不登校復活の道(ブログ)
140 負けず嫌い
140 負けず嫌い
2022.2月頭
誕生日カード事件から落ち込んでいた長男が、少し元気になり銭湯に行けました。
元旦から1ヵ月以上ぶりのお風呂です。
家では元気になってきましたが、人気のある場所だと、目に涙を溜め、早く帰りたがる、弟に当たる、のは変わりませんでした。
温泉の遊び場で、長男が先に、おやつが落ちてくるゲームをやり、何も取れませんでした。その後、次男が同じゲームをし、成功しました。
すると、長男は、次男は後からゲームをしてずるい。後からの方が取りやすくてずるい。と言い泣いて次男に攻撃しました。とにかく酷く攻撃するのです。ただの兄弟喧嘩で済むような言い方ではありません。次男はただ、ゲームでおやつを取れただけ、嬉しい気分になれるはずの時に、必ず、悲しい気持ちにさせられ、喜ぶこともできず、表情が固まります。見ている私は毎回とても、苦しくなりました。
長男は自分が出来ない事を、他人が出来る、そんな事に対して、異常に嫌がるところがありました。
次男に対しては特にそうです。許せないのです。
出来ないであろう事には、はじめから挑戦せず、「僕はやれば出来るけど、やっても意味がないから、やらない」と言う。
負けず嫌いな子なんだろうな、と思っていましたが、それだけで済ませていいのか?と思うくらい、自分が出来ない事を認められない子でした。
負けたくない、かといって、勝つための努力はしない。努力はしないけれど、常に完璧に1番に出来る子でいたい、そんなところがありました。
最近は以前に比べ少しずつ、ゲームで負けても、笑える時がありました。
出来ない自分を受け入れる事は、気持ちが満たされれば治っていくのだろうか?
完璧主義で、やるかやらないか、勝つか負けるか、学校に関しても、中途半端に行く事が出来ず、行くか行かないか。行かないなら完全不登校。そんな子なのだろうな、と思っていました。
この子は、生き辛いだろうな・・・
139 子供たちの様子
139 子供たちの様子
2022.2月
4月に小学生になる次男の事が心配でした。
次男は、学校がどんな場所かを全く知りません。
親は楽しみになるよう声がけした方が良いのでしょうが、兄がすでに、学校が、いかに地獄か、を永遠と次男に話していました。
話すだけではなく、自分自身の精神が崩壊するほどに、嫌な場所なのだと、彼を見ていれば、次男は感じたはずです。
長男は先日、学校からの、誕生日カードを見ただけで、部屋から出て来なくなりました。
それほど、【学校】に対して、敏感に反応を示していました。
大体、小学生が帰宅する時間に長男は起きてきます。
宿題をする弟に、どんな声をかけるのだろう?
絶対に何か言いそう・・・
「そんなの意味がない」
「地獄へ行って来たのか」
そんな否定的な声を掛け続けられたら、私は、両者が不快にならないように、上手に対応できるのだろうか?
長男は、私が少しでも疲れた感じを出したり、眠そうにしたり、永遠に続くゲームの相手を、「休憩させて!」と断るだけで、敏感に反応し、「もーいい!」と部屋に引きこもりました。
この頃長男はやたらと、無意味に泣いていました。突然泣き出すのです。
同じ頃、次男も難しい行動が多く、家中で動き続ける多動傾向もどんどん強くなっていきました。
指示が通らず、逆なでするような言い方で相手を威嚇する。
幼稚園後に公園に行っても、ずっと私にへばりつき、遊ばず、友人が誘ってくれても入れない。
おやつをくれても受け取れない、人が来ると走って逃げて木陰にうずくまっている。
とにかく、人と関わりませんでした。
2歳の娘も、ずっと「おかあさん、遊ぼ」「あれやって、これやって」と言う時期なので、相手をしながら過ごしていました。
以前はストレスが溜まれば
「あーーーー、もーーーー、うるさーーーーい!」
と感情を出してストレス発散していました。
今日読んだ本にも、まずは、お母さんが元気になりましょう、そうすると、自然と子供が回復します、と書いてあったな。
じゃあ、この子が回復しないのは私のせいってことだな。
その言葉はとても、プレッシャーで、どんどん私を追い込みました。
精神をやられてる不登校児の長男と、不登校予備軍で人と関われなくなっている次男、ただでさえ手のかかる2歳児の娘、平日、全然帰って来ない主人。
どこをどーやったら、私が明るく楽しく過ごせるのか、教えてよ!
そんな気分でした。
明るくして、感情を出さないようにして頑張っているつもりでも、私が少し息を抜けばすぐに荒れ出す。
心は疲弊していました。
子供は回復しない。
全然良くならない。
今している事に何の意味があるのか分からない。
何の光も見えない。
例えば、こんな会話でも長男は反応を示し、私に攻撃してきます。
ゲームで課金しキャラが2人増えました。私が、
「良かったねー、増やしたの2つだけ?」
と言うと、
長男は、
「だけ?だけって何?酷いよね、だけってさ、ほんと酷いよね、お母さん酷い!!!」
あ・・・そっち。
そうゆう捉え方なんだ。
全てを否定的に捉え、私に向けて怒りを爆発させる。
「ごめんごめん、良かったね!楽しいといいね!」
と言っても、しばらく機嫌は直らず、言葉の攻撃が続く、家庭の空気が悪くなる。
そんな毎日でした。
138 次男の塾の体験
138 次男の塾の体験
次男が、塾の体験に行きました。不登校や発達障害グレーゾーン等で、集団生活、学習に困難を抱える子の通う塾です。塾を知ったきっかけは、長男の不登校相談でした。塾の内容が、次男にも適しているように感じ、体験を申し込みました。
新しい場所に行く事が苦手な次男は、行く事をためらいました。
「どんな、場所?先生怖いの?何するの?怒られるの?」
マイナスな質問ばかりしていました。
私は、
「先生は凄く優しくて、パソコンとかで、次男の好きな事、得意な事を見つけてくれる場所だよ」
「きっと楽しいよ!帰りにケーキ買って帰ろう!」
と言い、体験に行かせました。
その塾は、個人宅を塾用に借り、学習スペースとして改造している、一軒家です。
ほとんどの生徒が、人に会う事が苦手なため、基本的には、予約時間には先生と生徒しかいない、と言っていました。
インターホンを押し、先生が玄関まで迎えに来てくれました。次男は一歩も中へ入れません。
「行かなきゃダメ?」
と、私に聞いてきます。
先生が、
「絶対に無理しないで、嫌なら無理はしないでね、気持ちが向く時に来たらいいんだよ」
と言い、放置し過ぎず、話しかけ過ぎずな感じで、話しかけていました。
それでも、次男は「帰る」とも「入る」とも言わず、玄関前で立ちすくんでしました。私は、特に声を掛けず、先生に全て任せていました。
10分程すると、次男が、一歩一歩中に入り、またそこで固まる、そんな事を繰り返していました。先生は、
「気にしないで、彼のペースで、待ってあげてください」
と待ち続けてくれました。
学習部屋は2階なのですが、次男は1階、2階全ての部屋を見たがりました。先生が、
「皆同じ反応をします。ここが安全な場所か、何があるか、確かめると不安が少しずつ取れてくる子が多いので、見て安心するなら、全部みていいよ!」
と次男に言い、次男は全ての部屋を覗きに行きました。
階段を上る際は、私にしがみ付き、登って行きました。
本来は、母親は付き添わず、生徒と先生の2人なのですが、次男が付き添いを希望したため、先生が、
「お母さんもどうぞ」
と同じ室内に入る事になりました。
次男は学習部屋に入ると、押し入れも全て開け、その後、頭を抱え床にうずくまり10分程貝のように動かなくなりました。先生は、
「よくある事です」
と言い、また、待ち続けてくれました。
私は、一般の子はスムーズに指示に従えるのだろうな、どうして、我が子達は全てがスムーズにいかないのだろう?何がいけないのだろう?そんな思いがありました。
次男は、何一つ強制されない事で、少しずつ心を開き始め、そろり、そろり、と椅子に近づき、反対向きに座ったり、椅子の上に立つなどしながら、やっと先生と向き合いました。
インターホンを押してから、30分近く経っていたと思います。
そこから、タブレットを使っての、先生と次男のやり取りが始まりました。
学習が始まると、次男は特に私の方を気にかける事もなく、集中して、頑張っていました。
授業後、先生は、次男の事を、
「個性を強く持っている子ですね」
と言い、
「児童精神科へ行くのなら、病名つけてもらい、それをうまく利用し、学校と付き合うと、学校側がスムーズに動いてくれる場合があります。次男君は能力は高いけれど、人、場所、新しい環境での適応が困難な感じだから環境さえ整えば、力をしっかり、発揮できると思います。大丈夫です」
と言いました。
この塾は、発達に困難のある子達の、何が得意か苦手か、短期記憶を見たり、コミュニケーション能力を細かく見て、対応方法、学習方法を分析し、少しでも子供達が過ごしやすくなるように、合う学習方法を探すと言っていました。
学習内容がアプリだったので、次男は、
「楽しい!通いたい!」
と言いました。塾の後、次男の顔は明らかにキラキラしていました。
どんな人と、どんな時間を過ごすのか、とても大事なんだと痛感しました。
137 相談所で、助言が違う
137 相談場所で、助言が違う
次男の相談を幼稚園の先生にしていると、長男の事をよく知っている園長先生が、市の教育課に親身に相談に乗ってくれる方がいる、と言い、紹介してくれました。
私はすぐに、連絡をし、相談に行きました。
いつものように、長々と不登校の経緯を話し、今の私の心配は、
・デジタル漬けの影響での脳、目、メンタルに与えるダメージ
・太陽に当たらず、体を動かさない事への不健康さ
・睡眠が不規則で体を駆使している事への心配
・歯磨きをせず、お風呂に入らず不衛生である事の心配
等を相談しました。
とても親身に聞いてくれていた、その相談員さんは、
「今は脳が育つ大切な時期だから、どう、影響が出るのか、それが怖いね」
と言っていました。
なぜ、好き放題させるに至ったかを説明する際、克服ママの話をし、同じ方法で克服ママの息子さんが立ち直った話をすると、
「克服ママの息子さんは中学生、長男さんは8歳からなので、体も小さく、まさに、成長盛り、脳が急激に育つ時期に、ブルーライトを浴び続け、睡眠障害が出ている事はとても心配」
と言っていました。中学生の不登校児と同じ対応が良いのか判断しかねていました。
「それでも、やりようがないのだろうね、それは、話を聞いていて分かります」
「心も心配だけど、自律神経の乱れや体も心配ですよね」
と言って相談は終わりました。
やりようがない。
そう、やりようがないのです。
どうやったって、長男をコントロールする事は、不可能でした。
2022年2月4日
医療センターの予約日でした。脳への影響をとても心配していた私は、その事を相談すると、 担当医は、
「規制することで、親子関係が崩れる事の方が心配」
「家庭内で、コミュニケーショが円滑に取れている事は、凄く良い」
と言い、回復のきっかけとして、本人さえ望めば、入院も一つの手である、と薦められました。
少人数の中で、社会生活に慣れ、規則正しくなり、食事もしっかりと摂れますよ、と提案してくれましたが、長男が入院するとは思えず、入院で回復するタイプにも見えませんでした。
長男は、いつまで、画面に顔を近づけゲームをし、真っ暗闇の中でスマホを見続ける生活を続けるのだろう。
今、あの子、視力いくつあるのだろう?
もう、目悪いのだろうな。
目が悪いのは、眼鏡やコンタクトで何とかなるけれど、成長期のとても大事な時期に、脳への影響、メンタルの悪化は大丈夫なのだろうか・・・
それが気になって気になって仕方ありませんでした。
身体能力も伸びる年齢で、元々身体能力の高い長男が、それを生かす事もできなくなるのかな?と心配ばかりしていました。
136 外食先にて
136 外食先にて
2022年2月頭
バースデーカード事件以来、引きこもり、すっかり元気がなくなっていた長男が「お腹が空いた」というので、近くの中華料理屋さんに、娘と一緒に食べに行きました。
常は、外食を嫌がるのですが、その日は特には嫌とは言わず、出発時の様子もおかしくありませんでした。
12時前に行ったので、店内は空いていて、1人、2人、カウンターで作業服の方が食事をしているくらいでした。
注文をし、食べ始めると、長男はほとんど食べないうちに、
「お腹痛い」
「これ以上食べられない」
と言い、帰りたがりました。
私だけならば、すぐに帰るのですが、2歳の娘が、横で、ゆっくり食事をしていました。
「お母さん、これ、食べたい」など、話しながら、マイペースで食事をしています。
娘は全然騒いでおらず、私と会話をしているくらいでしたが、長男は急に、
「妹の声、うるさい」
「黙らせて」
「下品」
「嫌い」
「黙らせろよ」
「ウザい」
「早く、帰りたい」
「迷惑」
「もう、帰ろうよ」
と涙目になり、お座敷の席で、正座しながらジャンプする様に、「帰る、帰る」と言って聞きません。
私は娘に、
「おうちに持って帰って食べようか」
「お兄ちゃん、もう帰りたいから、いい?」
と聞くと、
「嫌だーーー、ここで食べたいーーー、まだお腹空いてるーーー」
と泣きだしました。
その声を聞き、長男は周りを見渡し、怯え、泣きながら、妹に、
「静かにしてよ!」
「わがまますぎる」
「自己中」
「うるさい」
と言い続けます。
あー、また始まった、長男と出かけると、かなり高い確率で発生する、このシチュエーション。両方の言う事を聞く事は物理的に無理、長男はパニック寸前で説得するなんて、出来るはずがない、2歳児も状況を察する事など出来るはずもなく、のんびり、ご飯を食べている・・・
困ったな・・・
結局、長男に「車の中で、少しだけ待っていて」とお願いし、娘に急いで食べさせました。
長男はやっぱり、全然回復していない。
外界が怖くて仕方ない。
人がいると怯え、すぐに帰りたくなる。
それを再確認した事に心が沈みました。
外食すらゆっくりさせてあげられず、食事をしているだけで、酷い言葉で責められている娘に対し、申し訳ない気持ちが生まれました。
帰宅すると、娘は外食先よりも全然騒いでいるのに、長男はその声には全く反応せず、ゲームに集中していました。
最近の長男は、柔らかな表情をする事はほとんどなく、いつも苦しそうな雰囲気でした。
無理に連れ出すのは止めよう。家にいた方が皆が平和だな。
メッセージカード以来、相変わらず友人に会う事が出来ず、弟とゲームをする事だけを楽しみにしているようでした。
弟まで、ゲーム漬けになり、悪影響な事は嫌でしたが、私に出来る事は、何もありませんでした。
行き渋りからすでに5か月が経過していました。
長男に回復の兆しはなく、次男の様子も明らかにおかしい。母親である私が、元気になる要素は、何一つありませんでした。
昔の、平和だった日々の事は、何も思い出せません。
いつか、我が家にも、普通の幸せは訪れるのだろうか?
135 担任の先生からのバースデーカード
135 担任の先生からのバーズデーカード
懇談会で、私が担任の先生に「学校側が気にかけてくれているとは、感じません」と伝えたからか、その後、たまに、メッセージが入っている事がありました。
長男の誕生日の日に、メッセージカードと手紙がポストに入っていました。
確か、メッセージカードには、当時長男が好きだった妖怪ウォッチの絵が描いてあり、お誕生日おめでとう、と手書きで書いてありました。手紙の内容は覚えていません。
私は、その当時、安定している長男に、学校の話題を出しても良いのか。渡すべきか、渡さないべきか、を相当悩み、メッセージカードのみ、長男の携帯電話に挟んでおきました。
その夜、長男は、もう起きているであろう時間になっても、一向に布団から出て来ず、やっとリビングに来たのは、夜の10時頃でした。
長男の様子は、誰から見ても分かる程おかしく、憔悴しきっている、というのか、目が据わっている、というのか、とにかく、負のオーラが出ていました。
その後、下の子達が寝静まり、私と2人になると、長男は、無理難題を言い始めました。
内容ははっきり覚えていませんが、とにかく訳の分からない事を言うのです。
行き渋りで荒れていた頃の様子に、とても似ていて、感情のコントロールが出来ないようで、
「あの女、死ね!」
「2度と貰ってくるな」
「あんなもの見たくねーんだよ!」
「見てないし」
「うざい!うざい!うざい!うざい!うざい!うざい!」
「死ね、死ね、死ね、死ね」
と言い、ソファーや壁を殴り、うぅーうぅーと歯を食いしばり、唸りながら泣き叫びました。
「あいつが嫌なんだ!」
「あいつが一番嫌なんだ!」
「あの女が嫌いなんだ!」
そんな事を叫び、手あたり次第そばにあるものを殴り続け、涙を流す。
あー、渡さなければ良かった、
あー、また失敗した。
あー、なんで私、渡しちゃったのだろう。
静まり返っている夜中に、永遠と続く、息子からの無理難題、荒れ狂い、泣き叫び続ける我が子の姿、 私も耐えきれず泣きだしてしまい、
「ごめんって!」
「もう、絶対に渡さないから!ごめんって言ってるじゃん!」
と、言ってしまう。
また、私は、寄り添いきれない。
反省するのに、反省しきれず、同じことを繰り返す。
最悪な気分でした。
自己嫌悪と、メッセージカードを渡してしまった事への後悔と、この子はどうなるのだろうという不安と、色々な感情が入り乱れ、もう、頭の中がぐちゃぐちゃでした。
その後、長男は唯一会えていた友人達にも会えなくなりました。
親友にも、幼馴染にも会えず、部屋からも出てこない
ご飯を食べない
歯も全く磨かない
お風呂は元旦から一度も入っていない
銭湯に行くのも嫌がるようになった
最近は、体も限界まで駆使しているのか、25時間起きている、次の日に永遠と寝て、その次の日はまた25時間起きている、そんな生活をしており、ゲームをしながら、ソファーで寝落ちする、そんな日が続いていました。
なんだかもう・・・
見ていられない・・・
学校の話題が出ていない時は、あんなに元気に、回復しているように見えたのに、今の長男の姿からは、回復する姿は、想像できませんでした。
主人にその事を掻い摘んで話して、返ってきた言葉は
「担任の先生可哀想」
「・・・」
もう・・・
何・・・?
もう!メッセージカードなんて、渡さなければよかった!!!!
134 懇談会
134 懇談会
2022年1月
先日懇談会があり、担任の先生とお話をしました。
20代後半か30代前半であろう、大人しい感じの女性です。
「長男さんどうですか?」そんな感じの会話でした。
もう、何度も何度も言い飽きているような現状を、ざっくり話しました。私は担任に、
「以前教頭先生に、必須の学習部分のプリントが欲しいと伝えてありますが、聞いていますか?」と聞くと、
担任の先生は、
「あ・・・必要部分だけですか?今手元にあるのは、全てのプリントで・・・」
と言い、困った様子でした。
教頭先生が、私からの依頼を、担任に明確に指示していないんだな、という印象です。
懇談会の際、私は思った事を伝えてみる事にしました。
「今、長男の状況を見ていて、学校側が何も出来ない事は、理解しています」
「親ですら、何をしたら良いのか、分かりません」
「理解した上で、冬休み日誌などに、メモが一切付いていない事や、電話連絡が来ても、長男の名前が一切出ない事には、違和感を感じました」
「あぁ、長男の事は、何も気にかけてもらえないのだな、学校に行かない生徒を、先生たちは気にかけてはくれないのだな、という印象をもっています」
「責めているのではなく、ただ、そう思いました。長男も同じように感じているのではないかな?と私は勝手に思っています」
と伝えると、
担任の先生は、
「私の中で、長男くんは、クレヨンしんちゃんみたいなイメージで、明るくて、楽しくて、何も気にしなくて、面白くて、周りに常に人がいる、そんなイメージでした」
と言いました。
そして、
「学校側からは、フリースクールの事は助言するな、と言われていますが、こんな学校もあるみたいです」
とフリースクールの名前を教えてくれました。
そこは、以前私が訪ねて行った事のあるフリースクールでした。
フリースクールの事は助言しないように、と言われている事には違和感を感じましたが、そこはあえて何も言わず、「ありがとうございました」と帰宅しました。
133 次男の行き渋り
133 次男の行き渋り
2022年1月末
その頃、次男の幼稚園から、頻繁に連絡がありました。
・次男君の様子がおかしいです
・全くお友達と関わりません
・笑いません
・喋りません
・遊びません
と言われました。
幼稚園への行き渋りも酷くなっていました。
私は、次男も不登校になるのだろうな、行けるはずがないよな、と思っていました。
次男が幼稚園に行きたくない、と言った時、
「行きたくないなら、お休みしようね」
と理解のある親のふりをして、休ませたから、癖になってしまったのかな?無理やりにでも行かせておくべきだったのかな?と自分のしてきた判断に、自信が持てませんでした。
次男はお休みする時にいつも、
「なんで、お兄ちゃんは行かなくてよくて、僕は行かなくちゃいけないの?」
「ずるい、嫌だ、行かない」
と言いました。
それを言われると、私も何も言えず、お休みさせるしかありませんでした。
あー、兄弟揃って難しい子達だな・・・
常に息子たちのことでキリキリ胃が痛く、みぞおちの不快感が消える事はありませんでした。
次男は後2か月もしたら、小学校です。
この子も不登校になるのだろうか?
私は今何をすべきなのだろうか?
色々考え、幼稚園から、小学校に申し送りをしてもらう事にしました。
私自身も入学前に、次男の今の家庭環境を学校に直接説明しに行く事にしました。
取りあえず、今思いつく、親として出来る事は、全てやっておこう、そう思っていましたが、知識もなく、何をしたらよいのかは、全く分かりませんでした。
何をしたら良いのか分からない、それがとても辛かったです。
132 伸び伸び育てるという事
132 伸び伸び育てるという事
2022/1/18
姉達が来てくれました。次男は変わらず激しく部屋中でジャンプしていましたが、長男も次男も、とても安定していて元気でした。
「長男くん、なんか、表情明るいね!嬉しいね」と言ってくれていました。
何よりも、私自身が、言い表せないような安心感、誰かに、久々に人間として話しかけてもらったような、そんな感覚がありました。
2022/1/22 休日の朝
長男は、前日、夜の8時に起きたため、一晩明けた、次の日の朝にもまだ眠れず、起きていました。休日の朝で主人もおり、家族全員が久々にリビングに揃いました。
長男と娘が久々に顔を合わせ、たわいのない会話をしていました。主人は、それを見て、子供達に背中を向けて、涙を流していました。
口には全然出さないけれど、今の状態を心配してくれているのだな、と思いました。
その時期、久々に話した長男と同じクラスのママが、息子さんも11月から完全不登校になったと言っていました。長男のように、荒れたり、昼夜逆転したり、指示が通らない、等はないと言っていました。
本人から「もう、行かない、行きたくない」と申し出があり、最後は、登校時間になると、布団にもぐり、出て来なくなったそうです。
そのママは、子供が幼い頃、毎日子供を片道50分かかる、森の幼稚園に通わせ、自然を体感させ、小学校に上がる際の説明会では「なんか、嫌だな、型にはめられるな」と呟いていたことを、私は覚えていました。
息子さんが不登校になったと聞いた時、私は、
・森の幼稚園等で子供を伸び伸びさせたい!と思う母親は理想の子供像が有り伸び伸びさせているつもりで、逆に子供を型にはめこんでいるのではないか?
・自然が好きで、元気に遊び回る子供。それを伸び伸びだと思い込んでいて、そんな、親の中に無意識にある理想像が、子供を苦しめてはいないのか?
・近い幼稚園ならどこでもいい、と言っているような、深く考えないお母さんの方が子供は気楽なのではないのか?
私も、森の幼稚園に興味があったため、何となくそう感じました。
結局、母親の中の「これがいい!」というこだわりが強く、自分の中に理想の子供の形がある。子供はそこから外れるたびに、無意識に「認めてもらえない、お母さんの理想の子供になれない、愛してもらえない」と、望まれた子供像になれない自分を責めてしまうのかもしれません。
自然の中で伸び伸びさせる事は、教育熱心とは逆の発想なので、伸び伸びさせている、自由にさせている、と、母親は信じ込んでおり、周りも、親自身も子供を苦しめている事に気が付かない、そんな落とし穴があるような気がしました。
131 遠くに買い物に行く
131 遠くに買い物に行く
近くの買い物には全く着いてこなくなった長男が「遠くの買い物なら行きたい」と言うので、車で1時間程掛かる商業施設に行きました。
同じ学年くらいの小学生がいると怯え、自分の姿を隠そうとするので、
「大丈夫、大丈夫、知り合いの絶対に来ない場所に来ているから」
「堂々としていればいい、元気になるためにお休みしている、それだけだから」
「悪い事なんて、何一つしていないんだよ」
と言い、励ましましたが、下を向いている事が多かったです。
お誕生日を迎え、不登校が始まった8歳から9歳になりましたが、外界に怯え、自分のしたい事も出来ない息子を見ていると、今しかない息子の子供時代、この子が本来の姿であれば出来ていた、貴重な人生経験を奪っているのではないか?と、焦りのような、苦しみのような感情が生まれた事を覚えています。
克服ママに相談すると、
息子さんは半年間、全く人に会えなかった、親族にすら会えず、家族以外は拒否していた。
外に出ないので日に焼けず、顔は白いを通り越して青かった。
心が回復してくると、段々と人に会えるようになるので、息子のペースで、ゆっくり見守ってあげて、と言われました。
今のあの子を見ていると、親友と幼馴染以外の人に会える日がくるなんて、想像も出来ない、と思いました。
そんな日がくるのかな・・・