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2023年11月の記事一覧

63 困難のある子に詳しい先生との出会い

63 困難のある子に詳しい先生との出会い 
 
 
以前中学校で支援員をしていた友人が不登校の事を知り声を掛けてくれました。

 

友人:

 

「凄く良い先生がいるよ!」 

「以前は学校で先生してたけど今は講演会とかもしてるよ」 

「確か自分で学校立ち上げてるはず!」 

「フリースクールじゃないかなーーー」 
 
 
私:

「電話してみる!」 

「ありがとう!!!」 
 
 

 
すぐに電話しました。 

先生に長男の今の現状を話ました。 

 

 

電話越しにもにこやかなのが伝わってくる物腰柔らかなその先生は

 

「そうなんですね」 

「お母さんはご自分を責めないで」 

「うちは世間一般的なフリースクールとは違います」 

「不登校児、発達レインボーゾーンの子達を支援しています」 

「今学校に行けなくても良いですよ」 

「全く問題はありません」 

「中学も自由な学校がありますよ。ただ電車通学な為、通う事がストレスになってしまう子もいます」 

「選択肢はいくらでもあります」 

「義務教育を受けなくても高校からスイッチが入れば数か月で9年間全て取り戻せます」 

「9年間全く学校へ行かなくても社会に出ている子はいくらでもいます」 

「うちに来ている子達も、もう学校には行かないと決めている子は沢山います」 

「皆とても元気に通っていますよ」 

「通信高校を受けたり、選択肢はいくらでもあります」 

「僕自身も不登校でした」 

「大丈夫です」 

「うちは完全個別です」 

「料金は1時間4950円です」 

「その子の得意、抜きんでたものを探します」 

「ただ、お陰様で今は3年待ちです」 

「不登校枠ならもう少し早くご案内できるかもしれません」 

「僕との相談は初回は無料。次からは30分3000円です」 

「ゆっくり自立していけば良いのです」 

「30歳位までに自立を目指し援助しています」 

「一度お話ししに来ますか?」 
 

 

先生は有名な大学を卒業後、発達障害療育センター、学校教員をされていました。 
 

 

私:

「行きます」 
 

 

後日相談に行きました。 

電話での印象通り、先生はとてもニコニコしていて穏やかな方でした。 

私は今までで一番安心して長男の現状を話しました。 
 

 

私:

「暴力も酷いです」 

 

先生:

「大丈夫ですよ。慣れています。」

「支援に行ったら廊下が血まみれ、運転しているお母さんを後ろの席から羽交い絞めにして首を絞めている、そんな現場はいくつも見ています。慣れています」 

 

私:

「え・・・ではうちはそんなに酷くないですか?」 

 

先生:

「酷くないかは・・・ん・・・でも、色々なご家庭があるのは確かです」 

「話を聞いている限り、長男君は過剰適応な気がします」 

「本人に面会してないので断言出来ませんが、必要以上に適応してしまう」 

「求められている自分を演じ過ぎてしまうのです」 

「通常の子が80%の力で出来る事を150%頭をフル回転している」 

「もう、くたくたになってしまうんです」 

 

 

先生が説明する過剰適応の子の症状は長男そのものでした。 

 

・宿題が終わっていなければ学校へ行けない 

・遅刻、早退が苦手  

・必要以上にその場の空気を読む 

・相手の求めている姿に寄せて行く 

・辛いと言えない 

・断れない 

・我慢しすぎてしまう 

 

他にも沢山言われました。 

 

 
先生:

「うちに来ている子の中にも過剰適応の子は沢山います」 

「不登校の子に多いです」 

「学校に行くと疲れてしまうのです」 

「行かない。も選択肢ですよ」 

 

私:

「家庭訪問もしているのですか?」 

「うちの子が今通えるとは思えないです」 

 

先生:

「していますよ」 

「1時間8000円です」 

「ただ、焦らず、ゆっくり、とりあえず待ちリストに載せておきますか?」 

 

私:

「はい、数年後ですもんね、その頃には来れるかもです」 

「一応載せておいてください」 

 

先生:

「あ、あと1分なので、ごめんなさい」 

 

私:

「あ、ありがとうございました」 

 

 

今までの相談所の中では1番的確に判断してくれそうな気がしました。 

この先生は後に次男と深く関わる事になります。 

次男の立ち直りのきっかけをくれた先生です。

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62 理由なし

62 理由なし

 

 

行き渋り開始からしばらくの間は担任の先生から毎日連絡がありました。 

策を探すと言うよりは淡々と出来事を話してくる感じです。 

 

 
何を聞いても 

 

「あー」 

「お母さんも無理なさらない様に」 

「学校では元気です」  

 

その繰り返しです。 

 

 
こちらは家での状態を包み隠さず話していますが危機感を全く感じ取ってくれません。 
そうですか・・・お母さん大丈夫ですか? 
 


本当に心配なら少しは解決策を真剣に考えてくれ! 
そんな気分でした。 
 
 
教頭先生か校長先生と話した方が助けてくれるのではないか? 

でも何を話すの? 

担任の先生が頼りにならない事を話していいのだろうか? 

苦情にならないか? 

文句を言って何になる? 

来年度次男が入学する。 

学校側との関係を悪くしたくない。 

 

 
担任の先生が家庭訪問する事は一度もありませんでした。 

以前、学校としては来た時の対応以外は出来る事は何も無いと言われました。 

 

 

来ない子はどうでもいいのだ。 

 

 

来ない子の方が気にかけるべき存在ではないのか? 

学校は学業を教える場、来る子に勉強を教える。それだけが仕事なのだ。 
 
 

 

2021.10.20 
 
 
 
お休みが続いている長男に声を掛けました。

 

私:

「今日は学校行こうかっ」 

 

長男:

「絶対行かない」 

「2度と行かない」 

「どんだけつまらんか知らんの?」 

「ふざけんなよ」 

「行くわけないだろ」 

 

 
テレビを見ています。 

 

 
もう理由も言いません。 

 

長男:

「行くはずないだろ」 

「転校したい」 

 

 
なんだかとても不思議な生き物に見えてしまう。

息子の存在が怖い。

この先何が起こるのだろう。 

私のメンタルは持つだろうか? 

頭がおかしくなりそうだ 

先の見えない不安で押しつぶされそうだ 

目覚めると息苦しく 意識の無い世界の中にずっといたい。 

眠っていたい。

目覚めたくない。 

そんな感じでした。 

 

 

とても不安な私は長男に聞きました。

 

私:

「4年生になったら行くの?」

 

長男:

「転校したい」 

 

 

  
主人に色々な場所でアドバイスされた、自由について話ました。

 

主人:

「フリースクールに行って中学からどうするの?希望としては公立戻したい」 

 

私:

「無理だよ」 

「自由がなくて嫌なんだから」 

「フリースクールに入れようよ」 

 

主人:

「・・・」

 

 

フリースクールに入れよう、と言いながらも問題だらけでした。

 

・検討していたフリースクールは電車で1時間半

・遠い

・乗り継ぎあり

・毎日送迎も出来ない 

 

 
長男:

「とにかく色々聞かれるのが嫌」 

「誰も僕に何も聞かないで」 
 

 

今はもう11月1日の総合医療センターだけが頼りだ。 

でも、本人を連れて行かなければならない・・・ 

どうやって?  

絶対に行かない。 

行くはずがない。 

どうしよう・・・。 
 
良いアドバイスをくれる機関はないの? 

もう本当にどうしていいのか分からない。 

対応の仕方が分からない。 

何にも分からない! 

誰か教えてよ!!! 

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61 化け物なの?

61 化け物なの?


 
 
2021.10.19 
 
 
私が相談所巡りで不在の際に娘の面倒を見てもらう為母が来てくれました。 
 

 


昼過ぎ、娘がDVDを傷付けたと言い娘に暴力を振るい出します。 

私が止めますが一向にやめません。 

バドミントンのラケットを持ち出したので 

 

祖母が体を張って必死に娘を守りました。

 

祖母:

「ダメだよ!絶対ダメ!」 

 

長男は言えば言うほど激しく暴れます。 

娘は泣いています。 

祖母が長男の両腕を抑えました。 

 

長男:

「放せ、生ごみ臭い!魚臭い!触るな!」(前のめりで叫んでいる) 

 

祖母:

「やめよ、やめよ、どうしちゃったの、~(長男の名前)ちゃん」 

 

 

長男は祖母を振り払い祖母が倒れました。 

女2人ではどうにもならない。 
 

 

私:

「暴力は絶対だめだよ!」 

 

長男:

「うるせー」

 

胸ぐらを掴まれ蹴られました。 

 

 

こんな8歳児居るのだろうか。 
私の育てたこの子は化け物なのだろうか? 


 
最後は2歳の娘に思いっきり跳び蹴りし部屋に籠りました。 
 

 

地獄でしかない。 

 

 
夕方部屋を覗くと長男は眠っていました。 
長男が部屋に居ないと心が休まり静かな夜でした。 

 
 
 
明け方4時頃、肩を揺すられ目が覚めました。

 

長男:

「お母さん、お母さん」 

「ねー、お母さん」 

 

揺すって私を起してきます。 


 

長男:

「僕ご飯食べてない!」 

「お腹すいた」 

 

私:

「え?」

「今何時?」 

「4時じゃん」 

 

長男:

「ご飯」 

「お腹すいた」 

 

私:

「え・・・今?」 

 

長男:

「お腹すいた」 

 

私:

「もー、寝てるのに!」 

 

長男:

「早く」 

「僕、食べてない」

 

私:

「・・・」 

 

長男:

「ねー、お腹すいた」 
 

 

私は恐怖を覚えました。 
この子は何なんだ・・・。 

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60 詰まらない 詰まらない

60 詰まらない、詰まらない、  
 

2021.10.19

 

長男が学校へ行かない理由を言いました。

 

長男:

「次男がいない時しかDVDが見れないから学校休む」 
 


まだ学校いかなきゃ、ていう意識はあるのか? 
 


長男:

「でもお母さんが一日中教室に居たらいく」 

 

私:

「分かった居るよっ」 

 

長男:

「・・・」 

 

私:

「お母さん一緒に居るから行こうか」 

 

長男:

「行かない」 

「・・・」 

「本当に嫌だ」と泣き出しました。 

「自由な学校に行きたい」 

 

 

休みたい理由はもう言いません。 
 

 

長男:

「学校休む」 

「学校休む」 

「行きたくない」 

「学校休む」 

 

私:

「嫌なんだね」 

 

長男:

「ずっと嫌」 
 

 

学校自体が嫌いなんだ、この子。 

理由はきっと無い。 

詰まらないだけだ。 
 

 

  

上の姉:

「ワガママで嫌なら泣かないと思う。泣くのは、レイジーな嫌ではなくないか?無理させない方がいい気がするよ」 
「詰まらないって言うの?」 

 

私:

「うん」 

 

上の姉:

「詰まらないって言ってるけど、まだ心が学校に行く一歩を踏み出せる状態じゃないんじゃない」 

 

私:

「ずっと嫌だった、詰まらないって言ってる」 
   「授業も前は楽しかった。英語も先生変わって詰まらないって」 

下の姉「何か決定的な嫌なことがあった訳ではない?詰まらない、を理由にしてる?」 

上の姉「学校に関する嫌なイメージが複数重なってない?」 

下の姉「授業や先生が楽しければ行けそうな気もしない?」 

私  「結局嫌なことあったら行かなくならない?」 
   「社会出られないよね・・・」 

 私  「学校行ってないのに元気に走り回って次男も幼稚園行かないって言うし耐えられない」 

上の姉:

「今は長男君は、心が正常じゃないと思う。正常な思考じゃないよね?今の詰まらないとか。正常になれば、元の姿に戻ると思うよ」 

 

私:

「退屈に耐えられなくて異常になったんじゃないの?」 
「家庭でのストレスがきっと根っこだよね。治るのか?」 

 

上の姉:

「おそらくまずは薬じゃない?小学生だから飲ませたくないけどかなり変わるみたいよ」 

 

下の姉:

「病院で何が最善かアドバイスくれるはずだよ」 

 

私:

「どうしよう、小3で人生終わるか」 

 

上の姉:

「何か見つかるわ」 

 

私:

「凄い不安になってきた」 
「本格的に行かない」 
「全く行かなくなっちゃった」 
「どこか別に行く学校決まってれば気持ちが楽になる」 
「探さなきゃ!」

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59 祖父母との旅行(奈良)

59 祖父母との旅行(奈良) 
 
 

 


2021.10.17.18
 
今日から1泊2日で親族で奈良へ旅行予定です。

朝、バタバタ支度をしていると長男が

 

「漫画14冊持って行く」 

と言い出しました。

 

私:

「は!!!」 

「新幹線だよ」 

 

長男:

「持って行く!」 

 

私:

「重いよ!」 

 

長男:

「いいよ」 

 

私:

「絶対お母さんに持ってって言わないでよ!」 

「ありえない」 

{もー、と言う目で息子を見る} 

 

 

 
あー、出かける前からいちいち面倒臭い子! 
 

 

長男:

「布団も持って行く!」 

 

私:

「何言ってるの!それは本当に無理!やめて!」 
 

 

 
そんなやり取りを何度かくりかえし、なんとか出発出来ました。 

 

私は朝から訳の分からない事ばかり言う長男にイライラしていました。 

新幹線駅で姉達と合流すると気も紛れ、子供達も可愛がって貰えるのでご機嫌でした。 

 

 

 
長男は至って元気で荒れ狂う事もなく昔の子供らしい姿でした。 

次男とも喧嘩をしません。 

祖父には不登校の事を伝えていませんでしたが気が付かない程元気でした。 

 

 
 
 
わがままも言わず、何一つ困る事もなく1泊2日を終えました。

帰りの新幹線駅で長男が祖父と話していました。
 

 

長男:

「おじいちゃん、僕もっと旅行したい!」 

「もう1日泊まりたい」 

 

祖父:

「そっかー、楽しかったな。でも長男君明日学校だからな、また来ようね」 
 

 数メートル先からでも分る程長男の表情が曇りました。 
 

 

 

あ・・・、明日も行かないんだな。 
 
 

 

もう行かなくていい。 

そう思う時が増えていました。 

 

 
明るく元気な姿を見ると 

不登校なんて気のせいで、学校に行くのではないか? 

と期待してしまいます。 

2つの気持ちが私の中で行ったり来たりしていました。 

 

 

 
今私はこの子にどんな対応をするのが正解なのだろう。 

明日は起こすべき? 

どの位の熱量で「学校だよ!」と言うべきなのだろう。 

行かない。を受け入れた先に何があるのだろう。 

 

 
また明日から相談所巡り、学校(居場所)探しだ。 

一気に気持ちが暗くなりました。 

楽しい時間を過ごしていても胃の辺りにいつも鉛がある様な嫌な感じが取れません。 
 

 

 

 
旅行2日目の朝、食事をしている時母親が話しかけてきました。

 

母親(祖母):

「何があったの?」  

「絶対何かあったんじゃないの?」 

「あんた、なんか傷付く事言ったの?」 

 

私:

「うん・・・分からないけど」  

「私が何か言ったんだろうね」  

「私のせいなんだと思うよ」 

 

母親:

「絶対そうだと思うよ」 

 

私:

「・・・うん」 

 

 
私はその後1人で部屋に戻りました。 

何とも言えない孤独さと苦しさでしばらく涙が止まりませんでした。 

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