2024年5月の記事一覧
305 友達
305 友達
2022年9月末
入学した4月から、誰とも会話をせず、関わらなかった次男は、夏休みが明けても同じクラスの誰とも会話をする事はありませんでした。
「次男は友達がいないんです」
「放課は、先生が机にいると先生には、寄って行くみたいです」
と私がM先生に話すと、先生は、
「お母さんが、次男は友達がいない、と決めつけている認識そのものが問題なのです」
「今、次男くんに友達がいないように見えていても、本当に友達がいないわけではありません」
「放課に先生の所に近づいていくのならば、その場合は『先生が友達』そう考えるのです」
「次男君は今、自信がなくて、他者と積極的に関わろうとしていない、友達がいないのではない、という考えを持ってください」
「嘘でも、次男君には、『本当は友達作りの名人だもんね』『友達ができると良いね、きっと、良い友達ができるからね』とポジティブワードを言い続けて下さい」
と捉え方を変えるアドバイスをもらいました。
その当時私は、これほど人と関われない次男に友達が出来るはずがない、次男が望んで1人で居たいのならば、それはそれで良いんじゃないのか?と思っていましたが、1年後、驚くほどに生まれ変わった次男は、本当に友達作りの名人になるのです。
304 私の内面的な変化
304 私の内面的な変化
M先生から【勇気づけの子育て】を教えてもらい、実践していくと、初めは怒りや苛立ちの感情を抑え込む作業が多く、子供を立ち直らせるために【耐える】【我慢する】という感覚が多かったのですが、子供が目に見えて落ち着いてくると、私自身の、子育てに対する、根本的な考え方が徐々に変化していきました。
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子供を叱るのをやめ、この子の気持ちを尊重しよう、と努力していると、それを上手くできなかった時に、【なんか嫌だな】という不快感が、心の中に気持ち悪く残るようなっていきました。
今までは、子供が何かを要求する度に、望みを叶えようなどという気持ちは1ミリもなく、
「あー面倒だな、この子をどう諦めさせよう」
と思っていた事でも、
「今、この要求に応えないのは私が面倒だからなのか、本当に聞く事のできない要求だからなのか」
と一旦頭で考え、子供に諦めさせる事を出来る限りさせたくない、と思うようになっていったのです。
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以前のように、遅刻、欠席をさせて甘やかしてはいけない、と思ったり、通学団に遅れる事で、人に迷惑をかけないように、と子供を怒鳴りつけ、イライラしながら子供の心を傷つけるのは間違った子育てだ、と思うようになり、支度が遅くても、私が子供を待てるようになっていきました。
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次男はよく、
「学校が終わる時間に迎えに来てよ!歩いて帰りたくない!絶対だよ!」
と言っていましたが、次男に対して、
「みんな歩いて帰るのに、自分だけ歩いて帰らない甘ったれだな」
などと思ったりはせず、
「最後まで学校にいようとしてるんだな!頑張ろうとしてるんだな!素晴らしいな!」
と自然に思えるようになっていきました。
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私が子供に対して不満や不安を言うたびに、M先生から、
「お母さんは物事の捉え方を変え、出来ている部分だけに目を向けるようにしましょう!」
と何度もアドバイスされ続けたことで、私は少しずつ、イライラせず、子供が頑張っている姿だけをしっかり見る事が出来るようになっていきました。
あれもできていない、これもできていない、と不満ばかりだった私の思考は、子供の頑張っている部分に目を向け、子供の頑張りを理解していくうちに、心の底から子供が可愛い、愛おしい、と思えるようになっていったのです。
303 天才脳の作り方
303 天才脳の作り方
M先生から教えてもらった天才脳の作り方。
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天才脳を作りたかったら、子供が夢中になっている事を、途中でやめさせない事、とにかく中断させない事!それが天才脳を作るコツです。
子供がご飯を食べるのも忘れて集中しているのに、親が、
「ご飯の時間」「お風呂の時間」「もう寝る時間」
などと、規則正しい生活をさせよう、躾けよう、と子供が夢中になって集中している事を中断させるから、子供は、無気力になっていくのです。
子供が自ら「やーめた」となるまでは声もかけず、徹底的にやらせることが、伸ばす教育です。
ほとんどの親がその真逆の縮める教育をしているように思います。
と教えてもらいました。
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M先生の話を聞いていて、「夢見る小学校」というドキュメンタリー映画を見た時も、脳科学者の先生が、
「内容がなんであれ、例えゲームだとしても、子供が集中して、夢中になっている時に一番脳が育つので、とにかく好きにやらせておくと良い!」
みたいな事を言っていたな、と思い出しました。
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長男はとても自由な幼稚園に通っていたのですが、
「幼稚園の時に、夢中で砂場で遊んでいるのに、お茶を飲まされるのが嫌だった」
「学校も、『さー、やる気出てきたーっ』て時に給食とかを食べるのが嫌だった」
と、よく言っていて、彼の中には、自分のペースや納得いくタイミングが常にあり、こだわりが強く、ペースを乱され、中断させられる事をとても嫌がる傾向がありました。
私はそんな長男を、面倒だな、難しいな、マイペースが過ぎるな、協調性がないな、何でこの子は他の子と違うのだろう?と思っていたように感じます。
M先生や映画の中の脳科学者の先生の話を聞き、私は、長男はめちゃくちゃ集中力があるし、好きな事に没頭する子だ!
好きな事を、好きなだけやらせて良いのだ!と知り、親として自信を持って、本人のペースで好きなだけやらせられる!と、気持ちがとても楽になりました。
子育ては、正しい知識と親が子供を信じぬく強い気持ちさえあれば、とてもシンプルなのではないか、と思うようになっていきました。
302 次男の祖母への失礼な態度
302 次男の祖母への失礼な態度
私の母は、孫にとても優しくしてくれる親切で優しいおばあちゃんです。
長男はそんなおばあちゃんの事が大好きで、とても懐いているのですが、次男はなかなか懐きませんでした。
少し前に母に留守番を頼んだ時に、学校から帰ってきて、汗だくの次男を無理矢理シャワーさせたからか、特にこの時期、次男は母を拒否するようになっていました。私が、
「おばあちゃんが次男の好きなお菓子くれたよ」
と言えば、
「いらない、あんな人」
と言い、食べようとしませんでした。
・・・
小さな頃から、次男はあまり人に懐きませんでしたが、長男が不登校になってから、更に人に対して心を閉ざすようになりました。
夏休みに、主人の実家へ行った時もそうでしたが、以前は大丈夫だった私の実家に行っても丸2日間、出された食事を「汚い」と言って食べず、お腹が空いた、コンビニに連れて行って、と、当たり前のように言う事もありました。
母は、次男が私が作った物しか食べない事を理解していて、
「おばあちゃんじゃなくて、お母さんが作ったよ!と言って出してね」
と言ってくれて、私が、
「お母さんが作ったよ」
と言って食事を出しても、このお皿は使った事がないから、食べられない、汚い、と言い食べませんでした。
母が次男が好きだから、とわざわざ前日から買い物に行き作ってくれている事を知っているので、私はとても心が痛んでいました。
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別の日、母が我が家に来て作ってくれた料理も「汚い」と言い、一切食べませんでした。
一生懸命作ってくれた人にそんな事を言う次男を、私は理解する事が出来ませんでした。
母は我が子たちの特性を理解しており、次男の失礼な態度に対して、気にしないでね、と言ってくれていましたが、 母に対し、凄く失礼で申し訳ない、そんな気持ちがいつもありました。
この子の、人に対して極めて失礼な態度は、いつか治るのだろうか?そんな事を心配していると、M先生からは、
次男君のそんな態度は、今の【勇気づけの子育て】を続けていれば、必ず消えてなくなるので、お母さんは、いちいち悲しい気持ちになる必要はありません。
次男君のこれまでの幼少期の苦難を考えてみて下さい、次男君の不適切な態度にお母さんが悲しい気持ちになるべきではないですよ、ずっと悲しかったのは、次男君本人ではありませんか?
と言われ、次男は今まで、長男にずっと、
「お前は汚い、お前が使ったスプーンは使わない」
と言われ、ただそこにいるだけで、「汚い汚い」と何かにつけて言われていた事を思い出し、次男は自分が今まで長男に言われてきた事を、一通り相手を変えて言いたいのかな、と私は思うようになりました。
・・・
M先生は、例えて言うならば、次男君は、今はまだ、鳥の雛なのですよ。
口を開いて、親鳥が餌を運んでくれるのを待ち侘びているのです。
他の子に取られないように、思いっきり口を開いているけど、目も見えていない。
それでも、してもらった事を、必ず、次の世代に繋げる親になります。
親鳥は、雛が育つと信じて餌を何度も何度もただ、ひたすら運ぶのです。
きっと今、次男君の内面では色々な事が起こっています。
目に見える表面には、良い面と悪い面が同時に出ますが、子供たちの様子を聞いていると、とても良い流れが出来ていると思いますよ。
【この子は大丈夫に決まっている!】とまずはお母さんが子供たちを信じて、今を生きて下さい!
おばあちゃんへの失礼な言動も、子供はいずれ、何を言って良いのか、ダメなのか、学びます。
お婆ちゃんに、悪いなぁ、と思う気持ちを整理するのは、次男君の人生の課題ではなく、お母さん自身の課題ですよ。
大人が我慢すれば良いのです。
周りの大人みんなで子供を支え、子供の心が豊かになる事を、みんなで喜びましょう。
子供の心理を理解すれば、表面的に起こる不適切行動に、大らかに対応できるようになります。
お母さんが、子供の不適切行動に、いちいち悲しがったり、失望しているうちは、まだ、子供の心に寄り添えていないという事です。
【勇気づけの子育て】を続け、子供の心が癒えて、子供たちが少しずつ、自分を出せるようになって、わがままも聞いてもらえるようになっていくと、どんどん、その子本来の素晴らしい姿を、外に出せるようになるのです。
お母さんが自分自身の心を良く整えて、子供たちが大人に試し行為などをしなくても、心底安心して過ごせるようになる日まで、待ってあげて下さい。
とにかく、この子は大丈夫だ、と信じてあげて下さい。
と教えてもらいました。
これほど失礼な事ですら、注意しなくていいのかな・・・と思う気持ちもありましたが、注意したところで次男は直すわけでもなく、良くない行動である事は、彼自身も分かっているだろうな、という気持ちもあり、私は母に対する失礼な態度に対して、次男に何も言う事はありませんでした。
301 次男のゲーム依存
301 次男のゲーム依存
2022年9月末
最近だいぶ元気になってきた長男を連れて、家族で少し遠くへ行く事になりました。高速道路を使って1時間半ほどかかる場所でした。
娘が飛び跳ねてお出かけを楽しみにしていましたが、出発するまで、長男は本当に行くのか、起きられるのか、私はそんな心配ばかりをしていました。
結局、出発の時間になり、連れ出すのに困ったのは、長男ではなく7歳の次男でした。
夏休みも45日間朝から晩までゲーム漬けで何もせず、学校から帰ってからも、土日も、ゲームしかしていないのに、それでもまだ次男は外出する事でゲームの時間が減る事を嫌がりました。
まず家をでる瞬間から、
「行きたくない」
「家でゲームをしていたいのに!何で行かなきゃダメなんだ!!」
「お休みの日に何で僕の時間を奪うんだ!」
と泣き叫んでいました。私はなんとかプラスの言葉に変えようと、
「お母さんは次男が来てくれたら嬉しいけど、一人で待てるなら来なくても大丈夫だよ」
と言うと、次男は、
「1人で待てるわけないだろ!」
と言い、長男は車に乗りまだ出発しないのか、と言っているし、娘は嬉しくて飛び跳ねているし、結局次男が納得しないまま、なんとか次男を車に乗せて出発しました。
車中も次男は、
「勝手に連れてこられた」
「行きたくない」
と食ってかかりながら叫び続けていましたが、私が、
「ゲームをしていたいのに来てくれてありがとうねー」
「お母さん、嬉しいよー」
「みんな、今日は次男を楽しませた人が勝ちね!」
などと次男の怒りの言葉をかわしながら、車中はなんとか過ごしていました。
・・・
到着すると、次男は車から降りず、私に向かって、
「行くな!」
「行くなって言ってるだろう!!!」
と叫びながら泣いていました。
小さな子供を連れて、家族で楽しくお出かけしたいだけなのに、なんなんだ、この子は?と私は内心イライラしていました。
主人は何も言わず、ただ黙って私に全てを任せていました。
何とか次男をなだめよう、と頑張りましたが、あまりにもしつこく「行きたくない」と言い続けるので、私はもう頑張れず、次男に対し、
「もー、行かなくていい」
「お母さんと車で待っていよ」
とうんざりした雰囲気で次男に言うと、次男は急に、
「行く!行くって言ってるだろうが!行けよ!」
と、今度は行かない事に怒ってくる・・・
あーーー、本当に疲れるな、もううんざり、どこにこんな7歳児がいるんだ、そんな気分でした。
結局家族全員で入場し、みんなが遊び出すと、次男は少しずつ顔が和らぎ、自ら遊びはじめました。
・・・
プールに入って遊ぶと、帰り際には、
「明日は来れないの?」
と聞いてくれた事がとても嬉しかったです。
長男は、出発時は元気でしたが、しばらく遊ぶと疲れたのか、遊び場ではない場所で「ボー」っと1人で座っていて、昔のような長男らしい活発さはありませんでした。
元気がないな、もう帰った方がいいんだろうな、と心配していたのですが、車に乗り、ゲームを始めると一気に元気を取り戻していました。
家の中で元気になっていても、やはり外ではあまり元気がないな、外出はあまりしたくないんだな、と私は感じてました。
外出中も、私はいつも長男の情緒が不安定になってきていないか、と長男の様子ばかり心の中で気になってしまう癖がなかなか抜けませんでした。
常に、長男が機嫌が悪くなりませんように、とその事だけに神経を集中させ、怯えていたように思います。