245 不登校の原因は何?
245 不登校の原因は何?
長男が不登校になって以来、私は長男の不登校の一番の原因は何だろうと、ずっと考えていました。
行き渋り始めた頃、息子は、
「女子がいなければ行ける」
「音楽の授業がない日なら行ける」
「給食を食べなくていいなら行ける」
と、色々な理由を言っていました。
私は長男の発する言葉を言葉の通りに受け取り、
「音楽の授業は教室にいていいよ」
「給食はお弁当にする?」
「女の子は・・・どうしようね・・・」
と、長男の学校生活での不満を排除し、気持ちが学校へ向く方法を担任の先生と模索していました。
・・・
発達障害だから、感覚が過敏だから、平均的な子より難しい子だから、小学校に入学してから今までずっと我慢してきたんだ!この子は我慢の限界に達したんだ、よく2年半も我慢した!
そんなふうに思っていました。
・・・
発達凸凹塾では、
「繊細な子なので学校は苦しいですよ」
「本人が行きたがっても、週に1回にして下さい」
と、言われていました。
児童精神科の先生には、
「自閉症児は不安が強く一般的な子供よりも環境に適応するまでに時間がかかり、とても疲れやすいです」
「発達障害を治す事は出来ないので、周りがその子が疲れない環境を整え、配慮する以外に方法はありませんよ」
と、言われていました。
私はそれらの助言を聞き、長男のように、
【自分はこうしたい!】
【自分のペースで進めたい】
【完璧にやりたい】
という性格の子に、学校生活はとても辛いのだろう。
あんな場所に行かせていたら可哀そうだ!
この子には自分のペースで自分の好きな事をして過ごせるフリースクールが合っているのだ!
自由な環境ならば喜んで通うはず!
環境が合わないのだ!
そう決めつけていました。
・・・
そんな事を思いながら、私はM先生に、不登校の原因は何なのだろう?と相談しました。先生は、
不登校は、原因を追究してそれを取り除けば解決する訳ではありません。
不登校になった原因ではなく、子供が不登校でいる目的を探るのです。
不登校の目的は無気力を装う事で親を失望させたり、親の言う事は聞かないぞ!という意思を示すためにやっていると考えるのです。
育てられる過程で、自分の価値を否定されたり、価値がないと思われた、という思いが子供にはあるのです。
この子は厄介だ、育てにくい、イライラする、という親の心の声を感じ取った子供は、心を閉ざします。
と教えてくれました。
学校が合わない、やり方が合わない、発達障害、繊細な子、そんな原因ばかり考えていた私は、【原因】ではなく、【目的がある】と言われ、今までとは全く違う角度から、不登校児を見るようになったのです。