2024年5月の記事一覧
292 頼み方
292 頼み方
長男は不登校から1年経ち、【勇気づけの子育て】を実践し始めると、家族に対する言葉がけがとても丁寧になり、私に食事を頼む時も、
「お母さん、無理ならいいけど、ご飯いいかな」
と聞いてくれるようになりました。私も長男に対して、
「もし無理なら大丈夫だけど、8時30分に下の子が寝る部屋に行った後は、ゲーム機を寝る部屋に持ってこないでほしい、次男が寝る部屋で折り紙とかして遊んでいるから、いいかな?」
とお願いベースで頼むと、
「オーケーオーケー!大丈夫だよ!任せて!」
と快く返事をしてくれるようになり、下の子を寝かし、私が起きていき、長男とゲームを始めると、
「お母さんいつも来てくれてありがとう!ごめんね」
と言う事が増えました。
土日には妹をお風呂に入れてくれる日もありました。
1人で待つことが出来ない次男の帰宅時間に私が不在な事があり、長男に、
「明日、お母さんいないから次男が帰ってくる時間、リビングにいてもらっても良いかな?」とお願いすると、長男は、
「大丈夫だよ、僕に任せてね!お母さんにも事情があるもんね」
と私を助けてくれるようになっていったのです。
・・・
M先生からは、子供にお願いをする時は、相手が断れるようにお願いをするように言われていました。
相手が断れるような頼み方をし、断られたら潔く諦める。
こんな接し方をすることがなぜ必要な理由は、子供との上下のない人間関係を作るためです。
そういう上下関係のない状態では、親だからといって、子供を思いのままにして良いわけではありません。
上から命令され、意に沿わないことを強要されたら、子供は、自分が親から大切な存在として扱ってもらえていない、また、その価値もない、と悟ります。
貢献感という以前に、自分には価値があり、親は、自分を大切にしてくれている、という実感を抱かせてあげる事は、とても大事なのです。
子供に助けてもらう事で、お母さんは助かり、子供たちは、貢献できて、自信を持つ。
そんなふうに、助け合う家族というのは、全ての方面でとても良いのですよ。と教えてくれました。
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相変わらずゲームを中断する時に、酷い暴言を言いがちな次男には、寝室に行く前に、
「今日は次男、お母さんと遊んでくれるかなー、楽しみだなぁ」
とか言いながら、娘と先に寝室に行くと、
「あー、この妖怪倒してからいくね、少し待っててね」
とゲームにキリをつけて、寝室に来る日が増えていきました。
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それでも私は、そんな【お願いベース】のやり方を自然体でしている、というよりも、とても意識してやらないと、元々持っている雑で相手に配慮のない子育て法にすぐに戻ってしまう気がしていて、何とかこのやり方が自然に出来るようになりますように、と願っていました。