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不登校復活の道(ブログ)

170 我が家に見えた少しの光

170 我が家に見えた少しの光

 

2022/4/14 

 

毎日次男の登校に付き添い教室まで同行していましたが、今日は下駄箱で「もういい」とすたすた歩いていきました。 

 

コロナ対策のため、健康チェックカードを下駄箱前で先生に渡すのですが、それはせず、帽子を目深くかぶり、下を向いたまま先生の横を小股で素早く素通りしていきました。

 

先生の「次男さんおはよう!」の声にも全く反応しません。 

 

行き道は、次男を少しでも楽しい気持ちにさせようと、私が一方的に次男の好きなゲームの話をしていました。

 

次男は何も言わず、私の話を聞きながら少しだけ微笑んでいました。 

 

この日、下駄箱で別れると、次男は姿が見えなくなるまで一度も振り返りませんでした。 

 

同じ日、下校時の次男の姿を見ると、周りの子たちがワイワイはしゃぎながら帰ってくる中、ポツンと1人だけ輪には入っていないけれど、並んで帰ってきました。 

 

入学式から、1週間しかたっていないので、割と早く環境に慣れてきたのかな?嬉しいな、という印象でした。 

 

・・・

 

長男は、「学校行きたい!」など色々言ったのは新学期始まって数日でしたが、顔つきが明るくなり、元気になってきていました。 

 

 

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169 長男が学校に行きたいと言い出す

169 長男が学校に行きたいと言い出す

 

2022/4/17(日) 

 
 
家族でプールに行きました。 プールへの道のり、車の中で突然長男が、 

 

「僕、学校行ってもいいよ」 

 

・・・ 

 

「でも、やっぱり、話し合いさせられるから嫌」 

 

「やっぱり行かない」 

 

と言いました。

 

・・・

 

遠くのプールに行きましたが、以前のような元気はなく、同学年の子がいると、少し体を隠すように小さくなり、すぐに帰りたがりました。 

 

・・・
 
  
プールの帰りに外食をすると、食事をしながら、長男が、 

 

「やっぱり、行こうかな、学校」 

 

と、呟きました。 
 
  
・・・

 

他にも、 

 

「お母さん、ゲーム時間は2時間に制限したい、時間になったら教えてほしい」 

 

「朝は9時に起こしてほしい」 

 

「できるか分からないけど、少しずつやってみたい」 

 

と私に言いました。 
 
 
親が、 

 

「ゲームの時間を気にしているだけで、素晴らしいよね」 

 

と伝えると、長男は嬉しそうに、 

 

「うん、ありがとう」 

 

とニコリと笑いました。 

 

長男が自分自身で、何とかしようと頑張っているように見え、 

 

「お母さんとお父さんは、長男が決めた事を全力で応援するね」 

 

と伝え続けました。 

 

私はこの頃、長男の前向きな言動から、何か少し光が見えてきている、きっとこの子は大丈夫と心が少し軽くなり始めていました。 
 

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168 生まれて初めて、長男が次男を認めた日

168 生まれて初めて、長男が次男を認めた日 

 

2022年4月10日 

 

長男が半年ぶりに公園に行きたいと言い出し、幼馴染を誘い公園へ行きました。太陽の下、元気な長男の姿を見るのは半年ぶりでした。 

 

・・・
 
 
次男は学校の時は無表情ですが、兄と【妖怪ウォッチ】のゲームをしている時はとても元気でした。

 

ゲームの時だけ、次男は生き生きとしていて、それ以外の時は一気に無感情になる、そんなふうでした。 
 

・・・

 

 
2022年4月15日
 
 
少しずつ元気になっている様子の長男が、次男に、 

 

「弟、かわいー!弟は心の友」 

 

と言い出しました。 
 
 
次男と【妖怪ウォッチ】のゲームをしながら、長男が、

 

「僕、弟、好きだよ」 

 

「結構好き、大好き、弟といると楽しいし」 

 

弟に向かって、 

 

「トランプやろ、スピードで勝負しよ!」 

 

と誘っています。 

 

え!今何て言った?と耳を疑いました。 

 

うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー、信じられない! 

 

遂に長男が次男を認め始めた! 

 

長男に、何が起こっているの? 

 

我が家ではありえない会話なのです。

 

いつも次男を馬鹿にし、絶対に認めなかった長男から、次男を肯定する言葉を聞いた事は今まで一度もありませんでした。 

 

私が長男に、

 

「弟に優しくしてくれてありがとう」

 

と言うと、長男は、

 

「そんな事ないよ、 弟が僕に優しくしてくれるんだよ」 

 

と言いました。

 

学校の話題を出しても荒れる事が少なくなった長男に、次男が通学団で帰ってくる姿の動画を見せると、 

 

「弟、緊張してるね、顔見れば分かる、頑張ってるね」 

 

と言いました。 
 

・・・

 

長男は私にも、 

 

「お母さん、プール行きたい!」 

 

「みんなで旅行もしたい」 

 

そんな楽しい会話を急に沢山するようになり、私は、長男の心はきっと凄く元気になってきているんだ!と、とても嬉しい気持ちになった事を覚えています。

 

 

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167 次男の脱走

167 次男の脱走 
 
 
次男の立ち歩きは相変わらずでした。

 

担任の先生は

 

「大体、いつも廊下でゴロゴロ寝そべっています」 

 

「でも、誰にも迷惑をかけません、授業を妨害したり、友達にちょっかいを出したりはせず、ただただふらふらしています」

 

「全く手はかかりません、僕も特に何も言わず、自由にさせています」 

 

と言っていました。 

 

・・・

 

当初私は、歩き回ると言っても、授業中に何度か離席してしまう程度だと勝手に思っていました。

 

ある時先生に、 

 

「次男はどれくらい離席していますか?」 

 

と尋ねると、先生は、 

 

「まぁ、15分・・・」 

 

と答えました。 私が、

 

「そうなんですね、15分くらい離席しているのですね」 

 

と長時間の離席ではない事に、私が少し安心した様子を見せると、先生は言いにくそうに、

 

「いえ・・・15分というのは、一日に席に座っていられる時間です」 

 

「それ以外の時間は、全て立ち歩いています」 

 

と言いました。 

 

「え・・・」 

 

「一日15分しか座らないのですか?」 

 

という私の質問に先生は、 

 

「15分座っていたら良いほうです」 

 

と答えました。  

 

うわぁ・・・ 

 

私が想像していたよりも、はるかに酷く立ち歩きをしている事が分かり、 

 

あ・・・聞かなきゃ良かった・・・胃が痛い・・・ 

 

と予想していた以上の次男の行動に、親としてどう対応して良いのか分かりませんでした。 

 

その頃、次男は毎日靴下に穴をあけて帰ってくるようになりました。 

 

本当に毎日毎日靴下の、足の裏の親指の下あたりの膨らんだ部分に500円玉位の大きさの穴をあけて帰ってきます。

 

靴下も、普通では考えられない位真っ黒で、どうしたらこんな風になるの?と思い次男に、 

 

「おいおい(笑)これ、ネットでしか買えない高い靴下なんだけど!毎日破れてるよね!なんで?さすがに悲しいんだけど!」

 

と冗談交じりに聞いても、何も答えないので、先生に聞くと、 

 

「まず、上履きを履きません、上履きを履かない上に、そのまま立ち歩きで校庭に出てしまいます」 

 

「校庭に出る際、運動靴も履きません」 

 

「先日はふらふらと正門から出て、家に帰ろうとしていました」 

 

「さすがに危ないので支援員が止めました」 
 

 

・・・ 

 

・・・ 

 

・・・ 
 

 

えー・・・

 

もう、無理じゃない? 

 

次男は、学校、無理じゃん 

 

えー・・・

 

そんな気分でした。

 

 
 

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166 次男の授業中の立ち歩き

166 次男の授業中の立ち歩き 
 
 
 
入学からしばらくして、娘のお迎え時間の関係で、次男の下校のお迎えに間に合わない事がありました。 

 

次男はその事に不満を言わなかったので、その日から下校時のお迎えは行かないことになりました。

 

・・・

 

毎日毎日下校後、担任の先生から連絡があり、次男の立ち歩きや授業の不参加の現状を伝えられました。 

 

「授業中はウロウロし廊下に寝そべっている」

 

「絵本の読み聞かせをしていると、教卓の近くまでふらふら来てしまう」 

 

「視力検査、聴力検査も自分の順番にはやらず、周りの状況を観察し、一通り全員がやるのを見てから、最後に検査する」 

 

担任の先生は、 

 

「お母さんが入学前に言っていた通りの行動をしていますよ」 

 

「周りの状況をまず観察しています」 

 

「言えば言うほどやらない、というのも分かってきました」 

 

「初めから話を聞いていたので、対応方法が分かり次男さんにペースを合わせのんびりやっています」 

 

と言っていました。 

 

・・・

 

入学前から学校に、押さえつける指導はしないよう、集団に合わせる為に無理をさせないように、とお願いをしていました。

 

先生は次男に対し「みんなと同じようにやりなさい!」と強くは指導していないようでした。 
 
 
担任の先生は言うべきことは言わないといけないので、という言い方をしていましたが、 私は折れずに、

 

「先生のやり方に文句があるのではなく、次男には厳しい指導は逆効果になり、言えば言うほど何もしなくなるので、どうか理解して、タイミングを待ってあげて下さい」

 

 とお願いし続けました。 

 

締めるときは締めないと、と次男の担任の先生はよく言っていましたが次男に関しては、

 

「強くは指導しません」

 

と言ってくれました。 

 

・・・

 

次男は授業中に立ち歩きが激しく常に離席していました。ある日、担任の先生が、 

 

「いつも、離席は特に強く言っていませんが、今日は上履きを履かずに立ち歩きし、教卓前で転んだので、『転んだら危ないよ』『上履きを履きなさい』と強めに指導しました」 

 

「その後、次男さんは涙を流し机の下に潜り、全く動けなくなってしまいました」 

 

「上履きの指導をしてから帰るまで、一度も机の下から出ませんでしたが、帰宅後の様子はどうですか?」 

 

「お母さんがおっしゃっていた、怒らないほうがスムーズにいく、の意味が何となく分かりました」 

 

と連絡をもらいました。 

 

その日は、私が娘を迎えに行き帰ってくると、次男は玄関でしくしくと泣いていました。 

 

学校から事情は聞いていましたが特に何も言わず 

 

「どうしたの?」 

 

と聞くと 

 

「何もない」 

 

「学校怖い」 

 

とだけ言い、次男はしばらくしくしく静かに泣いていました。 

 

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