2023年12月の記事一覧
152 次男の卒園式
152 次男の卒園式
2022.3.24
次男の卒園式でした。
次男は長男の不登校以来、情緒が安定しておらず、極端に対人関係が苦手になっていました。
園長先生は、次男の卒園式の練習時の様子を「入退場は何とか皆と同じように参加できるものの、卒業証書を保護者が沢山いる中で、園長先生のいる檀上へ貰いに行き、お母さんに渡しに来るという一連の動作を、皆と同じように出来るかな・・・?どうかな・・・?本番にならないと分からないかも!でも、どんな形であれ大丈夫だから!」と言っていました。
私は「本人が貰いに行けない場合は私が付き添います」と園長先生と話をしていました。
卒園式が始まり園児が入場してきました。
次男は体が固まり会場に入る事が出来ません。
しばらく様子を見ましたが、一向に入る事が出来ないため、私は保護者席を離れ次男のそばへ行き、一緒に入場しました。
席に着くと、全員が園長先生の方を向いて座る中、次男は後ろを向き体を丸め、何かに怯えている犬のようでした。
顔だけを前に向け、体をがちがちに固め、とても怯えた死んだような目で園長先生の方を見たり、俯いてうずくまったりしています。
付き添いの先生が1人励ましてくれていましたが、次男がしっかりと前を向く事はありませんでした。
卒業証書授与の際も、付き添いの先生は何とか歩かせようと声を掛けていましたが、首を90度にして下を向き、その場でペタンコ座りになり一向に動きませんでした。
私は園長先生に目配せをして、次男の所へ行きました。次男に「お母さんがおんぶしようか」と声をかけ、レッドカーペットの敷いてある園長先生までの10mほどの道を次男をおんぶして歩きました。
園長先生の前で次男を下ろし、彼自身で証書を受け取り、また私が次男をおんぶし直して席に戻りました。私が彼から受け取るはずの卒業証書は、次男がギューッと抱きしめており離しませんでした。
式が終わり退場の時、また次男は歩けません。地べたに正座をしていました。
仲良しのお友達が「おい!行くぞ!」と言いながら正座のままの次男を引っ張っていました。お友達が助けてくれていたので、私はもう次男の所へは行かず退場する姿を見守りました。
次男の卒業式は終了しました。
式が終わると、退場の時に手を引っ張てくれていた友人と園庭を元気に走り回っていました。
もうすぐ次男は小学校です。
どうなるのかな・・・。
151 水族館
151 水族館
ここ数日、長男の調子がとても良く笑顔の日が増えました。期待などしていない!そう口では言っていても、元気になると以前の元気な息子に戻ってくれるんじゃないか!そんな事が頭をよぎります。
2人の姉達と「長男も調子が良さそうだし、どこかへ出かけようよ!」と計画をしていました。
長男を連れて夜のイベントに行くか、長男は家で留守番していてもらおうか・・・
結局水族館に行く事になりました。 長男に聞くと「僕も行きたい!」と言います。
その頃の長男は、夜中に起床し、限界まで起きていて昼過ぎに寝落ちする、そんなリズムでした。朝から水族館に行くのはどう考えても難しい。でも本人は「行く、行ける」と言い張ります。
姉達に「タイミングが合えば連れて行くけど、多分長居は無理だと思う」と伝えていました。
長男が帰りたくなったら誰かが長男を連れて帰る、その準備をして出かける事になりました。
帰るなら私が連れて帰る事になるはず、でも次男は人に懐かず、私がいなければ楽しまない・・・物理的に不可能な課題にまたぶち当たり、それでもどうにかして全ての子供の要望が叶う様に、と考え続けてしまう。
姉が「下2人は連れて行くよ!」と言ってくれましたが、何度確認しても長男は行きたがりました。
私は「直前の様子で決めるね」 と姉に伝え、映画の時同様、約束事が出来ず、臨機応変に長男の様子を見て水族館へ行くかどうかを決める事になりました。
水族館に行く数日前、長男はお昼の1時に寝ました。
あー。今日は今寝たから水族館は難しいかな・・・ いっそ行かない、と言ってくれたら楽なのに、そんな事を考えてしまいます。
行きたいと言うのに、その日めがけて睡眠時間の調整が出来ない。
睡眠リズムがずれにずれまくり、水族館に行く数日前は、22時に起き昼過ぎに寝落ちしていました。 眠くなると行動がおかしくなるため、水族館へ行くよりゲームして待っていた方がいい気がするな・・・
【水族館当日】
予想は的中します。
まず、駐車場から水族館迄の道が長い、遠いと文句を言い始めます。
次は入場券売り場、人が多く、久々の人混みに長男の様子は、明らかにおかしくなりました。次男は私にべったりくっつき離れません。
その横で、長男はずっと文句を言っています。「つまらん、つまらん、なんだよここ、誰だよ作ったの、つまらん、何の意味があるんだ、こんなん見てどうするの?」そんな事ばかり耳元で言い続けられ、気分は最悪でした。
私にべったりくっついている次男は、水族館をとても楽しみにしていたのに、長男の否定的な発言を聞き続けていました。
もうやめてよ、黙ってよ、だから家で待っていたらって言ったじゃん!そう言いたくなる気持ちを何とか抑え込みました。
姉達は娘と先を歩いており、娘は楽しそうでした。次男にあっちで一緒に見たら?と姉達の方へ行くよう勧めますが、無表情でしがみ付き私から離れません。
この日を楽しみにしていた次男に楽しんでほしい、でも長男が横でおかしくなっている。
どうしよう・・・
私は長男に「車2台で来ているから、帰ろうか?」と提案すると「は!帰りたいなら1人で帰れよ、僕はここにいる、僕は帰らない!」と怒っています。それなのにその後もずっと「つまらない、意味がない」を連発する。表情もとても暗く、何をしたらいいの?と、落ち着かない様子でした。
楽しんでいる姉達に嫌な思いをさせたくない、次男にも楽しんでほしい、でも長男の様子が明らかにおかしい、あー、来るんじゃなかった、あんなに家で元気だったのに、人混みはまだ無理だ。
そんな地獄の様な時間を過ごし、結局お昼ご飯を食べ、しばらくして帰る事になりました。
車に乗ると、長男の暴言が始まりました。車には下の姉、私、長男、次男が乗っていました。
確か、次男は大好きな従兄に会いに、下の姉の家に行きたい、私は疲れている長男の事を考え我が家に帰った方が良いのではないか?と長男に提案。それに対して、長男は訳の分からない事を言い、次男が固まるほどの暴言を吐いて傷つけました。
私が「疲れているから家に帰ろうか」と言うと、「勝手に決めるんじゃねーよ、何で疲れていると勝手に決めるんだよ!」と怒り出す、「どうしたいの?」と聞くと何も答えない。
次男は従兄に会う事をとてもを楽しみにしている。長男の状態を考え我が家に帰るのか、次男の希望を聞いて姉の家に行くのか。
長男は姉の家に行きたいと言う次男に暴言を吐き続けていました。私の怒りスイッチは長男が下の子を虐める事ですぐに入ります。
「なに?」「だから、待ってたらよかったじゃん!」「何で、次男を虐めるの!」「家でゲームしてたらよかったじゃん!」そんな事を言ったような気がします。
行く数日前から、どうなるんだ、どうする事がベストなのか、とストレスを抱え、当日にこの結果。
私も号泣し、長男も怒りで号泣、次男は暴言を吐かれ固まりながらも、従兄に会いたいと泣いていました。
私はこれ以上長男と一緒にいたら、また余計な事を言ってしまう。同じ空間に長男がいることすら不快に感じました。
あー、なんなんだよ。
私は姉に運転を頼み「もう、無理」「電車で帰る」と車から降りました。
しばらく知らない土地の、車から降りたその場所にしゃがみ込み、ぼーっとしていました。
疲れるな・・・
あーあ、疲れるな・・・
涙が止まらず脳に酸素がいかない、脱力し何もしたくありませんでした。
優しくしなくちゃ、きっとストレスを私で発散している。そう考えても考えても気持ちが追い付かず、感情的になってしまう。 姉はとても上手に子供達に対応しているように見えました。
私は上手く対応できない。私だから上手く対応できない。私が親ではあの子は回復しない。
何もかも人のせいにしているあの子は、この先どうやって人生を生きていくのだろう。
回復していたように見えたけど、きっとまた逆戻りだな、外出なんてさせるんじゃなかった。
外出の度に私は神経がすり減り、へとへとでした。
150 2022.3月中旬の長男の様子
150 2022.3月中旬の長男の様子
昼夜逆転は相変わらずでしたが、少しずつ明るくなってきているように見えました。
次男が行き渋ると「おい、お前、幼稚園さぼるなよ!行けよ!」と笑いながら言い、次男に「お前が言うなよ!」と突っ込まれる。それくらい穏やかな感じに変化していました。
2022.3.17
ソフトクリームの美味しい農園があり、車を30分ほど走らせ長男と娘と出かけました。
行き道、長男は娘にシートベルトをしてくれたり、とても優しく声掛けして仲良く目的地へ向かいました。
とてものどかな農園で、嬉しそうな顔をしてソフトクリームを食べる長男がとても印象的でした。
優しい表情で、嬉しそうに笑って、それなのに、ふとした表情がどことなく苦しそうで、複雑な笑顔を浮かべて食べているように見えました。
帰り道、突然長男は学校の話を始めました。
「とにかく担任の先生が嫌だった、あいつは担任になるべきじゃない」
「あの学校はくそ学校だ、とにかく、つまらないんだ」
「女子が嫌だった、命令させる事が死ぬほど嫌だった」
「俺はとにかく、好き勝手やりたいんだ!」
と、学校の文句をずっと話していました。
私は、そんな否定的な話を聞く事にとても疲れましたが、
「嫌だったんだね 」
「そーなんだね」
「嫌な場所なら行かなくていいよ」
「いくらでも学校なんてあるから」
と伝えていました。
2022.3.18
この日は朝起きてすぐにゲームはせず、娘とブロックで遊んでいました。その後、家のテレビでドラえもんの映画を観ていました。娘とも優しく遊んでいました。
2022.3.19
コンビニに寄り、人目も気にせずゆっくり選んでいました。久々にコンビニに行ったはずです。
銭湯にも行き「足湯したい」「景色見たい」「ゲームセンターで遊びたい」と言い、銭湯の後の外食にも喜んで一緒に行きました。
ずっとお風呂に入らず、着替えもしていませんでしたが、その日は出かける前に「お母さん、この服で大丈夫かな?」と自ら着替え、私に話しかけてきました。
私の目には、ここ数日びっくりするように安定した日が続いていました。
149 夢見る小学校(映画)
149 夢見る小学校(映画)
2022.3月中旬
「夢見る小学校」というドキュメンタリー映画を観に行きました。
私は昔からこの映画に出てくるような教育方針が好きでした。
不登校を期に、自分の子供をこんな学校で学ばせたい、という想いが強くなり、映画を観に行きました。
印象に残っているのは、
・子供は勉強している時よりも、好きな事を集中して楽しんでいる時の方が断然脳が成長する、と言っていたこと
・子供がおんぶされながら授業を受けていたこと
・児童精神科に薬を飲まされていた子が「入学条件として【薬を止める事】と学校側に言われて救われた」と話していたこと
・子供が自由にチャレンジする事に責任は伴わない、責任は全て大人がとる、そうでなければ子供がチャレンジしなくなってしまう、と設立者が話していたこと
他にも数えきれないほど印象的な大切な事の詰まった映画でした。
全ての子供がこんなふうに大人に接してもらい、こんなふうに学んでいたら、輝く子が増えるのではないかな、と思いました。
学費がとても高いけれど、この学校で育つ子達は自己肯定感がとても高く、自分軸を持っている。身に付く生きていく能力を考えると、 この学校を出る事で、その後の何十年という長い人生を豊かに生きられるから とても安い授業料に感じました。
https://www.dreaming-school.com/
148 映画へ行く
148 映画へ行く
2022.3.11
昔から仲が良く、頻繁に遊んでいるお友達家族と映画に行く事になりました。前日に長男に行きたいか確認すると「行ってみる」と言いました。
映画の時間は、昼夜逆転している長男に合わせ夕方にしてもらいました。私は、本当に行けるのか?その時間に起きられるのか?どうなるのだろう・・・と心配ばかりしていました。
「明日は夕方から映画だから、少しは早く寝られるといいね」と声を掛けましたが、長男が寝たのは朝の8時でした。
あぁ・・・朝の8時に寝た長男は何時に起きるのだろう?睡眠が足りないと訳が分からない事を言い出し、大変になる事が多かったため、心配していました。
予定に向かって動くことが絶対に出来ないので、約束事は難しかったです。
私は友人に「行けるかは直前まで分からない、下の子は行きたいから、下の子達は必ず連れて行くね」と約束していました。
お昼の3時に長男を起こしました。寝てから7時間しか経っていない、起きないだろうな、と思っていましたが、起きて映画にも行くと言います。
私は、子供3人を車に乗せ、30分ほどかかる映画館へ行きました。商業施設の中にある映画館です。映画館に一番近い駐車場に車を停め、待ち合わせの場所に向かいました。
一緒に行った子供達の中に年下の男の子が2人いて、2人共が長男の事をとても好きでした。どちらかが手を繋ごうと寄っていきました。
長男はその手を振り払い、不安そうな顔で私に、「どうするの?待つの?何するの?」と聞きました。
次男は自信なさげに周りの顔色を伺い、誰とも話せず、私にべったりくっついて、ひと時も離れません。
我が家以外の子供達がとても健康的で子供らしく見え、どうしてうちだけこんなふうに育っているのだろう?なんでなのだろう?
映画中、私は長男の表情ばかり気になっていました。笑っている顔を見てほっとし、良かった、映画を観に来ることができた。とやっと安心して嬉しい気持ちになりました。
映画の後、他の家族は食事に行きましたが、我が家は長男の様子がおかしく帰りたがり、すぐに帰りました。
その夜、1時半位まで私と長男とでゲームをしました。ゲームが終わり、長男は寝室に行き、いつも通り動画を見ていました。私は横で寝ていました。
夜中に長男の泣き声で目が覚めました。
長男は3時ごろから30分近くしくしくしくしくと、ただただただただ、涙をポロポロと流して、とても悲しそうに泣きました。
私は、気の利いた言葉を見つけられず、何も声をかけられずに、少しでも感情を吐き出せると良いなと願うように、手をつなぎ、長男が泣き止むまで、頭を撫でたり、背中をさすったりしていました。
泣いている途中、長男は嗚咽し、少しずつ落ち着きを取り戻し、ぐちゃぐちゃに濡れた顔のまま、力尽きたかのようにゆっくりと目を閉じ眠りにつきました。