2023年11月の記事一覧
103 伝わらない気持ち
103 伝わらない気持ち
2021/11月中旬
主人が帰宅し、
「毎日、子供達がゲームをしている姿は、胸が締め付けられる、苦しい、本来望んでいる姿じゃない」と言いました。
私は、
「え、ゲームに対して、そんな事思うの?」
という気持ちと、
「これで、スマホしか見ていない主人の背中に対し、私が思う、あの不快な感情を、少しは理解してもらえるかも!」
という、期待の気持ちが同時に浮かびました。
今まで我が家にはゲーム類が一切無く、テレビも見続ける事はしていませんでした。
いつも子供達は、工夫して遊んでいました。
家中の、色々な物を引っ張り出し遊ぶので、リビングは常に散らかっていました。
私は、それを、ストレスに感じる事はありませんでした。
ゲーム漬けで、散らからない家より、創意工夫をして遊び、部屋が散らかる事を、むしろ、喜んでいました。
主人が、今までの子育て環境と比較して、デジタル漬けになっている環境に、まだ、慣れていないのかもしれません。
長男が何か言いたげに、やたらと笑って、
「お母さん、お母さん、お母さん、お母さん、お母さん、明日学校休む」
と言ってきました。
ん?
もう、1ヵ月休んでるよね?、と思いましたが 、
「はいはい、ゆっくり、お休みしてね」
と伝えました。
この頃、長男は、少しでも外出すると、くたくたに疲れてしまいました。
風邪の症状はないのに、連日食後に吐き、元気がないので、
・食事を1日1食しか摂らない
・昼夜逆転している
・ゲーム画面を暗闇で長時間見ている
・太陽の光を浴びていない
等で、体に不調が出ているのではないかと、お母さんは心配しているよ、と伝えると、
長男は、
「お母さんは、僕の事を怒ってる!」
と言い、泣き出しました。
完全な昼夜逆転になっており、吐いたり、怠さも訴えていました。
太陽の光は全く浴びていません。
「少しずつ、戻して行けるといいね」
と、私なりに、優しい口調で伝えたつもりでしたが、長男は素直に受け取りませんでした。
今のあの子には、何も伝わらないのかな・・・
そっとしておくしかないのかな・・・
心配している気持ちは、伝わらないな・・・
102 次男がゲームを始めた日
次男がゲームを始めた日
2021.11.中旬
次男がいつも、ゲームを欲しそうに見ていたので、DSをもう1つ購入しました。
長男は、その事を知ると、泣き叫び怒り狂いました。理由は、
・僕だけのゲームじゃなくなった
・僕だけが持っている物じゃなくなった
・真似をされるのが嫌
・弟が自分と同じ事をしている事が嫌
です。
私は、長男はスイッチも買ってもらったが、次男は持っていない、となだめると、
・スイッチを使って次男と一緒にゲームをした事がある(1度だけ)
・だから、僕だけのゲーム機ではない(一度、人が触っている為)
と言います。
長男は、
「次男のDSを、今すぐ捨ててこい」
「絶対に、同じカセットを買うな」
と、叫び散らし、購入した私を責め立てます。
ゲーム機を心待ちにしていた次男は、怯えた顔でそれを握り閉め、無表情でフリーズしていました。
私は、2人でゲームを楽しんだら?と諭しましたが、長男の怒りは凄まじいものでした。
ゲームソフトも、次男は同じものを欲しがります。
私は長男の反応に怯え、次男に他の物を薦めますが、次男は、長男のやっているゲームがしたいのです。
長男が、あまりに次男を傷付ける事に納得がいかない私は、長男を叱りつけました。
・自分だけが楽しければよいのか?
・羨ましそうにしている次男を見て、楽しいのか?
・なぜ、次男がゲームをしてはいけないのか?
・なぜ、それを長男が決めるのか?
・なぜ、いつも自分、自分で他人を思いやらないのか?
そんな事を長男に聞いたと思います。
長男は、
「がみがみがみがみうるせー」
と、ただただ目に涙を溜め、怒り狂っていました。
なんなのだろう、この子は。
昔から、何でもかんでも、自分だけ、自分だけ。
いつもそうでした。
本当に、【長男らしい】発想。
もう、うんざりでした。
次男もゲームがしたい、減る訳でもない、楽しく2人でゲームをしたらいいのに、次男が自分と同じものを持っている事を許せない。
なんの心理なのだろう?
絶対発達障害だ。
脳機能が正常に働いていない、としか思えない。
通常ならば、何もなく過ぎていく事に、いちいち、大きく躓いて、家中が神経をすり減らしていました。
もしかしたら、自分ができない事を、万が一、次男が出来てしまったら、と、不安なのだろうか?
次男はただ、ゲームを楽しむだけで、酷く暴言を吐かれ、ゲームをするにも長男の目を気にし、こそこそと小さくなり、怯えながらゲームをする様になりました。
私からすると、ずっと長男にペースを合わせ、家族は我慢し、希望を聞いている感覚が強かった為、耐えがたい気持ちでした。
この子の独占欲は異常だな。
昔から思っていた事です。
とても不愉快な気分でした。
独占欲は、特性なのだろうか?
小さい頃、欲求が十分満たされなかった為の反動なのだろうか?
あの子は、それ程までに、欲求不満だったのだろうか?
どこで育て方を間違えたのだろうか?
弟に対して、優位に立っていたいだけ?
羨ましがられる存在でいたいの?
もし、幼少期の育て方が影響しているのなら、私の子育ては大失敗だ。
私に対する酷い事は我慢できます。
矛先が次男や娘に向かうと、どうしても感情的になり、長男にきつく当たってしまいました。
過保護にしなければ、優しくしなければ、頭では分かっているのです。
物を与える事、言う事を聞く事は、少しずつ出来る様になってきました。
でも、無理難題を言う事の多い長男への、心の寄り添いがなかなかうまくいきませんでした。
101 新たな葛藤
101 新たな葛藤
11月13日
しばらく誰にも会いたがらなかった長男ですが、幼馴染で同じ学校の友達と、友人宅でゲームをする事になりました。
マイクラをしたようです。
帰宅顔、長男は「スイッチが欲しい」と言いました。
言われたら購入しよう、と決めていましたが、言われたのが夜の9時過ぎでした。
「明日買おうね」の言葉が通じません。
泣きじゃくり、
「欲しい、欲しい、欲しい、欲しい」
「やっぱり、ダメなんだ、買ってくれないんだ」
と泣き喚きます。
丁度、主人が帰宅し、
「空いている店を探しに行こう!」
と言って、長男を連れだしてくれました。
私は、
「あー、また始まった。本当にこちらの都合を聞けない、わがままな子だな、めんどくさいな」と思った記憶があります。
結局、何件か探し回り、スイッチを見つけ、購入して帰ってきました。
明日からは、スイッチにはまり、ますますゲーム漬けになるのだろうな・・・
11月14日
みんな意地悪だ。
こんな場所に住んでいたくない。
転校したい、引っ越したい、と何度も、繰り返し言いました。
11月16日
スクールカウンセラーと教頭先生と話合いがありました。
内容が薄すぎて、何1つ覚えていません。
11月17日
別の幼馴染と、近所の同級生が別々で訪ねて来てくれましたが、顔が引き攣り、会う事は出来ませんでした。
その夜、長男は、わざとらしく、ケラケラと笑いながら、
長男:
「僕、何日、学校休んでるぅ?」
私:
「1ヵ月だよーーー」
長男:
「まだ、そんだけー?」
私:
「うん、ゆっくり休んでねー」
と会話しました。
お休みしている事を、気にしている様でした。
この時期、長男は口の中に酷い口内炎ができ、痛がり、ほとんど食事をしませんでした。
11月19日
いつもは、起きるとすぐにリビングに来ます。その日は、夕方4時頃起きていたようですが、7時頃までリビングには来ず、暗闇の中で動画を見ていました。 体調不調の様子はありませんでしたが、食事後、何度も何度もトイレに駆け込み、吐いていました。
その日の夜、娘を寝かしつけていると、長男が、
「お母さん、オムライス作って」
と、言いました。
私が、
「あと、数分で、娘が寝るから、少し待ってね」
と言うと、
長男:
「いや、待てない、今すぐ、今すぐ作って、待たない、今すぐ!」
私:
「え、、、娘ちゃん、泣いちゃう、、、」
長男:
「関係ない、今すぐ作って、お腹空いた、今作って」
と、執拗に言い続けます。
仕方なく、娘を我慢させ、オムライスを作りに行くと、ほぼ寝かけていた娘が 、
「おかあさん、おかあさん」と、大泣きし始めました。
もう、、、
私は、怒りの感情を抑え、オムライスを急いで作り、長男に渡しました。
その後、娘を寝かしつけ、リビングに戻ると、冷え切ったオムライスは、一口も手を付けられていませんでした。
なんなんだよ・・・
と、思いましたが、何も言いませんでした。
11月20日
銭湯に行きましたが、ずっと「怠い、怠い」と言い、帰りたがりました。
その日も、食後に吐きました。
11月21日
体調不良は、一切ありませんでしたが、この日も、食後に吐きました。
学校に行かなくなり、落ち着き始めていた長男ですが、彼の不安定さが心身にでているように感じました。彼の中に、何か別の葛藤が生まれ始めている様でした。
100 ゲーム生活の中で
100 ゲーム生活の中で
2021.11月頭
行き渋りから2か月が過ぎ、完全不登校になって20日経ちました。
今の長男の生活スタイルは、起きている間中、ゲームか動画のみです。 食事もまともには摂りません。
「好き放題させよう」と決めてはいても、深夜12時過ぎてもゲームをしている息子に、心配のあまり「まだ、寝ないの?」と言ってしまったり、嫌な顔をしてしまう事がありました。
不登校克服ママの話を聞いていたものの、克服ママの息子さんは中1で、我が子は小学3年生でした。 身体が急激に成長するこの時期に、「本当にいいの?」「まだ、8歳だよ」「脳とか、目とか、大丈夫なの?」という気持ちが抜けきりませんでした。
もともとが、ゲームに対して異常なまでの抵抗感がある為、尚更心配でした。
長男はそんな私の気持ちを感じ取っているのか、家族が就寝した後にゲームをする時は、わざとらしく「あー、そういえば・・・」とか、「ちょっと、あっちの部屋(リビング)に忘れ物しちゃった」とか、私に聞こえる様に寝室から立ち去り、リビングでゲームをしていました。
背中に私の批判的な視線を感じとっていたのだと思います。
次男が就寝すると、「お母さん、僕もお母さんの横にいていい?横でゲームしていていい?」と言い、私の布団に入り、抱きついてゲームをする事もよくありました。
思えば、次男が生まれてから、特に娘が生まれてから、長男に触りながら寝る機会は、ほとんどなかったと思います。長男も触れてこなかったので、私は、この子は、あまり人に触りたくない、ドライな子なのだ、と思っていました。
11月1日にゲームが我が家に来てから、次男との争いもなく、平和な日々でした。
次男はこの頃、人目を気にし、常に自信がなさそうにしていましたが、長男から攻撃されない為、以前よりも、穏やかな表情の日が多かった様に思います。
長男は、カーテンを閉め切り、部屋を真っ暗にし、朝から10時間以上休憩なしで動画を見続ける。
「中学になったら、きっとみんな、こんな感じになるはず。」
「数年早く思春期がきたと思っておこう。」
と、何とか気持ちが落ち込まない様に、考え方を変える努力をしていました。
遊びに来てくれた姉が、帰り際に、
「長男君の繊細さ、真面目さ、優しさが伝わる出来事が沢山あったよ、本人が辛い時期なのに、ずっと私(姉)に気を配り、最後は、どうもありがとう、と、抱きついてきたよ」
「人といると気を遣いすぎ、疲れてしまうのかもしれないね」
と、言っていました。
こんな状況でも、私は、まだ、頭の片隅でフリースクールの事を考えていました。
「あの、オルタナティブスクール、募集が始まるな」
「本人が見学に行き、入学したいと希望しなければ入れないな」
「まだ、早いかな」
「いつか、元気に、回復する日がくるといいな・・・」
今の私に出来る事は、何なんだろう。と、毎日考えていました。
99 サッカー話題
サッカー話題
2021.11.6
長男が完全不登校になったその年、私は長男の所属するサッカーの学年委員をしていました。
練習試合や大会の時には会場に行き、お世話をする役です。
長男が不登校になり、サッカーに行かなくなっても私は希望して学年委員を続けていました。
理由は、空いた穴を誰かが埋めなければならない事への罪悪感と、自分自身が、与えられた、やるべき事から逃げる事が嫌だったからです。
11月6日に大会がありました。
会場に行くと、 子供達が、私を見つけ、近寄ってきます。
子供達:
「ねー、(長男の名前)は?」
私:
「あー、ごめんね、今日来てないのー」
子供達:
「えーーー!あいつ(長男)いなかったら勝てんやん!あいつは、最強だからな」
「なんだよー、いねーのかよー」と言い立ち去っていきました。
私は、なんとか笑いながら、
「ごめん、ごめんー」と対応しましたが、家で、暗闇の中、ゲームをしている長男の姿と、元気に笑いながらサッカーをしている子供達の姿を比較してしまい、言い表しようのない、苦しい気持ちになりました。
子供達の、その言葉を、長男に伝えるか、伝えないか、大会後に貰ったおやつを渡すか、渡さないか、とても悩みました。
子供たちの掛けてくれた言葉が、長男の励みになるのか、それとも、思い出してしまい、また情緒が乱れるのか。よく考えた上で、私は伝える事にしました。
長男の機嫌の良さそうな時に、さり気なく、
「みんなが(長男)いないと、勝てない!来ないのかよーって残念がってたよー」と言うと、顔が曇り、下を向き、次男と娘に暴力を振るいました。 特に妹には酷く当たりました。 渡した大会のおやつにも一切、手を付けませんでした。
やっぱり、言うんじゃなかった・・・。
行き渋りから完全不登校になり、些細な発言で長男の情緒が乱れる為、私は発言一つ一つに神経を使い、伝えていいのか、考えながら長男に話しかけていました。
また、失敗してしまった。
しばらくサッカーの話題も避けよう。