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不登校復活の道(ブログ)

260 主人に対しての気持ち

260 主人に対しての気持ち

 

オンラインゲームに関して主人とは、 

 

「まだ、長男は9歳なのだから、通常のゲーム時間や昼夜逆転のコントロールはもう今更無理だとしても、オンラインゲームだけは22時に自動で切断されるように設定したほうが良くない?」 

 

と話をしていました。 

 

主人と私の、意味のない、熱意のない話し合いは結局まとまる事はなく、ある日、23時に帰ってきた主人がその場で長男のオンラインゲームの回線をつなぎました。 

 

以前私が長男に、

 

「オンラインゲームは年齢制限があり、どんなに遅くても22時とか0時とかで切断されるからね」 

 

と話をすると、長男も、 

 

「全然それでいいよっ」 

 

と納得していたのに、約束事を作らないまま無制限でオンラインゲームができる環境を作る主人に、私は心の中で、 

 

「あー、また先の事を考えずに接続したんだな」 

 

「子供の事全然考えてないじゃん」 

 

「不登校問題で、私に協力してくれないどころか、邪魔してるじゃん!」 

 

と、不快感を抱いたことを覚えています。 

 

・・・

 

私が主人に、 

 

「不登校児にはこうした方が良いみたいだよ!」 

 

と伝えると、興味なさそうにその場にいて、話を聞いてくれることもありました。 

 

主人は、私の聞いてきた不登校対策を疑う事はせず、彼自身はどう思うのか、という意思表示もせずに、私のする提案に、 

 

「分かった」 

 

と言うだけ。私が、読んで共感できた本を主人に見せ、 

 

「こんな本があるから読んでみてほしい」 

 

と言っても読まない。 

 

「今度一緒に相談所に行ってみる?」 

 

と聞いても、主人は、 

 

「絶対行かないし、嫌だよ」 

 

と言う。 

 

M先生に教えてもらった大切なポイントや子供の状態をラインで伝えても全て既読スルーされていました。 

 

主人から、 

 

「長男みたいな不登校児にはこんな対応が良いみたいだよ!」 

 

という提案をしてもらった事は一度もありませんでした。私は、 

 

なぜこの人は父親として自分がどうすれば、どう変われば子供が立ち直るのかを学ぼうとしないのか? 

 

なぜ、自分の子供の事なのに、こんなに受け身なのか? 

 

といつも思っていました。 

 

必死に不登校を学ぼうとしない主人の事が私は不思議で仕方がなく、彼に対して不信感しかありませんでした。 

 

 

 

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259 夏休み明けの長男

259 夏休み明けの長男

 

2022年9月 

 

行き渋りから1年経ちました。

 

・・・

 

夏休み明け、長男は私が少しでも家を留守にすると、激しく嫌がりました。 

 

買い物に行く事すら嫌がり私が出かけようとすると、

 

「どこ行くの?」 

 

「寂しい」 

 

「早くっ帰って来て」 

 

と何度も何度も言いました。私は、 

 

「一緒に来る?」 

 

と買い物に誘いましたが長男は、ついてきませんでした。

 

・・・

 

行き渋りが始まってからの1年間、長男はほとんど体を動かそうとはしませんでした。 

 

そんな長男が、ある時期から体を動かしたがり、インラインスケートをするようになりました。 

 

家の庭先で、夜1時間以上、転んでも転んでも立ち上がり、夢中になって昔のような笑顔で練習をしていました。 

 

もともと身体能力の高い長男はすぐにコツを掴み、楽しそうに滑っていました。 

 

・・・ 

 

長男は好き放題にゲームをしている事に後ろめたさがあるのか、もしくは私が本当はオンラインゲームを快く思っていないと察しているのか、オンラインゲームを始める前に必ず、 

 

「オンラインは2時間だけにしようかな」 

 

「夜の8時までって決めようかな」 

 

「早く寝るようにしようかな」 

 

と私に聞こえるようにぶつぶつと呟いていました。 

 

M先生に、 

 

「子供を親の理想通りにしようとせず、世間の常識に当てはめず、本人に任せて好きなようにやらせて下さいね」 

 

「この子は大丈夫、と信じてあげてください」

 

と言われていました。 

 

先生に言われたことを、理解しよう理解しよう、長男が何をしていても気にしないでおこう、と一生懸命一生懸命頭で考えるように頑張っていました。 

 

長男の心さえ立ち直ればゲーム漬けからも抜け出すのだから!

 

ゲーム中毒を恐れなくても良いのだから! 

 

大丈夫!

 

大丈夫!

 

この子は大丈夫!

 

と自分に何度も何度も言い聞かせていました。 

 

どれだけ頑張って頭で考え、自分に言い聞かせていても、私の心はずっと息子の将来が不安で苦しいままでした。 

 

・・・ 

 

一つの事に夢中になると同じ事を永遠にやっている長男がオンラインゲームにのめり込むのではないか? 

 

のめり込み過ぎて、昼夜逆転が酷くなり、どんどん不摂生が悪化してしまうのではないか? 

 

この子はまだ9歳なのに、体や脳や心がぐんぐん育つ時期なのに、

 

と不安な気持ちを拭い去る事がどうしても、どうしてもできないのです。 

 

ぐるぐるぐるぐる思考が巡り、マイナス面ばかりに目が行き、 

 

「あーなったらどうしよう」 

 

「こーなったらどうしよう」 

 

と、私にとっての最悪な事態ばかりを考えてしまうのです。 

 

自分の脳みそを一旦外に取り出して、水で洗い流したい!と毎日毎日本気で思っていました。 

 

 

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258 ゲームしかしない次男

258 ゲームしかしない次男 

 

2022年9月11日(休日) 

 

夏休みに引き続き、次男はずっとゲームにのめり込んでいました。 

 

「子供をコントロールしないように」とM先生に言われていても、次男のゲームへののめり込み方を、私はとても心配していました。 

 

・・・

 

夏休み明けの休日、次男は朝食も取らず、起きた瞬間からゲームをしていました。 

 

朝食を食べない事は指摘せず見守りました。

 

お昼ごろに私が優しい口調で、

 

「そろそろご飯食べたらー?」 

 

と声をかけると、 

 

「うっせーな」 

 

「だまれ」 

 

と言われました。

 

何でそんな話し方なの?

 

と気分を害されるような返事しか返ってきませんでした。

 

・・・

 

数日前に次男の幼稚園時代のママと公園で遊ぶ約束をし、次男と娘を連れて公園へ行きました。

 

次男は友人とは遊ばず、詰まらなそうにずっと芝生の上に座っていました。 

 

私の横から一度も離れず、30秒毎に、 

 

「帰りたい」 

 

「あと何分で帰る?」 

 

と公園にいる間ずっと私に言っていました。 

 

次男が少しも遊ぼうとしないので、私が娘と遊ぼうとすると、 

 

「ダメ!」 

 

「行かないで!」 

 

「遊ばないで!」 

 

「帰りたい!」 

 

と、とてもしつこく言い続けました。

 

私は娘とも遊ばせてもらえませんでした。

 

気持ちの良い青空の下、次男はこちらがうんざりするような言葉を言い続け、私はとても不快で苦痛でした。 

 

・・・

 

次男は学校が始まってから、私が娘をお風呂に入れているだけで、 

 

「勝手に風呂入ってんじゃねー!!!」 

 

と怒鳴ることもありました。 
 

 

・・・

 

以前の過干渉な子育て法を手放し【勇気づけの子育て法】を始めてしばらくして、『次男が落ち着き始めた!』と喜んでいましたが、学校が始まるとすぐに以前のように酷い暴言を吐く日が増えました。 

 

・・・

 

次男は宿題もやりませんでした。 

 

私は宿題を出さない事を次男に指摘しませんでした。 

 

宿題を提出しなくても何とも思っていない次男を見ると、この子は将来どんな子になるのだろう・・・? 

 

嫌な事はやらない、と言って生きていくのかな?  

 

社会に通用するのかな?

 

私が今子供たちにしている教育は正解なのかな? 

 

と疑問に思う事がありました。 

 

・・・

 

9月に入ってから、次男は休日の全ての時間をゲームに使いました。 

 

目覚めた朝8時から眠りにつく10時までノンストップです。 

 

一度も休憩はしません。 

 

たまにトイレに行き、たまにゲームをしながら食べ物をつまむくらいでした。 

 

のめり込み方が酷いので、ゲームの時間を決めた方が良いのでは・・・?と思う事もありましたが、我が子たちを規制する事は本当に不可能でした。

 

 

次男にゲームの時間を決めさせ、守らせようとすると次男は死んだような顔で私に、 

 

「暇、暇、暇、暇、暇、暇、暇、暇」 

 

「ねー、お母さん、何かすることない?」 

 

とずっと言ってきます。 

 

その姿は私を極度にイラつかせました。

 

自分で考える事の出来ない【無気力な子】に見えてくるのです。 

 

ほんの1,2時間ゲームの時間を短くするために規制する事で、これほど私が次男の態度にイラつくのならば、無制限の方がお互いの心の健康の為だ、と思い規制はすぐに諦めました。

 

・・・

 

それでも、【勇気づけの子育て法】を始めてからの次男の態度は以前よりも【まし】でした。 

 

私はそんな子供たちを育てる事にとても疲れており、幸せを感じる事はありませんでした。 

 

主人は好き放題、自分勝手に生活している子供たちを見て、 

 

「子供たちは家族でご飯を食べようと呼んでも来ない」 

 

「しつこく言えば暴言を吐き反発してくる」 

 

「おかしいだろ、、、」 

 

「この子達、どんな子になるの?怖いんだけど・・・」 

 

「悲しくなってくる・・・」 

 

「この子たちが、ここまで酷くなるような子育てはしてない」 

 

「泣きたくなる」 

 

「悲しすぎる」 

 

「残念でしかない」 

 

「こんな年齢でここまでの子達がいると思えない」 

 

「こんな子供、見た事も聞いたこともない」 

 

「家庭が成立してない」 

 

「もう・・・家庭が辛い」 

 

と言う日がありました。 

 

私たち夫婦は2人とも、光の見えない、苦しい子育てにぐったりしていました。 
 

 

 

 

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257 9月初めの次男の様子

257 9月初めの次男の様子 

 

頻繁に暴言を吐く次男に、 

 

「みんなに嫌な言葉を叫んでいる時、どんな気持ちなの?」 

 

と聞くと、次男は、 

 

「嫌な気持ちだよ」 

 

と言っていました。私は次男の暴言には反応せず、 

 

「次男の気が済むまで言っていていいよ」 

 

「お母さんは悲しい気持ちだけど、今まで次男はお兄ちゃんに言われても我慢してたんだもんね」 

 

と繰り返し伝えていました。 

 

M先生に暴言を注意しなくても大丈夫と教えていただいてからは子供を注意しない事に不安がなくなり気持ちが楽でした。

 

・・・

 

2022年9月5日 

 

次男はこの日も「学校に行かない」と言いました。私が、 

 

「いいよー」 

 

と言うと、少しキョトンとしながら考えて、 

 

「まー、行こうかな・・・」 

 

「でも学校は嫌い」 

 

「詰まらないし疲れる」 

 

と言い、1時間ほど遅刻をして学校へ向かいました。 

 

・・・

 

その日、次男が学校から帰ると兄とその友人が来ていました。

 

その仲間に入りたそうにしているのに、なかなか入っていかない次男に、 

 

「どうして遊びたいなら『遊びに入れて』って自分で言わないの?」 

 

と聞くと、次男は、 

 

「絶対にお兄ちゃんに嫌な事を言われるから」 

 

「何か嫌な事を言われるくらいなら『入れて』とお願いしたくない」 

 

と理由を話してくれました。 

 

・・・

 

【勇気づけの子育て法】を始めてから次男は以前よりも穏やかな日が増えていました。 

 

寝る時間にもすんなり寝室に来る日が増えていました。 

 

それでも、ゲームを始めると別人のようでした。

 

暴言を吐いたり、ゲームを切り上げた直後は特に気持ちの切り替えが上手くできないようでした。 

 

楽しい事を途中で中断させられた怒りを一通り私にぶつけるのです。

 

時間と共に少しずつ穏やかになるのですが、しばらくの間私に激しく反発する事が多かったです。 

 

・・・

 

2022年9月6日 

 

担任の先生から、 

 

「次男の学校での表情が柔らかくなり、立ち歩きも少しずつ減っている気がします」 

 

「僕に話しかけてくる回数が少し増えました」 

 

と連絡をもらいました。 

 

その日の夜、次男が、 

 

「お母さん、今日担任の先生が『1番奥のクラス(特別支援学級)行ってみる?』って僕に聞いてきたんだよ」 

 

「でも僕は嫌だから行かなかった」 

 

と言いました。私は次男に、 

 

「あのクラスは、少ない人数で勉強するし、パソコンで勉強したり自由に自分の好きなペースで勉強できる場所だよ」 

 

と伝えましたが、次男は、 

 

「いつもの教室がいい」 

 

「他の子は言われてない」 

 

「どうして僕だけ言われるの?」 

 

と聞くので、 

 

「次男は授業中よく歩いているから、自由に歩きたいなら奥のクラスの方が楽しく勉強できるよって先生が思ったんじゃない?」 

 

と伝えると、次男が、 

 

「僕今日はそんなに歩いてないよ」 

 

と言いました。 
 
 
・・・

 

2022年9月9日 

 

次男はこの日も「学校に行かない」と言いました。 

 

「僕、水曜日と木曜日頑張ったもん!2日間も頑張ったから行かない!」 

 

と泣いていました。私は、 

 

「そうか、頑張ったもんね、じゃー、もし行きたくなったら行こう」 

 

と言いました。しばらくすると次男は、 

 

「さっきは頼んだゲームソフトがまだ届かない事が嫌で怒っちゃったけど、今から学校へ行く」 

 

と言い、遅刻して学校へ行きました。 

 

私は、毎朝学校行くのか、行かないのかと迷い、嫌々学校へ向かう次男は、遠くない未来、兄のように不登校になるのだろうな、と思っていました。

 

 

 

 

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256 夏休み明け2日目の次男

256 夏休み明け2日目の次男 

 

2022年9月2日 

 

夏休み明け2日目。 

 

次男は「行かない」と決心している様子で、全く身動きをせず学校をお休みしました。次男は、 

 

「昨日学校行ったから、今日は行かない」 

 

と言いました。 

 

その時私は、 

 

「あー、どいつもこいつも!」 

 

「うちには怠け者しかいない・・・」 

 

「もー、不登校になるならなればいいや」

 

と「もーいーや」という投げやりな気持ちと、「この子も不登校になるのか・・・」ととても心配な気持ちがごちゃ混ぜでした。

 

・・・

 

不登校の本を読むと、兄弟間の不登校連鎖は頻繁に発生し、特に年齢が近く上の子が不登校、さらに同性だと不登校連鎖が起きやすいと書いてありました。 

 

・・・ 

 

まさに、うちだな。 

 

私はこの1年、あの手この手で頑張る事、子供たちの心配ばかりしている事に疲れ果てていました。 

 

そんな気持ちでいると、次男が、 

 

「お休みするのは今日だけだよ、月曜日は行くからね」 

 

「お休みしたから、3時まではゲームやめておこうかな・・・」 

 

「お母さんと今からここでお勉強しようかな」 

 

と言い、休んだことに引け目があるのか、私の顔色をうかがっているようでした。 

 

・・・

 

休んだ日の夕方、次男の担任の先生から登校初日の次男の様子の報告がありました。担任の先生は、

 

「次男さん、心配していましたが教室内で比較的落ち着いていました」

 

と言っていました。 

 

・・・

 

次男は、お休みした日の昼間は落ち着いていて、いつも通りにゲームをしていました。

 

夕方になり食事を出すと、むすっとして食事はせずに、 

 

「いらない」 

 

と言い、私に向かって箸を投げつけてきました。

 

私は悲しい、イライラする、そんな感情よりも、

 

躾けなくていいの?

 

叱らなくていいの?

 

こんな事を許してどんな大人になるの?

 

という不安が大きく膨らみました。

 

それでも以前、M先生に、

 

「子供はお母さんが突然優しくなり、その優しさが本物なのか?と何度も何度も親を困らせる【試し行為】をしてきます」

 

「そんな時こそ、お母さんは冷静に、自分は今試されているのだ、と怒りの感情をぐっとこらえ、優しく対応して下さい」

 

と言われたことを思い出し、叱る事はせず、次男に、 

 

「ご飯いらないんだね」 

 

「でも、どんな気持ちで箸投げてるの?」 

 

とだけ聞きました。 

 

 私は次男の不適切な行動に、 

 

こんなに可愛がってるのにな・・・ 

 

でも、私の気を引こうとしているのかも! 

 

きっと、試し行為だ! 

 

とにかく可愛がろう! 

 

と感情を抑え、優しい声がけを頑張っていました。 

 
 
 

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255 長男に言われた事

255 長男に言われた事 

 

2022年9月 

 

とても穏やかで元気になってきた長男ですが、夏休み明けも学校へは行きませんでした。 

 

そんな長男がある日、私にこう言いました。 

 

「お母さん、僕がお母さんに【クソババア】とか【きもい】とか言うのは、お母さんがお父さんを冗談でからかってるのと同じだよ」 

 

「愛情表現」 

 

「僕がお母さんの事を好きじゃないはずがない」 

 

「僕に対しての声掛けも、ウダウダ色々言われるよりも、『はい!行くよ!』くらいだと 僕は『あ、行こっかね』って思う」 

 

「とにかく余計な事をウダウダと言わないで」 

 

「弟もその方がきっとやる事を自分で進んでやると、僕は思うよ」 

 

「僕たちはね、言われなきゃ動くんだよ、言われなきゃ自分でやります」 

 

「お母さんが何か言ったら動かない」 

 

「やりたくなくなるんだ」 

 

「お母さん余計な一言が多いからね、それ言わないでほしい」 

 

「さらっと流す感じで自然に話してほしいんだよ」 

 

「じゃないと、『お母さんに言われた』って事に意識が向くから、従って動いてるみたいでやる気がなくなるんだ」 

 

「だから、言われれば言われるほど、僕はやらない」 

 

と言われました。 

 

・・・

 

当時次男が兄が間違えて2つ買ってしまった3DSのカセットを欲しがっていて、兄はそれを弟にあげる事を嫌がっていました。私が長男に、 

 

「次男に1つあげてよー」 

 

と言うと、長男は、 

 

「弟が欲しがってる3DSのカセットの事だけど、お母さんは999%余計な一言を弟に言うから」 

 

「だから色々上手くいかないんだよ」 

 

「カセットの件は僕に任せて」 

 

「僕が上手く弟と話をするから」 

 

と言われました。 

 

・・・

 

しばらくすると、長男は次男にカセットを渡したらしく、 

 

「〇〇(次男の名前」)どう?」 

 

「楽しい?」 

 

と長男が優しく話しかけ、次男が、 

 

「うん、楽しいよ」と答えると長男は嬉しそうに、 

 

  「おー、良かったね!」 

 

と微笑みました。次男はそんな長男に向かって下を向いて照れながら、 

 

 「ありがとう・・・」 

 

 と呟きました。 

 

一般家庭では普通の会話かもしれませんが、今までの我が家では奇跡の会話です。 
  
 
 

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254 夏休み明け、次男の行き渋り

254 夏休み明け、次男の行き渋り

 

2022年9月1日 

 

M先生に8月頭に【勇気づけの子育て法】を教えてもらい、実践し、家庭内では劇的に表情が良くなってきた次男ですが、夏休み明け初日の登校日、9月1日、学校へ行き渋りました。 

 

朝起こしても布団から動こうとせず、夏休み中に取り戻しつつあった明るい笑顔が消え、以前の無機質な雰囲気に戻っていました。 

 

私は次男は心が病んでいる、とは思っておらず、 

 

「お兄ちゃんが行かないから、だらけてるんだな」

 

「ゲームしたいから行きたくないんだ!」

 
と思っていました。 

 

・・・

 

次男のペースに合わせようと、私は玄関に座って次男が来るのを待っていました。 

 

集合時間から30分ほど過ぎた頃、足をずるずる引きずりながら、私をにらみつけるように見て玄関までなんとか歩いてきました。

 

玄関に着くと背中を丸めて座り込み、膝と膝の間に頭を入れて動きませんでした。

 

それでも何とか立ち上がらせ、自分で歩こうとしない次男の手を引いて電動自転車に乗せ、その日は何とか学校へ向かいました。 

 

次男は泣き叫んで学校へ行く事を嫌がるわけではなく、私の目には、長男ほど情緒が不安には映りませんでした。 

 

この子に学校を休ませるべきなのか、頑張らせ学校へ向かわせるのか、とても悩みました。 

 

内心は、学校に行かない事で夏休み同様、

 

一日中ゲームしかしないのではないか・・・

 

と思っていて、休ませることが嫌でした。 

 

正門に近づくと、次男同様に行き渋り、母親と教員に説得されている子供が数名地べたに座り込んでいました。 

 

「あー、他にも行き渋る子いるんだなー」

 

「他のお母さんはどんなふうに子供と向き合っているのかな?」 

 

と思いました。 

 

私はいつも、自分がしている子供への対応が正しいのか自信がありませんでした。 
 
 

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253 長男への相談

253 長男への相談 

 

2022年8月31日 夏休み最終日 

 

長男に、 

 

「次男が凄く嫌な言葉言うんだよね」 

 

「お母さんどう接したら良いのか分からないんだよね」 

 

と相談すると、 

 

長男は、 

 

「お母さんは子供が自信を失くすような言葉を言うから」 

 

「それをできる限り言わなくして」 

 

「弟を褒めてみてよ」 

 

と言われました。 

 

「僕も弟にそうしてみるからね」 

 

「お母さん、また悩みがあったらいつでも相談してね」 

 

「僕、いつでも話を聞くよ」 

 

「今日は話してくれてありがとう」 

 

「嬉しかったよ」 

 

と言いました。 

 

それ以外にも、 

 

「お母さんがこの前、僕に言ったあの言葉は嫌だったよ」 

 

「お母さんは昔、弟ばかりで僕を無視したよね」 

 

「全然構ってもらえなかった」 

 

と言うので私が、 

 

「ごめんね、今からでも取り戻せるかな」 

 

と言うと、長男は、 

 

「それは、あなた次第です」 

 

と言いました。 

 

・・・

 

長男は以前よりも色々な気持ちを話してくれるようになりました。 

 

長男の事を、難しい、育てにくい子と思っていましたが、この子は優しくて、繊細で賢い子だな・・・と長男に対する印象がどんどん変わっていきました。 
 
 
 

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252 次男の暴言への返し方

252 次男の暴言への返し方 

 

次男に【勇気づけの子育て法】を実践するようになってから、次男の様子は家庭内で見違えるように良い方へ変わっていきました。 

 

・・・

 

私は、今まで次男が暴言を吐いてきた時に、 

 

「何でそんなこと言うの!」 

 

「もー、感じ悪すぎる!」 

 

と子供が暴言をやめるまでしつこく注意していました。

 

暴言なんて許していいわけない!

 

躾けなければ!

 

という親としての思いもありましたが、ただ単純に感情的になり、

 

可愛くない!

 

イライラする!

 

と、次男を叱りつけている事もありました。 

 

・・・

 

M先生に次男の暴言の話をすると、

 

「お母さん、今後子供たちに不適切な言葉を言われたら、僕がこれから教える声掛けをしてみて下さい」

 

と言われ次男に、 

 

「次男は今までお兄ちゃんに沢山嫌な事言われてきたから、お母さんに嫌な事言っちゃうんだよね」 

 

「お兄ちゃんにも、お母さんにも嫌な事沢山言われたもんね」 

 

「嫌だったよね」 

 

「次男の気が済むまで、今まで言われてきた分の仕返しが終わるまで、お母さんに嫌な事言い続けていいからね」 

 

と私が言うと、次男は不思議そうに困った様子で、 

 

「お母さんは今までどれくらい僕を怒った?」 

 

と聞いてきました。私は、 

 

「沢山怒っちゃったよね・・・ごめんね」 

 

と謝りました。 

 

・・・

 

しばらくすると、次男が、 

 

「お母さん、学校に【言われて嬉しい言葉】と【言われて嫌な言葉】が貼ってあるんだよ」 

 

「言われて嬉しい言葉は・・」 

 

「ありがとう」 

 

「すごいね」 

 

「大好き」 

 

とか 

 

「言われて嫌な言葉は・・・」 

 

「あっちいけ」 

 

「遊んであげない」 

 

「嫌い」 

 

とか

 

「無視する」 

 

 とかなんだよ、と色々と教えてくれました。 

 

寝る前に寝室で次男と沢山話をすると、次男が、 

 

「お母さん、沢山話を聞いてくれてありがとう」 

 

と照れながら笑いました。 

 

次男から醸し出される、この1年間とは全然違う穏やかな雰囲気に、私は嬉しくて胸が熱くなりました。 

 

その日は寝室に来る前にも、長男、次男、娘の3人で30分ほど警察ごっこをしていました。

 

1年前、同じ家で暮らす事が困難だった家族とは思えないほど平和な日でした。 

 

仲良く遊ぶ3人の姿は私の心を温かくしてくれました。 

 

・・・

 

長男のオンラインゲームもエンドレスにやり続けるのではないか、と心配していました。 

 

長男はこの時期も昼夜逆転したままで、早い時間に寝る事はありませんでした。

 

没頭してしまうのではないかと、とても心配していたオンラインゲームをしていても、家族が寝室へ行く時間になると親が声をかけなくても自分でゲームを消し、一緒に寝室に行き家族のいる空間で動画を見ている事が増えました。

  

 
 
 

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251 長男に言われた事

251 長男に言われた事 

 

2022年8月24日 

 

M先生からは、

 

「長男君は幼少期、弟が生まれた事で『心が満たされない』と感じていたのだから、我慢させてしまった事を謝りましょう」 

 

と言われていました。 

 

・・・

 

ある日、娘と遊んでいた長男に私が、 

 

「小さい時、しっかり遊べなくてごめんね」 

 

というと、長男が冗談交じりに、 

 

「そーだそーだ」 

 

「ずっと寂しかったのに」 

 

「弟ばっかりと遊んで、僕は置いてけぼり」 

 

「だから弟をずっと殺してやると思っていたんだ」 

 

「あいつがいなければ遊んでもらえると思ってたんだ」 

 

「我慢我慢、ずっと我慢」 

 

「だから僕は我慢には慣れてる」 

 

「ずっと我慢してたんだ」 

 

「知らないやつ(弟)が突然家にきて、お母さんはそいつ(弟)とばっかり遊んでた」 

 

 「僕は今でもお母さんと遊びたい」 

 

と長男は淡々と私に教えてくれました。 

 

それを聞いた私は、長男の言葉が心に染み、私が想像している以上にこの子はとても寂しかったのだなと、気持ちを満たせなかった申し訳なさで心が苦しくなりました。 

 

・・・

 

長男に、 

 

「世界で1番長男が大好きで、世界で1番大切だよー」 

 

と、伝えると、長男は、 

 

「本当かな」 

 

「本当かなー」 

 

「そう言いながらお母さんは次男とばかり遊ぶからな」 

 

と言いました。 

 

・・・

 

私は、育て難くこだわりの強い長男をいつも優先していると思っていました。 

 

次男には生まれてからずっと我慢させてばかりいる、申し訳ないな、と思っていたのです。 

 

私のそんな思いとは真逆に、長男の目には全く違う景色が映っていた事に私は驚きました。 
 

 

 

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