2024年3月の記事一覧
246 新たな子育て法
246 新たな子育て法
私は長男が不登校になってから、先生の【勇気づけの子育て法】をプラスするまで、克服ママに教えてもらった【過保護にする】ことを徹底していました。
私は、
【過保護にする】=言われた要望に全て答える=言いなりになる、と勘違いしていたように思います。
その子が「今こうしたい!」という気持ちに寄り添う事ができていませんでした。
息子の、愛情に飢え、乾ききっている心を満たそうとはしておらず、
「全部言う事聞いてるじゃん!」
「でも、動き出さないじゃん!」
「全然良くならないじゃん!」
という気持ちがいつもどこかにありました。
・・・
克服ママに、
「欲しがる物も全て買い与えて大丈夫なの?」
「怖いんだけど・・・」
と聞くと、
「大丈夫、気持ちが満たされれば節度が出てくるよ」
「全て言う事を聞いていて、エスカレートしないのか、わがままな子にならないのかと心配になると思う」
「私も、そうだったよ。でも徹底して要望に応えてあげた方が良いと思うよ」
「子供の気持ちが満たされてくると、親が応える事が難しい要望は、子供に『どうしたらいいかな?』と相談できるようになっていくからね」
「そんな、子供の気持ちを大切にする接し方を継続していくうちに、『お母さんは、僕の気持ちを分かってくれてる!』『大切にされてる』と思い、少しずつこちらの都合も考えてくれるようになるよ」
と、アドバイスをもらいました。
私は1年弱それを実践し、長男の荒れた心が落ち着く所までは持っていけたと思っていました。
・・・
するとM先生は【勇気づけの子育て法】を教えてくれました。
先生は、全てを投げ出している不登校児の親は、
①子供のありのままの姿に対して、敬意の気持ちを持ち、生きていてくれてありがとう、と言う気持ちで接しましょう。
②子供の良い面や、家族への小さな貢献に着目し、心からありがとう、という感謝の気持ちを素直に伝えていきましょう。
③上から目線で褒めたり、叱ったりするのはやめて、楽しい時間を共に過ごすようにしましょう。
①~③を続けていると、必ず子供の言動や態度に、劇的な変化が現れます。
上から目線の躾けは、当面お休みにして、ただただ、子供を慈しみ、愛して、心も体も、抱きしめてあげて下さい。
ただし、自分でやれる事は、代わりにやってあげることのないようにして下さい。
その子の折角の家族への貢献のチャンスを奪う事につながるからです。
もしも、子供が自分でやれる事であっても、お願いしてきた場合は、やれる範囲で親切にしてあげて下さい。
何が何でも、全ての要望を受け入れなければならない、と考えるとストレスが溜まります。
できる範囲で、大いに親切にしてあげて下さい。
ありがとうは、一日何回でも言ってあげて下さい。
この勇気づけの子育てを最低でも、1か月は続けて下さい。
子供が変わります。
なので、子育てが楽しくなりますよ。
張り切っていきましょう。
と教えてもらいました。
・・・
私は、今までの子供のダメな事ばかりに目を向け、叱ったり、絶望したりして過ごしてきました。
私はそれをやめてしまい、この【勇気づけの子育て】を、とことんやってみようと心に決めました。
・・・
例えば・・・
昼夜逆転している長男と、家族が一緒に食卓を囲めたら、
「お兄ちゃんが起きていてくれて家族で食事ができて嬉しい、ありがとう」
「食器を運んでくれてお母さん助かったよ、ありがとう」
「妹のお世話をしてくれて嬉しかったよ、ありがとう」
「弟にゲームを教えてくれて、お母さんも弟も嬉しいよ、ありがとう」
「お兄ちゃんは、教え方が上手だね、凄い子だね」
「人に話しかける時の声掛けが本当に優しい子だよね、お母さん嬉しい!」
「友達にとても親切にゲームを教えているね、優しい子だね!お母さん嬉しい!優しい子に育ってくれてありがとうね」
長男が私の言い方が気に入らず、文句を言ってきたら、
「お兄ちゃんは嫌な気分になったんだね、お母さん気が付いていなかったから教えてもらえて本当に嬉しい」
「直していくからこれからも教えてね、教えてくれてありがとうね」
「お兄ちゃんが教えてくれるお陰で、素敵なお母さんになれるかも!」
「ゲームしたいのに、お母さんに買ってほしいと言えず、友達の話についていけない事をずっと我慢していたんだよね、辛かったよね、ごめんね」
「弟が生まれて、お母さんを取られたみたいで寂しかったよね、お兄ちゃんのお陰で弟のお世話ができたよ」
「よく今まで我慢してくれたね、ありがとうね」
私はそんなふうに、小さな【ありがとう】を見つけては、子供たちに言い続けました。
245 不登校の原因は何?
245 不登校の原因は何?
長男が不登校になって以来、私は長男の不登校の一番の原因は何だろうと、ずっと考えていました。
行き渋り始めた頃、息子は、
「女子がいなければ行ける」
「音楽の授業がない日なら行ける」
「給食を食べなくていいなら行ける」
と、色々な理由を言っていました。
私は長男の発する言葉を言葉の通りに受け取り、
「音楽の授業は教室にいていいよ」
「給食はお弁当にする?」
「女の子は・・・どうしようね・・・」
と、長男の学校生活での不満を排除し、気持ちが学校へ向く方法を担任の先生と模索していました。
・・・
発達障害だから、感覚が過敏だから、平均的な子より難しい子だから、小学校に入学してから今までずっと我慢してきたんだ!この子は我慢の限界に達したんだ、よく2年半も我慢した!
そんなふうに思っていました。
・・・
発達凸凹塾では、
「繊細な子なので学校は苦しいですよ」
「本人が行きたがっても、週に1回にして下さい」
と、言われていました。
児童精神科の先生には、
「自閉症児は不安が強く一般的な子供よりも環境に適応するまでに時間がかかり、とても疲れやすいです」
「発達障害を治す事は出来ないので、周りがその子が疲れない環境を整え、配慮する以外に方法はありませんよ」
と、言われていました。
私はそれらの助言を聞き、長男のように、
【自分はこうしたい!】
【自分のペースで進めたい】
【完璧にやりたい】
という性格の子に、学校生活はとても辛いのだろう。
あんな場所に行かせていたら可哀そうだ!
この子には自分のペースで自分の好きな事をして過ごせるフリースクールが合っているのだ!
自由な環境ならば喜んで通うはず!
環境が合わないのだ!
そう決めつけていました。
・・・
そんな事を思いながら、私はM先生に、不登校の原因は何なのだろう?と相談しました。先生は、
不登校は、原因を追究してそれを取り除けば解決する訳ではありません。
不登校になった原因ではなく、子供が不登校でいる目的を探るのです。
不登校の目的は無気力を装う事で親を失望させたり、親の言う事は聞かないぞ!という意思を示すためにやっていると考えるのです。
育てられる過程で、自分の価値を否定されたり、価値がないと思われた、という思いが子供にはあるのです。
この子は厄介だ、育てにくい、イライラする、という親の心の声を感じ取った子供は、心を閉ざします。
と教えてくれました。
学校が合わない、やり方が合わない、発達障害、繊細な子、そんな原因ばかり考えていた私は、【原因】ではなく、【目的がある】と言われ、今までとは全く違う角度から、不登校児を見るようになったのです。
244 なぜ、ゲームばかりの生活が不安なのか
244 なぜ、ゲームばかりの生活が不安なのか
私は、長男がゲームばかりしている事が気になり、先生に、この子はゲームばかりしていますが、大丈夫なのでしょうか?と相談しました。
すると先生は、
「お母さんは、どうしてゲームばかりでいいのだろうか?と考えるのですか?」
と私に質問しました。
私は、
ゲームをしている息子にむかついているのではありませんでした。
ゲームしかしない息子の将来はどうなってしまうのだろう?
この子はいつかゲームを止め、学校へ行く日がくるのだろうか?
ゲームをしていたら楽で楽しい、そんな日々に満足し、頑張る事をしなくなるのではないか? と不安でした。
子供がどんな気持ちでいるのかよりも、このままゲームしかしない人生だったらどうしよう、と自分が不安に感じる事で苦しんでいたのです。
もしも、神様が、ゲームしかしない日々は1年間です、2年間ですと言い、
「将来この子は必ず自立するのですよ、今だけですよ、大丈夫ですよ」
と明るい未来を約束していれば、私はゲームしかしない息子を見ていても、何も思わなかったと思います。
今は、ゲームでエネルギーを溜めているのだ、思う存分やったらいい!そんな気持ちになったと思います。
私はゲーム自体が嫌なのではありませんでした。
このままこの子はここから抜け出さないのではないか、と不安でした。
・・・
オンラインゲームは、ゲームに全く興味のない私には知らない世界でした。
メディアが騒ぐ、子供がオンラインゲーム中毒になる、抜けられなくなる、そんなマイナスな情報ばかりに目が行き、怖い事!と思い込んでいました。
オンラインゲームが何なのか調べる事もせず、ただただ漠然と自分の中にある恐怖のイメージで、子供にオンラインゲームをさせたくありませんでした。
この子はオンラインゲームを始めたら、絶対にのめり込むに決まっている。
そんな事になったら大変。
絶対にやらせたくない!
不安要素のある事は取り入れたくない!排除!排除!そんな感じでした。
起こってもいない私にとっての最悪な事態を想像し、不安になるのです。
私はただただ、見えない未来が不安だったのです。
243 次男の特別支援学級
243 次男の特別支援学級
次男は学力、知的障害などの問題はありませんが、立ち歩き、プールなどの授業不参加、集団不適合、スムーズに指示が通らない、などがあり、学校側と夏休み明けから、週1で特別支援学級を試す事になっていました。
・・・
私は、次男を特別支援学級に移すかどうか、とても悩んでいました。
次男は、一対一で学習すると、すんなり理解し、環境に慣れてくると、色々な事がちゃんとできる子でした。
集団が苦手なのだから、個別の特別支援学級に行った方が伸びるのではないか、と学校側も言っているし・・・
どうしよう・・・
・・・
姉から紹介してもらった先生からは、
特別支援学級で学習するのか、普通級で学習するのか、決めるのは本人です。
親が悩む必要などありません
本人の希望に従って下さい。
今の子育て法をしていたら、問題行動は必ずなくなりますよ。
たくさん可愛がれば、学校生活への適応も、見違えるほど良くなります。
全ては家庭環境次第なのです。
児童精神科の自閉症診断は誤診ですから。
子供に必要なのは、愛情だけです。
親が心から楽しみながら、子供と沢山遊んでください。
そんな関りの中で、色々な事が楽しい!と思える感性が生まれていきます。
と言われました。
・・・
学校の先生方は、次男はまだ幼いので、自分で決めるのは無理だろう、親の判断に従います、という意見でしたが、姉の紹介してくれた先生は、当たり前のように「子供が選べばいい」と言ってくれました。
基本的に、学校側は、こうすると良いですよ!という提案ではなく、親が望むのであれば、意向に従いますよ、という受け身の姿勢でした。
担任の先生に、通級に通わせたいです、とお願いしたのも、特別支援学級の方が次男に合っているのではないか、と相談したのも私からでした。
・・・
夏休み明け、次男は、結局特別支援学級の体験には行きませんでした。
先生方が何度か声をかけて下さったようですが、本人が断固拒否したようです。
担任の先生や、通級の先生が、何度も何度も特別支援学級の体験学習に誘うと、次男は、最終的に泣き出してしまった、と聞き、私は、これ以上は誘わない方が良いのかな、と思いました。
特別支援学級の先生と、担任の先生と、私との話合いの結果、特別支援学級の体験はなくなりました。
242 声掛け
242 声掛け
長男の不登校前まで、私は子供に注意ばかりしていました。
姉に紹介してもらった先生から指導を受け、少しずつ意識を変え、良い面に着目するようになってから、子供にかけていた言葉の一例です。
・・・
ゲームしかしない長男と次男にかけていた言葉
「思う存分、納得いくまでゲームできるといいね」
「集中力凄いね」
「楽しい?何やってるの?」
と子供のしている事に興味を示す。
・・・
ゲームが得意な長男には、
「お母さん、ゲームが苦手だから弟に教えてもらえると、嬉しい」
「お兄ちゃん、上手いもんね!」
「助かる!」
と頼る。
・・・
ゲームのクリア方法で、助けを求められても、面倒くさそうに反応したり、相手にしていなかったり、お母さんに聞かないでよ、と嫌そうにあしらっていた事に、
「お母さんに聞いてくれるの?」
「ありがとう!」
「うれしー!」
と快く助ける。
・・・
次男が、映画を観に行って、すぐに、不機嫌になり、
「帰りたい!帰りたい!」
と言っても、
「映画きてくれて嬉しかった!」
「一緒に出かけられて楽しかった!」
「ありがとう」
と言い続ける。
・・・
キャンプ中、ずっと室内でゲームばかりしていても、
「家族でキャンプに行けて嬉しかった、ありがとうね」
と言い続ける。
・・・
長男、次男が暴言を吐いていたり、下の子をいじめても、
「今までされてきて嫌だったんだね」
「よく我慢してくれたね」
「凄い子だね」
と言い続ける。
・・・
子供たちが、
「お母さんの言葉が嬉しい!大切にされている!」
と感じるられるように接する。
・・・
こんな当たり前の事を、私は、今まで全然できていませんでした。
私自身もそんなふうにされた経験がありません。
親の愛が、子供に伝わらない、などど考えた事はありませんでした。
親は子供が欲しくて生んだのだから、大切に決まっている。
大切だ、大好きだ、なんて、伝える必要はない。
大切じゃなければ、子供の面倒なんて見ていない。
私は、無意識にそう思っていたのだと思います。
しかし子供は、親に本当に愛されているのかが常に不安なのだと思います。
・・・
ある時、滅多に叱った事のない娘に、ほんの少しだけ注意をしました。
確か、おにぎりを「いらない」と遠くへ投げた、とかそんな些細な理由だったと思います。私は、
「食べ物を投げちゃいけないよ」
と教えるために注意したのですが、言い方がきつかったのだと思います。
その時、泣いた娘が、
「お母さんは、〇〇ちゃんが嫌いだから、怒ったんだ」
「〇〇ちゃんの事が嫌いなんだ」
と泣き出しました。
その時に、私は、
「ずっと怒られてきた長男次男は、私が2人の事を嫌いだと、思っているかもしれない」
と思ったのです。
親は、大切だから、の気持ちで叱っていても、子供はそう受け止めていないのかもしれません、
子供が、心底安心するまで、心温まる言葉を伝え続ける事が大切なのだと思いました。
私は家族と話すときに、言葉選びや話し方の配慮が足らず、相手を傷付けているのだと思います。
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次男の暴言をスルーし続け、親切にしていると、次男は暴言を吐いた後に、上目使いに私を見て苦笑いし、
「お母さん大好きー」
と言い、抱き着いてくるようになりました。
私が子供たちに対する、接し方、発言を変えると、子供たちも言動が変わっていったのです。
・・・
少し前まで、暴言ばかりで、無表情だった次男がどんどん明るくなり、私に手紙をくれました。
ごはんつくってくれて、ありがと
と書いてありました。
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