になるの?
という不安が大きく膨らみました。
それでも以前、M先生に、
「子供はお母さんが突然優しくなり、その優しさが本物なのか?と何度も何度も親を困らせる【試し行為】をしてきます」
「そんな時こそ、お母さんは冷静に、自分は今試されているのだ、と怒りの感情をぐっとこらえ、優しく対応して下さい」
と言われたことを思い出し、叱る事はせず、次男に、
「ご飯いらないんだね」
「でも、どんな気持ちで箸投げてるの?」
とだけ聞きました。
私は次男の不適切な行動に、
こんなに可愛がってるのにな・・・
でも、私の気を引こうとしているのかも!
きっと、試し行為だ!
とにかく可愛がろう!
と感情を抑え、優しい声がけを頑張っていました。
255 長男に言われた事
255 長男に言われた事
2022年9月
とても穏やかで元気になってきた長男ですが、夏休み明けも学校へは行きませんでした。
そんな長男がある日、私にこう言いました。
「お母さん、僕がお母さんに【クソババア】とか【きもい】とか言うのは、お母さんがお父さんを冗談でからかってるのと同じだよ」
「愛情表現」
「僕がお母さんの事を好きじゃないはずがない」
「僕に対しての声掛けも、ウダウダ色々言われるよりも、『はい!行くよ!』くらいだと 僕は『あ、行こっかね』って思う」
「とにかく余計な事をウダウダと言わないで」
「弟もその方がきっとやる事を自分で進んでやると、僕は思うよ」
「僕たちはね、言われなきゃ動くんだよ、言われなきゃ自分でやります」
「お母さんが何か言ったら動かない」
「やりたくなくなるんだ」
「お母さん余計な一言が多いからね、それ言わないでほしい」
「さらっと流す感じで自然に話してほしいんだよ」
「じゃないと、『お母さんに言われた』って事に意識が向くから、従って動いてるみたいでやる気がなくなるんだ」
「だから、言われれば言われるほど、僕はやらない」
と言われました。
・・・
当時次男が兄が間違えて2つ買ってしまった3DSのカセットを欲しがっていて、兄はそれを弟にあげる事を嫌がっていました。私が長男に、
「次男に1つあげてよー」
と言うと、長男は、
「弟が欲しがってる3DSのカセットの事だけど、お母さんは999%余計な一言を弟に言うから」
「だから色々上手くいかないんだよ」
「カセットの件は僕に任せて」
「僕が上手く弟と話をするから」
と言われました。
・・・
しばらくすると、長男は次男にカセットを渡したらしく、
「〇〇(次男の名前」)どう?」
「楽しい?」
と長男が優しく話しかけ、次男が、
「うん、楽しいよ」と答えると長男は嬉しそうに、
「おー、良かったね!」
と微笑みました。次男はそんな長男に向かって下を向いて照れながら、
「ありがとう・・・」
と呟きました。
一般家庭では普通の会話かもしれませんが、今までの我が家では奇跡の会話です。
254 夏休み明け、次男の行き渋り
254 夏休み明け、次男の行き渋り
2022年9月1日
M先生に8月頭に【勇気づけの子育て法】を教えてもらい、実践し、家庭内では劇的に表情が良くなってきた次男ですが、夏休み明け初日の登校日、9月1日、学校へ行き渋りました。
朝起こしても布団から動こうとせず、夏休み中に取り戻しつつあった明るい笑顔が消え、以前の無機質な雰囲気に戻っていました。
私は次男は心が病んでいる、とは思っておらず、
「お兄ちゃんが行かないから、だらけてるんだな」
「ゲームしたいから行きたくないんだ!」
と思っていました。
・・・
次男のペースに合わせようと、私は玄関に座って次男が来るのを待っていました。
集合時間から30分ほど過ぎた頃、足をずるずる引きずりながら、私をにらみつけるように見て玄関までなんとか歩いてきました。
玄関に着くと背中を丸めて座り込み、膝と膝の間に頭を入れて動きませんでした。
それでも何とか立ち上がらせ、自分で歩こうとしない次男の手を引いて電動自転車に乗せ、その日は何とか学校へ向かいました。
次男は泣き叫んで学校へ行く事を嫌がるわけではなく、私の目には、長男ほど情緒が不安には映りませんでした。
この子に学校を休ませるべきなのか、頑張らせ学校へ向かわせるのか、とても悩みました。
内心は、学校に行かない事で夏休み同様、
一日中ゲームしかしないのではないか・・・
と思っていて、休ませることが嫌でした。
正門に近づくと、次男同様に行き渋り、母親と教員に説得されている子供が数名地べたに座り込んでいました。
「あー、他にも行き渋る子いるんだなー」
「他のお母さんはどんなふうに子供と向き合っているのかな?」
と思いました。
私はいつも、自分がしている子供への対応が正しいのか自信がありませんでした。
253 長男への相談
253 長男への相談
2022年8月31日 夏休み最終日
長男に、
「次男が凄く嫌な言葉言うんだよね」
「お母さんどう接したら良いのか分からないんだよね」
と相談すると、
長男は、
「お母さんは子供が自信を失くすような言葉を言うから」
「それをできる限り言わなくして」
「弟を褒めてみてよ」
と言われました。
「僕も弟にそうしてみるからね」
「お母さん、また悩みがあったらいつでも相談してね」
「僕、いつでも話を聞くよ」
「今日は話してくれてありがとう」
「嬉しかったよ」
と言いました。
それ以外にも、
「お母さんがこの前、僕に言ったあの言葉は嫌だったよ」
「お母さんは昔、弟ばかりで僕を無視したよね」
「全然構ってもらえなかった」
と言うので私が、
「ごめんね、今からでも取り戻せるかな」
と言うと、長男は、
「それは、あなた次第です」
と言いました。
・・・
長男は以前よりも色々な気持ちを話してくれるようになりました。
長男の事を、難しい、育てにくい子と思っていましたが、この子は優しくて、繊細で賢い子だな・・・と長男に対する印象がどんどん変わっていきました。
252 次男の暴言への返し方
252 次男の暴言への返し方
次男に【勇気づけの子育て法】を実践するようになってから、次男の様子は家庭内で見違えるように良い方へ変わっていきました。
・・・
私は、今まで次男が暴言を吐いてきた時に、
「何でそんなこと言うの!」
「もー、感じ悪すぎる!」
と子供が暴言をやめるまでしつこく注意していました。
暴言なんて許していいわけない!
躾けなければ!
という親としての思いもありましたが、ただ単純に感情的になり、
可愛くない!
イライラする!
と、次男を叱りつけている事もありました。
・・・
M先生に次男の暴言の話をすると、
「お母さん、今後子供たちに不適切な言葉を言われたら、僕がこれから教える声掛けをしてみて下さい」
と言われ次男に、
「次男は今までお兄ちゃんに沢山嫌な事言われてきたから、お母さんに嫌な事言っちゃうんだよね」
「お兄ちゃんにも、お母さんにも嫌な事沢山言われたもんね」
「嫌だったよね」
「次男の気が済むまで、今まで言われてきた分の仕返しが終わるまで、お母さんに嫌な事言い続けていいからね」
と私が言うと、次男は不思議そうに困った様子で、
「お母さんは今までどれくらい僕を怒った?」
と聞いてきました。私は、
「沢山怒っちゃったよね・・・ごめんね」
と謝りました。
・・・
しばらくすると、次男が、
「お母さん、学校に【言われて嬉しい言葉】と【言われて嫌な言葉】が貼ってあるんだよ」
「言われて嬉しい言葉は・・」
「ありがとう」
「すごいね」
「大好き」
とか
「言われて嫌な言葉は・・・」
「あっちいけ」
「遊んであげない」
「嫌い」
とか
「無視する」
とかなんだよ、と色々と教えてくれました。
寝る前に寝室で次男と沢山話をすると、次男が、
「お母さん、沢山話を聞いてくれてありがとう」
と照れながら笑いました。
次男から醸し出される、この1年間とは全然違う穏やかな雰囲気に、私は嬉しくて胸が熱くなりました。
その日は寝室に来る前にも、長男、次男、娘の3人で30分ほど警察ごっこをしていました。
1年前、同じ家で暮らす事が困難だった家族とは思えないほど平和な日でした。
仲良く遊ぶ3人の姿は私の心を温かくしてくれました。
・・・
長男のオンラインゲームもエンドレスにやり続けるのではないか、と心配していました。
長男はこの時期も昼夜逆転したままで、早い時間に寝る事はありませんでした。
没頭してしまうのではないかと、とても心配していたオンラインゲームをしていても、家族が寝室へ行く時間になると親が声をかけなくても自分でゲームを消し、一緒に寝室に行き家族のいる空間で動画を見ている事が増えました。
251 長男に言われた事
251 長男に言われた事
2022年8月24日
M先生からは、
「長男君は幼少期、弟が生まれた事で『心が満たされない』と感じていたのだから、我慢させてしまった事を謝りましょう」
と言われていました。
・・・
ある日、娘と遊んでいた長男に私が、
「小さい時、しっかり遊べなくてごめんね」
というと、長男が冗談交じりに、
「そーだそーだ」
「ずっと寂しかったのに」
「弟ばっかりと遊んで、僕は置いてけぼり」
「だから弟をずっと殺してやると思っていたんだ」
「あいつがいなければ遊んでもらえると思ってたんだ」
「我慢我慢、ずっと我慢」
「だから僕は我慢には慣れてる」
「ずっと我慢してたんだ」
「知らないやつ(弟)が突然家にきて、お母さんはそいつ(弟)とばっかり遊んでた」
「僕は今でもお母さんと遊びたい」
と長男は淡々と私に教えてくれました。
それを聞いた私は、長男の言葉が心に染み、私が想像している以上にこの子はとても寂しかったのだなと、気持ちを満たせなかった申し訳なさで心が苦しくなりました。
・・・
長男に、
「世界で1番長男が大好きで、世界で1番大切だよー」
と、伝えると、長男は、
「本当かな」
「本当かなー」
「そう言いながらお母さんは次男とばかり遊ぶからな」
と言いました。
・・・
私は、育て難くこだわりの強い長男をいつも優先していると思っていました。
次男には生まれてからずっと我慢させてばかりいる、申し訳ないな、と思っていたのです。
私のそんな思いとは真逆に、長男の目には全く違う景色が映っていた事に私は驚きました。
250 次男の担任の先生にお願いしていた事
250 次男の担任の先生にお願いしていた事
私がM先生からの指導を受け、【勇気づけの子育て法】を実践するようになってから、3週間ほど経ちました。
この3週間で、家庭内で明るい表情が増えてきた次男ですが、夏休みの出校日前日になると腹痛、足の痛みを訴え、
「明日の学校が緊張して寝れない」
「行きたくない」
「面倒くさい」
と言い出しました。
そんな次男の姿を見いると、夏休み明けから次男も不登校なのかな・・・と不安に感じました。
そんな次男の姿をみて、やっぱりこの子は特別支援学級で集団から離れて学んだ方が良いのだ、と私は勝手に決めつけていたように感じます。
学校側からは、
「特別支援学級と言っても、学校にいる全ての時間をそこで過ごすわけではありません」
「主要教科だけ個別で学び、給食、学活などはクラスで学びます」
「今のまま立ち歩きが酷いと、学習遅れが出ないか心配です」
「あくまでも、本人主体で考えていきましょう」
と、言われていました。
・・・
次男の担任の先生は、次男に厳しい注意をしないようにしてくれていましたが、
「次男さんが僕に構ってほしいような雰囲気を感じるのですが、他の子供たちの事もあり、業務が忙しいので次男さんにあまり構えないのが現状です」
と言っていました。
私はそれを理解しており、不満もありませんでした。
・・・
夏休み明けは、担任の先生に発達凸凹塾の先生からもらうレポートを渡し特性を理解してもらうよう再度お願いしました。
「次男の問題行動は何か【目的】がある、もしくは構われたくてやっているのでスルーしてほしい」
「立ち歩きの多い次男が着席したら、『座っているね』だけで良いので『頑張っている事を見てもらえている!』と本人が気付くような声掛けをしてほしい」
先生に、座って授業を受ける事ができた時は、その時間割表に〇印を付けていただけないかとお願いしました。
座って授業を受けるという些細なことでも、その時間割表を私と次男で見直して、頑張った事を振り返ったら、次男の励みになるかもしれないと思ったからです。
とお願いし、私が〇付けノートを作成し先生に渡しました。
・・・
次男は常に、
「自分は何も上手くできない」
「どうせ僕なんて」
と言い、何事にもチャレンジせず自己肯定感の低い子でした。
そんな次男をただただ自由にさせて、注意をやめていても、自己肯定感が下がらずとも上がらない。
【勇気づけの子育て法】を知った私はそう感じるようになりました。
M先生の指導を受けた後、私がM先生に出会う前の1年間に頑張ってきたことは、自己肯定感が下がらないだけの子育て法だった事に気が付きました。
1年間自己肯定感を下げない子育てをしてきた我が家に今必要なのは、自己肯定感を上げていく接し方、M先生の教えてくれた【勇気づけの子育て法】なのだ!と思うようになったのです。
〇付け表は1月からつけてもらいました。
夏休み明け時点での記録はありませんが、添付写真の1月時よりもかなり悪い状態でした。
〇付けの仕方・・・担任の先生には、
全て座れた(はなまる)
20分座れた◎(にじゅうまる)
10分座れた〇(まる)
で記入をお願いしていました。
表を見ると、身体測定と一度国語で花まるが付いた以外は10分座れた時に付く〇マークがほとんどでした。
10分も座る事ができず△マーク(ほぼ授業参加していない)も多いです。
1年生の時の次男は、それほどに授業に参加する事の出来ない子でした。
249 変わっていく子供たちと私の気持ち
249 変わっていく子供たちと私の気持ち
2022年夏休み終盤
次男・・・
夏休み中、次男はずっとゲームばかりをしており、私はそんな次男をとても心配していました。
M先生に教えてもらい、子供への接し方を変えていくと子供たちに大きな変化が現れました。
寝る前に私が娘と折り紙をしていると、以前は見向きもしなかった次男が自然に参加して色々作ってくれました。
「お母さん、ハサミいる?僕のどうぞ」
と優しく相手を思いやる姿が見れました。
少し前まで無表情でゲームしかしなかった子なので、ゲーム以外に気持ちが向いているだけでとても嬉しかったです。
・・・
別の日、20時30分に寝室へ行くアラームが鳴り私が寝室へ行く支度を始めると、次男は突然怒り出し、
「この部屋に誰も居なくなったら怖い!行くな!」
と、私に向かって叫び地団駄を踏んで泣き出しました。
私が、
「お母さんと一緒に寝る部屋に行ってくれるの?」
「嬉しいなー」
「ありがとねー」
「キリが付くまで待っているから大丈夫だよ」
と言うと、
アラームが鳴り終わる前に次男は、
「お母さん、あと1分でキリがつくからね」
「そしたらゲーム終わるからね」
と伝えてくれました。
・・・
長男にも次男にも以前、
「お母さんは僕の言う事を聞いてくれない」
「僕の話を聞いてくれない人の話を何で聞かなきゃいけないの?不公平だ!」
と、言われていました。
・・・
長男には、
「お兄ちゃん、次男が呼んでるぅ」
「お母さんにはこのゲームどうやるか分からない」
「助けてもらえたらありがたい!」
と抱きつきながらお願いすると、長男は表情が緩み、次男のゲームをのぞき込み、
「どこだ、それか、貸してみろ!」
と、毎回断らずに次男を助けてくれるようになりました。
・・・
長男は、相変わらず些細なきっかけで次男に対し「馬鹿」「アホ」と傷付ける事もあるけれど、今まで私が思っていた「わがままな子、難しい子」という印象から、「優しい子、親切な子、繊細に相手を思いやれる子」という印象に変わっていきました。
大人が子供に接する声掛けを変えるだけで、目まぐるしく穏やかになっていく子供たちを見て、私は今まで子供たちの何を見てきたのだろう?
育てにくい子達、なんでうちの子達は、と思っていたけれど、私が難しい子を作り出していたのではないか?
私が丁寧に子供たちに接したら、この子達はどんな姿になるのだろう?と思うようになりました。
・・・
次男の情緒が不安定になったのは、明らかに長男の不登校後からでした。
次男の特別支援学級に関しても、私が次男を通常クラスではできない子!と枠にはめているのではないか?
私は、この子はできないんです!こうゆう子なんです!と先生たちに固定観念を植え付けていないのか?
私が次男の可能性を奪っているのではないか?
と思うようになっていきました。
248
248
私はM先生の子育て方法に出会うまで、克服ママに言われた通りに子供たちをただただ好きにさせていました。
子供たちに対して気になる事があっても、何も言わずに放置するように頑張っていました。
私は当時、うるさい事を言わなければ、子供の心が疲れず、傷付いた心の傷が癒え本来の元気な姿にいつか自然と戻ると考えていたのだと思います。
先生に【勇気づけの子育て法】を学んでからは、長男と次男の家族への貢献に目を向け、子供たちの不適切な行動にも注意をしないようにしていました。
・・・
長男が不登校になり、荒れ狂う日々から長男の気持ちが少しずつ落ち着きだした頃、長男は私に、
「僕、いつもお母さんに話しかける時、どう話したら言い返されないか、どう話したら『あなたはそう思うんだね』って聞いてもらえるか、いつも考えて考えて話しかけていたんだ」
「でもどんなに考えて考えて話しかけても、『だって』とか『でも』とか絶対にすんなり聞いてくれなかった」
「あー、お母さんには考えて話しても無駄なんだって思ったことがある」
「お母さん、今は聞いてくれるようになったよね」
「聞いてもらえない時、僕凄く嫌だった」
と言われたことがありました。
・・・
私は聞き上手な方ではありませんでした。
不登校後からは、子供が話しかけてきた時は、内容に関わらず相槌をうち、傾聴する事を心がけていました。
・・・
子供たちの情緒に波はあるけれど、次男の変化は劇的でした。
例えば・・・
今までお風呂に入る時に地団駄を踏んで、
「さっさとしろ!時間が無駄になる!ゲームが出来なくなる!早く出る!」
と基本的に不機嫌で暴言ばかり吐かれていました。
私はそんな次男に、
「そんなに文句があるなら一人で入りなよ」
「ゲームばっかりしてるから、何にもしたくなくなるんだわ!」
と次男を攻めるような言い方をしていました。
M先生のアドバイス後、私は次男にどれほどお風呂で待たされても、
「わーい、来てくれたー嬉しいー」
と不機嫌にお風呂場に来る次男に言うようにすると、次男は指をイイね!としながら笑って、
「来てやったぜぃ」
と冗談を言う日もありました。
・・・
次男は、夏休みに入った頃とは別人の様に明るい日が増えました。
私は子供たちに、とにかく、【ありがとう】を言い続けました。
「片付けてくれてありがとう」
「助かった」
「ご飯自分でよそったんだね!お母さん嬉しい!助かる!」
私は元々の寄り添い下手な性格もあり、いちいち感謝の気持ちを伝えるのは疲れる時がありました。
疲れる時もあるけれど、子供との関係は目に見えて良くなっていきました。
【ありがとう】を言い続けていると、言う事が癖になっていきました。
・・・
M先生の言う通り、子供を自分の思い通りにしよう!という気持ちを捨てると、子供と衝突する日が減っていくような気がしました。
寄り添う子育てを知らない頃は、子供の言いなりになってはいけないと、頑張って意見を聞かないようにしていました。
子供と衝突しない日常は、私も、子供たちもお互いに心が健康で楽でした。
247 プールにて
247 プールにて
2022年8月夏休み後半、家族でプールへ行きました。
家から10分ほどの距離にある市営の小さなプールで、夕方6時ごろに行くといつもガラガラで貸し切りでした。
人に会う事を嫌がる長男に、プールに人が全然いない事を話すと長男は、
「それなら、僕もついて行こうかな!」
とプールに一緒に行くと言い出しました。
・・・
長男は昔からプールが大好きで、入る時にきらっきらな笑顔になるので、主人はいつも、
「長男がプールに入る瞬間の、本当に嬉しそうな顔が大好き」
と言っていました。
・・・
長男は不登校以来、誘ってもプールに全然行きたがりませんでした。
私は、長男がプールに行きたいな!と思ってくれた事が凄く嬉しかった事を覚えています。
・・・
夕方はいつも空いているのですが、その日は4時ごろに行く事になりました。
プールに着くと夏休みで、同じくらいの年齢の子達が沢山おり普段は行われていないプール教室が開催されていました。
家を出る時は、プールを楽しみにしていて、着いてからもしばらくは楽しそうに泳いでいた長男ですが、人が増えるにつれて落ち着きがなくなり、無表情になり、様子がおかしくなりました。
着いたばかりで次男と娘は楽しく遊んでいました。
長男はそのままプールにいる事は難しく、私と長男だけ先に帰りました。
私にいてほしい、と言う下の子達を置いて帰るのは心苦しかったです。
・・・
プールの帰り道、私は長男に、
「夏休み明け学校どうしたい?」
と聞くと、
「少しずつ行きたいなーとは思ってるけど・・・」
「あくまでも・・・予定・・・」
「行くかは決めてない・・・」
「給食のデザートのじゃんけんはしない」
と下を向きながら、元気なく私に言いました。
・・・
それでも、長男は基本的に家庭内ではとても元気でした。
・・・
その日の私の日記には、
今から1年焦らずにいこう
ひたすらありがとう、助かったを伝えよう
大好き、素晴らしいを伝えよう
スキンシップを沢山していこう
と書いてありました。
246 新たな子育て法
246 新たな子育て法
私は長男が不登校になってから、先生の【勇気づけの子育て法】をプラスするまで、克服ママに教えてもらった【過保護にする】ことを徹底していました。
私は、
【過保護にする】=言われた要望に全て答える=言いなりになる、と勘違いしていたように思います。
その子が「今こうしたい!」という気持ちに寄り添う事ができていませんでした。
息子の、愛情に飢え、乾ききっている心を満たそうとはしておらず、
「全部言う事聞いてるじゃん!」
「でも、動き出さないじゃん!」
「全然良くならないじゃん!」
という気持ちがいつもどこかにありました。
・・・
克服ママに、
「欲しがる物も全て買い与えて大丈夫なの?」
「怖いんだけど・・・」
と聞くと、
「大丈夫、気持ちが満たされれば節度が出てくるよ」
「全て言う事を聞いていて、エスカレートしないのか、わがままな子にならないのかと心配になると思う」
「私も、そうだったよ。でも徹底して要望に応えてあげた方が良いと思うよ」
「子供の気持ちが満たされてくると、親が応える事が難しい要望は、子供に『どうしたらいいかな?』と相談できるようになっていくからね」
「そんな、子供の気持ちを大切にする接し方を継続していくうちに、『お母さんは、僕の気持ちを分かってくれてる!』『大切にされてる』と思い、少しずつこちらの都合も考えてくれるようになるよ」
と、アドバイスをもらいました。
私は1年弱それを実践し、長男の荒れた心が落ち着く所までは持っていけたと思っていました。
・・・
するとM先生は【勇気づけの子育て法】を教えてくれました。
先生は、全てを投げ出している不登校児の親は、
①子供のありのままの姿に対して、敬意の気持ちを持ち、生きていてくれてありがとう、と言う気持ちで接しましょう。
②子供の良い面や、家族への小さな貢献に着目し、心からありがとう、という感謝の気持ちを素直に伝えていきましょう。
③上から目線で褒めたり、叱ったりするのはやめて、楽しい時間を共に過ごすようにしましょう。
①~③を続けていると、必ず子供の言動や態度に、劇的な変化が現れます。
上から目線の躾けは、当面お休みにして、ただただ、子供を慈しみ、愛して、心も体も、抱きしめてあげて下さい。
ただし、自分でやれる事は、代わりにやってあげることのないようにして下さい。
その子の折角の家族への貢献のチャンスを奪う事につながるからです。
もしも、子供が自分でやれる事であっても、お願いしてきた場合は、やれる範囲で親切にしてあげて下さい。
何が何でも、全ての要望を受け入れなければならない、と考えるとストレスが溜まります。
できる範囲で、大いに親切にしてあげて下さい。
ありがとうは、一日何回でも言ってあげて下さい。
この勇気づけの子育てを最低でも、1か月は続けて下さい。
子供が変わります。
なので、子育てが楽しくなりますよ。
張り切っていきましょう。
と教えてもらいました。
・・・
私は、今までの子供のダメな事ばかりに目を向け、叱ったり、絶望したりして過ごしてきました。
私はそれをやめてしまい、この【勇気づけの子育て】を、とことんやってみようと心に決めました。
・・・
例えば・・・
昼夜逆転している長男と、家族が一緒に食卓を囲めたら、
「お兄ちゃんが起きていてくれて家族で食事ができて嬉しい、ありがとう」
「食器を運んでくれてお母さん助かったよ、ありがとう」
「妹のお世話をしてくれて嬉しかったよ、ありがとう」
「弟にゲームを教えてくれて、お母さんも弟も嬉しいよ、ありがとう」
「お兄ちゃんは、教え方が上手だね、凄い子だね」
「人に話しかける時の声掛けが本当に優しい子だよね、お母さん嬉しい!」
「友達にとても親切にゲームを教えているね、優しい子だね!お母さん嬉しい!優しい子に育ってくれてありがとうね」
長男が私の言い方が気に入らず、文句を言ってきたら、
「お兄ちゃんは嫌な気分になったんだね、お母さん気が付いていなかったから教えてもらえて本当に嬉しい」
「直していくからこれからも教えてね、教えてくれてありがとうね」
「お兄ちゃんが教えてくれるお陰で、素敵なお母さんになれるかも!」
「ゲームしたいのに、お母さんに買ってほしいと言えず、友達の話についていけない事をずっと我慢していたんだよね、辛かったよね、ごめんね」
「弟が生まれて、お母さんを取られたみたいで寂しかったよね、お兄ちゃんのお陰で弟のお世話ができたよ」
「よく今まで我慢してくれたね、ありがとうね」
私はそんなふうに、小さな【ありがとう】を見つけては、子供たちに言い続けました。
245 不登校の原因は何?
245 不登校の原因は何?
長男が不登校になって以来、私は長男の不登校の一番の原因は何だろうと、ずっと考えていました。
行き渋り始めた頃、息子は、
「女子がいなければ行ける」
「音楽の授業がない日なら行ける」
「給食を食べなくていいなら行ける」
と、色々な理由を言っていました。
私は長男の発する言葉を言葉の通りに受け取り、
「音楽の授業は教室にいていいよ」
「給食はお弁当にする?」
「女の子は・・・どうしようね・・・」
と、長男の学校生活での不満を排除し、気持ちが学校へ向く方法を担任の先生と模索していました。
・・・
発達障害だから、感覚が過敏だから、平均的な子より難しい子だから、小学校に入学してから今までずっと我慢してきたんだ!この子は我慢の限界に達したんだ、よく2年半も我慢した!
そんなふうに思っていました。
・・・
発達凸凹塾では、
「繊細な子なので学校は苦しいですよ」
「本人が行きたがっても、週に1回にして下さい」
と、言われていました。
児童精神科の先生には、
「自閉症児は不安が強く一般的な子供よりも環境に適応するまでに時間がかかり、とても疲れやすいです」
「発達障害を治す事は出来ないので、周りがその子が疲れない環境を整え、配慮する以外に方法はありませんよ」
と、言われていました。
私はそれらの助言を聞き、長男のように、
【自分はこうしたい!】
【自分のペースで進めたい】
【完璧にやりたい】
という性格の子に、学校生活はとても辛いのだろう。
あんな場所に行かせていたら可哀そうだ!
この子には自分のペースで自分の好きな事をして過ごせるフリースクールが合っているのだ!
自由な環境ならば喜んで通うはず!
環境が合わないのだ!
そう決めつけていました。
・・・
そんな事を思いながら、私はM先生に、不登校の原因は何なのだろう?と相談しました。先生は、
不登校は、原因を追究してそれを取り除けば解決する訳ではありません。
不登校になった原因ではなく、子供が不登校でいる目的を探るのです。
不登校の目的は無気力を装う事で親を失望させたり、親の言う事は聞かないぞ!という意思を示すためにやっていると考えるのです。
育てられる過程で、自分の価値を否定されたり、価値がないと思われた、という思いが子供にはあるのです。
この子は厄介だ、育てにくい、イライラする、という親の心の声を感じ取った子供は、心を閉ざします。
と教えてくれました。
学校が合わない、やり方が合わない、発達障害、繊細な子、そんな原因ばかり考えていた私は、【原因】ではなく、【目的がある】と言われ、今までとは全く違う角度から、不登校児を見るようになったのです。
244 なぜ、ゲームばかりの生活が不安なのか
244 なぜ、ゲームばかりの生活が不安なのか
私は、長男がゲームばかりしている事が気になり、先生に、この子はゲームばかりしていますが、大丈夫なのでしょうか?と相談しました。
すると先生は、
「お母さんは、どうしてゲームばかりでいいのだろうか?と考えるのですか?」
と私に質問しました。
私は、
ゲームをしている息子にむかついているのではありませんでした。
ゲームしかしない息子の将来はどうなってしまうのだろう?
この子はいつかゲームを止め、学校へ行く日がくるのだろうか?
ゲームをしていたら楽で楽しい、そんな日々に満足し、頑張る事をしなくなるのではないか? と不安でした。
子供がどんな気持ちでいるのかよりも、このままゲームしかしない人生だったらどうしよう、と自分が不安に感じる事で苦しんでいたのです。
もしも、神様が、ゲームしかしない日々は1年間です、2年間ですと言い、
「将来この子は必ず自立するのですよ、今だけですよ、大丈夫ですよ」
と明るい未来を約束していれば、私はゲームしかしない息子を見ていても、何も思わなかったと思います。
今は、ゲームでエネルギーを溜めているのだ、思う存分やったらいい!そんな気持ちになったと思います。
私はゲーム自体が嫌なのではありませんでした。
このままこの子はここから抜け出さないのではないか、と不安でした。
・・・
オンラインゲームは、ゲームに全く興味のない私には知らない世界でした。
メディアが騒ぐ、子供がオンラインゲーム中毒になる、抜けられなくなる、そんなマイナスな情報ばかりに目が行き、怖い事!と思い込んでいました。
オンラインゲームが何なのか調べる事もせず、ただただ漠然と自分の中にある恐怖のイメージで、子供にオンラインゲームをさせたくありませんでした。
この子はオンラインゲームを始めたら、絶対にのめり込むに決まっている。
そんな事になったら大変。
絶対にやらせたくない!
不安要素のある事は取り入れたくない!排除!排除!そんな感じでした。
起こってもいない私にとっての最悪な事態を想像し、不安になるのです。
私はただただ、見えない未来が不安だったのです。
243 次男の特別支援学級
243 次男の特別支援学級
次男は学力、知的障害などの問題はありませんが、立ち歩き、プールなどの授業不参加、集団不適合、スムーズに指示が通らない、などがあり、学校側と夏休み明けから、週1で特別支援学級を試す事になっていました。
・・・
私は、次男を特別支援学級に移すかどうか、とても悩んでいました。
次男は、一対一で学習すると、すんなり理解し、環境に慣れてくると、色々な事がちゃんとできる子でした。
集団が苦手なのだから、個別の特別支援学級に行った方が伸びるのではないか、と学校側も言っているし・・・
どうしよう・・・
・・・
姉から紹介してもらった先生からは、
特別支援学級で学習するのか、普通級で学習するのか、決めるのは本人です。
親が悩む必要などありません
本人の希望に従って下さい。
今の子育て法をしていたら、問題行動は必ずなくなりますよ。
たくさん可愛がれば、学校生活への適応も、見違えるほど良くなります。
全ては家庭環境次第なのです。
児童精神科の自閉症診断は誤診ですから。
子供に必要なのは、愛情だけです。
親が心から楽しみながら、子供と沢山遊んでください。
そんな関りの中で、色々な事が楽しい!と思える感性が生まれていきます。
と言われました。
・・・
学校の先生方は、次男はまだ幼いので、自分で決めるのは無理だろう、親の判断に従います、という意見でしたが、姉の紹介してくれた先生は、当たり前のように「子供が選べばいい」と言ってくれました。
基本的に、学校側は、こうすると良いですよ!という提案ではなく、親が望むのであれば、意向に従いますよ、という受け身の姿勢でした。
担任の先生に、通級に通わせたいです、とお願いしたのも、特別支援学級の方が次男に合っているのではないか、と相談したのも私からでした。
・・・
夏休み明け、次男は、結局特別支援学級の体験には行きませんでした。
先生方が何度か声をかけて下さったようですが、本人が断固拒否したようです。
担任の先生や、通級の先生が、何度も何度も特別支援学級の体験学習に誘うと、次男は、最終的に泣き出してしまった、と聞き、私は、これ以上は誘わない方が良いのかな、と思いました。
特別支援学級の先生と、担任の先生と、私との話合いの結果、特別支援学級の体験はなくなりました。
242 声掛け
242 声掛け
長男の不登校前まで、私は子供に注意ばかりしていました。
姉に紹介してもらった先生から指導を受け、少しずつ意識を変え、良い面に着目するようになってから、子供にかけていた言葉の一例です。
・・・
ゲームしかしない長男と次男にかけていた言葉
「思う存分、納得いくまでゲームできるといいね」
「集中力凄いね」
「楽しい?何やってるの?」
と子供のしている事に興味を示す。
・・・
ゲームが得意な長男には、
「お母さん、ゲームが苦手だから弟に教えてもらえると、嬉しい」
「お兄ちゃん、上手いもんね!」
「助かる!」
と頼る。
・・・
ゲームのクリア方法で、助けを求められても、面倒くさそうに反応したり、相手にしていなかったり、お母さんに聞かないでよ、と嫌そうにあしらっていた事に、
「お母さんに聞いてくれるの?」
「ありがとう!」
「うれしー!」
と快く助ける。
・・・
次男が、映画を観に行って、すぐに、不機嫌になり、
「帰りたい!帰りたい!」
と言っても、
「映画きてくれて嬉しかった!」
「一緒に出かけられて楽しかった!」
「ありがとう」
と言い続ける。
・・・
キャンプ中、ずっと室内でゲームばかりしていても、
「家族でキャンプに行けて嬉しかった、ありがとうね」
と言い続ける。
・・・
長男、次男が暴言を吐いていたり、下の子をいじめても、
「今までされてきて嫌だったんだね」
「よく我慢してくれたね」
「凄い子だね」
と言い続ける。
・・・
子供たちが、
「お母さんの言葉が嬉しい!大切にされている!」
と感じるられるように接する。
・・・
こんな当たり前の事を、私は、今まで全然できていませんでした。
私自身もそんなふうにされた経験がありません。
親の愛が、子供に伝わらない、などど考えた事はありませんでした。
親は子供が欲しくて生んだのだから、大切に決まっている。
大切だ、大好きだ、なんて、伝える必要はない。
大切じゃなければ、子供の面倒なんて見ていない。
私は、無意識にそう思っていたのだと思います。
しかし子供は、親に本当に愛されているのかが常に不安なのだと思います。
・・・
ある時、滅多に叱った事のない娘に、ほんの少しだけ注意をしました。
確か、おにぎりを「いらない」と遠くへ投げた、とかそんな些細な理由だったと思います。私は、
「食べ物を投げちゃいけないよ」
と教えるために注意したのですが、言い方がきつかったのだと思います。
その時、泣いた娘が、
「お母さんは、〇〇ちゃんが嫌いだから、怒ったんだ」
「〇〇ちゃんの事が嫌いなんだ」
と泣き出しました。
その時に、私は、
「ずっと怒られてきた長男次男は、私が2人の事を嫌いだと、思っているかもしれない」
と思ったのです。
親は、大切だから、の気持ちで叱っていても、子供はそう受け止めていないのかもしれません、
子供が、心底安心するまで、心温まる言葉を伝え続ける事が大切なのだと思いました。
私は家族と話すときに、言葉選びや話し方の配慮が足らず、相手を傷付けているのだと思います。
・・・
次男の暴言をスルーし続け、親切にしていると、次男は暴言を吐いた後に、上目使いに私を見て苦笑いし、
「お母さん大好きー」
と言い、抱き着いてくるようになりました。
私が子供たちに対する、接し方、発言を変えると、子供たちも言動が変わっていったのです。
・・・
少し前まで、暴言ばかりで、無表情だった次男がどんどん明るくなり、私に手紙をくれました。
ごはんつくってくれて、ありがと
と書いてありました。
↓
241 妖怪ウォッチ
241 妖怪ウオッチ
次男が3DSで妖怪ウォッチをやっていると、クリアの仕方が分からず、私に携帯で調べるようにお願いしてきます。
長男の機嫌が良い時は良いのですが、機嫌が悪いと、私に聞かなくても何でも出来てしまう長男は次男に、
「お前はバカ」
「調べないと何もできない」
「俺は調べずにできた」
「お前なんかやる価値なし」
「そんな事も自力で、できないのか」
と言い続け、ゲームを楽しんでいる次男の顔が一気に曇りました。
以前の私なら、長男に、
「あんた、本当に性格悪いよね、年齢が違うんだから仕方ないじゃん!」
「何で、そんな意地悪を言うの!」
と言ってしまいそうですが、私は、次男の表情が気になりながらも、
「長男、調べずにクリアできて凄いよね!」
と言うように、頑張っていました。
それでも、長男は次男に対し、酷い言葉を一向に止めないときがありました。
・・・
機嫌が良い時は良いのです。
機嫌が良い時は、次男にクリアの仕方を教えてあげていました。
そもそも次男が3DSを買う事を長男はとても嫌がっていました。
「マネするな!」
と言うのです。
次男が3DSを持ち始めた頃は、次男に対して、傷付く言葉を言う事が多かったです。
次男は隠れるように、ゲームをしていました。
私は、内心は「もう黙ってよ!」と言いたい気持ちが強くありましたが、その感情は、なんとか我慢しました。
悪い言動を全てスルーし、長男に、
「長男すごいよね!調べなくても、難なくクリアできるもんね」
と、声をかけるように心がけました。
そんな事を続けていると、長男が少しずつ、次男にクリアの方法を教えてくれる日が増えていったのです。
・・・
2022年8月30日
長男が夕方からよるの9時まで、体動かしたい、外で遊びたい、と外を走り回って外で遊んでいました。
「あー、俺、体力無くないかもー」
と言い、家でずっと、ジャンプをしていました。
長男の本来の姿が、少しずつ戻ってきているような気がして、嬉しかったです。
長男に頼まれ、夜中にゲーム中の妖怪の出現場所を必死に探してると、長男が、
「探してくれて、ありがとう」
「身体動かしたら腹ペコ、ご飯ありがとう」
と、にこにこ話しかけてきてくれました。
こんな会話、今まであったっけ・・・?
なんだか心が温まりました。
240 一人で待てない次男
240 一人で待てない次男
家で一人で待てない次男は、私が娘の夏季保育の送迎で5分ほど留守にする事も嫌がりました。
「何で、送っていくんだ!」
「僕は1人では待てない!」
「淋しい!」
「でも幼稚園に付いて行くのは嫌だ!」
「妹を休ませろ!」
「何で妹が優先なんだ!」
「僕の意見を聞け!」
と夏季保育のある朝、毎日泣きわめき、私を叩きました。
もーーー!!!どうすりゃいいの!
と苛立っている気持ちを抑え、私は、
「次男、今まで、ずっと我慢してきたもんね」
「ずっと優先できなくて、ごめんね」
と根気よく謝りました。
「これからも嫌な事、悲しい事はなんでも教えてね」
「絶対怒らないからね」
「次男の気持ちが知れてお母さん嬉しいよ」
「ありがとうね」
「意見を聞ける様に、できる限り頑張ります」
と、根気よく伝え続けると、少しずつ落ちつき、車で付いてきてくれました。
根気がいるし、イライラもするけれど、叱って押さえつけるより気分がいいな!と思いました。
頭ごなしに怒らないようになると、頭に血が上るほどイライラする、という感覚が消えていきました。
少しずつ、そんな声掛けに慣れていきました。
239 夏休み明けの目標(長男)
239 夏休み明けの目標(長男)
私は夏休み中、毎日、必要以上に子供たちに抱き着いたり、話しかけたりしていました。
長男がゲームで勝って喜んでいたら、大げさに抱き着いて、一緒に喜びました。
私は、子供に触る事が苦手でした。
苦手、というよりも、日々、家の事や、子供のお世話をする事で精いっぱいで、ゆっくり穏やかな気持ちで、子供に触れ合う事に、意識を向けた事がありませんでした。
子供が寄って来なかったら、ラッキー、家事ができる!そんなふうに思っていました。
子供が楽しそうに、何かをして遊んでいれば、「よしよし」と思い、私から抱きしめに行ったり、膝に入れてテレビを見るような事をしていませんでした。
子供たちが安心するような、ぬくもりを与えられていなかったのだと思います。
長男とは、手を繋いで歩いた記憶もあまりありません。
長男は、小さな頃から、自分から抱きしめて!と言う子ではありませんでした。
私は、子供を外で遊ばせる事ばかりに一生懸命でした。
長男を抱きしめ、ゆったりと過ごす機会が少ないまま、次男が生まれました。
次男が生まれた後、長男が抱っこしてほしがっても、長男の要望にはあまり答えず、次男を優先していたと思います。
そんなふうに、長男と触れ合う事が今まで少なかったのですが、触れ合う事の大切さを知り、子供たちとのスキンシップを意識して、増やしていました。
・・・
夏休み後半、長男は体を動かしたくなってきているようでした。
毎日家に来るゲーム友達に、ゲームを中断し、
「今から外行こー!」
と、誘っていました。
全く部屋から出たくなかった長男が、体を動かしたい、とよく言うようになったのです。
・・・
それ以外にも、以前は自信がなく、マイナスな発言ばかりでしたが、
オンラインゲームで良い結果をだすと、
「俺天才かも」
とか言う日もありました。
明らかに、前よりも前向きな発言が増えていました。
・・・
私は、この子は、もしかしたら夏休み明け、学校へ行くのかな?
もし行きたがったら、私は、何をしたらいいんだろう?
と考えていました。
長男が夏休み日誌に、書いた目標。
↓
238 ゲーム依存を心配する
238 ゲーム依存を心配する
私は、毎日毎日15時間以上、ゲームしかしない長男、次男がゲーム依存にならないのか、と心配していました。
そして、また、いつもの先生に相談をしました。
「親が今までしてきた子育ての結果が、今の子供の状態を生み出したのです」
「親が、今まで、子供の気持ちに寄り添わず、親の身勝手な方法で子育てをしてしまった、子供に申し訳ない、という意識が、低ければ低いほど、現状は変わりません」
「ゲーム依存になっている子供は、ろくでもない、と親が考えているから、ゲームばかりしている我が子を罰したり、制限するという事しか、頭にないのです」
「ゲーム依存は、下手な子育ての結果です」
「子育てを変えれば、子の見方が変わります」
「子供への眼差しや、子供が興味を持ち、楽しんで、夢中になっている事への内容に、温かい眼差しが向けられます」
「子供の心を傷つけ、親子関係を悪くし、穏やかな生活を台無しにしたのは、親ですよ」
「自分の、今までの間違った子供への接し方を、これから、どう変えていくのか、それを考え、実行する事が、親の成長です」
「子供がゲーム依存になったらどうしよう、というのは、極めて、的外れですよ」
「自分の子供にしてきた、間違った子育てを棚に上げて、今目の前にいる子供の、悪い面にだけ、注意を向けています」
「子は、親次第です」
「親が、子供にとって良い親に変われば、不登校なんて、すぐ終わりますよ」
「不登校の親は、子供に、居場所を作ってあげたい、と言います」
「 親が、子供の居場所を奪っている事に、気がついていないのです」
「居場所を作ってあげる、と言うのは、上から目線です」
「上から目線である事に、気がついていません」
「だから不登校になります」
「ダメな親に限って、不登校の原因を外に求めます」
「学校が悪い」
「友達が悪い」
「世間が悪い」
「不登校は、時間だけでは、解決しません」
「親が変わらなければ、解決しません」
「親は、独りよがりをやめる」
「子供の気持ちを思いやる」
「子供の喜ぶことを進んでやる」
「これを心がけると幸せになります」
なるほど・・・
237 自立の早い子
237 自立の早い子
私は長男の不登校前、子供は、甘やかさず、1人で何でもやらせると自立する、と考えていました。
手伝ってはいけない、と思っていたのです。
「お母さん手伝って」
の言葉にも、
「できるでしょー、自分でやってね」
と返さなければいけない、と思っていました。
・・・
私がやれば早いけど、やれない子になってしまう、そんな気持ちで突き放していました。
転んで痛い、と泣いてきても、共感せず、
「大丈夫、大丈夫」
「泣かない、泣かない」
とするのが、良い母だと思っていたのです。
・・・
先生から教えてもらった事・・・
子供を抱きしめることが出来るのは、小学生まで。
ちゃんと愛情に満たされると、自立が早い。
愛情に飢えた子は、仕上がりが遅くて、手間がかかる。
ひねて、いじけて、自己中で、嫌われ者になります。
本当は、その子には、愛が足りないだけで、可哀想な子なのです。
沢山抱きしめて、子供の心の声に、共感しましょう。
236 長男が次男をいじめる理由
236 長男が次男をいじめる理由
長男は、次男に、嫌い、汚い、などと言い傷つけました。
長男の次男嫌いの原因は、次男に母親の愛情を略奪された恨みのようでした。
長男に、
「小さい時、淋しかったよね、ごめんね」
と、何度か言いました。長男は、
「淋しかった」
「次男がうちにがいるから、お母さんが僕と遊ばないと思ってた」
「だから、次男を、殺してやるーと思ってた」
と話してくれました。私が、
「今からでも沢山遊ぼうね!」
と言うと、長男は、笑いながら、
「まー、いーよ」
と言いました。
・・・
私は、長男が幼稚園に入る前、毎日、お弁当を持って、朝から晩まで外に連れて行って遊んでいました。
長男は楽しく過ごしている、と疑ったことはありませんでしたが、何かがズレていたのだな、と思いました。
・・・
そんな長男には、こんな声掛けをアドバイスされました。
「お母さんは、お兄ちゃんが我慢してくれたおかげで、随分と助かったんだよー。ありがとうねー」
「でも、辛かったよね、わかってあげられなくて、ごめんねー」
「長男に、1万回謝って、出し惜しみした愛情を今からきちんと与えて下さい」
「とにかく、愛を!」
235
235 キャンプ場にて
2022年8月20日
夏休み後半。
この頃の長男を、家に1人で置いて家族が出かけると「さみしい」と嫌がりました。
家族が家にいないのは寂しい、でも、自分は外出せずに家にいたい。
下の子達と私が出かけて帰ってくると、
「僕も行きたかったのに」
「寂しかった」
と言います。
昼夜逆転なので家族の出かける時間には絶対に起きておらず、起こしても、
「行かない」
と言いました。
娘はまだ3歳で、どこかへお出かけしたい。
次男は朝から起きているけれど、ゲームをしていたい。
次男は、ほんのわずかな時間、10分でも、1人で部屋にいる事ができないので、私と娘だけで出かけられない。
長男が家族以外を嫌がるので、人を家に呼べない。
という状態でした。
結果、平日は家族全員で部屋にこもる以外、選択肢がありませんでした。
・・・
私は、今までのように、必死にちゃんと子育てをする事を止め、何とか力を抜けるように、と過ごしていました。
子供たちの寝る時間、だらだらゲームをしている事、食事の時間に食事をしない事なども、何も言わないようになりました。
抜く努力を頑張りました。
・・・
主人に全然下の子を遊ばせられない、どこかへ行こうと相談し、近場のキャンプ場に行く事になりました。
長男にキャンプに行こう!と誘うと、のりのりではありませんでしたが、
「いいよ」
と言いました。
近場のキャンプ場だったので、長男が帰りたいと言ってもすぐに帰れるように、2台で出発しました。
キャンプ場に着いても、長男と次男はバンガローにこもり、ゲームをしていました。
それでも、バンガローの目の前を流れている河川敷に行き、笑顔で話をしている長男を見て、とても嬉しかった記憶があります。
ずっとゲームは手から放しませんが、表情が明るくなったな、と感じていました。
長男よりも、次男の方が、表情がなく、元気がありませんでした。
・・・
次の日、長男は、なぜか、朝8時に起きてきました。
近くの公園までの散歩に付いてきてくれました。
とてもご機嫌で、妹と沢山遊んでいました。
・・・
朝はとても元気に見えたのに、帰り道の車の中で、とても機嫌が悪くなりました。
娘が元気に歌を歌っていると、
「うるさい」
「黙っていて」
「小さいからって何で、皆、妹が可愛いんだ」
「かわいくない」
「嫌い」
と車内が凍り付くような言い方で言いました。
娘は状況は理解していませんが、次男はまた、凍り付いていました。
私は、どう対応したら良いかのか分からず、
「うるさいの、嫌なんだね」
「疲れちゃったかな」
「ごめんねー」
と言い、それ以上は黙っていました。
長男の機嫌によって、家族が左右されました。
・・・
今の対応をしていれば、こんな事が自然と消えていき、平和になるのだろうか?
その事を先生に話すと、私が、物事の捉え方を変えるよう言われました。
「悪い面に着目しない」
「お兄ちゃんが一緒に来てくれて、良かった」
「家族でお出かけできて良かった」
「良い面だけに、着目してください」
「お兄ちゃんが、冷たい言葉で楽しい雰囲気を凍らせる、その言葉の使い方や態度や姿勢も、誰かの真似をしているだけです」
「誰かがやっているのを見て、自分もして良い、と考えるようになるんです」
「良い流れが出来て、いつも優しい思いやりに包まれた雰囲気の中で育った子は、穏やかで親切です」
「環境を変えると、子供は影響を受けやすいので、どんどん変わってきます」
「劇的に変えたかったら、劇的に変えるのです」
と先生が言い、私が、
「長男が、波が凄いです」
と伝えると、先生は、
「波がある、ということは、良い波がある、というふうに捉えます」
「悪い波は、子が親を試している時です」
・・・
次男は凄く調子良いかと思えば、こちらが、とても謙虚に接していても暴言気味な受け答えが多く、とにかく、ふてくされていました。暴言を吐かれた時は、
「お母さんは、そうゆういい方されると悲しいな」
と一言だけ言い、あとは、切り替えて楽しい話をする様に心がけていました。
注意して、正さなければ、の気持ちがなくなり、子育てがずいぶん楽になっていました。
このまま頑張ろう、と思い、子供たちに何かを頼むときは、
「お願いできますか?」
「やってくれると助かります」
と言い、やってもらえなかったらスルーする事をできる範囲で頑張っていました。先生からは、
「良い流れが出来てきているので、焦らなくて良いです」
「子育てに、手遅れなんて事はないのです」
「必ず、修正できます」
「信念を持って」
「子供たちの良い面は、生まれつきです」
「元々あるのです」
次男の暴言の時は、別の話をして気をそらしたり、ごまかしたりはせず、
「辛かったんだね」
「よく我慢してくれたね」
「凄い子だね」
と伝え、しっかり抱きしめるように。
「辛い気持ちに寄り添い、共感することで、心からのなぐさめになります」
「暴言を吐いている本人が1番辛いのだ、と考えて下さい」
と教えていただきました。
「長男には、弟に優しくした時に、たくさんありがとうを!伝えるように」
「子供たちは、『僕は、ちゃんとやっても、良い部分を、ろくに見てもらえなかった』悪い事をしたらお母さんが注目する、悪い事をする事で、お母さんに構ってもらうという癖がついています」
「そもそも、子供にずっと辛い思いをさせてきたのです」
「子供たちが愛に満ち溢れれば、ゲームにしか興味がない生活ではなくなります」
「愛が足りてくると、色々な事が輝いて見えてくるのです」
「今のやり方を続けていれば、自然と、よくなりますよ」
「常に、深い愛を与えましょう」
と教えてもらいました。
234 過保護の意味
234 過保護の意味
夏休みに入ると、長男は、
「運動したいな!縄跳びしたいな!」
など、体を動かしたがることが増えました。
家の中で、すれ違う時に、私に抱き着いてくることも増え、関係は良好でした。
オンラインの件で、信頼の貯金をなくしたような気がしていましたが、今はオンラインも繋ぎ平和になりました。
先生からは、何度も、
「息子さんは、お母さんに、甘えたいのです」
「それが、足りていませんよ」
「今までの、子育ての手抜きを、ちゃんと穴埋めするチャンスです」
「大事な事を手抜きすると、必ず、ツケが回ってきます」
「不登校になったのが、早い時期で良かったのですよ」
「しっかり構ってあげて、乳離れを緩やかにさせてあげましょう」
と言われていました。
・・・
この日は、機嫌の良い長男が、
「お母さん、チャーハンの作り方を教えて」
と言い、一緒に作りました。
・・・
不登校当初、私は根本的に【過保護】の意味をはき違えていたと思います。
【過保護にする】=好き勝手にさせる、規制をしない、自由にさせる
そう思っていました。
言い換えれば【構わないでおく】そんな感じでした。
・・・
長男が不登校になってすぐ、克服ママに相談し、【過保護】にするように言われていました。
自由にしているのに、長男の情緒が乱れると、私は心の中で、
「何でも言う事聞いてるじゃん」
「まだ、何が気に入らないの?」
という思いが、頭の片隅にありました。
【自由にさせて、心を満たそう】と思っていたつもりでしたが、【この子の心を温めよう】【心の傷を癒そう】という気持ちがなかったのかもしれません。
心を温めて、幸せになってほしい!という気持ちよりも、好き放題にさせておけば、回復するのかな?
なんとか、私も、家族も、この地獄から抜け出したい、そんな下心がありました。
その結果、些細なきっかけで長男とぶつかりそうになると、
「こんなに好きにさせてるのに、何の文句があるの?」
と言ってしまう事がありました。
それが、長男をまた、負の世界に引き戻すだろうと分かっているのです。
それでも、私はどうしても、自分の感情を優先させてしまう時がありました。
「今まで頑張ってきた全てをぶち壊してしまう!」
そう思いながら、ストレス感情に負け、長男の傷つくことを、本人の目の前で言ってしまうのです。
私のストレス発散のために、何か月もかかって積み上げてきた信頼の貯金は崩れ、その後の家庭の雰囲気が悪くなるのです。
そんな私を叱り、注意する人はいませんでした。
主人は、見ていても、指摘をしてくる事はありませんでした。
・・・
そんな中途半端な心持ちで長男に接していても、1年間の取り組みで長男に、だいぶ変化がありました。
家の中ではとても穏やかで、弟妹とも争う事はあまりなくなりました。
その後、私は、先生の指導法に出会い、教えていただいた【ありがとう】を言いまくり【貢献】に感謝を伝え続けると、長男はすれ違う時に、私に、抱き着いてくるようになりました。
先生の事細かな指導により、上手く、心から、子供たちに関わる事ができるようになっていきました。
・・・
好き放題にさせておけば良いいんでしょ!と思っていた私が、【ありがとう】と【貢献】への感謝をプラスする事で、子供の表情は一気に明るくなったのです。
233 親の在り方
233 親の在り方
・子供に、問題が起こったら、お父さんも巻き込んで、家族で話し合う雰囲気を常につくりましょう
・不登校に関しても、なんとなく不安、と、感情的なこじれを作るのは、時間の無駄です
・子供は、話を聞いてもらえる、という体験から、自分が、大切にされている、と実感できます
・不登校の今は、親にとってのチャンスの時ですよ!
・話も聞かず、頭ごなしで、問答無用の親に、子供は心を開きません
・まず、大人が、聞く姿勢を取ってください
・次に、子供が、その姿勢を真似します
・逆の順番は、無理です
・親が賢いこと
・優しいこと
・思いやりがあること
・やる気に満ちあふれていること
・人を受け入れていること
・積極的なこと
・失敗を恐れないこと
・礼儀正しいこと
・相手の立場を重んじる姿勢をもつこと
・良い見本をみせましょう
・自制心のある親なら、子供にもそれがおのずから備わっていきます
・常に、良い見本を見せる
・人間なので、失敗はつきものです
・他人の失敗をとやかく言わず、許す、受け入れる
・失敗は成功のもとを合言葉に、チャレンジを大切にする
・子供のやりたい、の気持ちを最優先に
・いつも励まして、たくさん、【ありがとう】って言ってあげて下さい
・そんなふうに、育ててもらって、不登校を続けている子供はいません
・逆ばかり、徹底的にやられた子が、不登校です
・勇気をくじかれ、自分に自信が持てないのです
・他人の評価が、自分の存在の意味を決めていると勘違いして、いじけまくるのが、不登校の子供です
・そうではないのだ、あなたは、今のあなたで良いのだ!
・あなたは、あなたらしく
・その価値を、私は疑ったことなどありませんよ、というのが親の役目です
・やらないで欲しいことばかり、たくさんやりました
・子供の事をたくさん、愛して下さい
・可愛い子どもたちと、今、この時を、思いっきり楽しんでください
・子供は、ただ、ただ、愛すれば良いのです、あとは全部、余分なことです
・人にやられて、嫌なことは、親でも、しない!
・人にされて嬉しいことは、どんどん自分からやる
・全部、自分にも、子孫にも返ってきます
・そうやって、日々を、愛に満ちた時間にするのです
・行動が、幸福を呼ぶのです
・良いことは近くで見つかる。悪いことを見付けたら、遠くを見よう。
・今日もいい日。明日もきっといい日
232 先生へオンラインゲームの相談
232 先生へ、オンラインゲームの相談
オンラインまで自由にやらせていいのか?と相談すると、先生からは、
「まだ、子どもをコントロールしているのですか?」
「なんでも、子供の好きにやらせて下さい」
「どうなろうと、本人の問題です」
「ほっといて、自分で報いを受ける」
「転ばぬ先の杖が、1番人間をダメにします」
「ありがとう活動をきちんと続けて、愛と絆の確信を得られていった先は、ちゃんと、自分で決めて頑張れる子になります」
「親がとやかく決めて、言うことを聞かせて、あー、いい子だなぁ、よかったよかった、って、そんな事やってばかりいるから、ろくな事が起きないんです」
「子供には、【ありがとう】を伝え、愛情とスキンシップを沢山与えて下さい」
と言われました。
そう言われても、私は、9歳で昼夜逆転している子に、オンラインを規制せず、約束も一切なしにするのは不安と恐怖がありました。
私にとっては、脳が震えるほどの恐怖でした。その事を伝えると、
「お母さんは、不登校児には、どんなルールが必要で、守らせたいと考えますか?」
「不登校は、どうやったら治ると考えますか?」
「ゲームをやめ、生活のリズムができると、不登校は終わると思いますか?」
「ルールをきちんと決め、厳密に守らせ、守られなければ罰を与えて、学校復帰を目指すのですか?」
と聞かれました。私は、
・不登校が終わるのは、心が、今の自分のままで良いのだと、本人が、自分自身に自信を持てた時だと思っている事
・生活リズムも、無理矢理起こしても無駄な事
・そんな思いから、この1年ずっと、長男を自由にさせてきた事
・先生に言われるまでは、ありがとう作戦はしていなかった事
・ただただ好きにさせて、頼まれた事を快諾していた事
・長男の不登校の原因は、次男が生まれてから母親に見捨てられるのではないか、母親は僕を嫌いなのではないか、という不安から。不登校解決は、その不安を取り除く事だろう。
と答えました。
先生が、
「僕もそう思います、不登校の原因はそのことだけ、と決めましょう」
「愛されていないのではないか、という不安を取り除き、安心したら、どんなにオンラインが楽しくても自制します」
「安心感を得て、自分自身に自信がつけば、他にもやりたい事がたくさん出てきます」
「不登校の原因を、親子関係の問題と捉えて、しっかりフォローして下さい」
「親子関係は改善しますし、行動性もかなり変化してきます」
「小さい子でも、きちんと信頼してあげれば、それに答えようとします」
「子どもは、信頼された時に、成長します」
「子供が、親にとって、耳の痛いことを言っているときは、親自身が、自分を振り返るチャンスです」
「子供は、お母さんに、しっかり愛してもらって、抱きしめてもらって、信頼してもらって」
「人として、すっごく大切な、安心感、安らぎを体験すると、本来の良さが、どんどん引き出されてきます」
「ゲームしか楽しみがない子になったら、どうしよう。と、心配する必要はありません」
「学校に行くのか、行かないのか、自分で決められます」
「自分で決めて、いろんな不安も、自分で乗り越える自信が出てきます」
「出てこないかもしれません。でも、少しずつ、少しずつ、受け入れられるようになるのです」
「自分を、受け入れてもらえた体験が、何より大事なのです」
「その体験を経て、他者も受け入れられるような器ができてきます」
「親が、自分を受け入れてくれないと思っている子は、他の仲間を受け入れられません」
・・・
それでも、なお、私が、今の長男の生活に、オンラインゲームは不安と恐怖がある事を伝えると、先生は、
「不登校も、ゲームに埋没してしまうのも、それ自体が悪いことではありません」
「お母さんは、子供を自分の思い通りしたいだけですよ」
「思い通りにコントロールできないことに不安を覚えています」
「子供に対して『私の言うとおりにしなさい!でないと、不安だ!』と思っています」
「子供は、親の言う通りになんてなりません」
「子供は、親を10,000回試します」
「痛いところばかりを攻撃してきて、親は何度も、試されます」
「親がその都度、その攻撃に対し、切れて、信頼の貯金を使い果たすのではありませんか?」
「子供の悪い面に着目するのはやめて、子供の良い面、家族への貢献に着目してください」
「やりたい放題やっていても、それが、とても熱中していたり、兄弟仲良く取り組んでいたり、こころから楽しんでいるとか、それなら、良いのです」
「それを続けていくと、子供は、自己受容感をたくさん、味わっていきます」
「理解され、受け入れられる、という体験を、たくさんできます」
「感謝されて、自分の存在の価値に気が付きます」
「割とイケてる自分を、好きになれるでしょう」
「それが、人間の本質的な強さになります」
「今まで、他の人に何か言われる度に、絶望していた生き方が、変わってくるのです」
「自分が、好きになれる」
「誰かに、本当に好きになってもらえて、はじめて、自分の良さに気がつけるんですよ」
「子供たちをとにかく抱きしめて下さい」
「心から、安心できるように、スキンシップを取ってください」
そうアドバイスをもらいました。
自分の不安を取り除くために子供をコントロールしている、と気が付き、私は長男とオンラインゲームを繋ぐ約束をしました。
231 オンラインゲームについて
231 オンラインゲームについて
2022年8月18日
いつもは我が家に友人が来てゲームをしていますが、この日は、珍しく、長男がいつも遊んでいる友人の家に行きました。
そこで、オンラインゲームの話になったようです。
迎えに行くと突然長男が、
「お母さん、僕、オンラインやりたい」
と言い始めました。
長男は、やりたい事を我慢する事が苦手です。
長男は【大乱闘スマッシュブラザーズ】が大好きで、それをオンラインでやりたい!と言い出しました。
私はゲームの知識が全くなく、オンラインは怖い!というイメージがありました。
その時期、長男は少しずつ誰もいない校舎に入れるようになったり、学習に取り組んだり、私の目には回復しているように見えていました。
もともとハマると、長男は、何時間もぶっ遠しでゲームをしていました。
私は、
「対戦相手が永遠にいるなんて、信じられない、怖すぎる!」
と恐怖心しかありませんでした。
長男は、サッカーそろばんの習い事へ行っても、なぜか、最後の一人になるまで帰る事の出来ない子でした。
オンラインなんて始めたら、永遠に対戦相手がいて、折角回復してきた長男が、またゲーム三昧の日に舞い戻ってしまう。
私はそんな不安を抱えていました。
そして、オンラインをやりたいと言う長男に、
「は?何言ってるの?まだ4年生には早い!」
と、話も聞かずに、即答しました。
説得する力がないので、嫌そうな雰囲気で、怒って相手を諦めさせるのです。
すると長男は、話も聞かずに、NOと言う私に対して、
「お母さんは、僕の気持ちがわからない!」
「お母さんはいつもそうだ!」
「お母さんに言うだけ無駄なんだ!」
と言って泣いて怒っています。私が、
「友達、オンライン繋いでるの?」
と聞くと、
「繋いでない!でも、よその家は関係ない!」
「僕がやりたいの!」
と言います。
「他の子は我慢できるんでしょ、親がダメって言ったら我慢できるのに、なんであんたは我慢できないの?」
「何でもかんでも思い通りじゃん!」
「今だって、どれだけ自由な生活してるの?」
そんな事を、私は長男に言ったような気がします。そして長男が、
「お母さんは僕を信用していない!」と言い、私は、
「今の生活でどうやったら信用できるの!できる訳ないでしょう!」
と言い、一気に長男との関係が険悪になりました。
そして私は、ほらね、何か一つでも注意したら、すぐに関係がおかしくなる。
この子は思い通りにさせておけばいい子だけど、思い通りにならなければ、すぐ怒る!
と、長男を【我慢しない子】【わがままな子】と決めつけていました。
・・・
主人に相談すると、
「今の生活にオンラインなんて、エスカレートするからやめた方がいい」
と反対していました。
姉たちに相談しても、
「今は怖いよねー、オンラインはハマるっていうよね」
「まだ小さいし・・・」
「折角、学校にも少し行けるしね・・・」
とやはり反対でした。
どんなに考えても、どうする事が良いのか分かりませんでした。
長男は、その後も、ずっと、
「オンラインを繋いで」
と、言ってきて、その度に私と険悪になりました。
私は困り果て、自分では解決できず、また姉から紹介してもらった先生に相談したのです。
230 子供たちの変化の仕方
230 子供たちの変化の仕方
2022年夏休み
姉から紹介された先生からの指導された後、私は子供に対する受け答えの仕方を180度変えました。
例えば・・・
次男は1時間半かかる、祖母の家に行く道中、今までは、
「まだ?長い!気持ち悪い!早く!」
そんな文句を、ふてくされながら、5分おきに言っていました。そんな次男に私は、
「仕方ないじゃん、遠いんだから!文句言うなら付いて来ないでよ!」
と言っていましたが、その日は、
「遠いよね、そりゃ疲れるわ!長い時間、車で一緒に来てくれてありがとう」
と言うと、次男が一瞬キョトンとした後、
「運転・・・お疲れ様・・・」
と言いました。
その日は一度も暴言を吐かれませんでした。
・・・
次男の反応を見ていると、こちらの言った言葉、話し方で相手の返事が変わるのは、明らかでした。
先生から指導を受け、対応を変えてから、まだ1週間しか経っていません。
あまりにも効果が出ており、私は驚いていました。先生に話すと、
「子供の素質が良いと、効果も早く、劇的に変化します」
と言われました。
・・・
しかし、良い事ばかりは続きません。
次男が劇的に変化し、喜んでいましたが、そんな日々も長くは続かず、また暴言を吐き始めました。
私は、子供たちの暴言や、生意気な態度は指導に従い、スルーしていました。
前ほどは暴言も無気力な雰囲気も酷くありませんでした。
自分で決めたゲームのルールも、
「今日は破って、明日は守るからね」
と次男自身で決めていました。
・・・
長男は以前よりは穏やかになりました。
相変わらず不機嫌スイッチが入ると、次男を必要以上に馬鹿にしています。
・ゲームのキャラが見つけれない
・野菜ジュースを残した
・肉しか食べない
次男の行動に全てケチをつけ、何をしても文句を言われるため、次男の動きが止まる事もありました。
長男に対しても注意はしませんでしたが、何も言い返さない次男の情緒が心配でした。
そんな次男は、傷つけられても、長男に言い返しませんでした。
年齢が上がるにつれ、何かの拍子に次男が長男に切れると、大人が止めるのも大変な程、長男を殴り、2人で取っ組み合いの喧嘩になるようになりました。
夏休み中、次男は、私と娘と次男で寝室に行き、寝る前に1時間、大笑いしてみっちり遊ぶことを楽しみにするようになりました。
それ以外はゲームと動画しかしませんでした。
長男はその輪には入らず、私と良い関りができていませんでした。
長男が来ると、次男はのびのび遊ばなくなります。
表情が一気に暗くなり、動きも止まりました。
私は、常に、どちらの子を優先すべきか、よく分からず、常にどちらともの子が気になり、胃が痛くなる、そんな日々でした。
・・・
私は長男に、
【ありがとう】
【助かった】
【さすが】
等の言葉をかけ【家族に貢献してくれてありがとう!】を伝えたいのですが、
ゲームばかりの長男に、良い言葉がけをする機会がなかなかありませんでした。
そんな我が家の状態を先生に伝えました。すると、
「一年間、今の状態で大丈夫です」
「新しい取り組みが家族の当たり前の常識になるまで、多分、すごく時間が掛かります」
「家族の当たり前の常識になった時に、知らない間に、いろんな事が勝手に解決していく感覚です」
「お母さんのこれまでのやり方に、何年も大いに馴染んだ結果が、現在の症状を生みました」
「同じ時間以上かけて、もっと良い状況を生みます」
「これまでに、すっかり馴染んで愛着すらある現環境を、直ぐに変更できると考えたら、そんな甘い事があるわけないです」
「新しいやり方の方が、以前より遥かに良い、との認識が得られれば、お母さんは、悪いやり方にこだわる意味が無くなります」
「きっと、そのうち必ず、良い事が起こります」
「お話を聞いていると、良い事が起こり始めています」
「壮絶な覚悟は不要です」
「壮絶な決意も不要です」
「良い環境があれば、結果は自ずと現れてきます」
「結果を生み出そうと力んでも、うまくいかないのです」
「良い取り組みが、良い結果に自然とつながっていく、という事ですよ」
「良い子に育って、幸せになってほしいです」
「まずは、お母さんが心を軽くし、人生を楽しんで下さい」
「心が軽くなければ、人に優しくできませんよ」
「焦らず、ありがとう作戦をワンパターンに続けてください」
「子供たちは、必ず、活発な姿に戻ります」
「子供たちを信じて下さい」
と、先生は私に、私が未来へ期待できるような【希望の光】を伝えてくれました。
先生の伝えてくれる【希望の光】が、辛い状況の中で、私が頑張る支えになりました。
229 弱いものいじめ
229 弱いものいじめ
2022年夏休み
私の目には、主人はいつも、長男にばかり話しかけている感じがしていました。
「ゲームしよう」
「テレビ見よう」
そんな会話をする時も、主人はいつも長男を主語にして話します。
私が一度、
「なんで、次男の名前を呼ばないの?」
「次男は、父親が、自分の名前を呼ばない事、気が付いているよ」
と言うと、主人が、
「だって、返事しないじゃん」
と言いました。
長男の情緒が不安定な時、長男は、次男がご飯を食べていても、漫画を読んでいても、何をしていても、頭ごなしに馬鹿にし、傷付けました。
次男が傷付いている姿を、何度も何度も見ているのに、なぜ、いつも主人は長男ばかりに気を配るのか、私には理解ができませんでした。
・・・
次男はいつも、長男の顔色をうかがいながら、小さくなって生活しているように見えました。
・・・
姉の紹介してくれた先生からは、
「今から1年間、お母さんは、子供を注意する事、ダメ出しする事を一切やめて下さい」
「子供たちのやりたいように、子供たちを勝手にさせておいて下さい」
「それでわがままになったり、困る日が来たら、そこから、いくらでも軌道修正ができます」
「今息子さんたちは、気持ちが【かつかつ】です」
「注意は一切しないで下さい」
「何一つ注意しないように!」
と言われていました。
・・・
次男の良くない行動や、暴言をスルーする事はできていました。
しかし、長男が次男をいじめると、私はどうしても長男に対し、負の感情が生まれました、
頭で分かっていても、感情が付いて行きません。
先生に、
「4月の、次男の入学式の日の前日、長男から『学校へ行きたい』と言われた日以来、任務完了のように、寄り添い下手になりました」
と言うと、先生は、
「それは、下心があって優しくしていたからですよ」
「魂で子供に幸せになって欲しいのなら、そうはならない」
「子供が幸せならそれでいい、という思いだけで動けば良いのです」
「優しい気持ちになる【本】を沢山読んであげて下さい」
「【優しい本】から、子供は優しさを学びます」
「お母さんは、子育てには、何が大切なのか、ほぼ核心をついています」
「それは、間違っていませんよ」
「自分の怒りの感情をどうするか、それが問題です」
「感情に負けてしまうのです」
「親として、下の子をいじめられたら、ムカつくのは当たり前です」
「上の子は、今までのお母さんの子育てから【弱いものいじめ】をして良いと学んでいます」
「親が、子供に酷いことをしてきたから、子供は相手が自分よりも弱ければ、理不尽な事をして良いと学ぶ」
「だからお兄ちゃんは、弟をいじめるのですよ」
そう言われ、妙に納得し、何も言い返せませんでした。
228 不登校前の私の子育て
228 不登校前の私の子育て
私は、子供が思い通りにならないと、子供が傷つく、感情的な叱り方をし【子供がもうこれ以上傷つきたくないから、もうやらない!】と思うような叱り方をしていました。
もー!こっちの気持ちを分かってよ!
そんな感情です。
正しい叱り方を知りませんでした。
叱り方を知らない私は、子供を傷つけ、責めるのです。
あなたなんて、全然かわいくない!
そんな雰囲気を醸し出しながら、傷付け、脅していたのだと思います。
怒り出すと【教える】【叱る】【躾ける】というよりも、頭に血が上り【おこる】【いかる】そんな感情で長男に接していたと思います。
・・・
子どもを産んでから、親の仕事は悪い面を訂正する事だと信じ切って子育てをしていました。
子育てはそういうものだと、信じて疑いませんでした。
周りに、注意をしない、子供に甘いお母さん、と思われる事も嫌でした。
周りから、自分が「ちゃんとしたお母さん」と評価されるために厳しくしていたかもしれません。
・・・
長男の不登校、次男の立ち歩きなどの集団不適合を知る前までは、私は厳しい親だったと思います。
子供を甘やかしてはいけない。
子供を大切にし過ぎてはいけない。
そんな精神で、子供の気持ちをそっちのけでした。
先生に対しても、
「びしばしやってください」
と、言える親でなければならない。
過保護にしてはいけない。
子供の意見を聞き過ぎてはいけない。
我慢させなければいけない。
ちゃんと子供を我慢させれる親。
子供に厳しくできる親。
自分の子供よりも他者を優先する事のできる親。
そんなふうに
【こうゆう親であるべき】
という形があり、そこにのみ、焦点を当てていました。
子供が今何を望んでいるのか、そんな事を考えた事がなかったような気がします。
我慢をさせれば、我慢のできる子になる。
叱れば叱られ慣れて、叱られる事に耐えられる子になる。
いつも人に譲る癖をつければ、人を優先できる子になる。
いつも、迷わず我が子を我慢させ、人前で自分の子を褒める事もしませんでした。
「どうしたいの?」
そんな言葉をかけた記憶がありません。
人生は大変なので、大変な事に慣れさせよう。
無意識のうちに、そんな気持ちで子育てをしていたのではないかと思います。
そんなふうに、心に寄り添う子育てはできていませんでしたが、
キャンプへ連れて行く
何時まででも、外遊びにとことん付き合う
旅行へ沢山連れて行く
沢山経験してほしいと、とにかく外出し、そこら中に子供と出かける事には全力でした。
そんな事ばかりに力を入れていました。
227 少しずつ、私の心が動いていく
227 少しずつ、私の心が動いていく
我が家が幸せになるキーは長男が幸せになる事。
そうしたら全てがうまく回り出すような気がする・・・
そんな事を思う中姉から紹介してもらった先生から、またアドバイスをいただきました。
・・・
子供は、たくさん褒めてあげたら、どんどん自信がつきます。
失敗は成功のもと、という図太さが身に付いたら、学校も恐れずに行くようになります。
お兄ちゃんのステキのところ、たくさんあるでしょ。
それを、徹夜で話してあげて下さい。
あの時、こんなことしてくれたよね。
わたしの子として生まれてきてくれて、ありがとう。
魂の言葉をお願いします。
言葉に出して、たくさん、言い続けて!
「頑張ったねーっ」て、言い方は、上から目線です。
あの時の、あなたのこれこれが、とてもステキだと思ったよ。
お母さん、あなたのこういうところが本当に好き。
️子供の負の側面を引き出す必要なんてありません。
子どもの良い面を見てあげるだけで、十分です。
寄り添う視線を向けられているだけで、子供はどんどん、心を開いてきます。
こんな簡単な事だったのか・・・ってくらいですよ。
心から安心できるまで、たくさん言ってあげてください。
見違えるほどよくなります。
本当にやるべき事なんて、そんなにたくさんあるわけないです。
お母さんの子で良かった、と言ってもらえますよ。
目を離せ!
心を離すな!
やるべき事をやらずに、やるべきでない事を重ねた愚かさに、何故気が付かなかったのか。
どんなに学校に文句を言っても、不幸を誰かのせいにしても、何も戻りません。
親が、親子関係に歪みがあったことに気が付くことでしか、事態は変わらないのです。
親が、不登校は自分の問題だ、との認識に立った時、もう、障壁は無くなったと考えて良いんです。
不登校がなくなった時に、どの親御さんも言うのです。
「こんなに良い子だったのに、私はなぜ、それを知らなかったんだろう」って。
苦しんで、苦しんで、復讐され、嘆き悲しんで、絶望の淵に自分自身が立たされて、初めて、子供の苦しみを自分の苦しみとして実感できると、そこから、謙虚さが生まれるのかもしれません。
子供なんて、躾がどうとか、関係ないのです。
ただ、ただ、愛してあげるだけでいいの。
それが、家庭の役割なの。
それは、お母さんにしかできないことです。
他の人にできることは、他の人に任せれば良いのです。
人を信じる心、人を幸せにしたいと思う心は、愛され、大切にされた人にしかできませんから。
一番良いのは、人としてあるべき姿を、親が見せてあげることなのです。
無条件に信じる。
そんな姿を見せるだけで良いのです。
子供に本物の愛情を与えて下さい。
親の役目が何かを明確に意識する事ができると、子育ての仕方が変わります。
親の役目とは、何か。
子供を自立した大人にすることです。
物事の良し悪しを、自分で考えて行動できる。
自分以外の誰かのために、力を尽くす事に意義を感じることができる。
深い愛情をもって、他者と良い関係を構築できる。
そういう子になっていれば、良い親です。
なっていなれば、どんな言い訳をしたとしても、毒親です。
親子関係の絆も大事です。
友好的なら、この上ないです。
その上で、お父さんも、お母さんも働き者なら、もう、完璧です。
・・・
そんな魂のこもったアドバイスを先生は私に下さいました。
今まで、どの相談所でも、相談所以外で相談した誰からも言われた事のない言葉です。
先生から教えられる一文一文を、読み返し、読み返し、不登校問題をどうこうしようと、子供の心を動かそうとする前に、私の心が動いていったのです。
226 子供たちの変化
226 子供たちの変化
2022年8月中旬
私は、次男が娘をいじめても、いじめた事を指摘せず、良い部分だけを褒めました。
長男が次男に何かを言っても、その事には反応せず、すかさず良い部分を褒めていました。
3人の子供全員に、
「ありがとう」
「嬉しい」
「助かります」
「お願いします」
と、丁寧な言葉をかけ続ける事を頑張っていました。
慣れない作業なため、あー、疲れるな・・・
とは思うのですが、反発がなく、ぶつかる事が格段に減りました。
頭に血が上り、自分を見失うような苦しさが激減したのです。
正さなければ、直させなければ、というプレッシャーがなく、子育てが少し楽になりました。
・・・
そんなふうに、子供が落ち着いてきたある日、子供たちと私で中華料理屋へ行きました。
お店に着く前まで、長男と次男は、とても仲が良く、平和に店内へ入りました。
次男は偏食が酷く、野菜を一切食べません。
次男が頼んだチャーハンに、野菜が入っていました。
野菜を入れないよう頼んだのですが、少量の野菜が入っており、次男は、
「無理、食べれない」
と一気にテンションが低くなりました。
私ができる限り野菜をよけたのですが、次男は手を付けませんでした。
それを見ていた長男が怒り出し、次男に対し、
「わがままだ!」
「人間のくずだ!」
「お前は自分勝手すぎる!」
「食うな!」
と必要以上に激しく次男を責めました。
次男はお店に来ることを、とても楽しみにしていました。
こんな時、次男は一言も長男に言い返さず、目に涙を溜めて黙っています。私が、
「楽しみにして来たもんね」
「次男は気にしなくていいんだよ」
「お母さんがお店の人に言い忘れただけだよ」
「新しいの頼むね」
と言い、新しいチャーハンを注文しました。
それでも次男は、何も言わず固まって一点を見つめていました。
・・・
長男が食べ終わる頃に、次男の食事が運ばれてきました。
次男は長男に怯え、食事に手を付ける事ができませんでした。
私は長男に、
「先に車に戻っていて」
とお願いし、次男が食事を始めました。
・・・
そんなふうに次男が固まってしまうほどの酷い言葉を投げかける事もあるのですが、
子供たちに対し【ありがとう】 を沢山言い【良くない行動はスルーして指摘しない】で対応するようになってから、2人は以前に比べ仲が良い時間が増えていきました。
・・・
他にも、目に見える変化が見られました。
「次男にお風呂に入ろうよ」
と言うと、次男が、
「はーい」
と、快く返事をし、お風呂場へ来ました。
今までの次男では考えられない行動です。
以前は地団太を踏み、扉を乱暴に開け、怒りの感情を私にぶつけてくる。
そもそも、お風呂に呼んでいても、お風呂場に来ませんでした。
この日、次男は、お風呂から上がった妹の体を拭き、服を着させ、頭を撫でていました。
ありえない・・・
信じられない・・・
そこに長男が来ました。長男が次男に向かって、
「早く来い!早く遊ぶぞ!」
「ボタンは俺がやってやる!」
そう言って2人で協力し、娘の服を着せてくれました。
偶然なのだろうか?
たまたまなのかな?
・・・
その日も私は、ひたすら感謝の言葉を子供たちに言い、子供たちの要望を快く聞き続けていました。
偶然ではないような気がする。
次男が、びっくりするほど、表情が良くなっていました。
死んだような顔をしていた次男が、寝る前に音楽に合わせて何度も何度も歌を歌っているのです。
ゲームの注意もしませんでしたが、寝る時間になると、私が何も言わなくても寝室に来て、
「もう寝る」
と言います。
やっぱり、叱られない事で子供たちは委縮せず、褒められることで自ら進んでお手伝いをするようになっているのではないか?
そう思い、
「この接し方をし続ければ、子供たちは良い方向へ向くはず!」
そう思うようになりました。
・・・
長男は自ら、
「僕、今から勉強をする」
と言い出しました。
こんなに効果があるの?
え?
偶然かなぁ?
やっぱり優しく接するのがいいんだな。
そんな事を思っていました。
225 子供をコントロールしないという覚悟
225 子供をコントロールしないという覚悟
2022年8月
長男の不登校克服のため、我が家は不登校当初から、克服ママの【過保護にする】【好きにさせる】を守り、長男の行動には口出しせずに子育てをしていました。
昼夜逆転していても、ゲームしかしなくても、食事をしなくても、お風呂に入らなくても、何一つ注意はしませんでした。
しかし、次男に対しては、
「この子は不登校ではないのに、やりたい放題にしていいのか?」
「7歳の子が好き放題で良いのか?」
と、迷いがありました。
・・・
親は次男を思い、好き放題にしてはいけない、と寝る時間やゲームの時間なども厳しすぎない程度に声掛けをしていました。
親の思いに対し、次男の捉え方は違いました。次男は、
「お母さんは、長男だけが好きだから、長男の言う事だけ聞くんだ!」
「何で長男だけ!」
「何で僕はダメなんだ!」
そんなことを何度も言われました。
・・・
長男は心の回復のため、ストレスが掛からないように長男のペースで生活させている。
でも次男の心は壊れていない。
同じように好き放題にさせる事に抵抗がありました。
・・・
元々、主人の父親も、主人も、とてもゲーム、IT系の事が好きです。
その遺伝子を持って生まれた我が子達もゲームを与えると、のめり込む様に夢中になりました。
主人は昔、
「俺の脳みそだとしたら、ゲームを与えたらそれしかしなくなるだろうから、まだ与えなくていい」
と言っていた事があります。
・・・
長男は不登校という形でしっかりと問題が表面化していたものの、私はまだ、次男の心の問題に気が付いていませんでした。
次男は長男の真似をして反抗しているだけ。
元々の発達障害もあり、今の状態なのだ、と、次男の心の不調など疑っていませんでした。
次男は元々コミュニケーション能力が低く、人と上手く関われず、集団が苦手で、人に心を開かず、1人で過ごす事を好み、新しい場所、人が苦手な困難を多く抱えた子、【そうゆう子】と私は疑うことなく、思っていました。
・・・
姉に紹介してもらった先生に相談した後、私は次男のゲームに対しても何も言わなくなりました。
先生は、
「好きなようにやらせて下さい」
と言いました。私は、
「7歳でもですか?」
と聞いても、その解答は変わりませんでした。
私の中で「この先生は、他の先生と何かが違う」と思っていたこともあり、この先生が言うなら大丈夫だろう!と次男に対して何も言わなくなりました。
すると、次男は本当に一日中ゲームをする様になりました。
それでも、私は何も言いませんでした。
注意をしないので、親子間でもめる事はなくなりました。
もめないのは楽なのです。
でも私は、この子はこのままゲームしかしない子にならないの?
ゲーム障害にならないの?
子供らしさを、どこへおいてきてしまったの?
と、とても不安な気持ちでいた事を覚えています。
そんな不安な気持ちを抱きながらも、私はその先生の指導に従う決心をし、信じる決心をし、次男の事もコントロールしないと覚悟を決めたのです。
224 不登校になる過程
224 不登校になる過程
教育動画(添付資料)の中で不登校になる子の過程が説明されていました。
以下資料引用
・・・
子供が、好ましくない行動をとるときの目的、大人からみて、子供の行動が、「好ましくない」と見えるときは多々あります。
子供の「良くない」行動を見つけたとき、その子供の行動の「目的」を知ると、その「対策」も立てやすくなります。
子供が「好ましくない」行動を取るときでさえ、子供の中には、何かしらの「目的」があります。
つ まり、何かの「目的」があって、好ましくない「行動」を取るのです。
子供の「好ましくない行動」の「目的」は、次の4つのパターンに集約できます。
①から順に進み、 どんどんとエスカレートして④まで進みます。
【第1目的】親の注目を引く
【第2目的】力を誇示する(親に主導権争いを挑む)
【第3目的】復讐する
【第4目的】無気力・無能さを示す
問題行動に対する対処方法 【親の注目を引く】ために問題行動をしている場合 子供の好ましくない行動に、関心を示さないようにしましょう。
子供の好ましい言動に、関心を向け ます。
「いつも注目の的でないと不安だ。」というのは間違った考え方なので、子供がそのように思い込 むことのないようにしましょう。
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【力を誇示する(親に主導権争いを挑む)】ために問題行動をしている場合 子供が闘いを挑んでいたとき、親は、その闘いから、降りてしまいましょう。
力で押さえつけて親が 勝っても、「やっぱり力があるのがいいのだ。」と子供は思うだけです。
子供は、自分の能力を認めて欲 しいのですから、その能力を認めてしまえば、問題は解決します。
家庭の中のすべてのことを決めて、 指図するのをやめて、子供にもルールの決定に参加してもらい、家庭の中の仕事を手伝ってもらうよう にしましょう。
手助けをお願いするのです。
「貢献するのは、喜ばれることだし、気分の良いものだ」と いうことを体験してもらうのです。
そのことで、子供は自己評価を高めますので、好ましくない言動は 不必要になります。
・・・
【復讐する】ために問題行動をしている場合 第一に、親が「傷つけられた」と思わないことです。
思っても言わないことです。
そのような素振り を子供に示すと、子供が「目的を達成した」と気付くからです。
次に、子供は「自分が愛されていない」 と思い込んでいますから、たくさんの機会を捉えて「そうではない」ことを伝えなければなりません。
子供が「自分は愛されている」ことを確信できないと、この段階は解決できません。
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【無気力・無能さを示す】ために問題行動をしている場合 まず、周りの者が、批判的な言動を、一切、やめることです。
同時に、どんな些細なことであっても、 子供が貢献したり、建設的に行動したりしたことに関心を示し、それを認めて、勇気付ける必要があり ます。
短所や欠点も指摘せず、逆に、長所や、できていることにだけ、関心を向けます。
この段階の子供は、とても「くじけやすい」ので、少しでも批判を受けると、この段階に留まってし まいます。めちゃくちゃにたくさんの勇気付けが必要なのです。
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私はこの資料を読み、今までの長男との関係で、思い当たる節がありました。
どこかの段階で、親が自分たちの間違った子育て、子供のsosに気が付き教育方針、子供への接し方を変えていれば、最終段階の【不登校・引きこもり】までいかないのだと思います。
我が家は、最終段階の不登校になるまで、親が変わろうとしなかったため、長男は不登校になったのだろう。
子供が自信がないのも、不安が強いのも、今まで親に、全ての行動において、「あーしろこーしろ」と指示をされてきているから。
言われた事に従って行動してきたため、自分の行動に自信がなく、不安が強くなる傾向があるそうです。
子供は親からの指示に従い続けることに疲れ切り、最終手段として、
「僕は無能です」
と訴える。
それが【不登校】と説明していました。
・・・
その先生は、親にできる事は、
「過去にやってしまった事を子供に平謝りする」
「親の気持ちを子供に理解させようとしない」
「いい行動を見落とさない様に、見張っていて、すかさずほめる」
「【ありがとう】を伝えて」
「【感謝】をつたえて」
「それ素敵、そうゆうの好き、あなたが好き」
「表面的にではなく、魂の言葉をご自身のお子様に浴びせて下さい」
「本来、自分の子供が、どれだけいい子か、お母さんは気が付いているはずです」
とおっしゃいました。
・・・
その先生の話を聞いていると、私はいかに大切な部分を欠落させた子育てをいていたのだろう・・・と思うようになりました。
手を掛ける、心配する、正しい事を教える、間違えを注意する、そうでなければ、私は親をさぼっている、そう思いながら子育てをしてきました。
もっとサボって子育てをしたほうが良かったのかもしれない。
頑張ればできる事を、やらない自分を許せなかったのはなぜだろう?
さぼってしまったら、私がこの家族の中にいる意味はないと思っていました。
私は、やめ方、休み方、手の抜き方、諦め方がよく分かりません。
どこまでやったら、やめていいのか。
どこまでやったら、休んでいいのか。
どの部分の手を抜いていいのか。
子供の、どの行動は見逃していいのか。
何を教え、何を教えなくていいのか。
その加減が分からず、永遠に頑張ってしまう傾向がありました。
ちょっと頑張ればできる、そんな事に対し【やらない】という選択肢を持てませんでした。
常に、我慢をして頑張るべき、そう信じて疑った事はありません。
3人の子供に対しても【無理】【できない】と上手く伝える事ができませんでした。
きっと無意識のうちに、子供にも同じ事を求めていたのではないかと思います。
張りつめて、疲れて生きている私をみて、子供も張りつめて生きていたのではないか?
「少し頑張ればできる!」
そんな事を繰り返し、物理的には出来るけれど、心がキャパオーバーになると、快く子供の要望に応える事ができませんでした。
その積み重なりで、子供に何かを言われた瞬間に、イラっとし、
「もう!お母さんばっかり呼ばないでよ!」
そんなふうに思うようになっていきました。
そして、その感情をそのまま子供にぶつけていました。
手は抜かない、家事もサボらない、そんな事ばかりにこだわり、不機嫌に子供たちのお世話をしていたと思います。
子供にとって一番必要であろう、心を満たす関わりをしていませんでした。
223 先生により、意見が違う
223 先生により、意見が違う
私は、長男の不登校を機に色々な専門家の先生と話をする機会を持ちました。
同じ不登校児に対してでも、先生方によって考え方は様々、誰一人同じ方向性を示す先生はいないような気がしていました。
・・・
例えば・・・
発達凸凹塾の先生は、長男の事を、
「人が80パーセントでこなす事を、長男さんは150パーセント位の力を出さないと適応できない」
「毎日学校へ行くのは、とてもしんどいはず」
「本人が『学校へ行く』と言っても、頑張りすぎている可能性があるので、週1日位にさせてほしい」
「塾に来ている子達の多くは、『学校へは、もう行かない』と決めている子が多い」
「義務教育中に学校へ行かなくても、何も問題はありません」
「得意を見つけ、合う環境をゆっくり探していきましょう」
と、学校にこだわらない、という考えでした。
・・・
公立小学校の先生は、受け持っていただく担任の先生にもよりますが、長男の場合、
「少しずつ、できる事をやっていきましょう」
「無理はさせないように」
「でも、生活リズムは整うと良いですね」
「給食だけでも、1時間だけでも、来られると良いですね」
「本人の意思を尊重しましょう」
「好きな授業だけでも受けますか?」
「オンラインはどうですか?」
「無理はしないように、無理はしないように」
と気遣ってくれていましたが、何に対して無理をしているのかは理解していないように感じました。
「学校へ行くのが苦しいから学校へ来ない」
なぜ苦しいか?という点までは考えていないようでした。
・・・
姉に紹介してもらった先生で印象的だった事は、発言に迷いがない事です。
「まー、そうだね・・・」
とか
「多分・・・」
とか
「きっと・・・」
とか
「分からないけど・・・」
と、曖昧で自信のなさそうな言葉は一切使わず、迷わず言い切ってくれます。
「どんな子も、必ず心が強くなれば学校いけます」
「必ず楽しんで学校いくようになります」
「お母さん、お子さんを信じて下さい」
と、迷わずに言ってくれました。
・・・
発達凸凹塾の先生の、
「特性に合わせて環境を整えていく」
という意見。
姉から紹介してもらった先生の、
「発達障害だから、何かができないのは仕方ない、と諦めるのは早計です」
「心の根っこの部分を強くしたら、必ず楽しんで学校へ行きますから」
「今子供は自信を失っているだけです」
という意見。
発達凸凹塾の先生の意見と、姉に紹介してもらった先生の意見のどちらが正しいのか、どちらが長男の場合はあてはまるのか、私には分かりませんでした。
・・・
以前相談した、不登校児を克服させたママは、姉の紹介してくれた先生の意見と近いものがありました。
克服ママも、
「好きにさせる、愛を与える、満たされる、そして心が強くなり動き出すよ」
「好きなようにさせたらいい、どん底まで落ちた子の方が回復できるから」
「とても時間がかかるけど、少しずつ、少しずつ子供が変わりだすからね」
と言っていました。
・・・
特性上学校が辛い子なのだ、学校は諦めよう、と接するよりも、過保護にし、愛を与え、満たされていない根っこの部分を満たすことで、その子自身を強くする事が正解なのかな?
と、なんとなく思っていました。
222 叱らない子育て
222 叱らない子育て
先生の作成したアドラー流教育動画を見ていました。
・子供は親が自分の悪い行動に反応(注意など)すると、その行動で親が反応する、と学ぶ。
・注目されたい欲求がある子は、暴言を吐いて親に叱られると、暴言を吐けば親が注目してくれる、と学ぶ。
・褒められる、叱られる、は関係なく、子供は親に注目されたい願望がある。
完璧に次男だな・・・。
構っても構っても我が子達は構われ足りないようでした。
暴言が酷く気持ちを逆なでされるため、次男と穏やかに関わるのは難しいな・・・
そんな中、相談へ行った日の先生からのアドバイスと、アドラー流教育動画から、子供たちへの対応のヒントを見つけました。
ある日、私は次男を1日中褒め、良くない行動に全く反応しませんでした。
子供の行動に目を見張り、些細な出来事にも【ありがとう】を言い続けました。
注意、指示などを一切しませんでした。
すると夜、次男が私に、
「お母さん優しいね」
「大好き」
と言いました。
一般的な家族では当たり前の会話なのかもしれませんが、毎日、
「黙れ、くそばばぁ!」
「うるせー!」
と覇気のない、無表情の次男に言われていた私にとっては、驚くような言葉でした。
次男は私に「優しいね」と言うと同時に、娘をいじめ、叩きました。
私の反応を見ているのかもしれない、そう感じ、私は、その問題行動をスルーしました。
愛情をしっかりかけ、あなたの良いところに気付いているよ、というサインを出し、注意をやめ、躾けもやめました。
次男は相変わらず、9割はこちらが不快になるような言動が多かったですが、以前は全く出なかった、優しい言葉が出るようになりました。
・・・
同じように長男にも接していると、長男にも変化が現れました。
今まで次男をゲームの仲間に絶対に入れなかった長男が、次男がゲームに入れるよう、友人にさり気なく働きかけてくれていました。
長男に、
【ありがとう!】【助かる!】
を言いまくっていると、妹の面倒を進んで見始めました。
「何か手伝うことないの?」
と私に聞き、色々助けてくれる日もありました。
・・・
この数日だけでも、明らかに目に見える効果がありました。
これだ!子供たちのこの好転!絶対偶然じゃない!
きっと、この方法が正解なんだ!
否定や注意をやめ、【ありがとう】【助かります】を言いまくる。
そんなふうに親子の関係を続けて行けば、きっと子供たちは良い方向へ行くはず!
ひたすら【ありがとう】を言いまくろう!
・・・
問題は、私の性格でした。
元々、子供にワーワー色々要望を言われると、いっぱいいっぱいになりやすく、イライラしがちでした。
子供たちのマイナス行動も気になり、
「注意をしなければ!教えなければ!」
といちいち指摘してしまうのです。
そんな私が、子供に注意をせず、いつも明るく褒め続ける事は、簡単ではないだろうな。
と、感じていました。
姉には、
「やるとなったらストイックで完璧にやらないと気が済まない方だから、疲れすぎて爆発したら意味ないよ!」
「完璧にやろうとしなくていいよ!」
と言われていました。
・・・
叱らない育児を始めると、子供とぶつかる機会が少なくなり、頭に血が上る、イライラする、などが減り、子育てが楽になり始めました。
221 8月7日相談日
221 8月7日相談日
2022年8月7日
旅行帰り、実家から1時間ほど車を走らせ、先生の家付近に到着しました。
到着したことを連絡すると、すぐに先生は外に出てきてくれました。
ラフな服装で、ゆったりとした足取りで、私の方へ向かってきます。
先生は、とても柔らかい雰囲気で、にこにこ笑いながら私を出迎えてくれました。
第一印象から、他の相談機関とは全く異なりました。
堅苦しさのないその先生の雰囲気で、私は緊張がほぐれ、私の言葉で、自分らしく話をする事ができたように思います。
・・・
ラインの長文で、既にある程度我が家の状況を把握している先生は、私が話を始めると、たまに私に質問をするものの、基本的には、
「へー」
「そうなんだね」
「ふーん」
「子供さん、いじめられてたの?」
「いじめはなかったんだ」
「へー」
と、話を聞いてくれました。
今までの相談所の様に、形式ばっておらず、メモも取らず、世間話をするかの様に、先生は私の話を、相槌を打ちながら聞き続けてくれました。
女の子に羽交い絞めされた話、荒れ狂った話、担任の先生が嫌いだった話もしました。
ある程度我が家の話をすると、先生は先生自身が、今までに、どのようなケースの子供たちを立ち直らせてきたのか、お話をしてくれました。
12歳まで発語のなかった自閉症児が、先生と関わった後1年で発語があった事。
白米しか食べなかった子に、畑で野菜を育てる事から食育し、その子は白米以外を食べるようになった事。
週に何度もてんかんの発作を起こす生徒の生活環境を変えさせ、何年も発作が起きなくなった事。
児童精神科、病院、専門機関、そして親でさえも【この子はこんなもんだ】と諦め、見捨ててしまっている子供たちの秘めた可能性を、先生だけは決して諦めず、再生してきた、というお話をしてくれました。先生は、
「机上の空論は一切信じません!」
「発達障害なんて、くそくらえなんですよ」
「やるんですよ」
「やると決めて、やるんです」
「とにかく諦めない」
そう言っていました。
・・・
不登校に関しては、
「不登校の原因は、親です」
「親が変わり、子が変わる」
「学校にも、楽しく行くようになりますから」
と言っていました。
・・・
今まで、散々、ありとあらゆる相談所に行き、言われ続けていた言葉、
「お母さんのせいではありませんよ」
「ご自分を責めない様に」
「大変ですね、大丈夫ですか?」
「このケースはどう対応していいのか分かりませんね・・・」
「様子を見ましょう」
そんな保身的な事は一切言わず、
「不登校の原因は親です」
と言い切る先生に、私は
「この先生だけは、本物なのだろう」
と、思いました。
他の相談機関は、当たり障りのない事を言い、保護者を刺激しないように、保護者に厳しく指導する事で自分が悪者にならないように、と言葉を選びながら話し、解決策を教えてはくれませんでした。
「この先生は、子供を立ち直らせたい、その信念の元、親よりも子供の可能性を信じている」
そんなふうに感じました。
・・・
先生は私に、
「とにかく子供を取り締る事をやめて下さい」
「注意は一切しないで下さい」
「躾なんて、上から目線でやるから、全て失敗です」
「上から目線をやめて」
「負けるが勝ち」
「譲るが勝ちです」
「常に子供の良いところを見張るのです」
「良いところを見つけ、感謝し【ありがとう】を伝えて下さい」
「【ありがとう】を言い続けて下さい」
「良いところが必ずあるはずです」
「悪いところを探して、見張っている自分がいないか」
「それを気を付けて下さい」
そう教えてくれました。
・・・
その日は2時間ほどで相談は終わりました。
・・・
帰り際、先生は私に、
「まぁ、〇〇さん(我が家)の所はね、もうそんなに時間はかかりませんよ」
「お母さんは、もう、だいぶ核心に近づいていますよ」
「大丈夫、もういい事は始まっている」
「僕の所に来た時点で、もう良い事が始まっているんですよ」
と、自信をもって、私にそう言って下さいました。
先生の言葉を聞いていると、なんだか本当に我が家は大丈夫なんだ、と心が軽くなり、心が強くました。