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2023年12月の記事一覧

157 次男の入学式

157 次男の入学式 
 
 
2022年4月6日 
 
 
次男の入学式でした。在校生は旧クラスで1年生の入学式に参加しますが長男は家で眠っていました。 

 

次男は緊張はしているものの、特に嫌がることもなく出発しました。 

 

入学式の列に並んでいると、次男はランドセルを主人に持たせ、主人のワイシャツの中に手を入れて、ガチガチに体を固まらせ、主人にしがみついていました。

 

表情が硬く、周りでニコニコ笑いながらランドセルを背負っている無邪気そうな子供がやたらと目につき、「あー、またうちの子だけだ」そんなことを思った記憶があります。 

 

次男を教室に送り届けました。 

 

次男の名前が書いてある机まで送っていき、保護者は体育館へ行くよう言われました。

 

次男に「後でね」と言い、教室を出ました。振り向くと次男は体を突っ伏して、ガチガチにフリーズした体をねじり、何とか座っているように見えました。

 

 

私は主人に、

 

「卒園式、知り合いばかりの場所であんな感じだったし、入学式は知らない人ばかりだし、大人数だし、どんな感じになるか分からないよ」

 

「学校側には、絶対に無理やり式に参加させたり、頑張ろうねと声をかけすぎたりしないでほしい、式場に入れないなら、親が付き添うのですぐに呼んで下さい、と伝えてあるから」

 

と言うと、

 

 

主人は、

 

「分かったよ」

 

とだけ言い、うなずいていました。 

 

式が始まると、元気そうに入場する1年生の中に次男はいませんでした。

 

皆が入場し終わり、式が始まるころ、次男は付き添いの先生2人に支えられ入口に立っていました。

 

ほかの1年生は全員着席しています。

 

保護者席から遠目で見ていても、次男は両肩が頬のあたりまで上がり、体が動かない、そんな様子が伝わってきました。

 

私は付き添っている先生の方を見ていました。

 

付き添ってくれていたうちの1人が、長男の2年生の時の担任の先生で、面識がありました。

 

先生がこちらを向き私に目配せをしたので、私は主人とすぐに先生の方へ行きました。

 

次男を引き取り、私と主人と次男は3人で体育館横のテラスで運動場の方を向き、式とは関係ない、何でもない話をし続けました。

 

校長先生が何か話している声が、何となくぼんやり響いて聞こえてきました。

 

 

しばらくすると次男が、

 

「僕、中に行かなくていいの?」

 

と聞きました。

 

 

私は、

 

「どうしたい?」

「自分で決めていいんだよ」

 

と言うと、しばらく考え、中を覗いていました。

 

 

またしばらくすると次男は、

 

「中に入る」

 

と言い中に入りました。

 

 

1年生の席には行かず、保護者席で両親の間のパイプ椅子に座り、お山座りをしたり、体をのけぞらせたり、体を終始くねくねさせて落ち着かない様子で式に参加していました。

 

パイプ椅子の上でずっと動き続けるので、ズボンの中に入っていたワイシャツは全て出てしまっていました。

 

式が終わり集合写真を撮る際、次男は上履きを履けませんでした。

 

「写真の時だけ履いておこうか」と言いましたが頑なに嫌がりました。

 

 

整列の順番を指示している先生が次男に話かけました。

「写真」「撮る」「ここ」「座る」「〇?」「座る」「ここ」

単語に区切って、聞き取りやすいようにはっきりと話しかけ、〇?と聞くときは両手で〇を作って次男に見せていました。

 

あー、【単語でしか言葉の通じない子】として話しかけているんだな、とすぐに分かりました。

 

次男は普通に会話のできる子です。

 

今は新しい環境が苦手なため、緊張で体がフリーズしているだけでした。

 

話かけてきた先生に悪気がないことも、親切心であることも理解した上で、私はその配慮がとても不快で、不安な気持ちが生まれました。

 

この子は普通に会話を理解するのに!そんな話し方しなくてもいいのに!

 

そんな気持ちと、

 

この子は周りから見たら、明らかに健常児ではないのだな、そうなんだな。

 

そんな気持ちの入り混じった、入学式に本来ならば感じるであろう【幸せの感情】とは程遠い感情でした。

 

式が終わり、子供たちは教室へ戻りました。 

 

次男は担任の先生と一緒に教室へ行きました。 

 

 

次男を見送ると主人が、

 

「今日の様子を改めて見ていると、貴方には今まで苦労をかけていたんだろうね。イベント毎に、いつもこんな感じだったんだよね?大変だったよね?なんか、こんな父親で申し訳ないな。これからは協力していこう。今までごめんなさい。絶対にあの子達の未来を切り開ける場所を探していこうね」

 

と私に言いました。 

 

 

帰りは通学団に顔合わせをしながら一緒に帰る予定でしたが、次男は通学団の方へは行かず、無意識かのようにふらふらと正門に向かい、帰ろうとしていました。

 

 

私と主人が、

 

「今日は通学団で行くんだよ」

 

と何度か言いましたが、次男はうろうろし、目がうつろで正常には見えなかったため、主人が教頭先生に、

 

「申し訳ないけれど、今日はもう帰らせます」

 

と言い、主人と次男は先に帰りました。

 

私は子供たち全員が帰るのを待ち、次男の担任の先生にお礼と謝罪をし、帰宅しました。

 

家に帰ると元気いっぱいの次男が遊んでいました。

 

「今日はお疲れさまでした」と言い、それ以上式の話はしませんでした。

 

この子は、明日からどうなるのかな?学校行けるのかな? 

 

 

長男の部屋を覗くと、在校生として式に参加するはずの長男が、まだ布団の中で眠っていました。

 

なんとも言えない悲しい気持ちになりました。

 

心の中で、なんでうちの子だけ、どうして2人とも何かがおかしいの?皆が出来ることができないの?その気持ちを完全に拭い去ることを、私はなかなかできませんでした。
 

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156 次男の小学校入学式前夜

156  次男の小学校入学式前夜 
 
 
2022年4月5日の深夜 
 
 
長男が深夜0時から明け方4時くらいまで、泣き続けました。 
 
 
突然、私が座っているソファの周りをぐるぐるぐるぐる回り出し、笑いながら、 
 
「お母さん大好き、お母さん死なないで」 
 
そんな事を言い始めました。 
 
 
長男が笑っていたのは最初の数十秒だったと思います。そこからは、崩れ落ちる様に泣き始めました。 
 
 

長男は、 

 

「友達と遊びたい」 

 

「僕には友達がいない」 

 

「学校に行きたい」 

 

「勉強したい」 

 

と話し始めました。 
 
  
 

不登校前まで、我が家はゲームを与えておらず、長男が、 

 

「ゲームの話についていけなかったのも辛かった」 

 

と泣くので、 
 

 

私は、 

 

「それ、本当にごめんね」 

 

と謝ると、 

 

「それはいいんだよ、お母さん」 

 

「お母さんがゲームをくれなかったから、僕は足が速くなったし、遊び上手になったし、それには本当に感謝しているんだ」 

 

「ありがとう」

 

「だからその事はいいんだ」 

 
と言いました。 
 
 
 
 
その先は、私はただただ長男の話を聞き続けました。長男はこんな不満を言っていました。 
 
 
「授業中つまらない時、僕の唯一の楽しみが落書きだった」 

 

「僕は、つまらない時間を乗り切るために、1週間かけて大好きなヨッシーを机に内緒で描いていたんだ、それだけが僕の楽しみだったんだ」 

 

「隣の席の女子に見つかって、「机に描いちゃだめだよ!」と消しゴムで消されたんだ」 

 

「僕は机を体で隠して「やめて、やめて」「消すなら自分で消すから」「お願い止めて!」と頼んでも、1人の子が僕の両腕を掴んで3人がかりで消してしまったんだ」 

 

「それを遠くから見ていた担任の先生が、消し終わった頃に近づいて来て、僕が泣いているのに消し続けた女子に向かって「どうもありがとう」って言ったんだ」 

 

「お母さん、先生はそんなに偉いの?先生は神様なの?全て言う事を聞かないといけないの?ねー、どうして?」

 

「とにかく担任の先生が嫌だったんだ」 

 

「教え方が下手くそで、全然頭に入ってこない」 

 

「頭がいい子ばかり褒めて優しくするんだ」 

 

「真剣に考えても、答えを5回間違えてしまった友達がいたんだ」 

 

「その子が担任の先生に「ふざけているの?」と怒られていたんだ」 

 

「頑張っても出来ないかもしれないよね?酷いよ」 

 

「そんなこと言うのは酷いよ、とても嫌な気分だったんだ」 

 

「あの先生は全ての事がそんなふうなんだ」 

 

「やる事を全て決めてくるんだ」 

 

「テストが終わった後に、落書きや折り紙がしたくても、読書しかダメと言う」 

 

「持っている本は、数日前に借りて、何度も何度も読み返した本でつまらない」 

 

「なぜ、折り紙を折っちゃいけないの?なぜ、落書きをしちゃいけないの?」

 

「静かにして、邪魔をしないために本を読んでいるんだよね?折り紙や、落書きでも邪魔にはならないよね?」 

 

「何でそんな事まで決められなければいけないの?何で皆同じ事をしなくてはいけないの?言っている事がおかしいよ!大嫌いだ!」 

 

「2年生の終わり頃から、女子が鬱陶しい事を言うようになったんだ」 

 

「僕はいつも分からない所を一生懸命教えてあげているのに、全然教えてくれなくなったんだ」 

 

「意地悪だよ、そんなのは」 

 

「放課は皆、パソコンしかしない」

 

「外で沢山鬼ごっこしたいのに」 

 

「皆ゲームの話をして、パソコンばっかりいじっているんだ、つまらないよ」 

 

「お母さん、人は見た目がそんなに大切なの?僕の友達にとても太っている女の子がいるよ」 

 

「その子はとても優しいよ」 

 

「僕は見た目が良い人より、人の気持ちをちゃんと考えて、人に優しくできる人の方がいい」  

 

「太っているとか、いないとか、関係ないよね?それなのに、何で皆見た目の事を言うの?酷いよ」 
 
 
  
・・・ 
  
 
「僕は小さな頃、お母さんともっと話したかったのに、もっと遊びたかったのに、もっと一緒に時間を過ごしたかったのに、家に次男がきて、全然構ってもらえなくて、寂しくて寂しくて、今思い出すだけで吐きそうなほど悲しかったんだ」 

 

涙を流し、たまにぐるぐるソファを回る足を止め、ソファに顔を伏せて嗚咽する。 
 
 
思う存分泣くと、またソファを回り、泣きながら、たまに苦笑いを浮かべながら、長男は話し続けました。 
 
 
「友達に会いたい、遊びたい、勉強したい」 
 
 

長男は、 

 

「友達に「何で学校に来ないんだ!」って聞かれたら「おめーに関係ねーだろー」って言えばいいかな?」 

 

と自問自答していました。 
 
 

4時間経ち全て話し終え、落ち着きを取り戻すと、長男は部屋を片付け始めました。私が、 

 

「明日掃除するから大丈夫だよ」 

 

と言うと、 
 

 

長男は、 

 

「僕が積み木を踏むと痛いからだよ、僕のために片付けているだけだよ」 

 

と言うので、一緒に部屋を片付けました。 

 

 

片付け終えると、 

 

「僕、折り紙折りたいな」 

 

と言うので、2人で折り紙を一緒に折りました。 
 
 
少しスッキリした顔で長男は折り紙を折っているよう見えました。
 
 
明日は次男の入学式です。 

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155 2022年3月末の長男の様子

155 2022年3月末の長男の様子 
 
 
長男が次男と仲良くしていました。ゲームのコースの作成の仕方をとても優しく教え、ゲームソフトも貸し借りしていました。 

 

この頃、長男は人に対してとても親切で優しい事が多かったです。 

「公園に行ってみようかな」と呟いている事もあり、動画を見る時間も以前に比べ減っていました。 
 

 

次男が私の問いかけに無反応にしていると、長男はふざけて笑いながら、 

 

 「次男ちゃん、お母さんが呼んでますぞ、返事なさい!」 

 

と次男に言う。 
 

 

 

次男が私にやたらと歯向かって文句を言っていると、 

 

「やめろ、お母さんに変な事言うな!」 

 

と注意する。 
 
 

 

娘に対する態度も柔らかくなっており、娘が長男がゲームをしているのを邪魔し、長男の頭の上に座っても、笑いながら、 

 

「やめてくださいよー!でも大丈夫だよ!」 

 

と言う。 
 

 

 

私が娘に、 

 

「お兄ちゃん、ゲーム見えないよー、どくんだよー」 

 

と声を掛けると、 
 

 

長男は、 

 

「お母さん、僕、嫌だけどね、でもいいんだよ」 

 

と娘を庇いました。 
  

 

 

娘が、お兄ちゃんに優しくされることに喜び、テンションが上がり、ふざけて長男の顔に唾を吐きました。私はさすがに怒るだろうと思いましたが、長男は、何も言わずに自分の腕でふき取っただけでした。 
 
  

ぐずり続ける娘に、私がイライラし始めると、長男が空気を察し、私の方を向き、「お母さん」と声をかけ、【ダメだよ】と言いたげに首を振る。 

 

 

そんな事がとても増えていました。 

 

・・・

 

とても安定している様に見えるのに、夜になると長男は理由を言わず涙を流している事がよくありました。 
 
 

 

ある日長男が、 

 

「まだ、コロナ終わってない?」 

 

と涙目で聞いてきました。

 

 

 私が、 

 

「心配なの?大丈夫?」 

 

と言うと、涙を拭きながら 

 

「泣いてないよ、オレンジジュースがすっぱいだけだよ」 

 

と下を向いて言いました。 
 

・・・

   

2022/3/31(木) 

 

当時私は、資格取得のため、通信制の学校のスクーリングに行く事がありました。学校のある日は朝の8時に出発し夕方5時に帰ります。

 

まったく行かなくてよい月もあれば、最大で6回ほど通う月もありました。

 

長男が昼夜逆転していれば、置いて行ってよいのですが、睡眠サイクルがずれ、朝に起きるリズムになっている時は、長男を置いて行こうとすると、

 

「お母さんがいないと寂しい・・・」

 

と言い、泣くことがありました。

 

 

 

次男が春休み、

 

「仲の良い友人とテーマパークに行きたい」

 

と言いました。

 

 

 

長男は、

 

「お母さん、家に居てよ、僕寂しい」

 

と言う。

 

 

そんな事が頻繁にありました。

 

 

次男も、気の許せる友人としか関りを持とうとせず、次男が友人と出かけたい気持ちは、私がとても大切にしたい事の1つでした。

 

でも、長男は「行かないで・・・」と言う。

 

大人は私しかおらず、同様の課題で困る事がよくありました。 
 

 

夜通し眠る事が出来ず、

 

「お母さん、僕、全く寝ていないのに、全然眠れない、寝たいのに、眠れないよー」

 

と泣き出す日もありました。

 

 
 

ある日、長男が突然、

 

「おかあさん大好き、お母さんありがとう、お母さん本当にありがとう、寂しい、僕寂しい・・・」

 

と何度も何度も同じセリフを言いながら、2時間止まることなく、涙が枯れるほどに号泣し続けました。 

 

 

この時期の長男は、人に対してとても優しく、きっかけがないのに、よく泣いていました。
 
 

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154 5か月ぶりの我が家のお風呂

154 5か月ぶりの我が家のお風呂 
 
 

2022年3月26日 
 
 
長男が家のお風呂に入らなくなり5か月が過ぎました。その間に銭湯に行けた回数は10回以内だったと思います。

 

 

その日は私が、

 

「あー、もう長男と一緒にお風呂に入れないのかー」

「大きくなっちゃうと一緒に入ってくれなそうだもんねー」

 

と言うと、

 

長男は

 

「まー、そうだねー」

 

と笑っていました。

 

 

私が、

 

「お母さんと入るのが嫌なら、お父さんと一番風呂に入るのはどう?」

 

と聞くと、

 

 

長男は、

 

「うん・・・いいよ」

 

と言い、主人とお風呂に入る事になりました。

 

 

長男が、

 

「お母さん、おんぶで連れて行ってよ、足が動かない」

 

と言うので、私は長男をおんぶし、リビングから主人の入っているお風呂場に連れて行きました。

 

 

長男は服を脱ぐ時から、入ってからもずっと、照れているのを隠すかのように絶え間なく、一方通行な話を笑いながら話し続けていました。

 

 

主人は長男に、

 

「大きくなったねー、わーがりがりに痩せちゃってるじゃん」

 

と笑いながら長男に話しかけていました。

 

 

主人の顔をふと見ると、涙ぐんでいるようでした。私も普通に2人に話しかけるよう気を付けていましたが、目頭がじわーっと熱くなった事を覚えています。

 

なぜ私が何か月も当たり前のようにお風呂に入らない長男に、この日「お風呂に入る?」と聞いたかは覚えていません。

 

確かその頃、私がお風呂に入っていると、不登校以来一切近づこうとしなかったお風呂場に頻繁に来て、私に話しかけてくるようになったからだと思います。 

 
 
 
2022年3月27日 

 

次の日は主人がお風呂に誘っても無反応でした。

 

そりゃそうだよね、一気に毎日入るようにはならないよね!と思っていたら、私が1人でお風呂に入っている時に、お風呂場をうろうろうろうろ歩き周り、私に何度も話しかけてきました。

 

 

私が、

 

「一緒にどうですかー」

 

と誘うと、

 

 

長男は笑いながら、

 

「入る訳ないだろ!」

「ま、シャワーならいいぞ!シャワーだけだぞ!」

 

と言い、

 

 

服を脱ぐと、

 

「まー、いいよ、入るか!」

 

と私と目を合わさず、お風呂に入ってきました。

 

 

長男は、

 

「うわー、何だよこれー滑るー滑るー」

 

と照れ隠しなのか、湯船の中で滑り続け、ふざけて笑っていました。

 

 

不登校前までは「もー、1人で入ってよ!」と思う事もありましたが、その日は「わー、長男とまたお風呂に入れる日が来たんだー」と嬉しくて、やせ細ってはいるものの、体が大きくなった長男と2人で入るお風呂は、何とも不思議な気分でした。

 

5か月も入らなかった我が家のお風呂に長男が入った事は、私にとってとても嬉しい出来事でした。

 

私には長男がどんどん元気になっているように見えました。

 

次男が小学1年生、長男が新4年生になるまで、後10日ほどです。 

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153 次男の入学までの2週間

153 次男の入学までの2週間 
 
 

2022年3月

小学校就学前の知能検査や検診時の振舞いで、学校側から「次男に気になる箇所はない」と言われていましたが、卒園式の様子や常日頃の人との関わり方を見て、この子は支援クラスの方がいいのかもしれないな、と思っていました。

 

長男の不登校がなければ、そんな事を考えたりはしなかったと思いますが、無理をさせたら学校生活が苦しくなるのではないか、長男のように次男も暴れ回る日が来るのではないか、と想像し私が勝手に怯えていました。 

 

 

卒園式に出席できなかった主人に、

 

「次男、あの子だけ園長先生の所まで歩けなくて、私がおんぶで卒業証書受け取ったよ」

 

と言うと、

 

 

主人は、

 

「そっか、次男よく頑張ったね」

 

と言っていました。 

 

 

卒園式の姿を見てから、私は入学式に次男がどんな行動をとるのかを心配するようになっていました。 

 

 

4月で4年生になる長男の、進級時の対応を相談に行く際に、次男の事も相談していました。

 

新しい場所、知らない人に慣れるまでに時間が人よりかなりかかる事、兄から聞き続けている学校へのマイナスイメージのせいで、ただでさえ不安の強い次男が【学校は怖い場所なのだ】と怯えている事を話していました。

 

塾の先生に、入学前に担任の先生に会って安心感を与えておく、せめて教室だけでも見ておくと安心する場合がある、とアドバイスをいただきました。

 

学校に、入学式前に担任の先生に一目でも会えますか?と相談しましたが、それは難しいとの事でした。

 

 

次男は毎日毎日私に、

 

「学校は怒られるの?」

「学年が上がる度に怖い先生になるの?」

「どうやって怒られるの?」

「1年生の先生は怒らないの?」

 

と繰り返し繰り返し聞いていました。

 

 

私は、

 

「学校は楽しい場所だよ、沢山色んな事を教えてくれるよ」

 

と伝えていました。

 

 

次男は学校へかなり恐怖のイメージを抱いていました。

 

学校側には、次男が学校に恐怖を抱いてしまった経緯を話し、できない事を厳しく指導する事は避けてほしい、学校に足が向くだけで、今は良しとしたい、枠にはめ込み、できない生徒を厳しく指導する先生を担任にする事だけは避けてほしいとお願いしていました。 
 

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152 次男の卒園式

152  次男の卒園式 
 
 
2022.3.24 
 

次男の卒園式でした。 

 

次男は長男の不登校以来、情緒が安定しておらず、極端に対人関係が苦手になっていました。

 

園長先生は、次男の卒園式の練習時の様子を「入退場は何とか皆と同じように参加できるものの、卒業証書を保護者が沢山いる中で、園長先生のいる檀上へ貰いに行き、お母さんに渡しに来るという一連の動作を、皆と同じように出来るかな・・・?どうかな・・・?本番にならないと分からないかも!でも、どんな形であれ大丈夫だから!」と言っていました。

 

私は「本人が貰いに行けない場合は私が付き添います」と園長先生と話をしていました。

 

卒園式が始まり園児が入場してきました。

 

次男は体が固まり会場に入る事が出来ません。

 

しばらく様子を見ましたが、一向に入る事が出来ないため、私は保護者席を離れ次男のそばへ行き、一緒に入場しました。

 

席に着くと、全員が園長先生の方を向いて座る中、次男は後ろを向き体を丸め、何かに怯えている犬のようでした。

 

顔だけを前に向け、体をがちがちに固め、とても怯えた死んだような目で園長先生の方を見たり、俯いてうずくまったりしています。 

 

付き添いの先生が1人励ましてくれていましたが、次男がしっかりと前を向く事はありませんでした。

 

卒業証書授与の際も、付き添いの先生は何とか歩かせようと声を掛けていましたが、首を90度にして下を向き、その場でペタンコ座りになり一向に動きませんでした。

 

私は園長先生に目配せをして、次男の所へ行きました。次男に「お母さんがおんぶしようか」と声をかけ、レッドカーペットの敷いてある園長先生までの10mほどの道を次男をおんぶして歩きました。

 

園長先生の前で次男を下ろし、彼自身で証書を受け取り、また私が次男をおんぶし直して席に戻りました。私が彼から受け取るはずの卒業証書は、次男がギューッと抱きしめており離しませんでした。

 

式が終わり退場の時、また次男は歩けません。地べたに正座をしていました。

 

仲良しのお友達が「おい!行くぞ!」と言いながら正座のままの次男を引っ張っていました。お友達が助けてくれていたので、私はもう次男の所へは行かず退場する姿を見守りました。

 

次男の卒業式は終了しました。 

 

式が終わると、退場の時に手を引っ張てくれていた友人と園庭を元気に走り回っていました。 

 

もうすぐ次男は小学校です。 

 

どうなるのかな・・・。 
 

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151 水族館

151 水族館 
 
 
ここ数日、長男の調子がとても良く笑顔の日が増えました。期待などしていない!そう口では言っていても、元気になると以前の元気な息子に戻ってくれるんじゃないか!そんな事が頭をよぎります。 

 

2人の姉達と「長男も調子が良さそうだし、どこかへ出かけようよ!」と計画をしていました。 

 

長男を連れて夜のイベントに行くか、長男は家で留守番していてもらおうか・・・ 

 

結局水族館に行く事になりました。 長男に聞くと「僕も行きたい!」と言います。 

 

その頃の長男は、夜中に起床し、限界まで起きていて昼過ぎに寝落ちする、そんなリズムでした。朝から水族館に行くのはどう考えても難しい。でも本人は「行く、行ける」と言い張ります。 

 

姉達に「タイミングが合えば連れて行くけど、多分長居は無理だと思う」と伝えていました。

 

長男が帰りたくなったら誰かが長男を連れて帰る、その準備をして出かける事になりました。

 

帰るなら私が連れて帰る事になるはず、でも次男は人に懐かず、私がいなければ楽しまない・・・物理的に不可能な課題にまたぶち当たり、それでもどうにかして全ての子供の要望が叶う様に、と考え続けてしまう。 
  
 
姉が「下2人は連れて行くよ!」と言ってくれましたが、何度確認しても長男は行きたがりました。 

 

私は「直前の様子で決めるね」 と姉に伝え、映画の時同様、約束事が出来ず、臨機応変に長男の様子を見て水族館へ行くかどうかを決める事になりました。 

 

水族館に行く数日前、長男はお昼の1時に寝ました。 

 

あー。今日は今寝たから水族館は難しいかな・・・ いっそ行かない、と言ってくれたら楽なのに、そんな事を考えてしまいます。 

 

行きたいと言うのに、その日めがけて睡眠時間の調整が出来ない。 

 

睡眠リズムがずれにずれまくり、水族館に行く数日前は、22時に起き昼過ぎに寝落ちしていました。 眠くなると行動がおかしくなるため、水族館へ行くよりゲームして待っていた方がいい気がするな・・・

 

【水族館当日】

 

予想は的中します。 

 

まず、駐車場から水族館迄の道が長い、遠いと文句を言い始めます。 

 

次は入場券売り場、人が多く、久々の人混みに長男の様子は、明らかにおかしくなりました。次男は私にべったりくっつき離れません。

 

その横で、長男はずっと文句を言っています。「つまらん、つまらん、なんだよここ、誰だよ作ったの、つまらん、何の意味があるんだ、こんなん見てどうするの?」そんな事ばかり耳元で言い続けられ、気分は最悪でした。

 

私にべったりくっついている次男は、水族館をとても楽しみにしていたのに、長男の否定的な発言を聞き続けていました。 

 

もうやめてよ、黙ってよ、だから家で待っていたらって言ったじゃん!そう言いたくなる気持ちを何とか抑え込みました。

 

姉達は娘と先を歩いており、娘は楽しそうでした。次男にあっちで一緒に見たら?と姉達の方へ行くよう勧めますが、無表情でしがみ付き私から離れません。

 

この日を楽しみにしていた次男に楽しんでほしい、でも長男が横でおかしくなっている。

 

どうしよう・・・

 

私は長男に「車2台で来ているから、帰ろうか?」と提案すると「は!帰りたいなら1人で帰れよ、僕はここにいる、僕は帰らない!」と怒っています。それなのにその後もずっと「つまらない、意味がない」を連発する。表情もとても暗く、何をしたらいいの?と、落ち着かない様子でした。

 

楽しんでいる姉達に嫌な思いをさせたくない、次男にも楽しんでほしい、でも長男の様子が明らかにおかしい、あー、来るんじゃなかった、あんなに家で元気だったのに、人混みはまだ無理だ。 


 
そんな地獄の様な時間を過ごし、結局お昼ご飯を食べ、しばらくして帰る事になりました。 

 

車に乗ると、長男の暴言が始まりました。車には下の姉、私、長男、次男が乗っていました。

 

確か、次男は大好きな従兄に会いに、下の姉の家に行きたい、私は疲れている長男の事を考え我が家に帰った方が良いのではないか?と長男に提案。それに対して、長男は訳の分からない事を言い、次男が固まるほどの暴言を吐いて傷つけました。

 

私が「疲れているから家に帰ろうか」と言うと、「勝手に決めるんじゃねーよ、何で疲れていると勝手に決めるんだよ!」と怒り出す、「どうしたいの?」と聞くと何も答えない。

 

次男は従兄に会う事をとてもを楽しみにしている。長男の状態を考え我が家に帰るのか、次男の希望を聞いて姉の家に行くのか。

 

長男は姉の家に行きたいと言う次男に暴言を吐き続けていました。私の怒りスイッチは長男が下の子を虐める事ですぐに入ります。 

 


「なに?」「だから、待ってたらよかったじゃん!」「何で、次男を虐めるの!」「家でゲームしてたらよかったじゃん!」そんな事を言ったような気がします。

 

行く数日前から、どうなるんだ、どうする事がベストなのか、とストレスを抱え、当日にこの結果。

 

私も号泣し、長男も怒りで号泣、次男は暴言を吐かれ固まりながらも、従兄に会いたいと泣いていました。

 

私はこれ以上長男と一緒にいたら、また余計な事を言ってしまう。同じ空間に長男がいることすら不快に感じました。

 

あー、なんなんだよ。

 

私は姉に運転を頼み「もう、無理」「電車で帰る」と車から降りました。 

 

しばらく知らない土地の、車から降りたその場所にしゃがみ込み、ぼーっとしていました。 

 

疲れるな・・・

 

あーあ、疲れるな・・・ 

 

涙が止まらず脳に酸素がいかない、脱力し何もしたくありませんでした。 
 
 
優しくしなくちゃ、きっとストレスを私で発散している。そう考えても考えても気持ちが追い付かず、感情的になってしまう。 姉はとても上手に子供達に対応しているように見えました。

 

私は上手く対応できない。私だから上手く対応できない。私が親ではあの子は回復しない。 

 

何もかも人のせいにしているあの子は、この先どうやって人生を生きていくのだろう。

 

回復していたように見えたけど、きっとまた逆戻りだな、外出なんてさせるんじゃなかった。

 

外出の度に私は神経がすり減り、へとへとでした。 
 

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150 2022.3月中旬の長男の様子

150 2022.3月中旬の長男の様子 
 
 
昼夜逆転は相変わらずでしたが、少しずつ明るくなってきているように見えました。 

 

次男が行き渋ると「おい、お前、幼稚園さぼるなよ!行けよ!」と笑いながら言い、次男に「お前が言うなよ!」と突っ込まれる。それくらい穏やかな感じに変化していました。 
 
 

2022.3.17 

ソフトクリームの美味しい農園があり、車を30分ほど走らせ長男と娘と出かけました。 

 

行き道、長男は娘にシートベルトをしてくれたり、とても優しく声掛けして仲良く目的地へ向かいました。

 

とてものどかな農園で、嬉しそうな顔をしてソフトクリームを食べる長男がとても印象的でした。

 

優しい表情で、嬉しそうに笑って、それなのに、ふとした表情がどことなく苦しそうで、複雑な笑顔を浮かべて食べているように見えました。

 

帰り道、突然長男は学校の話を始めました。

「とにかく担任の先生が嫌だった、あいつは担任になるべきじゃない」

「あの学校はくそ学校だ、とにかく、つまらないんだ」

「女子が嫌だった、命令させる事が死ぬほど嫌だった」

「俺はとにかく、好き勝手やりたいんだ!」

と、学校の文句をずっと話していました。 

 

私は、そんな否定的な話を聞く事にとても疲れましたが、

「嫌だったんだね 」

「そーなんだね」 

「嫌な場所なら行かなくていいよ」 

「いくらでも学校なんてあるから」

と伝えていました。 
  

 
 
2022.3.18 
 
この日は朝起きてすぐにゲームはせず、娘とブロックで遊んでいました。その後、家のテレビでドラえもんの映画を観ていました。娘とも優しく遊んでいました。 

 

2022.3.19 

コンビニに寄り、人目も気にせずゆっくり選んでいました。久々にコンビニに行ったはずです。

 

銭湯にも行き「足湯したい」「景色見たい」「ゲームセンターで遊びたい」と言い、銭湯の後の外食にも喜んで一緒に行きました。

 

ずっとお風呂に入らず、着替えもしていませんでしたが、その日は出かける前に「お母さん、この服で大丈夫かな?」と自ら着替え、私に話しかけてきました。 

 

私の目には、ここ数日びっくりするように安定した日が続いていました。 

 
 

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149 夢見る小学校(映画)

149 夢見る小学校(映画)

 

2022.3月中旬 
 
 
「夢見る小学校」というドキュメンタリー映画を観に行きました。

 

私は昔からこの映画に出てくるような教育方針が好きでした。

 

不登校を期に、自分の子供をこんな学校で学ばせたい、という想いが強くなり、映画を観に行きました。 

 

印象に残っているのは、 
 
・子供は勉強している時よりも、好きな事を集中して楽しんでいる時の方が断然脳が成長する、と言っていたこと 

・子供がおんぶされながら授業を受けていたこと

・児童精神科に薬を飲まされていた子が「入学条件として【薬を止める事】と学校側に言われて救われた」と話していたこと 

・子供が自由にチャレンジする事に責任は伴わない、責任は全て大人がとる、そうでなければ子供がチャレンジしなくなってしまう、と設立者が話していたこと

 

他にも数えきれないほど印象的な大切な事の詰まった映画でした。 

 

全ての子供がこんなふうに大人に接してもらい、こんなふうに学んでいたら、輝く子が増えるのではないかな、と思いました。

 

学費がとても高いけれど、この学校で育つ子達は自己肯定感がとても高く、自分軸を持っている。身に付く生きていく能力を考えると、 この学校を出る事で、その後の何十年という長い人生を豊かに生きられるから とても安い授業料に感じました。

 

https://www.dreaming-school.com/

 

 

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148 映画へ行く

148 映画へ行く 
 
 
2022.3.11 
 
 
昔から仲が良く、頻繁に遊んでいるお友達家族と映画に行く事になりました。前日に長男に行きたいか確認すると「行ってみる」と言いました。 

 

映画の時間は、昼夜逆転している長男に合わせ夕方にしてもらいました。私は、本当に行けるのか?その時間に起きられるのか?どうなるのだろう・・・と心配ばかりしていました。 

 

「明日は夕方から映画だから、少しは早く寝られるといいね」と声を掛けましたが、長男が寝たのは朝の8時でした。

 

あぁ・・・朝の8時に寝た長男は何時に起きるのだろう?睡眠が足りないと訳が分からない事を言い出し、大変になる事が多かったため、心配していました。

 

予定に向かって動くことが絶対に出来ないので、約束事は難しかったです。

 

私は友人に「行けるかは直前まで分からない、下の子は行きたいから、下の子達は必ず連れて行くね」と約束していました。 

 

お昼の3時に長男を起こしました。寝てから7時間しか経っていない、起きないだろうな、と思っていましたが、起きて映画にも行くと言います。 

 

私は、子供3人を車に乗せ、30分ほどかかる映画館へ行きました。商業施設の中にある映画館です。映画館に一番近い駐車場に車を停め、待ち合わせの場所に向かいました。 

 

一緒に行った子供達の中に年下の男の子が2人いて、2人共が長男の事をとても好きでした。どちらかが手を繋ごうと寄っていきました。 

 

長男はその手を振り払い、不安そうな顔で私に、「どうするの?待つの?何するの?」と聞きました。 

 

次男は自信なさげに周りの顔色を伺い、誰とも話せず、私にべったりくっついて、ひと時も離れません。 

 

我が家以外の子供達がとても健康的で子供らしく見え、どうしてうちだけこんなふうに育っているのだろう?なんでなのだろう?

 

映画中、私は長男の表情ばかり気になっていました。笑っている顔を見てほっとし、良かった、映画を観に来ることができた。とやっと安心して嬉しい気持ちになりました。 

 

映画の後、他の家族は食事に行きましたが、我が家は長男の様子がおかしく帰りたがり、すぐに帰りました。

 

その夜、1時半位まで私と長男とでゲームをしました。ゲームが終わり、長男は寝室に行き、いつも通り動画を見ていました。私は横で寝ていました。 

 

夜中に長男の泣き声で目が覚めました。

 

長男は3時ごろから30分近くしくしくしくしくと、ただただただただ、涙をポロポロと流して、とても悲しそうに泣きました。 

 

私は、気の利いた言葉を見つけられず、何も声をかけられずに、少しでも感情を吐き出せると良いなと願うように、手をつなぎ、長男が泣き止むまで、頭を撫でたり、背中をさすったりしていました。

 

泣いている途中、長男は嗚咽し、少しずつ落ち着きを取り戻し、ぐちゃぐちゃに濡れた顔のまま、力尽きたかのようにゆっくりと目を閉じ眠りにつきました。

 

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147 友人から拒否される経験

147 友人から拒否される経験 
 
 

課金キャラを貸してあげられず、親友に会えなくなり、10日ほど経ちました。

 

長男に再び遊ぶ元気が出てきて「親友と遊びたい!連絡してみて!」と言うので、親友に連絡しました。

 

親友のママが「うちの子、「今は遊びたくない」って!涙を流していたから、きっと、何か思う事があるのだと思う!」と言っていました。 

 

私は長男に「しばらく、遊びに来ないみたいだよ」と伝えると、「何で?」「何で?」「もう、キャラ貸せるよ」「もう、来てくれないの?」「貸せるよってママに伝えておいて」と言い親友との交流が、途絶えてしまうのではないかと、不安そうでした。

 

毎日毎日、何度も遊びに来るのかを聞くので、「来ないよ」と答えていました。

 

長男はゲーム中、使うアイテム、やり方、全てを長男ルールでやりたがる傾向がありました。長男の邪魔や気に入らない事は「ダメ」と言い、自分の思い通りに進めて行きます。

 

私はその姿が、気になっていました。 

 

次男は、長男のそんな性格に慣れきっており、我慢し、常に自分の感情を抑え込む事が、当たり前になっていました。 

 

今のように友達に接していたら、皆、離れてしまうのではないか?どこかで、自分ばかり優先していたらダメなのだと、気が付かなければ、皆離れてしまう。 

 

母親で、今の長男の心理状態を分かっていても、「え・・・」「わがままだな・・・」と思ってしまう。相手の子が、そのわがままを受け入れられるはずがない。 

 

しばらくの間、親友とも遊べず、長男はまた元気がなくなりました。

 

数日後、親友の弟が遊びに来て、親友も自然に遊びだし、関係は修復したようでした。

 

長男は、キャラを貸すことができ、自分がやりたいゲームがあっても、友人の希望を優先し、相手に合わせて遊ぶように、気遣っているように見えました。 
 

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146 学校の話をしてくる

146 学校の話をしてくる 
 
 
2022年3月 
 
 
 
3月に入ると、長男は、食事中に、毎回学校の話をしてくるようになりました。 話している内容は全て否定的で、 

・待つ時間が長い 

・給食がうまくない 

・給食で出たアイスもまずかった 

・学校はつまらない 

・歩いて行くのがそもそも疲れる 

・遠足が嫌、地べたに座ってお弁当を食べるのが嫌 

・決められた時間にお弁当を食べるのも嫌 

・家の空間が好き 

そんな事ばかり言っていました。 

 

時々、「僕って、まだ4年になっていないのかな?」と涙目で聞いてくる。そんな事が頻繁にありました。

 

私は、毎回、 

「そーか、そーか、嫌なんだね、今行っている学校以外にも沢山学校はあるから、見に行きたかったら、いつでも言ってね」

と言い、それ以上の事は何も言いませんでした。 

 

私はさり気なく、 

「四年はどうしたい?」 

と聞くと、涙目になり、無言でした。 

 

 

この子はまだ、学校には絶対に行けないな。

 

完全不登校になってから、5か月が過ぎようとしていました。 
 

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145 当時の主人との関係

145 当時の主人との関係 
 
 

行き渋りで長男が暴れ回っていた頃、数日間は主人は早く帰るようにしてくれていましたが、落ち着いて来ると、基本的には、下の子達が寝た後に帰って来ていました。

 

長男の不安定な精神状態への対応、次男の無気力、ゲーム漬け、暴言、反抗的な態度、2歳児の相手、全てにへとへとになっていましたが、私は基本主人に助けを求めたりはしていませんでした。

 

次男がまだ赤ちゃんで、長男も幼い頃、次男を叩きまくる長男にとても手がかかり、全員が満たされず3人共がソファで泣き崩れるように寝てしまう生活をしていました。

 

主人には長男の暴力が酷い、次男を抱けない、長男は異常だよ!そんな相談をしていました。

 

1度だけ、私自身がもう限界と感じ「助けて、もう無理」とメッセージを送ったことがありました。

 

その際に主人から返ってきたのは「長男は異常じゃない、正常、大丈夫」たったそれだけ、一文のメッセージでした。

 

帰宅してからも、特に、何も言われなかったような気がします。 
 
 

 

2022.2月末 

 

この頃、長男が酷く不安定になると、私も精神が不安定になり、日々のストレスの蓄積で、とても辛い時期がありました。

 

どうにもしんどくなった私は主人に、「とても、しんどい、助けてほしい」とメッセージを送りました。

 

主人からは、「木曜日は早めに帰ります」とだけ、メッセージが届きました。そのメッセージから伝わる雰囲気はとても冷たいものでした。

 

その後、主人から、その事に関して、何もコメントしてこないので、私は、

「毎日、ほぼ、24時間、怒らないように、でも愛情をしっかりかけるように、3人に接しているから、疲れるんだよね。疲れてしまうことで、子供たちに優しくできない時があるから、助けてほしい」

と言いました。

 

それでも、主人は何も言いません。 

 


私は分かってもらえない、受け止めてもらえない事が悲しくて、泣きながら、

「助けて欲しいって言っても、少しも話を聞かないんだね、気にもならないってことだよね?」

と聞きましたが、主人は何も答えず、何も言わず、会社へと出かけて行きました。

 

決まってそうです。相談をしたくても、会社に行くぎりぎりに起きて来て、話し出すと、いつもよりも早く出かける。

 

その主人の態度が余計に私をしんどくさせ、孤独にさせ、子供たちへのパフォーマンスが下がりました。

 

何も言わなければ、聞いてこないし、助けてくれない。何か言っても、私の心を救うような対応はしてくれない。 
 
 
最悪な気分のまま、私は家に取り残され、今から、問題児と向き合わなければならない。

 

お母さんが明るくしなくちゃいけないんだよね。それが回復の鍵なんだよね。私はどこから、元気をもらい、どうやって子供に元気を与えたら良いのだろう。 

 

期待するのはやめよう、諦めよう、そう思っても、どうしても、助けてよ!という思いは消えず、とても苦しい月日を過ごしていた気がします。

 

きっと、主人も同じように、何か私に不満を持ち、助けよう、と思えなかったのではないかと思います。

 

主人の態度を見ていると、子供たちも、無関心に放っておくと、本当に心を閉ざしてしまうだろうな、と思いました。

 

関心がないんだな、心配しないんだな、私だけの子供だっけ?そんな気持ちが大きくなり、不満になり、どんどん気持ちが離れていく、そうやって離れた気持ちが相手に伝わり、相手の気持ちもまた更に離れていく、距離はどんどん開いていきました。 

 

私はきっと、嘘でもいいから、一言、「大変だよね」「そうなんだ、大丈夫」て言ってもらえたら、頑張れたのではないかな、と思います。

 

一言で、救われることは、大いにある。

 

気持ちのこもった一言で、辛くても、頑張ろう、と思えたのではないかな、と今でも思います。  
 

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144 自分の物を奪われる事は不安?

144 自分の物を奪われる事は不安? 

 

長男は自分の物を触られる事を嫌がり、自分が常に優先されていなければ落ち着かない子でした。

 

私はそんな長男の事をわがままだ、と捉えて、私の思う正解の道へ正そうとしてきました。

 

不登校を期に発達障害を知り、この子には特性があるのだ、と考える様になりました。

 

それでも、長男の気持ちが落ち着いたら、この子のギスギスした、難しい性格は少しは治るかも、と期待したり、子供なんてこんなものなのかな、よく分からないな、と思ったり、私はいつも、正解のない答えを探し、未来を不安視し、ああでもない、こうでもない、と思考を巡らせていました。

 

とにかく、何もかも全て、よく分からない! 

 

私はこの子達に、何をしたら良いか、どうすべきなのか、そんな事ばかり考えていました。 

 

悩んでいた課金キャラは、主人が保有していたポイントで長男にプレゼントしたようでした。

 

主人も、課金はエスカレートしないのかが心配で、購入を迷い、お金を使うのではなく、「残っているポイント分は買ってもいいよ」としたそうです。

 

1つではなく、何個かダウンロードしたようでした。 

 

長男は購入したキャラを家族の誰にも使わせる事が出来ませんでした。弟には勿論、主人にも絶対に使わせません。

 

私は、その姿はとても長男らしいな、と思いました。「あー、この子らしい」減るものじゃないのに、【これは自分の物】と言うものに触れられる事を、幼い頃から異常に嫌がる子でした。

 

わがままとは、違う、独特な雰囲気で、長男の物は、長男の聖地?みたいな、絶対に触らない方がいい、面倒な事になる!みたいに考え、先に止めておく癖が、私には身についていました。 

 

担任の先生から誕生日カードをもらい、激しく不安定になり、全ての友人に会えなくなってから、もう、1ヵ月近く経っていました。何度か友人から誘われましたが、一度も「遊ぶ」とは言わず、顔が下を向き、無反応で「NO」を伝えてきました。 

 

2月の末、長男が「親友と遊びたいな」と言い、連絡すると、すぐに来てくれました。

 

そこでも、やはり、課金キャラを友人にも貸せません。

 

友人との間で嫌な空気が流れます。

 

それでも、長男はどうしても貸すことが出来ませんでした。

 

私は、せっかく、遊べたのに、また遊べなくなってしまうのではないか、そんな想いで、冷や冷やしていた覚えがあります。

 

子供達はそれでも、楽しそうに遊んでいるように私には映りました。

 

それなのに、長男は、また、この友人に、会えなくなりました。理由は分かりませんが、友人が遊びたがっているよ、と伝えると、笑おうと頑張っているのは伝わるのですが、明らかに顔が引き攣っており、返事をしなくなりました。 

 

 

再び遊べたこの日から、また、10日間、長男は親友に会えなくなりました。

 

一体私は、何を、どうしたらいいのだろう?
 

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143 課金させていいの?

143 課金させていいの? 
 
 

2022年2月中旬

 

長男は1つの事にはまると、同じ事をずっと続ける傾向がありました。子供はそんなものかもしれませんが、長男は特にその傾向が強いように感じます。

 

新しい事を始める事に不安が強く、出来ない姿を見られることを嫌がり、やり始めから上手く出来ない事への挑戦をためらいます。

 

失敗のリスクのない、自分が人より出来る事、経験のある事だけをやりたがる子でした。 

 

ゲームに関してもそうでした。新しいゲームカセットよりも、毎日同じゲームをし、極めていく、とことんやる、そんな所がありました。 

 

クリスマスに【大乱闘スマッシュブラザーズ】をもらってからは、そのゲームにはまっており、そればかり、長時間やっていました。

 

課金をして、キャラを増やすことができるゲームです。

 

私は元々ゲームは反対派な上に、ゲームに対しての知識が全くなく、課金をすることに、とても抵抗感がありました。

 

課金は何歳から?

いくらまで?

その答えを自分で導き出せないので、全て禁止にしておきたい、そんな考え方でした。 

 

新しいキャラが欲しくなった長男は、私にダメ元で、「課金したい」と言いました。 

 

どう返答するのが正解なのか分からない私は、「え、その年で課金してる子なんているの?」 

と、嫌そうな顔をして言ったような気がします。 

 

長男は、やっぱりね、という失望と、なんとかして望みを叶えたい、という不満が混じったような言い方で、

「ほらね、どうせ、お母さんはダメって言うと思った」と、喧嘩口調で言ってきます。 

 

「・・・」 

 

長男に、今、間違っているのは、あなただよね!というような言い方で、 

「はー、好きにさせてるよね、好き放題じゃん、いつ、何をダメって言ったの?どこの家がここまで許してくれると思うの?めちゃくちゃ自由じゃん、寝る時間も、ゲームの時間も、食べるものですら全部望み通りにしているよね!これ以上どうしろって言うの、これでも不満なら、他のお母さん探して来てよ!」 

 

自己嫌悪で気分は最悪、課金に対してどう返答をしたら良いのか分からず動揺。嫌な言い方で伝える事を止められない自分へ苛つき、その苛つきを、子供にぶつける。

 

言い終わった後の、家庭の空気感、自分の気分、きっと長男の気分も、最悪以外の何物でもありません。 

 

どうしよう・・・またやってしまった。

 

説得する能力がなく、嫌を全面に出して威圧し、相手に意見を言わせなくする。

 

【過保護にする、全て要望を叶える、そうしたら心が満たされ、子供が回復する、全ていう事を聞いて、どん底に落ちた子の方が立ち直りが早いよ】

 

不登校ママのアドバイスが頭をよぎります。

 

課金もそうなの?

3年生なのに?

1度課金したら、何度も何度も課金してと言い出さないの?

1度だけ、と分かっていれば良いけど、この先、どんどんエスカレートしていかないの? 

私はどうしたらいいの?

 

長男はきっと、望みが叶うまで言い続けるだろう。

 

言われた時に何と返事をするのか、答えを出しておかなければこの最悪なやり取りがまた繰り返されてしまう。

 

どうしよう・・・ 

 

どうする事が正解なのだろう?

 

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142 小学校入学前、次男の様子

142 小学校入学前、次男の様子

 

次男のゲーム依存が悪化していました。 

 

ゲーム以外の事に対し、無気力で、いつも退屈そうにしていました。ゲームをしていない時は、私に、 

「お母さん、何すればいいの?」 

「お母さん、暇、つまらない、退屈」 

「お母さん、ねー、暇だって」 

しつこく、私に訴えかけてきます。 

 

そんな次男に対し、私はイライラしていました。何をするのか、自分で考えられない子、自分で遊びを生み出せない子、そんな子になってほしくない、そんな思いが私を苛つかせました。 

 

・・・

 

次男は4月から小学校です。

 

兄弟間の不登校連鎖はかなり高い確率で起こる。特に、年齢が近い、同性、上の兄弟が不登校、の場合に下の子が行けなくなる確率は高い、と書いてありました。まさに、我が家のことでした。 

 

元々、次男の方が長男よりも、コミュニケーション能力が低く、人と上手く関われませんでした。

 

友人が話しかけても、固まり、言葉が出るまでに時間が掛かり、上手く反応できない事が多いため、周りから誤解されがちでした。

 

長男が不登校になる前に、主人が次男に対し「次男はいじめられそう」と言っていたこともありました。

 

小学校に行き渋らなければいいけどな・・・8割方、不登校になるのだろうな・・・私はそんなふうに心配していました。

 

調べていると、不登校もゲーム障害も発達障害の子が多いと書いてありました。 

 

我が子は2人共、発達障害なのだろうか? 

 

次男は集団が無理そうだから、様子を見て、少人数の公立に転校しよう、と入学前から考えていました。 

 

ゲーム障害は 

・ゲームしか楽しくなくなる 

・日常生活がおろそかになる 

・不登校になる 

と書いてありました。次男は、この頃、ご飯やお風呂に時間を取られるのも嫌そうで、お風呂などでゲームを中断すると、暴言を吐き、物に当たり、怒っていました。酷い癇癪を起こし、周りを威嚇するのです。 

 

長男も次男も、 まだ小さく、人格形成がされる時期に、今の生活スタイルはとても不安でした。この先、この子達はどう育っていくのだろう?と怖くて仕方ありませんでした。 

 

今の状況から抜け出すためにも、次男にはなんとか、療育を受けさせたい、そう思いました。

 

療育を受けるには、児童精神科で発達障害と診断され、市に届け出をする必要があります。

 

「1年生になる際に、学校側に特性を理解してもらい、特性に合わせた配慮をしてもらう。発達障害の診断書があった方が学校側が対応してくれる。病名を上手く利用し学校側に配慮をお願いすると、学校生活を送りやすくなるだろう」

そんなアドバイスをもらい、児童精神科を予約することにしました。

 

比較的評判が良いと言われた児童精神科に「今は2月頭ですが、最短で5月初めの予約です」と言われ、他に電話をすると「もう、手一杯で、新規の患者さんは受付けていない」と言われました。

 

それほど、沢山の子供が児童精神科を必要としているのだな、と感じました。 

 

次男は、まだ幼いので療育を受け入れてくれるかもしれないな。長男は絶対に拒否するだろうな。 

 

どうしたら、子供達を、健康的に育てられるのだろう?
 

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141 愛着障害?


141 愛着障害? 
 
 

長男、次男の症状をネットで検索していると、こんなワードが引っ掛かりました。 

 

【愛着障害】

愛着障害はその行動特徴が発達障害とよく似ている部分があり、 その違いが理解されず、適切な支援へとつながらない場合がよくある。

 

発達障害の専門家は沢山いるが、愛着障害の専門家は極めて少ない。

 

また、愛着障害の知識のない専門家も多数おり、子供に少しでも問題行動が見られると、全てを発達障害に当てはめ、片付けようとするため、専門家、養育者が適切な対応ができず、こどもの問題行動の改善に向かわない、むしろ悪化する。そんな事例が多発している。
 

 

【愛着障害】 

 

・・・ 

 

何だろう?

 

そのままの意味なのだろう、というのは分かりますが深い部分が分かりません。 

 

色々読んでいくと、愛着障害は、周りから見て、愛情をかけられているように見えても、親が愛情をかけているつもりでも、子供の心の要求に応えておらず、子供の心が十分に満たされていない。 

 

親が【この子の為に!】と疑う事なく与えている愛情が、逆に子供を苦しめ、子供は欲しいと切望している愛情をもらえていない。 

 

そこに誤差が生じ、その積み重なりで、愛着形成が上手くいかず、子供の心が満たされない。満たされない気持ちを何とか満たしてもらいたい、と子供は、周りの大人に問題行動を始める。そんな事が書いてありました。 

 

我が子達は、発達障害なのだろうか?愛着障害なのだろうか? 

 

・・・ 

 

いったい、どっちなの? 

 

愛着障害なら、子供たちの問題行動は、私の対応次第で、随分と変わる可能性があるのではないか? 

 

発達障害であれば、その子の特性を理解して環境を整えるように、と書いてありました。 

 

私は、何をしたらよいのだろうか? 

 

何をしたら、今の不健康な家族の形から、抜け出せるのだろうか? 

 

調べれば調べるほど、インターネットからの薄っぺらい知識が入れば入るほど、全てが自分の子供に該当しているように感じ、この子達は、この記事に書いてある、この障害なのだ、いや、こっちの障害なんじゃない?と私が勝手に子供達を障害児にあてはめ、混乱していきました。 

 

 

 

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140 負けず嫌い

140 負けず嫌い 
 
 

2022.2月頭 
 
 
誕生日カード事件から落ち込んでいた長男が、少し元気になり銭湯に行けました。

 

元旦から1ヵ月以上ぶりのお風呂です。 

 

家では元気になってきましたが、人気のある場所だと、目に涙を溜め、早く帰りたがる、弟に当たる、のは変わりませんでした。

 

温泉の遊び場で、長男が先に、おやつが落ちてくるゲームをやり、何も取れませんでした。その後、次男が同じゲームをし、成功しました。

 

すると、長男は、次男は後からゲームをしてずるい。後からの方が取りやすくてずるい。と言い泣いて次男に攻撃しました。とにかく酷く攻撃するのです。ただの兄弟喧嘩で済むような言い方ではありません。次男はただ、ゲームでおやつを取れただけ、嬉しい気分になれるはずの時に、必ず、悲しい気持ちにさせられ、喜ぶこともできず、表情が固まります。見ている私は毎回とても、苦しくなりました。 

 

長男は自分が出来ない事を、他人が出来る、そんな事に対して、異常に嫌がるところがありました。

 

次男に対しては特にそうです。許せないのです。

 

出来ないであろう事には、はじめから挑戦せず、「僕はやれば出来るけど、やっても意味がないから、やらない」と言う。

 

負けず嫌いな子なんだろうな、と思っていましたが、それだけで済ませていいのか?と思うくらい、自分が出来ない事を認められない子でした。 

 

負けたくない、かといって、勝つための努力はしない。努力はしないけれど、常に完璧に1番に出来る子でいたい、そんなところがありました。 

 

最近は以前に比べ少しずつ、ゲームで負けても、笑える時がありました。 

 

出来ない自分を受け入れる事は、気持ちが満たされれば治っていくのだろうか? 

 

完璧主義で、やるかやらないか、勝つか負けるか、学校に関しても、中途半端に行く事が出来ず、行くか行かないか。行かないなら完全不登校。そんな子なのだろうな、と思っていました。 

 

この子は、生き辛いだろうな・・・ 
 

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139 子供たちの様子

139 子供たちの様子 
 
 

2022.2月  

4月に小学生になる次男の事が心配でした。 

 

次男は、学校がどんな場所かを全く知りません。

 

親は楽しみになるよう声がけした方が良いのでしょうが、兄がすでに、学校が、いかに地獄か、を永遠と次男に話していました。

 

話すだけではなく、自分自身の精神が崩壊するほどに、嫌な場所なのだと、彼を見ていれば、次男は感じたはずです。 

 

長男は先日、学校からの、誕生日カードを見ただけで、部屋から出て来なくなりました。

 

それほど、【学校】に対して、敏感に反応を示していました。

 

大体、小学生が帰宅する時間に長男は起きてきます。

 

宿題をする弟に、どんな声をかけるのだろう?

 

絶対に何か言いそう・・・

 

「そんなの意味がない」

 

「地獄へ行って来たのか」

 

そんな否定的な声を掛け続けられたら、私は、両者が不快にならないように、上手に対応できるのだろうか? 

 

長男は、私が少しでも疲れた感じを出したり、眠そうにしたり、永遠に続くゲームの相手を、「休憩させて!」と断るだけで、敏感に反応し、「もーいい!」と部屋に引きこもりました。

 

この頃長男はやたらと、無意味に泣いていました。突然泣き出すのです。 

 

同じ頃、次男も難しい行動が多く、家中で動き続ける多動傾向もどんどん強くなっていきました。

 

指示が通らず、逆なでするような言い方で相手を威嚇する。

 

幼稚園後に公園に行っても、ずっと私にへばりつき、遊ばず、友人が誘ってくれても入れない。

 

おやつをくれても受け取れない、人が来ると走って逃げて木陰にうずくまっている。

 

とにかく、人と関わりませんでした。

 

2歳の娘も、ずっと「おかあさん、遊ぼ」「あれやって、これやって」と言う時期なので、相手をしながら過ごしていました。 

 

以前はストレスが溜まれば 

 


「あーーーー、もーーーー、うるさーーーーい!」

 

と感情を出してストレス発散していました。

 

今日読んだ本にも、まずは、お母さんが元気になりましょう、そうすると、自然と子供が回復します、と書いてあったな。

 

じゃあ、この子が回復しないのは私のせいってことだな。

 

その言葉はとても、プレッシャーで、どんどん私を追い込みました。 

 

精神をやられてる不登校児の長男と、不登校予備軍で人と関われなくなっている次男、ただでさえ手のかかる2歳児の娘、平日、全然帰って来ない主人。 

 

どこをどーやったら、私が明るく楽しく過ごせるのか、教えてよ! 

 

そんな気分でした。 

 

明るくして、感情を出さないようにして頑張っているつもりでも、私が少し息を抜けばすぐに荒れ出す。

 

心は疲弊していました。 

 

子供は回復しない。 

 

全然良くならない。 

 

今している事に何の意味があるのか分からない。 

 

何の光も見えない。 

 

例えば、こんな会話でも長男は反応を示し、私に攻撃してきます。 

 

ゲームで課金しキャラが2人増えました。私が、 

 

「良かったねー、増やしたの2つだけ?」 

 

と言うと、 

 

長男は、

 

「だけ?だけって何?酷いよね、だけってさ、ほんと酷いよね、お母さん酷い!!!」 

 

あ・・・そっち。

 

そうゆう捉え方なんだ。

 

全てを否定的に捉え、私に向けて怒りを爆発させる。 

 

「ごめんごめん、良かったね!楽しいといいね!」 

 

と言っても、しばらく機嫌は直らず、言葉の攻撃が続く、家庭の空気が悪くなる。 

 

そんな毎日でした。 

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138 次男の塾の体験

138 次男の塾の体験 

 
 

次男が、塾の体験に行きました。不登校や発達障害グレーゾーン等で、集団生活、学習に困難を抱える子の通う塾です。塾を知ったきっかけは、長男の不登校相談でした。塾の内容が、次男にも適しているように感じ、体験を申し込みました。

 

新しい場所に行く事が苦手な次男は、行く事をためらいました。

「どんな、場所?先生怖いの?何するの?怒られるの?」

マイナスな質問ばかりしていました。

 

私は、

「先生は凄く優しくて、パソコンとかで、次男の好きな事、得意な事を見つけてくれる場所だよ」

「きっと楽しいよ!帰りにケーキ買って帰ろう!」

と言い、体験に行かせました。 

 

 

その塾は、個人宅を塾用に借り、学習スペースとして改造している、一軒家です。

 

ほとんどの生徒が、人に会う事が苦手なため、基本的には、予約時間には先生と生徒しかいない、と言っていました。

 

インターホンを押し、先生が玄関まで迎えに来てくれました。次男は一歩も中へ入れません。

「行かなきゃダメ?」

と、私に聞いてきます。

 

先生が、

「絶対に無理しないで、嫌なら無理はしないでね、気持ちが向く時に来たらいいんだよ」

と言い、放置し過ぎず、話しかけ過ぎずな感じで、話しかけていました。

 

それでも、次男は「帰る」とも「入る」とも言わず、玄関前で立ちすくんでしました。私は、特に声を掛けず、先生に全て任せていました。

 

10分程すると、次男が、一歩一歩中に入り、またそこで固まる、そんな事を繰り返していました。先生は、

「気にしないで、彼のペースで、待ってあげてください」

と待ち続けてくれました。

 

学習部屋は2階なのですが、次男は1階、2階全ての部屋を見たがりました。先生が、

「皆同じ反応をします。ここが安全な場所か、何があるか、確かめると不安が少しずつ取れてくる子が多いので、見て安心するなら、全部みていいよ!」

と次男に言い、次男は全ての部屋を覗きに行きました。

 

階段を上る際は、私にしがみ付き、登って行きました。

 

本来は、母親は付き添わず、生徒と先生の2人なのですが、次男が付き添いを希望したため、先生が、

「お母さんもどうぞ」

と同じ室内に入る事になりました。

 

次男は学習部屋に入ると、押し入れも全て開け、その後、頭を抱え床にうずくまり10分程貝のように動かなくなりました。先生は、

「よくある事です」

と言い、また、待ち続けてくれました。 

 


私は、一般の子はスムーズに指示に従えるのだろうな、どうして、我が子達は全てがスムーズにいかないのだろう?何がいけないのだろう?そんな思いがありました。 

 

次男は、何一つ強制されない事で、少しずつ心を開き始め、そろり、そろり、と椅子に近づき、反対向きに座ったり、椅子の上に立つなどしながら、やっと先生と向き合いました。

 

インターホンを押してから、30分近く経っていたと思います。 

 

そこから、タブレットを使っての、先生と次男のやり取りが始まりました。 

 

学習が始まると、次男は特に私の方を気にかける事もなく、集中して、頑張っていました。 

 

授業後、先生は、次男の事を、

「個性を強く持っている子ですね」

と言い、

「児童精神科へ行くのなら、病名つけてもらい、それをうまく利用し、学校と付き合うと、学校側がスムーズに動いてくれる場合があります。次男君は能力は高いけれど、人、場所、新しい環境での適応が困難な感じだから環境さえ整えば、力をしっかり、発揮できると思います。大丈夫です」

と言いました。 

 

この塾は、発達に困難のある子達の、何が得意か苦手か、短期記憶を見たり、コミュニケーション能力を細かく見て、対応方法、学習方法を分析し、少しでも子供達が過ごしやすくなるように、合う学習方法を探すと言っていました。 

 

学習内容がアプリだったので、次男は、

「楽しい!通いたい!」

と言いました。塾の後、次男の顔は明らかにキラキラしていました。 

 

どんな人と、どんな時間を過ごすのか、とても大事なんだと痛感しました。 

 
 

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