2023年11月の記事一覧
93 理想の家庭像
93 理想の家庭像
子供を産む前、私には理想の家庭像がありました。
みんな仲が良く、自分の部屋には行かず、リビングに家族が自然に集まる家庭。
そんな理想がありました。
居心地の良い子供部屋を与える事にも、抵抗がありました。
実際、私自身が、そんな家庭で育ちました。
主人は真逆です。
皆、個々に部屋にいる。
家族でも、相手の事に立ち入らない。
そんな家庭で、主人は育ちました。
主人にとって、自分の部屋がない、と言うのは、
【死に値する】
と、言っていました。
それほどに、1人の時間、空間が必要な人です。
私たち夫婦は、育った環境も、もっている価値観も違い過ぎました。
私は、何かにつけて、自分の描く理想像を持ちすぎていました。
長男に関しては、
引きこもりは怖い。
それでも、一人部屋を作り、落ちつく空間を用意し、ゲーム類を並べる棚を作り、長男だけの場所を作ろうかな。
と、考えはじめていました。
理由は、幼い下の子達まで、ゲーム漬けになる事は、絶対に嫌だからです。
長男の部屋を作り、そこでゲームをしてくれたら、下2人への影響は少なくなる。
2歳の娘が、長男の物を触り、怒られることもなくなるはず。
リビングに長男がいないので、私のストレスも減るはず。
もう、好き放題やらせよう!と覚悟しつつありました。
92 強い嫉妬心
92 強い嫉妬心
2021.10.月下旬
長男が、夜中に枕を殴っていました。
私が、
「何してるの?」
と聞くと、
長男は、
「妹を殴ってた、あいつ思い出すと、むかつく、見るだけでイラつく」
・・・
妹が不在にも関わらず、ずっと妹の文句を言っていました。
嫉妬なの?
以前、幼馴染み3家族で、海外旅行に行きました。
帰宅後、私が、「またいきたいね!」と、言うと、
長男は、「嫌!お母さんが、ママ達と話していて、僕と話さないから、嫌」
と言いました。
その旅行で、私は長男と沢山遊んでいました。
長男も、友人たちと、毎日毎日、大はしゃぎで遊んでいました。
小さい頃は、弟を抱っこする事を許さず、可愛がられる妹を虐める。
幼少期、毎日外へ連れ出し遊んでいた事を、
「楽しかった?」
と聞くと、
「楽しかった」
「でも、お母さんは、弟といたよね」
「弟を抱っこしていて、僕とは遊ばなかった」
「僕は、お母さんと遊びたかった」
「だから、楽しかったけど、寂しかった」
「お母さんは、僕と遊ばないから、悲しい」
と言いました。
どうしたら、この子を満足させられるのだろうか?
91 藁にもすがる思い
91 藁にもすがる思い
一般的な相談所には行き尽くし、どこも、解決策を教えてくれないと気が付いた私は、
・家から1時間以上かかり、1時間7000円の占い
・中々予約の取れない1回5000円の姓名判断(印鑑屋)
・1時間10000円のオンライン不登校相談
手当たり次第、自分を安心させてくれる場所、を探し求めました。
占いでは、
・発達障害と健常児の境界線
・18歳の頃には落ち着く
・異常に負けず嫌い
・弟と同じ習い事で競争させない方がいい
・気が小さすぎる
・学校は嫌いじゃないけど、周りの目を気にしすぎ
・学校には行かないんじゃないかな、この子?
・気持ちを表現できないから、楽器などで感情表現させて
と言われ、
「やっぱり、発達障害なんだ!」
「やっぱり、病的に負けず嫌いなんだ!」
「やっぱり、感情表現が苦手なんだ!」
と、信じ込みました。
姓名判断では、
・一筋縄ではいかない子
・この、漢字が良くないんだよね、改名する?
・印鑑つくるとお守りになるよ
と言われ、印鑑を作るか検討し(結局作ってません)
1時間、10000円のオンライン相談では、 大学生のお兄さんとゲームをする事で、心が解けて、少しずつ回復するパターンもある、と言われ。
「1時間10000円か!回復するなら安いな!」
と、訳の分からない金銭感覚に陥り、 全ての事を真に受け、頭の中で、何が何だか分からなくなっていました。
今考えると、馬鹿らしいのですが、当時はまさに【藁にもすがる思い】 で、全ての事が、息子に当てはまる様に感じ、全ての事を試してみたいと思っていました。
それ程に、私は、正常の様で、正常ではなかったのだと思います。
そして、そんな私を止める人もいませんでした。
90 安心感の生まれ方
90 安心感の生まれ方
子供の気持ちに耳を傾けていると、可愛いな、と思えてきました。
次男が生まれてからの子育ては、ただただ大変でした。
楽しみながら子育てをしてはいませんでした。
「楽しませなきゃ!」と、思いながら子育てしていました。
私は子供が嫌いなのかな? と思う事もありました。
お義母さんは遠方に住んでいる為、年に一度しか会いません。
コロナ渦もあり、3年ほど会っていません。
優しく、芯の強さを持っているお義母さんは、
「不登校はどうでもいいよね、まず、親が元気になることよね」
と、私に言ってくれました。
真面目で、一生懸命な私の母は、私よりも心配そうでした。
「どうしたらいいんだろうね」
「困ったね」
「大変だね」
母は、孫の不登校のことも、その事で精神的に不安定になっている私の事も、すごく心配してくれていました。
上の姉はいつも、
「絶対大丈夫だよ。分かるもん!」
と、在宅ワークのパソコンに集中しながら、カラッとした感じで励ましてくれました。
「私、あんまり外さないよ」
「根拠はないけど、長男君は大丈夫だと思うよ」
大変な人生経験をしている姉が、重くなく、軽くもなく、
「大丈夫、大丈夫!」
と言ってくれると、私の情緒が安定しました。
その反応から、学びがありました。
「子供も同じ心理なのかな?」
「大丈夫だよ!」
と信じてくれる人といると、安心するのかな。
私は、子供に、安心を与えて育ててきただろうか?
気持ちを受け止め、包み込むように子育てしていただろうか?
私の不安、怒り、苛立ちを、子供達に伝染させてはいなかっただろうか?
・・・
圧倒的に後者でした。
89 医療センターの日
89 医療センターの日
2021.11.1
出発直前まで、どう長男を連れて行くか考えていました。
結局、寝ている長男を抱っこし、車に乗せ強行突破です。
朝早かった事もあり長男は車中、ずっと寝ていました。
到着し、寝ている間に手続きを済ませました。
呼ばれる5分前、
頭がボサボサで、寝ぼけた長男を、診察室前に連れて行きました。
長男:
「は?」
「なに?」
「どこ、ここ?」
「・・・」
診察の時間になると、畳の部屋に通されました。
主治医の精神科医、臨床心理士、学生の様な臨床心理士さんも2人いました。
日当たりが良く、ポカポカした部屋で問診が始まりました。
私が、予約時に記入した問診票は6枚。
事細かに幼少期の発育歴を書く欄がありました。
こんなこと、覚えていない!という質問がほとんどです。
それを、ペラペラめくりながら、主治医の先生が長男に話しかけました。
主治医:
「長男くん、はじめまして」
長男:
「・・・」
主人の腕を掴み「何これ?」
主人:
「ん?」
主治医:
「長男くんのこと、色々教えてもらおうと思うけどいいかな?」
長男:
「嫌だ」
「怠い」
「つまらない」更に強く、主人のうでをつねりました。
主人が、
「痛たたた・・・」
と身体をひねっていました。
長男は、
「ねー、なにこれ」
と言い、私を睨みつけ、部屋から出て行きました。
心理の先生が別室で心理検査をしようと長男を誘いました。
長男は、断固拒否し、
「病院内にいるのも嫌だ!」
と言い、主人と外へ出かけました。
私だけ、部屋に残りました。
長男が部屋にいた時間は数分です。
主治医 :
「本人、無理ですね・・・」
主治医の先生は、問診票にかかれた発育歴を一つ一つ確認し始めました。
今の状況を話そうとすると、主治医の先生は、こう言いました。
・問診票に沿ってこちら(主治医)が質問をします
・時間内に、全ての質問が終わらない可能性が高いです
・今の状況を聞く時間はありません
・次回は12月3日
・その日は問診票の質問の続きをします
・発育歴を分析します
・偏りのある性格を、どう組み込み、上手く付き合っていくか、の指導になります
ただただ、問診票に書いた内容を、主治医が確認し、その日は終了しました。
長男は、親への不信感を露わにしていました。
主人は、
「ここ意味あるの?」
と、私に聞いてきました。
「私が知りたいわ」
と言いたい気持ちを抑え、
「有名な病院だから、きっと解決策を教えてくれるはずだよ」
と言い、帰路につきました。
あれ程待ち望んだ医療センターも、結局意味がないの?
解決策どころか、今の状況も話せませんでした。
長男は、
「2度と行かない!」
「絶対行かない!」
と、断固拒否しました。
次は1か月後、、、
結局解決策は分からない。
もう、克服ママの方法を実践するしか選択肢がないじゃん!