2024年5月の記事一覧
305 友達
305 友達
2022年9月末
入学した4月から、誰とも会話をせず、関わらなかった次男は、夏休みが明けても同じクラスの誰とも会話をする事はありませんでした。
「次男は友達がいないんです」
「放課は、先生が机にいると先生には、寄って行くみたいです」
と私がM先生に話すと、先生は、
「お母さんが、次男は友達がいない、と決めつけている認識そのものが問題なのです」
「今、次男くんに友達がいないように見えていても、本当に友達がいないわけではありません」
「放課に先生の所に近づいていくのならば、その場合は『先生が友達』そう考えるのです」
「次男君は今、自信がなくて、他者と積極的に関わろうとしていない、友達がいないのではない、という考えを持ってください」
「嘘でも、次男君には、『本当は友達作りの名人だもんね』『友達ができると良いね、きっと、良い友達ができるからね』とポジティブワードを言い続けて下さい」
と捉え方を変えるアドバイスをもらいました。
その当時私は、これほど人と関われない次男に友達が出来るはずがない、次男が望んで1人で居たいのならば、それはそれで良いんじゃないのか?と思っていましたが、1年後、驚くほどに生まれ変わった次男は、本当に友達作りの名人になるのです。
304 私の内面的な変化
304 私の内面的な変化
M先生から【勇気づけの子育て】を教えてもらい、実践していくと、初めは怒りや苛立ちの感情を抑え込む作業が多く、子供を立ち直らせるために【耐える】【我慢する】という感覚が多かったのですが、子供が目に見えて落ち着いてくると、私自身の、子育てに対する、根本的な考え方が徐々に変化していきました。
・・・
子供を叱るのをやめ、この子の気持ちを尊重しよう、と努力していると、それを上手くできなかった時に、【なんか嫌だな】という不快感が、心の中に気持ち悪く残るようなっていきました。
今までは、子供が何かを要求する度に、望みを叶えようなどという気持ちは1ミリもなく、
「あー面倒だな、この子をどう諦めさせよう」
と思っていた事でも、
「今、この要求に応えないのは私が面倒だからなのか、本当に聞く事のできない要求だからなのか」
と一旦頭で考え、子供に諦めさせる事を出来る限りさせたくない、と思うようになっていったのです。
・・・
以前のように、遅刻、欠席をさせて甘やかしてはいけない、と思ったり、通学団に遅れる事で、人に迷惑をかけないように、と子供を怒鳴りつけ、イライラしながら子供の心を傷つけるのは間違った子育てだ、と思うようになり、支度が遅くても、私が子供を待てるようになっていきました。
・・・
次男はよく、
「学校が終わる時間に迎えに来てよ!歩いて帰りたくない!絶対だよ!」
と言っていましたが、次男に対して、
「みんな歩いて帰るのに、自分だけ歩いて帰らない甘ったれだな」
などと思ったりはせず、
「最後まで学校にいようとしてるんだな!頑張ろうとしてるんだな!素晴らしいな!」
と自然に思えるようになっていきました。
・・・
私が子供に対して不満や不安を言うたびに、M先生から、
「お母さんは物事の捉え方を変え、出来ている部分だけに目を向けるようにしましょう!」
と何度もアドバイスされ続けたことで、私は少しずつ、イライラせず、子供が頑張っている姿だけをしっかり見る事が出来るようになっていきました。
あれもできていない、これもできていない、と不満ばかりだった私の思考は、子供の頑張っている部分に目を向け、子供の頑張りを理解していくうちに、心の底から子供が可愛い、愛おしい、と思えるようになっていったのです。
303 天才脳の作り方
303 天才脳の作り方
M先生から教えてもらった天才脳の作り方。
・・・
天才脳を作りたかったら、子供が夢中になっている事を、途中でやめさせない事、とにかく中断させない事!それが天才脳を作るコツです。
子供がご飯を食べるのも忘れて集中しているのに、親が、
「ご飯の時間」「お風呂の時間」「もう寝る時間」
などと、規則正しい生活をさせよう、躾けよう、と子供が夢中になって集中している事を中断させるから、子供は、無気力になっていくのです。
子供が自ら「やーめた」となるまでは声もかけず、徹底的にやらせることが、伸ばす教育です。
ほとんどの親がその真逆の縮める教育をしているように思います。
と教えてもらいました。
・・・
M先生の話を聞いていて、「夢見る小学校」というドキュメンタリー映画を見た時も、脳科学者の先生が、
「内容がなんであれ、例えゲームだとしても、子供が集中して、夢中になっている時に一番脳が育つので、とにかく好きにやらせておくと良い!」
みたいな事を言っていたな、と思い出しました。
・・・
長男はとても自由な幼稚園に通っていたのですが、
「幼稚園の時に、夢中で砂場で遊んでいるのに、お茶を飲まされるのが嫌だった」
「学校も、『さー、やる気出てきたーっ』て時に給食とかを食べるのが嫌だった」
と、よく言っていて、彼の中には、自分のペースや納得いくタイミングが常にあり、こだわりが強く、ペースを乱され、中断させられる事をとても嫌がる傾向がありました。
私はそんな長男を、面倒だな、難しいな、マイペースが過ぎるな、協調性がないな、何でこの子は他の子と違うのだろう?と思っていたように感じます。
M先生や映画の中の脳科学者の先生の話を聞き、私は、長男はめちゃくちゃ集中力があるし、好きな事に没頭する子だ!
好きな事を、好きなだけやらせて良いのだ!と知り、親として自信を持って、本人のペースで好きなだけやらせられる!と、気持ちがとても楽になりました。
子育ては、正しい知識と親が子供を信じぬく強い気持ちさえあれば、とてもシンプルなのではないか、と思うようになっていきました。
302 次男の祖母への失礼な態度
302 次男の祖母への失礼な態度
私の母は、孫にとても優しくしてくれる親切で優しいおばあちゃんです。
長男はそんなおばあちゃんの事が大好きで、とても懐いているのですが、次男はなかなか懐きませんでした。
少し前に母に留守番を頼んだ時に、学校から帰ってきて、汗だくの次男を無理矢理シャワーさせたからか、特にこの時期、次男は母を拒否するようになっていました。私が、
「おばあちゃんが次男の好きなお菓子くれたよ」
と言えば、
「いらない、あんな人」
と言い、食べようとしませんでした。
・・・
小さな頃から、次男はあまり人に懐きませんでしたが、長男が不登校になってから、更に人に対して心を閉ざすようになりました。
夏休みに、主人の実家へ行った時もそうでしたが、以前は大丈夫だった私の実家に行っても丸2日間、出された食事を「汚い」と言って食べず、お腹が空いた、コンビニに連れて行って、と、当たり前のように言う事もありました。
母は、次男が私が作った物しか食べない事を理解していて、
「おばあちゃんじゃなくて、お母さんが作ったよ!と言って出してね」
と言ってくれて、私が、
「お母さんが作ったよ」
と言って食事を出しても、このお皿は使った事がないから、食べられない、汚い、と言い食べませんでした。
母が次男が好きだから、とわざわざ前日から買い物に行き作ってくれている事を知っているので、私はとても心が痛んでいました。
・・・
別の日、母が我が家に来て作ってくれた料理も「汚い」と言い、一切食べませんでした。
一生懸命作ってくれた人にそんな事を言う次男を、私は理解する事が出来ませんでした。
母は我が子たちの特性を理解しており、次男の失礼な態度に対して、気にしないでね、と言ってくれていましたが、 母に対し、凄く失礼で申し訳ない、そんな気持ちがいつもありました。
この子の、人に対して極めて失礼な態度は、いつか治るのだろうか?そんな事を心配していると、M先生からは、
次男君のそんな態度は、今の【勇気づけの子育て】を続けていれば、必ず消えてなくなるので、お母さんは、いちいち悲しい気持ちになる必要はありません。
次男君のこれまでの幼少期の苦難を考えてみて下さい、次男君の不適切な態度にお母さんが悲しい気持ちになるべきではないですよ、ずっと悲しかったのは、次男君本人ではありませんか?
と言われ、次男は今まで、長男にずっと、
「お前は汚い、お前が使ったスプーンは使わない」
と言われ、ただそこにいるだけで、「汚い汚い」と何かにつけて言われていた事を思い出し、次男は自分が今まで長男に言われてきた事を、一通り相手を変えて言いたいのかな、と私は思うようになりました。
・・・
M先生は、例えて言うならば、次男君は、今はまだ、鳥の雛なのですよ。
口を開いて、親鳥が餌を運んでくれるのを待ち侘びているのです。
他の子に取られないように、思いっきり口を開いているけど、目も見えていない。
それでも、してもらった事を、必ず、次の世代に繋げる親になります。
親鳥は、雛が育つと信じて餌を何度も何度もただ、ひたすら運ぶのです。
きっと今、次男君の内面では色々な事が起こっています。
目に見える表面には、良い面と悪い面が同時に出ますが、子供たちの様子を聞いていると、とても良い流れが出来ていると思いますよ。
【この子は大丈夫に決まっている!】とまずはお母さんが子供たちを信じて、今を生きて下さい!
おばあちゃんへの失礼な言動も、子供はいずれ、何を言って良いのか、ダメなのか、学びます。
お婆ちゃんに、悪いなぁ、と思う気持ちを整理するのは、次男君の人生の課題ではなく、お母さん自身の課題ですよ。
大人が我慢すれば良いのです。
周りの大人みんなで子供を支え、子供の心が豊かになる事を、みんなで喜びましょう。
子供の心理を理解すれば、表面的に起こる不適切行動に、大らかに対応できるようになります。
お母さんが、子供の不適切行動に、いちいち悲しがったり、失望しているうちは、まだ、子供の心に寄り添えていないという事です。
【勇気づけの子育て】を続け、子供の心が癒えて、子供たちが少しずつ、自分を出せるようになって、わがままも聞いてもらえるようになっていくと、どんどん、その子本来の素晴らしい姿を、外に出せるようになるのです。
お母さんが自分自身の心を良く整えて、子供たちが大人に試し行為などをしなくても、心底安心して過ごせるようになる日まで、待ってあげて下さい。
とにかく、この子は大丈夫だ、と信じてあげて下さい。
と教えてもらいました。
これほど失礼な事ですら、注意しなくていいのかな・・・と思う気持ちもありましたが、注意したところで次男は直すわけでもなく、良くない行動である事は、彼自身も分かっているだろうな、という気持ちもあり、私は母に対する失礼な態度に対して、次男に何も言う事はありませんでした。
301 次男のゲーム依存
301 次男のゲーム依存
2022年9月末
最近だいぶ元気になってきた長男を連れて、家族で少し遠くへ行く事になりました。高速道路を使って1時間半ほどかかる場所でした。
娘が飛び跳ねてお出かけを楽しみにしていましたが、出発するまで、長男は本当に行くのか、起きられるのか、私はそんな心配ばかりをしていました。
結局、出発の時間になり、連れ出すのに困ったのは、長男ではなく7歳の次男でした。
夏休みも45日間朝から晩までゲーム漬けで何もせず、学校から帰ってからも、土日も、ゲームしかしていないのに、それでもまだ次男は外出する事でゲームの時間が減る事を嫌がりました。
まず家をでる瞬間から、
「行きたくない」
「家でゲームをしていたいのに!何で行かなきゃダメなんだ!!」
「お休みの日に何で僕の時間を奪うんだ!」
と泣き叫んでいました。私はなんとかプラスの言葉に変えようと、
「お母さんは次男が来てくれたら嬉しいけど、一人で待てるなら来なくても大丈夫だよ」
と言うと、次男は、
「1人で待てるわけないだろ!」
と言い、長男は車に乗りまだ出発しないのか、と言っているし、娘は嬉しくて飛び跳ねているし、結局次男が納得しないまま、なんとか次男を車に乗せて出発しました。
車中も次男は、
「勝手に連れてこられた」
「行きたくない」
と食ってかかりながら叫び続けていましたが、私が、
「ゲームをしていたいのに来てくれてありがとうねー」
「お母さん、嬉しいよー」
「みんな、今日は次男を楽しませた人が勝ちね!」
などと次男の怒りの言葉をかわしながら、車中はなんとか過ごしていました。
・・・
到着すると、次男は車から降りず、私に向かって、
「行くな!」
「行くなって言ってるだろう!!!」
と叫びながら泣いていました。
小さな子供を連れて、家族で楽しくお出かけしたいだけなのに、なんなんだ、この子は?と私は内心イライラしていました。
主人は何も言わず、ただ黙って私に全てを任せていました。
何とか次男をなだめよう、と頑張りましたが、あまりにもしつこく「行きたくない」と言い続けるので、私はもう頑張れず、次男に対し、
「もー、行かなくていい」
「お母さんと車で待っていよ」
とうんざりした雰囲気で次男に言うと、次男は急に、
「行く!行くって言ってるだろうが!行けよ!」
と、今度は行かない事に怒ってくる・・・
あーーー、本当に疲れるな、もううんざり、どこにこんな7歳児がいるんだ、そんな気分でした。
結局家族全員で入場し、みんなが遊び出すと、次男は少しずつ顔が和らぎ、自ら遊びはじめました。
・・・
プールに入って遊ぶと、帰り際には、
「明日は来れないの?」
と聞いてくれた事がとても嬉しかったです。
長男は、出発時は元気でしたが、しばらく遊ぶと疲れたのか、遊び場ではない場所で「ボー」っと1人で座っていて、昔のような長男らしい活発さはありませんでした。
元気がないな、もう帰った方がいいんだろうな、と心配していたのですが、車に乗り、ゲームを始めると一気に元気を取り戻していました。
家の中で元気になっていても、やはり外ではあまり元気がないな、外出はあまりしたくないんだな、と私は感じてました。
外出中も、私はいつも長男の情緒が不安定になってきていないか、と長男の様子ばかり心の中で気になってしまう癖がなかなか抜けませんでした。
常に、長男が機嫌が悪くなりませんように、とその事だけに神経を集中させ、怯えていたように思います。
300 子供の心理
300 子供の心理
2022年9月末
この時期の次男は、朝食が気に入らず、暴言を吐いて暴れ、学校に遅刻する事がよくありました。
朝ご飯を作っても、気に入るメニューじゃなければ食べず、目の前に朝食が置いてあるにも関わらず、私に向かって、
「今日の朝ご飯なに?」
「ねー、早くご飯ちょうだいよ」
「朝ご飯なしかよ!」
と神経を逆なでするような事ばかり言ってきました。
・・・
別の日は、主人が次男にチャーハンを作ると、出来上がった食事を見もせずに、
「絶対まずいから食べない」
と言っていたのですが、文句を言いながらも出来上がったチャーハンを見に来たので
「見るだけ見てくれたんだねー」
「嬉しいなーありがと」
と夫婦で言い、その後は次男に何も言いませんでした。
すると次男は、何も言わず、不貞腐れたまま、チャーハンを食べ始めました。
・・・
偏食の酷い次男の、毎日の朝食の用意がとてもストレスになり、夜のうちに、朝ご飯を決めてもらう事にすると、スムーズに朝食をとれる日が以前よりは増えました。
・・・
この時期の次男は、朝は通学団では登校せず、起きた瞬間から不機嫌で、朝食も文句ばかり言う。
遅刻をしているのに、給食を食べたら帰りたい、と言い早退をする。
家に帰ってからは返事もせずにゲームばかりしている、そんな次男の姿に、この子はどうなるのだろう?と将来に不安を感じない日はありませんでした。
・・・
私は、上手く感情を抑える事が出来る日もあれば、苛立ちが顔に出てしまう日もありましたが、何とか挑発にのらないように、と頑張っていました。
内心は「ふざけんなよ!」と思いながら、なんとか耐えている事もよくありましたが、私が感情を抑え優しく対応すれば、良い事が起こる頻度も増えていきました。
例えば、長男の友人におやつを作り、出そうとしていると、次男が、
「ずるい、みんなにばっかり」
と言い怒り出し、私が、
「次男が全部食べていいんだよ」
「次男が優先!次男が食べて、お腹いっぱいになって友達にもあげられるならあげたらいいよ」
と言うと、「友達にあげてね」と一言も言っていないのに、自分は食べずに友人の所へおやつも持って行ってくれました。
・・・
子どもの言動は理解不能で、予測すらできないと苛立ってばかりの日々の中で、時折、打てば響く、と感じる瞬間も、少しずつですが増えてきたように思います。
以前の私は、子供がどうしてほしいのか、どんな気持ちでいるのか、と子供の心に寄り添う姿勢はもてず、子供をどう納得させよう、どうやって言うことを聞かせよう、ということばかり考えていたことに気が付き始めていました。
そんな中、私だってコツさえつかめば、子供とうまくやれるかもしれない、という期待感が、自分の心の中に芽生えてきたようにも感じていました。
299 子供の気持ちを受け入れる事
299 子供の気持ちを受け入れる事
夏休みが明けてから特に次男は、
「学校は知ってる事しかしない、詰まらない、意味がない」
と言っていました、そんな次男に、私は、
「学校がつまらないのは悪い事じゃないと思うよ」
「詰まらないものは詰まらない、嫌いなものは嫌いでよいんじゃないかな」
「自分に合う学校を探すのは大賛成だから、別の学校の体験とかいってみようね」
と言っていました。
・・・
夏休みが明けると、次男の学校での様子は明らかにおかしく、課外学習で学校で出されたお弁当には一口も手を付けず、そのまま家に持ち帰ってきたり、5時間目に教卓下で爆睡していたり、立ち歩きも酷くなっていました。
家では寝る前に、「明日学校行きたくない」 と言う事が以前より増えていました、
・・・
先日は、行き渋るけれど、休みたいとは言わない次男に、
「次男が行きたいタイミングで、お母さんと学校に行こうね」
と次男に伝え、通学団では行かず、出発時間を次男が決めて出発していました。
この日は正門で、給食を食べたら帰りたい、と言うので給食後にお迎えに行きました。
学校をとても嫌がる様になってきた次男でしたが、家庭では以前よりも落ち着いていました。
次男と話をしていると、娘がやきもちを焼き、邪魔をしてくる事がよくあり、私が娘に
「今次男とお話ししてるから、待ってくれる?」
と言っても、娘は「やだー」と嫌がる事が多く、以前だと次男は妹に、
「わがままだな!」
と怒っていたのですが、最近は、
「お母さん、いいんだよ、〇〇ちゃん先にどぅぞ」
と言ってくれる日が増えていました。
よく考えるとここ数日以前の様に、
「おい、お前!」とか「クソババア!」
と私に向かって暴言を吐く日が明らかに減ってきていました。
次男に、
「お母さん、昔よく怒っていたのに、最近怒らないよね、何で怒らないの?」
と言われるようになり、そんな次男の話を聞いていた長男は、
「お母さんが口うるさく言わない事に僕は気付いてる、だから僕も頑張らなくちゃって思ってはいるんだよ」
と言っていました。
子供たちは私の子育てスタイルの変化に気が付いているようでした。
不思議な事に、子供を良くしよう!と厳しく子供を叱ったり、躾けたりをしなくなったのに、子供は自発的に、どんどん良い子になっていったのです。
M先生からは、
「子供たちは、自分の主張が、ちゃんと受け入れられている、という実感が生まれてきたのだと思います」
「子供にとっては、受け入れられる体験が何よりも大切です」
「心の交流を、どんどん深めてくださいね」
「受容される喜びを知った子は、自信を深めていきます。そしてそれが、子供の心の成長にはとても重要な事なのですよ」
と教えてもらいました。
298 ルール決め
298 ルール決め
9歳、7歳、3歳、の子の子育てをしていましたが、長男の疲れた心を回復させる為、生活のほとんど全てを子供たちの望むペースで進めていて、生活の中に秩序はほとんどなくなっていました。
やりたくない事は一切せず、好きな時に、好きな事をしている。
食べたいときに食べたいものを食べ、食べたくないものは食べない。
長男の心が穏やかになり、大切にされていると信じてもらうため、出来る限り、その子が今望んでいる事を叶える。
長男の回復の為なので、長男だけにその対応をしたいのですが、下の子は上の子をマネし、自分たちの事も同じように大切にするのか、と試してくるため、私は全員に同じ対応をせざるを得ませんでした。
M先生には、
「今の状態があまりに酷いと思うのであれば、子供が守れるルールを、子供と話し合いをして、決めると良いです」
「子供がルールを守れないのは、そのルール自体が守れないルールだからです、発想を広げて工夫をして、守れるルールを、知恵を出して決め、家族全員が守りましょう」
「今、とても子供が言う事を聞かない、という状態なのであれば、各自の状態が安定したあとに、また、すこしずつ秩序を作っていけばよいのですよ」
「焦らず、少しずつ家族を良くしていきましょう」
と言われていましたが、守れる!と自分たちでルールを決めても子供はルールを守らず、子供がルールを守らないと
「こんなに緩いルールですら守れないのか」
と私は少しずつ強い口調になり、その口調で子供が怒り出し、負の連鎖が始まるのです。
私は子供たちと子供たちの守れるルール決めをする事がとても苦手でした。
全て放棄して好きにさせておく方が私には楽でしたが、好き放題な子供を見ると、この子たちはこの先、どうなるのかな?と不安になっていました。
297 前を向き始める姿
297 前を向き始める姿
2022年9月末
「僕なんてどうせ」
「僕なんてクズだから」
などどマイナス発言を連発し、ランチに誘っても、
「学校に行ってない僕がおいしいものなんて食べなくていい」
と言い、お誕生日だね、とお祝いしても、
「9歳になるのに、僕は学校に行ってない」
とお祝いされる事さえ拒絶し、誕生日、新学期などの区切りがある度に落ち込み、部屋に閉じこもっていた長男が、少しずつ自己肯定をする言葉を発するようになっていました。
どこかへ出かけたりインラインスケートで1日遊んだ後、とても嬉しそうに、
「僕、体力落ちてないかも、戻ったかも、疲れてない!」
と自信を取り戻せるかもしれない、と自分自身に問いかけるかのように言う日が増え、
「外に行きたいな!」
「やっぱり運動楽しいな!」
と進んで外の空気を吸いに行くようになったのです。
小学生の帰宅時間でも、以前のように怯え、家の中に急いで帰って来る事も減っていきました。
私はいつも、本来の、本当のこの子の姿を見つけられずにいました。
長男が元気になれば私が元気になり、些細なきっかけで落ち込めば一緒に落ち込んでしまう。
表面的には明るくしているつもりでも、心のどこかが苦しくて、些細な事にイライラしてしまうのです。
何でこんなに私はイライラしているのだろう?と考えると、それはいつも長男の気持ちの浮き沈みが関係していました。
不登校以来特に、私はどうしても、自分の心を、安定させられずにいました。
296 決めつけ
296 決めつけ
2022年9月末
ゲーム機を与えてからの、長男次男のゲームへののめり込み方は異常で、特に次男は学校でも誰とも関わる事が出来ずに、ただただ、何とか学校へ行き、帰って来てゲームをする事だけが楽しみで生きているかのように私には映っていました。
子供らしく外で元気に遊ぶ、目をキラキラさせ「あれしたい!これしたい!」と好奇心を持って何かをやりたがる、という事は皆無でした。
そんな次男をとても心配していた私への、M先生からのアドバイスは、
母親が次男はやらない子、できない子と決めつけ、幾度となく次男の貢献の機会を、奪ってきている可能性があります。
子供は本当はできるのに、親がこの子はどうせ出来ないだろうと諦めていませんか?
子供が何もしないというならば、その子は本当は出来るのに、やらないと決心しているだけではありませんか?
いつもはやるべき事をやらない子供が、少しでも何かを自分でやれた時に、それを見逃すことなく、良く認め、出来たことを一緒に喜んであげる。
自分の事や、家の小さなお手伝いを、母親が遊びに付き合ってもらう感覚で、上手くリードしてあげて下さい。
子供は、何事に対しても、遊び感覚があれば、惹きつけられるので、うまく、役割を与えて、巻き込み、子供が家庭内で活躍できる場を沢山作り、他者貢献を沢山経験させてあげて下さい。
お母さんが工夫をしても全て上手くいかない事もあるけれど、良い時を少しずつ増やしていきましょう。
親は試行錯誤し、その子はどの誘い方が一番反応するのかを、工夫すること。
そんな事を繰り返し、親子の絆が深まると、全ての事が良い方向へ向かいます。
何もしない、ゲームしかしない、と思うのは、お母さんが子供をそうゆう目で見ているからですよ。
ゲームをしている時間、お兄ちゃんと楽しくコミュニケーションを取れていれば、それだけでも、とても素晴らしい事です。
ゲームは悪い事ではありません。
ゲームをする事で、人と豊かにコミュニケーションをとれるきっかけになるのであれば、その子にとってゲームはとても良いことです。
この子はこうゆう子だから、と決めつけるその考えをお母さんはまず、捨てて下さい。
と言われ、特に1年前から人と上手く関われなくなっていた次男は、長男以外の友人とも、ゲームを通しては活き活きとしながら関わっているな、という事に私は気が付いたのです。
親がまず、子供を見る角度を変え、捉え方を変える事がとても重要だと思いました。
何をしているかよりも、その子が今心から楽しんでいるか、ワクワクしているか、そこに視点を合わせられていなかったのかな、と思ったのです。