226 子供たちの変化
226 子供たちの変化
2022年8月中旬
私は、次男が娘をいじめても、いじめた事を指摘せず、良い部分だけを褒めました。
長男が次男に何かを言っても、その事には反応せず、すかさず良い部分を褒めていました。
3人の子供全員に、
「ありがとう」
「嬉しい」
「助かります」
「お願いします」
と、丁寧な言葉をかけ続ける事を頑張っていました。
慣れない作業なため、あー、疲れるな・・・
とは思うのですが、反発がなく、ぶつかる事が格段に減りました。
頭に血が上り、自分を見失うような苦しさが激減したのです。
正さなければ、直させなければ、というプレッシャーがなく、子育てが少し楽になりました。
・・・
そんなふうに、子供が落ち着いてきたある日、子供たちと私で中華料理屋へ行きました。
お店に着く前まで、長男と次男は、とても仲が良く、平和に店内へ入りました。
次男は偏食が酷く、野菜を一切食べません。
次男が頼んだチャーハンに、野菜が入っていました。
野菜を入れないよう頼んだのですが、少量の野菜が入っており、次男は、
「無理、食べれない」
と一気にテンションが低くなりました。
私ができる限り野菜をよけたのですが、次男は手を付けませんでした。
それを見ていた長男が怒り出し、次男に対し、
「わがままだ!」
「人間のくずだ!」
「お前は自分勝手すぎる!」
「食うな!」
と必要以上に激しく次男を責めました。
次男はお店に来ることを、とても楽しみにしていました。
こんな時、次男は一言も長男に言い返さず、目に涙を溜めて黙っています。私が、
「楽しみにして来たもんね」
「次男は気にしなくていいんだよ」
「お母さんがお店の人に言い忘れただけだよ」
「新しいの頼むね」
と言い、新しいチャーハンを注文しました。
それでも次男は、何も言わず固まって一点を見つめていました。
・・・
長男が食べ終わる頃に、次男の食事が運ばれてきました。
次男は長男に怯え、食事に手を付ける事ができませんでした。
私は長男に、
「先に車に戻っていて」
とお願いし、次男が食事を始めました。
・・・
そんなふうに次男が固まってしまうほどの酷い言葉を投げかける事もあるのですが、
子供たちに対し【ありがとう】 を沢山言い【良くない行動はスルーして指摘しない】で対応するようになってから、2人は以前に比べ仲が良い時間が増えていきました。
・・・
他にも、目に見える変化が見られました。
「次男にお風呂に入ろうよ」
と言うと、次男が、
「はーい」
と、快く返事をし、お風呂場へ来ました。
今までの次男では考えられない行動です。
以前は地団太を踏み、扉を乱暴に開け、怒りの感情を私にぶつけてくる。
そもそも、お風呂に呼んでいても、お風呂場に来ませんでした。
この日、次男は、お風呂から上がった妹の体を拭き、服を着させ、頭を撫でていました。
ありえない・・・
信じられない・・・
そこに長男が来ました。長男が次男に向かって、
「早く来い!早く遊ぶぞ!」
「ボタンは俺がやってやる!」
そう言って2人で協力し、娘の服を着せてくれました。
偶然なのだろうか?
たまたまなのかな?
・・・
その日も私は、ひたすら感謝の言葉を子供たちに言い、子供たちの要望を快く聞き続けていました。
偶然ではないような気がする。
次男が、びっくりするほど、表情が良くなっていました。
死んだような顔をしていた次男が、寝る前に音楽に合わせて何度も何度も歌を歌っているのです。
ゲームの注意もしませんでしたが、寝る時間になると、私が何も言わなくても寝室に来て、
「もう寝る」
と言います。
やっぱり、叱られない事で子供たちは委縮せず、褒められることで自ら進んでお手伝いをするようになっているのではないか?
そう思い、
「この接し方をし続ければ、子供たちは良い方向へ向くはず!」
そう思うようになりました。
・・・
長男は自ら、
「僕、今から勉強をする」
と言い出しました。
こんなに効果があるの?
え?
偶然かなぁ?
やっぱり優しく接するのがいいんだな。
そんな事を思っていました。