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50 予約の要らない精神病院にて
予約の要らない精神病院にて
2021.10.14(木)
長男の姿を見て、主人が朝涙を流していました。
どの姿が長男の本当の姿か分かりません。
昔の姿を思い出せません。
本当に、本当に思い出せないのです。
朝起きると、常にお腹に鉛がある様な気分でした。
主人に申し訳ない 。
私がいいお母さんだったら、この子は、不登校にならなかったの?
正直、よく分かりません。
心を治して
環境を変えて
良い指導者に出会って
幸せに生きて欲しい
そう願っていました。
でも、何をどうすればいいか分かりません。
良い指導者も、どこに行けば会えるのか分かりません。
どこに行ったって言われる言葉は皆同じ!
「そうですか、大変ですね」
「お母さん自分を責めないで下さい」
そればっかりです。
寄り添っているつもりなのだろうか?
本当の優しさとは何なのだろうか?
誰も、苦しんでいる長男に焦点を当てません。
私は優しくして欲しい訳ではない。
大変さを共感して欲しい訳ではない。
道を示して欲しいのです。
解決策を教えて欲しいのです。
どこに行っても道を示してくれません。
もう、手当たり次第聞きに行こう。
一言でも、ヒントがあればいい。
そんな気持ちでした。
家から1時間程掛かる病院が、予約無しで受診可能でした。
電話連絡後、すぐに向かいました。
小さな病院で、先生は3人位いました。
電話した際、ある程度は話しましたが、再度一通りの事を話しました。
田んぼの真ん中にある病院で、診察室に入ると大きな窓から、奇麗な田園風景が広がっていました。
担当医は、40歳前後のお気楽な感じの先生でした。
担当医:
「へーーーー凄いね!聞いた事ない!」
「いやー、うちでは力になれないなーー」
「何したらいいか、分かんないもん」
「この県より、隣の県の方が、精神病院の質が良いって言うよ」
「ごめんねー、わざわざ遠くから来てくれたのに」
私:
「・・・」
「でもここ、精神病院ですよね?」
担当医:
「まあね、そうだけど、このケース分かんない」
「話聞いてると、カウンセリングも受けないよねこの子」
「受ける気しないな。無理だね」
「そしたら、やりようがないよね」
「まあさ、学力とかも本人がやばいなってなれば、やりだすんじゃない?」
私:
「どんな時にそう思うんですか?」
担当医:
「あー、まー、分かんないけどテレビ見てる時とか?」
「ははははは、ま、変な事言って親子関係崩さない事が一番大事なんじゃないのぉーー」
発育歴を聞かれました。
幼少期はパズルが好きで、毎朝300ピースのパズルを完成させてから、幼稚園へ行っていた事、
100ピース位の子供用のパズルは、裏側で完成させていた事、を話しました。
担当医:
「へーー、凄いね!化けるかもよ」
「化けるかも、化けるかも!化けるかもねー!もしかしたら天才かもよ」
私
「・・・」
担当医:
「でも、うちでは出来る事はないよ」
「ごめんねー残念だったねー」
「凄い遠くから来てくれたのにねーーー」
「ま、有名な総合医療センター予約取れたんだよね?そこ行くのが良いよ」
私:
「・・・」
軽い、軽すぎる。
意味ないな。
この病院。
だから当日受診できたんだ。
あー、そうゆう事か。
3000円捨てた様なもんだな。
良い病院が、当日診てくれるはずないな。
余りの適当さに、笑えてきました。
逆に、心が軽くなりました。
「天才」と言う言葉だけは引っ掛かり
不登校は、悲劇ではなく良い事なのかも?
と頭を切り替えてみようかな?
角度を変えて見てみようかな?
という気持ちが少し生まれました。
途中のコンビニに停車して
【不登校、天才】で検索しました。
まぁ、無駄じゃなかった!と思いたい。
その思いから、この本を買いました。
↓
あー、結局今日もヒントないな。
家、帰りたくないな。
長男は、学校を休みましたが夕方、別の学校の友人と2時間程サッカーをしました。
普通に元気な小学生でした。
次男は、皆がサッカーで遊ぶ中1人でベンチに座っていました。
相変わらず、身体が固まり友人の輪には入れませんでした。