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2024年5月の記事一覧

305 友達

305 友達 

 

2022年9月末 

 

入学した4月から、誰とも会話をせず、関わらなかった次男は、夏休みが明けても同じクラスの誰とも会話をする事はありませんでした。


「次男は友達がいないんです」 

 

「放課は、先生が机にいると先生には、寄って行くみたいです」 

 

と私がM先生に話すと、先生は、 

 

 「お母さんが、次男は友達がいない、と決めつけている認識そのものが問題なのです」 

 

「今、次男くんに友達がいないように見えていても、本当に友達がいないわけではありません」 

 

「放課に先生の所に近づいていくのならば、その場合は『先生が友達』そう考えるのです」 

 

「次男君は今、自信がなくて、他者と積極的に関わろうとしていない、友達がいないのではない、という考えを持ってください」 

 

「嘘でも、次男君には、『本当は友達作りの名人だもんね』『友達ができると良いね、きっと、良い友達ができるからね』とポジティブワードを言い続けて下さい」 

 

と捉え方を変えるアドバイスをもらいました。 

 

その当時私は、これほど人と関われない次男に友達が出来るはずがない、次男が望んで1人で居たいのならば、それはそれで良いんじゃないのか?と思っていましたが、1年後、驚くほどに生まれ変わった次男は、本当に友達作りの名人になるのです。 

 

 

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304 私の内面的な変化

304 私の内面的な変化 

 

M先生から【勇気づけの子育て】を教えてもらい、実践していくと、初めは怒りや苛立ちの感情を抑え込む作業が多く、子供を立ち直らせるために【耐える】【我慢する】という感覚が多かったのですが、子供が目に見えて落ち着いてくると、私自身の、子育てに対する、根本的な考え方が徐々に変化していきました。 

 

・・・ 

 

子供を叱るのをやめ、この子の気持ちを尊重しよう、と努力していると、それを上手くできなかった時に、【なんか嫌だな】という不快感が、心の中に気持ち悪く残るようなっていきました。 

 

今までは、子供が何かを要求する度に、望みを叶えようなどという気持ちは1ミリもなく、

 

「あー面倒だな、この子をどう諦めさせよう」

 

と思っていた事でも、

 

「今、この要求に応えないのは私が面倒だからなのか、本当に聞く事のできない要求だからなのか」

 

と一旦頭で考え、子供に諦めさせる事を出来る限りさせたくない、と思うようになっていったのです。 

 

・・・ 

 

以前のように、遅刻、欠席をさせて甘やかしてはいけない、と思ったり、通学団に遅れる事で、人に迷惑をかけないように、と子供を怒鳴りつけ、イライラしながら子供の心を傷つけるのは間違った子育てだ、と思うようになり、支度が遅くても、私が子供を待てるようになっていきました。 

 

・・・ 

 

次男はよく、 

 

「学校が終わる時間に迎えに来てよ!歩いて帰りたくない!絶対だよ!」 

 

と言っていましたが、次男に対して、 

 

「みんな歩いて帰るのに、自分だけ歩いて帰らない甘ったれだな」 

 

などと思ったりはせず、 

 

「最後まで学校にいようとしてるんだな!頑張ろうとしてるんだな!素晴らしいな!」 

 

と自然に思えるようになっていきました。 

 

・・・ 

 

私が子供に対して不満や不安を言うたびに、M先生から、 

 

「お母さんは物事の捉え方を変え、出来ている部分だけに目を向けるようにしましょう!」 

 

と何度もアドバイスされ続けたことで、私は少しずつ、イライラせず、子供が頑張っている姿だけをしっかり見る事が出来るようになっていきました。 

 

あれもできていない、これもできていない、と不満ばかりだった私の思考は、子供の頑張っている部分に目を向け、子供の頑張りを理解していくうちに、心の底から子供が可愛い、愛おしい、と思えるようになっていったのです。 

 

 

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303 天才脳の作り方

303 天才脳の作り方 

 

M先生から教えてもらった天才脳の作り方。 

 

・・・ 

 

天才脳を作りたかったら、子供が夢中になっている事を、途中でやめさせない事、とにかく中断させない事!それが天才脳を作るコツです。 

 

子供がご飯を食べるのも忘れて集中しているのに、親が、 

 

「ご飯の時間」「お風呂の時間」「もう寝る時間」 

 

などと、規則正しい生活をさせよう、躾けよう、と子供が夢中になって集中している事を中断させるから、子供は、無気力になっていくのです。 

 

子供が自ら「やーめた」となるまでは声もかけず、徹底的にやらせることが、伸ばす教育です。 

 

ほとんどの親がその真逆の縮める教育をしているように思います。 

 

と教えてもらいました。 

 

・・・ 

 

M先生の話を聞いていて、「夢見る小学校」というドキュメンタリー映画を見た時も、脳科学者の先生が、

 

「内容がなんであれ、例えゲームだとしても、子供が集中して、夢中になっている時に一番脳が育つので、とにかく好きにやらせておくと良い!」

 

みたいな事を言っていたな、と思い出しました。 

 

・・・ 

 

長男はとても自由な幼稚園に通っていたのですが、 

 

「幼稚園の時に、夢中で砂場で遊んでいるのに、お茶を飲まされるのが嫌だった」 

 

「学校も、『さー、やる気出てきたーっ』て時に給食とかを食べるのが嫌だった」 

 

と、よく言っていて、彼の中には、自分のペースや納得いくタイミングが常にあり、こだわりが強く、ペースを乱され、中断させられる事をとても嫌がる傾向がありました。 

 

私はそんな長男を、面倒だな、難しいな、マイペースが過ぎるな、協調性がないな、何でこの子は他の子と違うのだろう?と思っていたように感じます。 

 

M先生や映画の中の脳科学者の先生の話を聞き、私は、長男はめちゃくちゃ集中力があるし、好きな事に没頭する子だ! 

 

好きな事を、好きなだけやらせて良いのだ!と知り、親として自信を持って、本人のペースで好きなだけやらせられる!と、気持ちがとても楽になりました。

 

子育ては、正しい知識と親が子供を信じぬく強い気持ちさえあれば、とてもシンプルなのではないか、と思うようになっていきました。 

 

 

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302 次男の祖母への失礼な態度

302 次男の祖母への失礼な態度 

 

私の母は、孫にとても優しくしてくれる親切で優しいおばあちゃんです。 

 

長男はそんなおばあちゃんの事が大好きで、とても懐いているのですが、次男はなかなか懐きませんでした。 

 

少し前に母に留守番を頼んだ時に、学校から帰ってきて、汗だくの次男を無理矢理シャワーさせたからか、特にこの時期、次男は母を拒否するようになっていました。私が、 

 

「おばあちゃんが次男の好きなお菓子くれたよ」 

 

と言えば、 

 

「いらない、あんな人」 

 

と言い、食べようとしませんでした。 

 

・・・ 

 

小さな頃から、次男はあまり人に懐きませんでしたが、長男が不登校になってから、更に人に対して心を閉ざすようになりました。 

 

夏休みに、主人の実家へ行った時もそうでしたが、以前は大丈夫だった私の実家に行っても丸2日間、出された食事を「汚い」と言って食べず、お腹が空いた、コンビニに連れて行って、と、当たり前のように言う事もありました。 

 

母は、次男が私が作った物しか食べない事を理解していて、 

 

「おばあちゃんじゃなくて、お母さんが作ったよ!と言って出してね」 

 

と言ってくれて、私が、 

 

「お母さんが作ったよ」 

 

と言って食事を出しても、このお皿は使った事がないから、食べられない、汚い、と言い食べませんでした。 

 

母が次男が好きだから、とわざわざ前日から買い物に行き作ってくれている事を知っているので、私はとても心が痛んでいました。 

 

・・・ 

 

別の日、母が我が家に来て作ってくれた料理も「汚い」と言い、一切食べませんでした。 

 

一生懸命作ってくれた人にそんな事を言う次男を、私は理解する事が出来ませんでした。 

 

母は我が子たちの特性を理解しており、次男の失礼な態度に対して、気にしないでね、と言ってくれていましたが、 母に対し、凄く失礼で申し訳ない、そんな気持ちがいつもありました。 

 

この子の、人に対して極めて失礼な態度は、いつか治るのだろうか?そんな事を心配していると、M先生からは、 

 

次男君のそんな態度は、今の【勇気づけの子育て】を続けていれば、必ず消えてなくなるので、お母さんは、いちいち悲しい気持ちになる必要はありません。 

 

次男君のこれまでの幼少期の苦難を考えてみて下さい、次男君の不適切な態度にお母さんが悲しい気持ちになるべきではないですよ、ずっと悲しかったのは、次男君本人ではありませんか? 

 

と言われ、次男は今まで、長男にずっと、 

 

「お前は汚い、お前が使ったスプーンは使わない」 

 

と言われ、ただそこにいるだけで、「汚い汚い」と何かにつけて言われていた事を思い出し、次男は自分が今まで長男に言われてきた事を、一通り相手を変えて言いたいのかな、と私は思うようになりました。 

 

・・・

 

M先生は、例えて言うならば、次男君は、今はまだ、鳥の雛なのですよ。 

 

口を開いて、親鳥が餌を運んでくれるのを待ち侘びているのです。 

 

他の子に取られないように、思いっきり口を開いているけど、目も見えていない。 

 

それでも、してもらった事を、必ず、次の世代に繋げる親になります。 

 

親鳥は、雛が育つと信じて餌を何度も何度もただ、ひたすら運ぶのです。 

 

きっと今、次男君の内面では色々な事が起こっています。 

 

目に見える表面には、良い面と悪い面が同時に出ますが、子供たちの様子を聞いていると、とても良い流れが出来ていると思いますよ。 

 

【この子は大丈夫に決まっている!】とまずはお母さんが子供たちを信じて、今を生きて下さい! 

 

おばあちゃんへの失礼な言動も、子供はいずれ、何を言って良いのか、ダメなのか、学びます。 

 

お婆ちゃんに、悪いなぁ、と思う気持ちを整理するのは、次男君の人生の課題ではなく、お母さん自身の課題ですよ。

 

大人が我慢すれば良いのです。 

 

周りの大人みんなで子供を支え、子供の心が豊かになる事を、みんなで喜びましょう。 

 

子供の心理を理解すれば、表面的に起こる不適切行動に、大らかに対応できるようになります。 

 

お母さんが、子供の不適切行動に、いちいち悲しがったり、失望しているうちは、まだ、子供の心に寄り添えていないという事です。 

 

【勇気づけの子育て】を続け、子供の心が癒えて、子供たちが少しずつ、自分を出せるようになって、わがままも聞いてもらえるようになっていくと、どんどん、その子本来の素晴らしい姿を、外に出せるようになるのです。 

 

お母さんが自分自身の心を良く整えて、子供たちが大人に試し行為などをしなくても、心底安心して過ごせるようになる日まで、待ってあげて下さい。 

 

とにかく、この子は大丈夫だ、と信じてあげて下さい。 

 

と教えてもらいました。 

 

これほど失礼な事ですら、注意しなくていいのかな・・・と思う気持ちもありましたが、注意したところで次男は直すわけでもなく、良くない行動である事は、彼自身も分かっているだろうな、という気持ちもあり、私は母に対する失礼な態度に対して、次男に何も言う事はありませんでした。 

 

 

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301 次男のゲーム依存

301 次男のゲーム依存 

 

2022年9月末 

 

最近だいぶ元気になってきた長男を連れて、家族で少し遠くへ行く事になりました。高速道路を使って1時間半ほどかかる場所でした。 

 

娘が飛び跳ねてお出かけを楽しみにしていましたが、出発するまで、長男は本当に行くのか、起きられるのか、私はそんな心配ばかりをしていました。 

 

結局、出発の時間になり、連れ出すのに困ったのは、長男ではなく7歳の次男でした。 

 

夏休みも45日間朝から晩までゲーム漬けで何もせず、学校から帰ってからも、土日も、ゲームしかしていないのに、それでもまだ次男は外出する事でゲームの時間が減る事を嫌がりました。 

 

まず家をでる瞬間から、 

 

「行きたくない」 

 

「家でゲームをしていたいのに!何で行かなきゃダメなんだ!!」 

 

「お休みの日に何で僕の時間を奪うんだ!」 

 

と泣き叫んでいました。私はなんとかプラスの言葉に変えようと、 

 

「お母さんは次男が来てくれたら嬉しいけど、一人で待てるなら来なくても大丈夫だよ」 

 

と言うと、次男は、 

 

「1人で待てるわけないだろ!」 

 

と言い、長男は車に乗りまだ出発しないのか、と言っているし、娘は嬉しくて飛び跳ねているし、結局次男が納得しないまま、なんとか次男を車に乗せて出発しました。 

 

車中も次男は、 

 

「勝手に連れてこられた」 

 

「行きたくない」 

 

と食ってかかりながら叫び続けていましたが、私が、 

 

「ゲームをしていたいのに来てくれてありがとうねー」 

 

「お母さん、嬉しいよー」 

 

「みんな、今日は次男を楽しませた人が勝ちね!」 

 

などと次男の怒りの言葉をかわしながら、車中はなんとか過ごしていました。 

 

・・・

 

到着すると、次男は車から降りず、私に向かって、 

 

「行くな!」 

 

「行くなって言ってるだろう!!!」 

 

と叫びながら泣いていました。

 

小さな子供を連れて、家族で楽しくお出かけしたいだけなのに、なんなんだ、この子は?と私は内心イライラしていました。

 

主人は何も言わず、ただ黙って私に全てを任せていました。 

 

何とか次男をなだめよう、と頑張りましたが、あまりにもしつこく「行きたくない」と言い続けるので、私はもう頑張れず、次男に対し、 

 

「もー、行かなくていい」 

 

「お母さんと車で待っていよ」 

 

とうんざりした雰囲気で次男に言うと、次男は急に、 

 

「行く!行くって言ってるだろうが!行けよ!」 

 

と、今度は行かない事に怒ってくる・・・ 

 

あーーー、本当に疲れるな、もううんざり、どこにこんな7歳児がいるんだ、そんな気分でした。 

 

結局家族全員で入場し、みんなが遊び出すと、次男は少しずつ顔が和らぎ、自ら遊びはじめました。 

 

・・・

 

プールに入って遊ぶと、帰り際には、 

 

「明日は来れないの?」 

 

と聞いてくれた事がとても嬉しかったです。 

 

長男は、出発時は元気でしたが、しばらく遊ぶと疲れたのか、遊び場ではない場所で「ボー」っと1人で座っていて、昔のような長男らしい活発さはありませんでした。 

 

元気がないな、もう帰った方がいいんだろうな、と心配していたのですが、車に乗り、ゲームを始めると一気に元気を取り戻していました。 

 

家の中で元気になっていても、やはり外ではあまり元気がないな、外出はあまりしたくないんだな、と私は感じてました。 

 

外出中も、私はいつも長男の情緒が不安定になってきていないか、と長男の様子ばかり心の中で気になってしまう癖がなかなか抜けませんでした。 

 

常に、長男が機嫌が悪くなりませんように、とその事だけに神経を集中させ、怯えていたように思います。 

 

 

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300 子供の心理

300 子供の心理 

 

2022年9月末 

 

この時期の次男は、朝食が気に入らず、暴言を吐いて暴れ、学校に遅刻する事がよくありました。 

 

朝ご飯を作っても、気に入るメニューじゃなければ食べず、目の前に朝食が置いてあるにも関わらず、私に向かって、 

 

「今日の朝ご飯なに?」 

 

「ねー、早くご飯ちょうだいよ」 

 

「朝ご飯なしかよ!」 

 

と神経を逆なでするような事ばかり言ってきました。 

 

・・・

 

別の日は、主人が次男にチャーハンを作ると、出来上がった食事を見もせずに、 

 

「絶対まずいから食べない」 

 

と言っていたのですが、文句を言いながらも出来上がったチャーハンを見に来たので 

 

「見るだけ見てくれたんだねー」 

 

「嬉しいなーありがと」 

 

と夫婦で言い、その後は次男に何も言いませんでした。 

 

すると次男は、何も言わず、不貞腐れたまま、チャーハンを食べ始めました。 

 

・・・

 

偏食の酷い次男の、毎日の朝食の用意がとてもストレスになり、夜のうちに、朝ご飯を決めてもらう事にすると、スムーズに朝食をとれる日が以前よりは増えました。 

 

・・・

 

この時期の次男は、朝は通学団では登校せず、起きた瞬間から不機嫌で、朝食も文句ばかり言う。 

 

遅刻をしているのに、給食を食べたら帰りたい、と言い早退をする。 

 

家に帰ってからは返事もせずにゲームばかりしている、そんな次男の姿に、この子はどうなるのだろう?と将来に不安を感じない日はありませんでした。 

 

・・・

 

私は、上手く感情を抑える事が出来る日もあれば、苛立ちが顔に出てしまう日もありましたが、何とか挑発にのらないように、と頑張っていました。 

 

内心は「ふざけんなよ!」と思いながら、なんとか耐えている事もよくありましたが、私が感情を抑え優しく対応すれば、良い事が起こる頻度も増えていきました。 

 

例えば、長男の友人におやつを作り、出そうとしていると、次男が、 

 

「ずるい、みんなにばっかり」 

 

と言い怒り出し、私が、 

 

「次男が全部食べていいんだよ」 

 

「次男が優先!次男が食べて、お腹いっぱいになって友達にもあげられるならあげたらいいよ」 

 

と言うと、「友達にあげてね」と一言も言っていないのに、自分は食べずに友人の所へおやつも持って行ってくれました。 

 

・・・

 

子どもの言動は理解不能で、予測すらできないと苛立ってばかりの日々の中で、時折、打てば響く、と感じる瞬間も、少しずつですが増えてきたように思います。

 

以前の私は、子供がどうしてほしいのか、どんな気持ちでいるのか、と子供の心に寄り添う姿勢はもてず、子供をどう納得させよう、どうやって言うことを聞かせよう、ということばかり考えていたことに気が付き始めていました。

 

そんな中、私だってコツさえつかめば、子供とうまくやれるかもしれない、という期待感が、自分の心の中に芽生えてきたようにも感じていました。

 

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299 子供の気持ちを受け入れる事

299 子供の気持ちを受け入れる事

 

夏休みが明けてから特に次男は、

 

「学校は知ってる事しかしない、詰まらない、意味がない」

 

と言っていました、そんな次男に、私は、 

 

「学校がつまらないのは悪い事じゃないと思うよ」 

 

「詰まらないものは詰まらない、嫌いなものは嫌いでよいんじゃないかな」 

 

「自分に合う学校を探すのは大賛成だから、別の学校の体験とかいってみようね」 

 

と言っていました。 

 

・・・

 

夏休みが明けると、次男の学校での様子は明らかにおかしく、課外学習で学校で出されたお弁当には一口も手を付けず、そのまま家に持ち帰ってきたり、5時間目に教卓下で爆睡していたり、立ち歩きも酷くなっていました。 

 

家では寝る前に、「明日学校行きたくない」 と言う事が以前より増えていました、 

 

・・・

 

先日は、行き渋るけれど、休みたいとは言わない次男に、 

 

「次男が行きたいタイミングで、お母さんと学校に行こうね」 

 

と次男に伝え、通学団では行かず、出発時間を次男が決めて出発していました。 

 

この日は正門で、給食を食べたら帰りたい、と言うので給食後にお迎えに行きました。 

 

学校をとても嫌がる様になってきた次男でしたが、家庭では以前よりも落ち着いていました。 

 

次男と話をしていると、娘がやきもちを焼き、邪魔をしてくる事がよくあり、私が娘に 

 

「今次男とお話ししてるから、待ってくれる?」 

 

と言っても、娘は「やだー」と嫌がる事が多く、以前だと次男は妹に、 

 

「わがままだな!」 

 

と怒っていたのですが、最近は、 

 

「お母さん、いいんだよ、〇〇ちゃん先にどぅぞ」 

 

と言ってくれる日が増えていました。 

 

よく考えるとここ数日以前の様に、 

 

「おい、お前!」とか「クソババア!」 

 

と私に向かって暴言を吐く日が明らかに減ってきていました。 

 

次男に、 

 

「お母さん、昔よく怒っていたのに、最近怒らないよね、何で怒らないの?」 

 

と言われるようになり、そんな次男の話を聞いていた長男は、 

 

「お母さんが口うるさく言わない事に僕は気付いてる、だから僕も頑張らなくちゃって思ってはいるんだよ」 

 

と言っていました。 

 

子供たちは私の子育てスタイルの変化に気が付いているようでした。 

 

不思議な事に、子供を良くしよう!と厳しく子供を叱ったり、躾けたりをしなくなったのに、子供は自発的に、どんどん良い子になっていったのです。 

 

M先生からは、 

 

「子供たちは、自分の主張が、ちゃんと受け入れられている、という実感が生まれてきたのだと思います」 

 

「子供にとっては、受け入れられる体験が何よりも大切です」 

 

「心の交流を、どんどん深めてくださいね」 

 

「受容される喜びを知った子は、自信を深めていきます。そしてそれが、子供の心の成長にはとても重要な事なのですよ」 

 

と教えてもらいました。 

 

 

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298 ルール決め

298 ルール決め 

 

9歳、7歳、3歳、の子の子育てをしていましたが、長男の疲れた心を回復させる為、生活のほとんど全てを子供たちの望むペースで進めていて、生活の中に秩序はほとんどなくなっていました。 

 

やりたくない事は一切せず、好きな時に、好きな事をしている。 

 

食べたいときに食べたいものを食べ、食べたくないものは食べない。 

 

長男の心が穏やかになり、大切にされていると信じてもらうため、出来る限り、その子が今望んでいる事を叶える。 

 

長男の回復の為なので、長男だけにその対応をしたいのですが、下の子は上の子をマネし、自分たちの事も同じように大切にするのか、と試してくるため、私は全員に同じ対応をせざるを得ませんでした。

 

M先生には、 

 

「今の状態があまりに酷いと思うのであれば、子供が守れるルールを、子供と話し合いをして、決めると良いです」 

 

「子供がルールを守れないのは、そのルール自体が守れないルールだからです、発想を広げて工夫をして、守れるルールを、知恵を出して決め、家族全員が守りましょう」 

 

「今、とても子供が言う事を聞かない、という状態なのであれば、各自の状態が安定したあとに、また、すこしずつ秩序を作っていけばよいのですよ」 

 

「焦らず、少しずつ家族を良くしていきましょう」 

 

と言われていましたが、守れる!と自分たちでルールを決めても子供はルールを守らず、子供がルールを守らないと

 

「こんなに緩いルールですら守れないのか」

 

と私は少しずつ強い口調になり、その口調で子供が怒り出し、負の連鎖が始まるのです。 

 

私は子供たちと子供たちの守れるルール決めをする事がとても苦手でした。 

 

全て放棄して好きにさせておく方が私には楽でしたが、好き放題な子供を見ると、この子たちはこの先、どうなるのかな?と不安になっていました。

 

 

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297 前を向き始める姿

297 前を向き始める姿 

 

2022年9月末 

 

「僕なんてどうせ」 

 

「僕なんてクズだから」 

 

などどマイナス発言を連発し、ランチに誘っても、 

 

「学校に行ってない僕がおいしいものなんて食べなくていい」 

 

と言い、お誕生日だね、とお祝いしても、 

 

「9歳になるのに、僕は学校に行ってない」 

 

とお祝いされる事さえ拒絶し、誕生日、新学期などの区切りがある度に落ち込み、部屋に閉じこもっていた長男が、少しずつ自己肯定をする言葉を発するようになっていました。 

 

どこかへ出かけたりインラインスケートで1日遊んだ後、とても嬉しそうに、 

 

「僕、体力落ちてないかも、戻ったかも、疲れてない!」 

 

と自信を取り戻せるかもしれない、と自分自身に問いかけるかのように言う日が増え、 

 

「外に行きたいな!」 

 

「やっぱり運動楽しいな!」 

 

と進んで外の空気を吸いに行くようになったのです。 

 

小学生の帰宅時間でも、以前のように怯え、家の中に急いで帰って来る事も減っていきました。 

 

私はいつも、本来の、本当のこの子の姿を見つけられずにいました。 

 

長男が元気になれば私が元気になり、些細なきっかけで落ち込めば一緒に落ち込んでしまう。 

 

表面的には明るくしているつもりでも、心のどこかが苦しくて、些細な事にイライラしてしまうのです。 

 

何でこんなに私はイライラしているのだろう?と考えると、それはいつも長男の気持ちの浮き沈みが関係していました。 

 

不登校以来特に、私はどうしても、自分の心を、安定させられずにいました。 

 

 

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296 決めつけ

296 決めつけ 

 

2022年9月末 

 

ゲーム機を与えてからの、長男次男のゲームへののめり込み方は異常で、特に次男は学校でも誰とも関わる事が出来ずに、ただただ、何とか学校へ行き、帰って来てゲームをする事だけが楽しみで生きているかのように私には映っていました。 

 

子供らしく外で元気に遊ぶ、目をキラキラさせ「あれしたい!これしたい!」と好奇心を持って何かをやりたがる、という事は皆無でした。

 

そんな次男をとても心配していた私への、M先生からのアドバイスは、 

 

母親が次男はやらない子、できない子と決めつけ、幾度となく次男の貢献の機会を、奪ってきている可能性があります。 

 

子供は本当はできるのに、親がこの子はどうせ出来ないだろうと諦めていませんか? 

 

子供が何もしないというならば、その子は本当は出来るのに、やらないと決心しているだけではありませんか?

 

いつもはやるべき事をやらない子供が、少しでも何かを自分でやれた時に、それを見逃すことなく、良く認め、出来たことを一緒に喜んであげる。 

 

自分の事や、家の小さなお手伝いを、母親が遊びに付き合ってもらう感覚で、上手くリードしてあげて下さい。 

 

子供は、何事に対しても、遊び感覚があれば、惹きつけられるので、うまく、役割を与えて、巻き込み、子供が家庭内で活躍できる場を沢山作り、他者貢献を沢山経験させてあげて下さい。 

 

お母さんが工夫をしても全て上手くいかない事もあるけれど、良い時を少しずつ増やしていきましょう。 

 

親は試行錯誤し、その子はどの誘い方が一番反応するのかを、工夫すること。 

 

そんな事を繰り返し、親子の絆が深まると、全ての事が良い方向へ向かいます。 

 

何もしない、ゲームしかしない、と思うのは、お母さんが子供をそうゆう目で見ているからですよ。

 

ゲームをしている時間、お兄ちゃんと楽しくコミュニケーションを取れていれば、それだけでも、とても素晴らしい事です。 

 

ゲームは悪い事ではありません。 
ゲームをする事で、人と豊かにコミュニケーションをとれるきっかけになるのであれば、その子にとってゲームはとても良いことです。 

 

この子はこうゆう子だから、と決めつけるその考えをお母さんはまず、捨てて下さい。 

 

と言われ、特に1年前から人と上手く関われなくなっていた次男は、長男以外の友人とも、ゲームを通しては活き活きとしながら関わっているな、という事に私は気が付いたのです。 

 

親がまず、子供を見る角度を変え、捉え方を変える事がとても重要だと思いました。 

 

何をしているかよりも、その子が今心から楽しんでいるか、ワクワクしているか、そこに視点を合わせられていなかったのかな、と思ったのです。 

 

 

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295 心を温める事

295 心を温める事 

 

上手くやれない私がもらったアドバイス②

 

永遠に続くかのように感じる子供との時間は本当はほんのわずかしかなく、子供と深く関われる子育て期間は、子供が中学校に入るまで、その後は、もう、親はなかなか相手にされず、共に過ごす時間は少なくなります。 

 

お母さんが、元気で明るくて、優しくて、親切なら、家庭は全て、自動的に良くなります。 

 

まずはお母さんが自己否定をやめ、明るく過ごして下さい。 

 

子は親の鏡なので、親が良いものを見せて、親が良い人生を歩む姿を見せていれば、子供は親という鏡に反射するように、良い状態になっていきます。 

 

子供は叱られない事で、失敗も恐れなくなり、心から信頼される事で、愛されている、と実感していきます。 

 

長期に渡り、柔らかな子供の感性を痛めつけるように育て、困難な子育てから自分の子育て法が間違っていた事に親がやっと気が付いた。 

 

親は間違いを改めやり方を変えたのに、子供が全然良くならない、何ですぐに良い子にならないのか、なんて事は思うべきではありません。 

 

今まで子供が自信を失うほど、心を傷つけてきたのだから、これからはこの子の心が温まるように接しよう、という思いや、今までの子育てへの反省が足らない人は【まだ】良くならない、と焦りが生じるのです。 

 

子供に向き合う前に、まず、自分の心としっかり向き合い、【やる】と心に決めて進んでください。 

 

【勇気づけの子育て】を粘り強く続けていれば、昨日より今日、今日より明日、良い場面が、増えてきて、気が付けば悪いことが少しずつ減っている。 

 

自然と良い状態を、少しずつ長く保てるようになるです。 

 

親がやり方を変えたからと言って、子供が突然不適切な言動が皆無になる事など、ありえないので、親はいちいち、子供の不適切な言動に落ち込まず、自分がこのやり方だ!と決めた子育て法をぶれずにやり続けて下さい。 

 

不適切な行動は、子供の最後の抵抗なのだと、親が乗り越えるべき壁なのだと、温かく受け止めてあげて下さい。 

 

・・・ 

 

いじけまくっている子供は、良い子にしていても注目してもらえなかった経験から、騒いで騒いで注目を得ようと行動しています。

 

注目をされず、愛されている確信が持てず、不安な子供は、大暴れしてでも、注目を得ようとするのです。 

 

最優先順位として、長男を立ち直らせ、それに大きな影響を受けて必ず次男が良くなっていきます。 

 

不登校中の子は、本当に挫けやすく、とても自尊感情が低いので、油断せず、しっかり愛を注いでください。 

 

不登校児は自己中と言いますが、自己中は、わがままという意味ではなく、認めてほしいという渇望が肥大化し、承認欲求が、強い事です。 とにかく子供を認めてあげて下さい。

 

幼少期に親から承認されるという経験が十分に満たされていないのですよ。 

 

自分が大事な存在なのだ、大切にされているのだ、愛されているのだ、という実感を持っている子は、集団での適応が高いです。 

 

沢山愛を注ぎ、自己受容が出来るようになると、不安が消え、どんな場面でも適応能力が上がっていきます。 

 

とにかく愛されているのだ、大切にされているのだ、という実感が持てるよう、粘り強く愛を与え続けて下さい。 

 

 

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294 伝え方

294 伝え方

 

上手くやれない私がもらったアドバイス。

 

【ありがとう】という言葉はただ言えば良いのではなく、心から【ありがとう】と子供に感謝し、気持ちを込めて、あなたの存在は、有難い、とても価値のあるものだ、という気持ちでいることが相手に伝わってこそ心の奥深くに刺さります。

 

子供が良い状態になってほしいという下心の元、上辺だけで【ありがとう】と言っていても相手には伝わりません。

 

生まれてきてくれて、ありがとう。 

 

私の子供に生まれてきてくれて、ありがとう。 

 

そんな言葉を心の底から、魂を込めて、言ってあげて下さい。 

 

今まで親が上から目線だったのに、急に違うやり方をすると、言い方がぎこちなくなってしまうかもしれませんが、だんだん、上手になります。 

 

人間なのだから、何事も器用に全て上手くできる訳ではなく、親も、子供も少しずつ成長したら良いのです。 
 

 

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293 大丈夫という言葉

293 大丈夫という言葉

 

次男が暴言を吐くと、私はイライラする気持ちと、この子はこんなふうで大丈夫なの?という不安と、不適切な行動に対して、私は親として何を伝え、どう対応したらよいのか分からず、抑え込めないほど苛立ちの感情と、対応を考え思考を巡らせることで、頭の中も心の中もいっぱいいっぱいで、精神的に疲れてしまいがちでした。 

 

それでも、今この苛立ちの感情に負け、子供に酷い事を言ったところで、私が一瞬すっきりしたとしても、後に罪悪感にさいなまれ、誰も幸せにならない。

 

良い言葉が見つからなければ、とにかく黙って耐えよう、と思いながら日々を過ごしていました。 

 

次男が訳の分からない事を言い始めると「わがまま言わないでよ」と言いたい気持ちを抑え、 

 

「気持ちを教えてくれてありがとう」 

 

と伝えるように心がける。毎回は出来ないけれど、そんな事を続けて行くうちに、次男が、

 

「お母さんにわがままを言っても怒らないんだ、僕はわがままを言っても良いのだ」

 

と、安心感を膨らませてほしいという気持ちがありました。 

 

私は、その繰り返しが信頼関係を生むと思っていたのです。M先生の、 

 

「人が人を信頼するのに理由は不要で、信頼を寄せる人を傷つけ、裏切り続ける事ほど辛いことはないはずです」

 

という言葉から、不登校になるまでの長男と次男の姿を思い返し、私がいかに、息子たちを信頼せずに育ててきたのか、という事を考えさせられていました。 

 

・・・

 

今、我が家が子供たちにしている子育てを見て、主人は、 

 

「ここまで子供に何も言わずに、自由でいいのか?」 

 

とよく言っていましたが、今のやり方に変えてからの子供たちを見て、以前よりは確実に家族間の関係性が良く、次男の暴言は激減し、長男がとても優しくなったので、もう割り切って1年間は無心で【勇気づけの子育て】を頑張ろう、と言っていました。  

 

・・・

 

次男の情緒の波が激しく、私は心が折れそうになるのですが、厳しく叱ったりはせず、優しく接していると、暴言や癇癪は以前のようには長引かず、私も頭に血が上るような感情を抱くことが減り、以前のように頭も心ももやもやと苦しくなる頻度が減っていきました。 

 

M先生からは、

 

「不登校の子供に限らず、大人でも『君ならやれる!あなただったら大丈夫』と信じてもらえると、初めは不安でも、頑張ってみよう!となると思いますよ」

 

「子供たちには前向きな言葉をかけ続けて下さい」

 

と幾度となく言われていました。 

 

私自身が、話をする相手が私の気持ちに共感し、 

 

「どーなっちゃうんだろね、不安でたまらないね」 

 

と言われれば、不安になり、信頼している人に「大丈夫、大丈夫」と言われれば、大丈夫な気がしてきて頑張れる、感覚がありました。 

 

それでも、言われる相手が大切で、不登校や次男の不適切行動に対して悩んでいる時は、同じような経験をしていない人や、他人事だからと、無責任に「大丈夫大丈夫」と言われると、何となくもやもやし、不快感を抱くこともありました。

 

 

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292 頼み方

292 頼み方

 

長男は不登校から1年経ち、【勇気づけの子育て】を実践し始めると、家族に対する言葉がけがとても丁寧になり、私に食事を頼む時も、 

 

「お母さん、無理ならいいけど、ご飯いいかな」 

 

と聞いてくれるようになりました。私も長男に対して、 

 

 「もし無理なら大丈夫だけど、8時30分に下の子が寝る部屋に行った後は、ゲーム機を寝る部屋に持ってこないでほしい、次男が寝る部屋で折り紙とかして遊んでいるから、いいかな?」 

 

とお願いベースで頼むと、 

 

「オーケーオーケー!大丈夫だよ!任せて!」 

 

と快く返事をしてくれるようになり、下の子を寝かし、私が起きていき、長男とゲームを始めると、 

 

「お母さんいつも来てくれてありがとう!ごめんね」 

 

と言う事が増えました。 

 

土日には妹をお風呂に入れてくれる日もありました。 

 

1人で待つことが出来ない次男の帰宅時間に私が不在な事があり、長男に、 

 

「明日、お母さんいないから次男が帰ってくる時間、リビングにいてもらっても良いかな?」とお願いすると、長男は、 

 

「大丈夫だよ、僕に任せてね!お母さんにも事情があるもんね」 

 

と私を助けてくれるようになっていったのです。 

 

・・・

 

M先生からは、子供にお願いをする時は、相手が断れるようにお願いをするように言われていました。 

 

相手が断れるような頼み方をし、断られたら潔く諦める。

 

こんな接し方をすることがなぜ必要な理由は、子供との上下のない人間関係を作るためです。

 

そういう上下関係のない状態では、親だからといって、子供を思いのままにして良いわけではありません。

 

上から命令され、意に沿わないことを強要されたら、子供は、自分が親から大切な存在として扱ってもらえていない、また、その価値もない、と悟ります。

 

貢献感という以前に、自分には価値があり、親は、自分を大切にしてくれている、という実感を抱かせてあげる事は、とても大事なのです。

 

子供に助けてもらう事で、お母さんは助かり、子供たちは、貢献できて、自信を持つ。 

 

そんなふうに、助け合う家族というのは、全ての方面でとても良いのですよ。と教えてくれました。

 

・・・ 

 

相変わらずゲームを中断する時に、酷い暴言を言いがちな次男には、寝室に行く前に、 

 

「今日は次男、お母さんと遊んでくれるかなー、楽しみだなぁ」 

 

とか言いながら、娘と先に寝室に行くと、 

 

「あー、この妖怪倒してからいくね、少し待っててね」 

 

とゲームにキリをつけて、寝室に来る日が増えていきました。 

 

・・・

 

それでも私は、そんな【お願いベース】のやり方を自然体でしている、というよりも、とても意識してやらないと、元々持っている雑で相手に配慮のない子育て法にすぐに戻ってしまう気がしていて、何とかこのやり方が自然に出来るようになりますように、と願っていました。 

 

 

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291

291

 

我が家の場合は、不登校初期、長男はギリギリ生きている、という状態まで気持ちが落ち込み、学校も習い事も、食事、お風呂、歯磨き、などの日常生活すら全て放棄した状態に陥ったため、もう失うものは何もなく、今までの子育てを全てリセットせざるを得ませんでした。 

 

それは、悪い事ばかりではなく、手放すものさえなくなり、失うものがない、というのはある意味強みだな、と私は今でも思っています。 

 

・・・ 

 

次男は、長男が不登校初期に荒れ狂った様子をしっかり見て、聞いて、1年過ぎた頃、次男自身が同じ事をして、親の反応を見てるようでした。次男の酷く不適切な行動に私が注意をすると、次男は、 

 

「どうして長男だけいいの?」 

 

「なんで、僕はダメなの?」 

 

と聞く事が増えていました。 

 

・・・ 

 

毎日繰り広げられる、訳の分からない子供の理不尽な言動に私はいつも挑発され、争いの土俵に上がっていましたが、自分の感情に負けないように頑張らなければ、と思っていました。 

 

それでも、お風呂、歯磨き、起きる、寝る、ご飯を食べる、トイレに行く、その全てのアクションで、突然切れて暴言を吐き、癇癪を起す次男に心穏やかに接する事は、すぐに感情的になる私には至難の業で、なかなか上手くやる事ができませんでした。 

 

そんな私の悩みに、M先生が、 

 

「暴言を吐いたりする子供の言動は、不安の表れなので言葉通りに受け取らず、この子は今何か不安なのだな、と気持ちに寄り添う声掛けをし、心を温めてあげて下さい」 

 

「叱りつけたら何も解決しないどころか、あー、お母さんは僕の辛さを理解してくれない、と信頼関係が崩れていくだけです」 

 

「ネガティブな要素は全廃し、常にプラスの声掛けをして下さい」 

 

「学校に行きたかったらいつでも行けるよ、あなたはどんな事でも出来るよと子供が安心するような声掛けを続けて下さい」 

 

「不安な気持ちも、母親からの、大好きだよ、あなたが大切だよ、あなたならできるよ、あなたがいてくれてよかった、そんな声掛けを続けていれば、薄らいでいき、少しずつ自己受容が出来るようになり、失敗を恐れなくなっていきます」 

 

「良い子たちなので、失敗を恐れなくなれば、とても良い方向へ向かっていきますよ」 

 

「学校に行かせなければならない!などと考えなくて大丈夫です、学校は遊ぶところ、という認識でよいのですよ」 

 

「子供はどの子も本来のとても素晴らしいものを持っています、その持ち味を取り戻す事が出来るように、まずお母さん自身が、ご自身の良さを取り戻して下さい」 

 

「それが最も重要な事なのです」 

 

「子供はどんなにやり方が悪くても、愛があるとそれなりにまとまりますよ」 

 

「無意味に将来の心配をしなくても、どうせ何とかなるに決まっているのだから、しっかりスキンシップを取って、今を大切にすることです」 

 

「とにかく、子供たちを沢山抱きしめてあげて下さい」 

 

「小さい子にとっては、お母さんの温もりが一番の癒しで励ましになるけれど、幼少期母親が温もりを与える事をさぼり、子供の気持ちが満足していないと自立が遅れます」 

 

「もういらない、と拒絶されるほど、沢山抱きしめ、愛を与えて下さいね」 

 

「母親にキツく抱きしめられた子だけが、本物の愛情を知るのですよ」 

 

と、アドバイスをしてくれました。 

 

 

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290 子供の本当の姿?

290 子供の本当の姿?

 

2022年9月末

 

長男の情緒が安定し、今まで見た事のないような長男の姿に私が驚き、M先生に、 

 

「長男は、怒りスイッチが入っていない、本来の長男の姿が見えた時に、人に対しての言葉選びが素晴らしく、とても親切で、妹と遊ぶ時も9歳の子がこんなに上手に妹と関われるのか?と思う事があります」

 

「今まで私が育てにくい、面倒な子だ、と思い込んでいた長男の姿は何だったのか?と思うほどです」

 

「自分の子供を褒めるのは良くないのかもしれませんが、育てにくいと思っていた長男はとても優しい良い子でした」

 

と話すと、先生は、

 

「今、自分の子供を自慢できない親が多すぎますよ、悪口しか言っていません」

 

「子供があれが出来ない、これが出来ない、ここが気に入らない、そんなふうに子供の文句ばかり言っているのは毒親です」

 

「親こそが子供を褒めてあげて下さい」 

 

「親が子供に文句ばかり言っている家庭は、遅かれ早かれ、本当に地獄をみますよ」

 

と教えてくれました。 

 

・・・ 

 

私は今までの親主導のやり方を変え、子供を正論で正す事をやめ、子供の気持ちを受け止め、その子が出来ている良い事に着目するよう努力するようになってから、子供の深い部分の胸の内をしっかり見るようになりました。

 

子供に厳しくする事は良くないと知り、それを止めました。

 

そして、寄り添う、の本当の意味が少しずつ分かるようになっていきました。 

 

幸せになってほしいと、あれこれ習い事をさせ、何かを出来る様にさせる事を頑張るのではなく、子供が毎日幸せを感じられるよう、その瞬間瞬間、その子の欲してる事を察知しよう、それに全集中しよう、という考え方に変わっていったのです。 

 

・・・ 

 

M先生には、

 

「子供はみんな、持って生まれた素晴らしいものがあります。親の役目は、子供をただただ、愛する事です」

 

「それだけで十分なのに、親や教師が、ああしろ、こうしろ、これはダメ、あれはダメ、と子供からチャレンジする機会を奪い、気力を奪い、色々なスイッチを切り、やる気やその子自身の考える力を奪い続けた結果、子供は自分自身の人生を生きる事を諦め、無気力になってしまうのですよ」

 

と教えてもらいました。 

 
 

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289 自己受容

289 自己受容

 

M先生から、こんなアドバイスをいただいたことがあります。

 

親が子供に与える影響は大きく、大人になってからも、子育ての現場にそれが引き継がれます。

 

親自身が、親から受けた影響から脱する事は、人格が変わるほどの苦しみが伴い物凄いエネルギーが必要です。 

 

それでも、自身が今持っている子育てイメージが正しくない、と気が付く事ができたのであれば、ご自身の中で当たり前になっている子育て法を変えるしかないのです。 

 

親が一生懸命頑張っていても、それが必ずしも子供に良い影響を及ぼすわけではなく、親としては悪気などなく、一生懸命、子供のためと思い込んでいても、子供は辛い事があるのです。 

 

親も自分が育てられたやり方しか分からず、育てられたようにしか我が子を育てられません。 

 

やり方を変えるのは、決意と、納得してやれる方法の両方がないと難しいです。 

 

親は、やる、と覚悟を決めて、自身の中に刻み込まれている子育てのやり方を変えるのですよ。 

 

という先生の言葉に、 

 

私は自分が育てられたように、無意識に上から目線で、親主導で子供を育てていたけれど、子育てが困難になった時に、自分が自己受容をして生きているのか?幸せを感じながら生きているのか?と考えた時に、答えはNOでした。

 

私の今の子育て法では、私のような思考を持った子供が育つのかな、と思うと、それは絶対に嫌だ、と思いました。

 

長男の不登校から1年ほど経った頃、私はようやく、本当の意味で自分自身に向き合うという事をしました。

 

私は自己受容が全く出来ておらず、自信がなく不安がとても強い事に気が付いたのです。

 

何かを決断する事も、自発的に何かをする事も苦手で、常に受け身でした。常に自分の意見に自信がないのです。 

 

その事に気が付いてから、何とか自分を好きになる事が出来るよう、マインドを変えたいと強く思うようになっていきました。 

 

今まで、こうゆうものだから、と何も考えずに、何となく生きてきた中で感じていた不快感が、実は生き辛さだった事も、自分自身が自己受容が全く出来ていなかった事すらも気が付かずに母親になり、気持ちに余裕のないまま子育てをしていたのだと思います。 

 

・・・ 

 

M先生には、子育てには、これなら良い、という、ゴールは無く、その時その時の子供の反応を見て、今が最高な状態になる様に、親は常に子供の状況に合わせて子育て方法を更新していくのです。と教えてもらいました。 

 

 

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288 約束

288 約束 

 

長男は完全不登校になってからしばらくの間、家族と特定の親族以外は会う事が出来ず、家からも一歩も出ませんでした。

 

少しずつ心の安定を取り戻してからも、外出の約束をする事はとても困難で、私は長男と家族以外の人が約束をする事に、とても神経を使っていました。 

 

長男が引きこもり気味になってから1年ほど経過した2022年の9月の時点では、家ではとても元気になっており、笑顔も増え、外出できるかのように見えるのですが、人とどこかへ行く約束をする事が困難な状況は変わっていませんでした。 

 

・・・ 

 

長男は昔から私の父が大好きで、2人はよくお出かけをしていました。 

 

先日、長男が祖父に「僕、金閣寺に行きたい!なるべく早く行きたい!」

と、話したようで、姉から「いつなら長男が京都へ行けるのか?」と尋ねられました。

 

不登校以来長男の睡眠サイクルはぐちゃぐちゃで、旅行を計画しようとしている1か月後に、長男が何時なら起きているのか、私には分かりませんでした。 

 

長男が行くか行かないか、出発時間に起きられるか起きられないのか、それは当日、その時間にならないと分からないのです。 

 

長男は、基本的には自分がどうしたいかよりも、気遣いをして、相手が望んでいる返事をする傾向があるように私は感じており、長男が本当に行きたがっているのか正直分かりませんでした。 

 

姉は、私が事情を話し約束する事を躊躇っていると、 

 

「当日朝起きられなかったら、やめればいいだけの話じゃない?」 

 

と言ってくれるのですが、私は物事を簡単に考える事ができず、いつも、あーなったらどうしよう、こうなったらどうしよう、と長男の情緒の心配と約束した相手に迷惑を掛けたくない気持ちで、心がざわざわしている事が多かったです。 

 

どんなに私が長男に何度も確認してから約束事をしても、長男は当日気分が乗らないと、 

 

「お母さんが勝手に決めた!」 

 

と言い出すので、私は姉に、全て直接長男と祖父で計画を立ててほしいとお願いしました。

 

・・・ 

 

先日も長男は、幼馴染と外出する約束をしていました。

 

誘われた時には「行きたい」と言っていたのに、約束の時間になり起こすと長男は起きて来ませんでした。 

 

私が「中止にする?」と聞くと寝ぼけながら「行く」と言うのですが起きては来ない、そんな事の繰り返しでした。 

 

友人が約束通りに我が家へ長男を迎えに来てくれている為、長男を叩き起こすべきなのか、幼馴染に事情を説明し、約束はやめにするのか。 

 

友人に合わせ、無理矢理長男を外出させる事によって長男が疲れてしまわないか、という心配や、楽しみに待ってくれている友人に申し訳ないな、という罪悪感にとても神経を使い、約束事をする事がとても嫌でした。 

 

今思うと、不登校が始まった当初、インターホンが鳴るたびに布団に潜り込み、体を震わせて怯え、誰とも会う事の出来なかった長男が、人と約束をしよう、外出をしてみよう、と思えた事はとても嬉しい出来事と捉えるべきなのに、その時の私はまだ、長男の出来ていない事や心配ごとばかりに着目していました。 

 

そんな私の「長男が起きれないかもしれない」「約束を守れないかもしれない」と心配し「この子はきっと大丈夫」と長男を信じていなかった事こそが、長年に渡り、幾度も幾度も彼から自信を奪い続けていたのではないかと思います。 

 

・・・ 

 

私は、長男がしんどいから、今の姿になっているのだ、今は無理をさせない様に、という思考を持っているつもりなのに、無意識のうちに、根底の部分では長男の行いが周りの迷惑にならないように、なんとか長男が約束した日は正常でいてほしいと、結局長男の味方ではなかったのではないかと思います。

 

・・・ 

 

長男の本当の気持ちは、今でも私には分かりませんが、この時期長男は、出かけるほどの元気はないけれど、出かけられない自分が嫌で、周りに失望されないように、私に失望されないように「出かけたい」と約束をする。

 

出かけられる自分になりたいから、約束をするのだけど、当日、その瞬間になると、やはり体が動かない、そしてまた出来なかった自分に失望する、そんな事を繰り返していたのかな、と思います。 
 

 

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287 子供たちの発達障害は本当なのか

287 息子たちの発達障害は本当なのか 

 

【勇気づけの子育て】を始めてから、子供たちの良い変化は目まぐるしく、私は日に日に、 

 

児童精神科での診断名に疑問を抱くようになりました。 

 

以前は、この子たちは自閉スペクトラム症なのだから、仕方がない、と思っていましたが、良い方向へ変わっていく息子たちを見ていると、2人共自閉スペクトラム症と診断名を付けられたけれど、この子たちは本当にそうなのだろうか? 

 

と思うようになったのです。 

 

そう思うようになった1番のきっかけは、長男のこだわり行動です。 

 

長男は小さな頃からこだわりが強く【こうがいい!】という思いの強い子でしたが、ここ最近、それが明らかに緩まっていました。 

 

助手席にしか絶対に座らなかった長男が、後部座席で次男の横に座る。2人で笑いながらゲームをしている。そんな事は我が家では考えられない事でした。 

 

長男の以前のさまざまなこだわり行動は、実はこだわり行動ではなく、

 

「お母さんに僕の主張を聞いてほしい!」

 

「そっちが聞かないなら、こっちも聞かないぞ!」

 

というアピールだったのかもしれない、そう思う時がありました。 

 

・・・ 

 

以前長男は、次男の触った物は汚いと言い、ふれる事も嫌がるほど次男を拒絶していた時期がありました。 

 

そんな長男がある日、次男の残した物を「これ食べて良い?」と食べた事があり、それを見た時の私の衝撃は相当なものでした。 

 

・・・ 

 

児童精神科は子供の【発育歴】や【現状】の不適切な行動だけを見て、この子は発達障害です、と診断名を付ける医師がいるけれど、本来大人が考えなければならない事は、【なぜ】子供が今の姿になっているのか、どんな【目的】のために今の不適切な行動をしているのか、そこを考えていく必要があるのではないか?と思うようになりました。

 

以前M先生が、次男は小さな頃から兄からバカにされ続け、酷くいじめられていた影響で、不安が強く、自信のない子になっているだけ、と言った事と繋がる気がしました。

 

もし、今の姿が、恐怖心や不安からくるものであれば、この子から恐怖心を取り除き、心底安心できる環境で生活させたら、この子は全く違う姿に生まれ変わるのではないか、その姿を見た医師は、発達障害とは診断しないのではないか?と思うようになったのです。

 

 

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286 科学館

286 科学館 

 

2022年9月14日

 

行き渋りが酷く、学校に行きたがらない次男と何とか楽しい時間を過ごそうと、この日は市の科学館へ行く事にしました。 

 

学校をお休みする事を決めると、次男は一気にご機嫌になり、朝から妹の着替えを手伝い、トイレにも付いて行き、おしり丸出しで走り回る妹のパンツを持って妹を楽しそうに追いかけ回していました。

 

次男は娘が幼稚園に行くまで、とても優しい声掛けで、一緒に遊んでくれていました。 

 

・・・

 

科学館に着くと、すれ違った係員さんにとても大きな声で元気に「こんにちは」と言っていて、次男は見るからに気分が良さそうでした。

 

次男は帰りの車の中でもずっとハイテンションで喋り続けていました。

 

そんな子供らしい次男の姿を見て私は、この子は環境さえ整えば、今私がこの子に持っている、臆病な子供のイメージは消え、明るく、活発な子になるのではないか?と思うようになりました。 

 

この日科学館に行き、弾けるような笑顔で過ごす次男を見て、私は、次に次男が休みたいと言った時はどこにいこうかな!と次男が「休む」日が少し楽しみになりました。 
 

 

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285 発育歴が及ぼす子供への影響

285 発育歴が及ぼす子供への影響 

 

2022年9月中旬 

 

夏休み明けから、次男の授業中の不適切行動は酷くなり、担任の先生から、 次男は授業中、先生の教卓下でずっと寝そべっていたり、先生の近くから離れない日が多いと言われていました。

 

先生は次男のペースを崩すことなく関わって下さり、次男が先生のそばにいると安心する事は分かっていましたが、

 

「教卓下で寝そべっています」

 

という連絡がきた時は、胃の下辺りがキリキリし、これ以上、私はどうしたらいいの?これ以上学校に迷惑を掛けたくない、と思ってしまいました。 

 

・・・

 

M先生に、次男の暴言が酷い、学校でも全然人と関わらない、と次男の不適切行動について相談していると、先生は、 

 

「次男君、生後4か月からお兄ちゃんから、暴言暴力を受けていたのですよね?」 

 

「そのまま、気持ちが休まる事もなく、今の年齢になったのですよね?」 

 

「お母さん、一度次男君の今までの気持ちを想像してみて下さい、お母さんだったらどうですか?」 

 

「世の中が恐怖になりませんか?人と積極的に関われますか?」 

 

「次男君は生まれてからずっと、小さくなって生活していたはずですよ、まともになるはずがないですよ」 

 

と次男の今の姿は発育歴から考えたら当たり前では?と言われ、私は今まで、自分の子育ての大変さばかりに目を向けていたけれど、幼い次男からしたら、安心安全である家庭で暴力を振るわれていたのだから、世の中が怖くて当たり前かもしれない!とやっと気がつく事ができたのです。

 

先生は次男の暴言に対しても、 

 

「子どもが悪いことをしたら、ちゃんと叱ってください」

 

とは一言も言わず、 

 

「小さな子供が威勢を張って怯えているのですよ、可哀想ですよ」 

 

と言っていて、いつも子供の味方でした。 

 

そんな先生の指導から、物事は表面だけをみて判断してはいけない、という事を学びました。

 

 

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284 心無いママ友の言葉

284 心無いママ友の言葉 

 

長男が不登校で、次男は集団になじめず立ち歩きがある事を知っているママ友からラインが来ました。そのママは私に、 

 

「あー、夏休みやっと終わったねー、やっと子供学校行ってくれるねー」 

 

「もうぐったりだよね、夏休み」 

 

と言い、私は、 

 

「そうだね、お疲れ様」 

 

とだけ返事をしました。 

 

内心、我が家は長男が不登校なのに、なぜそんなラインをわざわざ送ってくるのかな、と思った記憶があります。 

 

・・・

 

別の日は次男の件で、 

 

「〇〇君は立ち歩きするから、一緒にいると悪い子と思われるよ」 

 

「次男君ママ、心配しなくていいよ、次男君の事は皆が理解してるから、授業妨害もしてないし、大丈夫だよ」 

 

「誰も次男君を嫌がっていないよ、次男くんより、〇〇君の方がたちが悪くて迷惑だって噂になってるよ」 

 

「〇〇ちゃん(私)は頑張ってて、良いお母さんに見えたのに色々あるんだね」 

 

と言われ、不登校児と立ち歩きの次男を抱えた私に、このママは、このラインで何を伝えたいのだろう?と考えてしまいました。 

 

きっと悪気のないそのメッセージに、傷付いたり、悲しんだり、というよりも、なぜ私にそんな事を伝えるのかな?と不思議な気持ちでした。 

 

しばらく考えていると以前話をした克服ママが、「

 

「我が子が不登校になって一番良かったのは人の断捨離が出来た事」 

 

「人の本性が見える」

 

「本当に困難にぶち当たった時にその人の本性が見えて、どんな人かが見えるよ」

 

と言っていた事を思い出し、あー、こうゆう事なのかな、と思いました。 

 

・・・ 

 

人の家の深い事情や、親や当事者の困難を知ろうともせず、表面ばかりを見て、有る事無い事言っている人は勝手に言わせておこう。 

 

でも、助ける事が出来るような助言ができないのであれば、せめて黙っていてほしいな。 

 

と私は思ったのです。 

 

・・・ 

 

我が家は親が手をかけれる年齢の時に困難になって良かったのかもしれないな、大人になってからじゃ助けれないかもしれない。 

 

小さいうちに分かりやすい形で親を困らせてくれている息子たちに感謝して、なんとか立て直そう!と思い、周りは理解してくれない、と嘆くことはやめよう!と思った出来事でした。
 

 

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283 捉え方

283 捉え方 

 

2022年9月 

 

完全不登校以来「家のお風呂は卒業します」という宣言と共に我が家のお風呂に入らない長男をできる限り2週間に1回は近くの銭湯へ連れて行くようにしていました。 

 

その日は銭湯に誘うと長男は「行く」と言いついてきたのですが、着いてお風呂に入り終わるとすぐに帰りたがりました。

 

その事を私は、残念そうにM先生に報告していると、 

 

「お母さんは気が付いていないかもしれませんが、その【すぐに帰りたがった】事に着目する思考がダメです」 

 

「『銭湯に誘ったら、なんと一緒に来てくれた!嬉しい!』そんなふうに、良かった事に着目する癖をつけて下さい」 

 

「『早く帰りたがったんです』は悪い面への着目ですからね」 

 

と言われ、私は、そうか、私はやっぱりまだ、出来ていない事、心配な事ばかりに目がいくな・・・と再認識しました。 

 

・・・ 

 

そんなふうに何度も先生に【良い面に着目するように】と言われていても、昼夜逆転し、ゲームか動画を片時も手から離さず無気力にずっと布団の中にいる9歳の息子を見ると、どうしてもこの先、この子はどうなるのだろう?と思ってしまう自分がいました。 

 

 

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282 ゲームばかりの次男

282 ゲームばかりの次男 

 

2022年9月 

 

否定はせず、注意もせず子供たちと過ごす日々の中、次男は以前よりは表情が良い日が増えましたが、ゲーム依存からは抜け出せず、学校に行っている以外の時間はゲームしかしませんでした。 

 

娘と公園に出かけると、1人で家で待つことのできない次男は必ず暴言を吐いて公園に行く事を嫌がり、渋々ついてきても、1分置きに、 

 

「いつ帰る?いつ帰る?」 

 

と私に聞いていました。 

 

「ゲームがやりたいから帰りたい」 

 

と言い、他の子供が元気よく走り回る中、次男は私にしがみついて離れませんでした。私が、 

 

「お父さんに迎えに来てもらうから、帰ったら?」 

 

と聞いても、次男は、 

 

「嫌だ、お母さんと今すぐ帰りたい」

 

としか言いませんでした。 

 

・・・

 

次男は1年生になってからずっと、学校内の誰とも遊ばず、誰とも話さず学校で1人で過ごしていました。

 

私はこの子は周りと関われない子と決めつけており、人と関われないから、この子はゲームの世界に行きたいのだ、と信じて疑いませんでした。 

 

人と関われない子なのだから、関わらなくても良い環境に置いておこう、そんな考え方だったと思います。

 

・・・

 

その前の週は、次男の帰宅時間に私が不在で、1人では待てないと癇癪を起す次男のために、実家の母に来てもらいました。

 

とても暑い日で、汗だくで帰ってきた次男に、母が次男の意思確認をせずに帰って直ぐにシャワーを浴びさせたらしく、次男はその事をとても怒っていました。 

 

次男は夜寝る前に泣きながら、 

 

「僕は大嫌いな学校に頑張って行って、やっと帰って来て、帰ってからゲームをする事だけが楽しみなのに、おばあちゃんが無理やりシャワーを浴びさせた」 

 

「ゲームの時間が減った」

 

と涙ながらに訴えてきて、その出来事以降、次男は数日間、母と口を聞こうとしませんでした。 

 

以前の私ならば、 

 

「おばあちゃんは次男の事を思ってやってくれたのに、そんな事言わないよ」 

 

と正論を述べていたと思いますが、私は次男に嫌な気持ちを話してくれた事に沢山感謝をし、次から次男の意思を聞いてからにしてね、とおばあちゃんに言っておくね、と次男に伝えると、安心し、 

 

「僕も、本当は酷い事をおばあちゃんに言ってはいけない事は知っているし、言っている時も僕は嫌な気分だよ」 

 

と教えてくれました。 

 

・・・ 

 

私はなぜか、家の中に大人が私だけで、1人で子供の面倒を見ている時は【勇気づけの子育て】をうまくやる事ができるのですが、土日に主人がいたり、他に大人がいると気が抜けてしまうのか、上手くやれない事がありました。

 

それに対するM先生のアドバイスは、 

 

「全部を全部、うまくやる事は難しいので、とにかく【子供の悪い面を見ない】これだけは、集中してやれるように頑張って下さい」 

 

でした。 

 

「次男が家に帰りたいと言い続けたり、祖母にシャワーをさせられたのが嫌だった、と訴えた事も、わがままと捉えるのではなく、母親に自分の気持ちを素直に伝えられるようになったという事は、喜ばしい、とても良い兆候であると捉えて下さい」 

 

と言われ、この先生がいつも他の大人と物事を見る角度が違うな、捉え方が全然違う、と改めて感じた事を覚えています。 

 

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