234 過保護の意味
234 過保護の意味
夏休みに入ると、長男は、
「運動したいな!縄跳びしたいな!」
など、体を動かしたがることが増えました。
家の中で、すれ違う時に、私に抱き着いてくることも増え、関係は良好でした。
オンラインの件で、信頼の貯金をなくしたような気がしていましたが、今はオンラインも繋ぎ平和になりました。
先生からは、何度も、
「息子さんは、お母さんに、甘えたいのです」
「それが、足りていませんよ」
「今までの、子育ての手抜きを、ちゃんと穴埋めするチャンスです」
「大事な事を手抜きすると、必ず、ツケが回ってきます」
「不登校になったのが、早い時期で良かったのですよ」
「しっかり構ってあげて、乳離れを緩やかにさせてあげましょう」
と言われていました。
・・・
この日は、機嫌の良い長男が、
「お母さん、チャーハンの作り方を教えて」
と言い、一緒に作りました。
・・・
不登校当初、私は根本的に【過保護】の意味をはき違えていたと思います。
【過保護にする】=好き勝手にさせる、規制をしない、自由にさせる
そう思っていました。
言い換えれば【構わないでおく】そんな感じでした。
・・・
長男が不登校になってすぐ、克服ママに相談し、【過保護】にするように言われていました。
自由にしているのに、長男の情緒が乱れると、私は心の中で、
「何でも言う事聞いてるじゃん」
「まだ、何が気に入らないの?」
という思いが、頭の片隅にありました。
【自由にさせて、心を満たそう】と思っていたつもりでしたが、【この子の心を温めよう】【心の傷を癒そう】という気持ちがなかったのかもしれません。
心を温めて、幸せになってほしい!という気持ちよりも、好き放題にさせておけば、回復するのかな?
なんとか、私も、家族も、この地獄から抜け出したい、そんな下心がありました。
その結果、些細なきっかけで長男とぶつかりそうになると、
「こんなに好きにさせてるのに、何の文句があるの?」
と言ってしまう事がありました。
それが、長男をまた、負の世界に引き戻すだろうと分かっているのです。
それでも、私はどうしても、自分の感情を優先させてしまう時がありました。
「今まで頑張ってきた全てをぶち壊してしまう!」
そう思いながら、ストレス感情に負け、長男の傷つくことを、本人の目の前で言ってしまうのです。
私のストレス発散のために、何か月もかかって積み上げてきた信頼の貯金は崩れ、その後の家庭の雰囲気が悪くなるのです。
そんな私を叱り、注意する人はいませんでした。
主人は、見ていても、指摘をしてくる事はありませんでした。
・・・
そんな中途半端な心持ちで長男に接していても、1年間の取り組みで長男に、だいぶ変化がありました。
家の中ではとても穏やかで、弟妹とも争う事はあまりなくなりました。
その後、私は、先生の指導法に出会い、教えていただいた【ありがとう】を言いまくり【貢献】に感謝を伝え続けると、長男はすれ違う時に、私に、抱き着いてくるようになりました。
先生の事細かな指導により、上手く、心から、子供たちに関わる事ができるようになっていきました。
・・・
好き放題にさせておけば良いいんでしょ!と思っていた私が、【ありがとう】と【貢献】への感謝をプラスする事で、子供の表情は一気に明るくなったのです。