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私はM先生の子育て方法に出会うまで、克服ママに言われた通りに子供たちをただただ好きにさせていました。
子供たちに対して気になる事があっても、何も言わずに放置するように頑張っていました。
私は当時、うるさい事を言わなければ、子供の心が疲れず、傷付いた心の傷が癒え本来の元気な姿にいつか自然と戻ると考えていたのだと思います。
先生に【勇気づけの子育て法】を学んでからは、長男と次男の家族への貢献に目を向け、子供たちの不適切な行動にも注意をしないようにしていました。
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長男が不登校になり、荒れ狂う日々から長男の気持ちが少しずつ落ち着きだした頃、長男は私に、
「僕、いつもお母さんに話しかける時、どう話したら言い返されないか、どう話したら『あなたはそう思うんだね』って聞いてもらえるか、いつも考えて考えて話しかけていたんだ」
「でもどんなに考えて考えて話しかけても、『だって』とか『でも』とか絶対にすんなり聞いてくれなかった」
「あー、お母さんには考えて話しても無駄なんだって思ったことがある」
「お母さん、今は聞いてくれるようになったよね」
「聞いてもらえない時、僕凄く嫌だった」
と言われたことがありました。
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私は聞き上手な方ではありませんでした。
不登校後からは、子供が話しかけてきた時は、内容に関わらず相槌をうち、傾聴する事を心がけていました。
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子供たちの情緒に波はあるけれど、次男の変化は劇的でした。
例えば・・・
今までお風呂に入る時に地団駄を踏んで、
「さっさとしろ!時間が無駄になる!ゲームが出来なくなる!早く出る!」
と基本的に不機嫌で暴言ばかり吐かれていました。
私はそんな次男に、
「そんなに文句があるなら一人で入りなよ」
「ゲームばっかりしてるから、何にもしたくなくなるんだわ!」
と次男を攻めるような言い方をしていました。
M先生のアドバイス後、私は次男にどれほどお風呂で待たされても、
「わーい、来てくれたー嬉しいー」
と不機嫌にお風呂場に来る次男に言うようにすると、次男は指をイイね!としながら笑って、
「来てやったぜぃ」
と冗談を言う日もありました。
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次男は、夏休みに入った頃とは別人の様に明るい日が増えました。
私は子供たちに、とにかく、【ありがとう】を言い続けました。
「片付けてくれてありがとう」
「助かった」
「ご飯自分でよそったんだね!お母さん嬉しい!助かる!」
私は元々の寄り添い下手な性格もあり、いちいち感謝の気持ちを伝えるのは疲れる時がありました。
疲れる時もあるけれど、子供との関係は目に見えて良くなっていきました。
【ありがとう】を言い続けていると、言う事が癖になっていきました。
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M先生の言う通り、子供を自分の思い通りにしよう!という気持ちを捨てると、子供と衝突する日が減っていくような気がしました。
寄り添う子育てを知らない頃は、子供の言いなりになってはいけないと、頑張って意見を聞かないようにしていました。
子供と衝突しない日常は、私も、子供たちもお互いに心が健康で楽でした。