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2024年4月の記事一覧

281 次男の気持ちに寄り添う

281 次男の気持ちに寄り添う 

 

2022年9月

 

【勇気づけの子育て】を始めてから、行き渋りは酷くても、少しずつ穏やかな雰囲気も出てきた次男に、 

 

「次男最近明るくて、優しくて、お母さん嬉しいよ」 

 

「妹に優しくしてくれるのも、とても助かっているよ」 

 

と、前向きな言葉ばかりをかけるよう心掛けると、子供はこんなにも単純なのか?と思うほどに、次男はメキメキと私の言った言葉通りの好ましい行動が増えていきました。 

 

好ましい行動が増えた分、不適切な行動が減っていったのです。 

 

・・・

 

この日は次男が、 

 

「僕、2日間学校頑張ったから休むー」 

 

っと笑いながら、私の反応を試すかのような言い方で言ってきたので、私は、 

 

「2日間頑張ったもんね!嫌だったらすぐに帰っておいでー!」 

 

と言うと、次男は2時間で帰りたいと言いました。私はその場で学校に電話をし、本人が2時間で帰りたがっているので時間になったら迎えに行きます、と伝え、次男は本当に2時間で帰ってきました。 

 

こんな要望、言われる度に聞いちゃっていいの? 

 

学校をさぼる事が癖にならないの? 

 

毎日こんな感じに帰って来るって言い出さないの? 

 

と内心冷や冷やし、心配していましたが、M先生が、 

 

「お母さんの、その対応は素晴らしいですよ、おかげで、次男君は今後、リラックスして学校に行けますね」 

 

「辛くても、いつでも帰って来れる、お母さんはそんな気持ちを理解して許してくれる、そんな事が子供の心を強くします」 

 

「次男君には、早く帰ってきた事を否定や注意をしたりはせず、2時間は行った事に注目するのです」 

 

「『お母さんは、次男が頑張ってる姿を見ると、とても気分がいいよ、今日はとっても良い気分、ありがとう』と言ってあげて下さいね」 

 

とアドバイスを受け、先生が私の次男への対応を肯定してくれたことで、休まなければならない理由もなく、ただ帰りたい!と言う子供の要望を聞いて良いのか、私は甘やかしすぎてはいないのか?と心配だった私の気持ちが軽くなった事を覚えています。 

 

M先生はいつもいつも、何度も何度も、不安の強い私に、繰り返し繰り返し、 

 

「良い流れができています、お母さんは自信をもって、大丈夫ですよ」 

 

と励まし続けてくれていました。

 

その言葉が【これで良いのか?】と不安になったり【こんな事もう嫌だ、うんざりだ!】と投げやりになりそうになる私の気持ちを何とか頑張らせてくれていたように今、強く思います。 

 

 

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280 信頼の貯金

280 信頼の貯金

 

【勇気づけの子育て】をしていると、長男は以前は見せる事のなかった様なニコニコした顔で、私を冗談で蹴ったり叩いたり、嬉しそうにチョッカイをかけてくるようになりました。私は、長男から嬉しいオーラが出ているように感じていました。

 

そんなふうに子供が落ち着いている日が増えましたが、私は自分自身の感情に振り回され、長男が不安定になると私もつられて不安定になり、自分の不安を吐き出すかのように、長男が悲しくなってしまう言い方をしてしまう事がありました。 

 

・・・

 

長男はよく私に、 

 

「僕が小さい頃、お母さんは沢山外に連れて行ってくれたし、それはとても楽しかったけれど、お母さんはいつも弟の横にいたよね、いつもいつも弟の横にいて、僕とは遊んでない」 

 

「毎日が楽しくても、お母さんと遊べなかったことは凄く寂しかった」 

 

と言ってました。私は今となっては謝る事しかできない長男のその訴えに、どう対応したらよいか困っていましたが、M先生は、 

 

「過ぎてしまった事を悔いたところで、もうどうしようもありません、どうする事も出来ない過去を後悔している時間は勿体ないので、今からどう子供と向き合うか、それがとても重要です」 

 

と言っていました。 

 

「子供は、あの手この手で何度も何度も親に試し行為をします」 

 

「今までとは何だか違う、親の優しく理解のある姿が本物なのか、親が本気で変わろうとしているのかを、試し行為をする事で確認しているのです」 

 

「仕方のない事なのですよ」 

 

「子供は親に本当に愛されているのか確信が持てず、試し行為をしなければならないほどに、愛に飢えているという事なのです」 

 

「傷ついて、乾ききっている子供の気持ちを、沢山、ゆっくり、癒してあげて下さい」 

 

「お母さんが感情や不安に振り回され、子供の試し行為に対して同じ土俵に上がり、以前と同じような対応を子供にしてしまえば、今頑張って意識を変え、時間をかけて少しずつ少しずつ溜まってきた信頼の貯金は、完全に0になります」

 

「信頼の貯金は【少し減る】のではありませんよ」 

 

「お母さんが何かしくじれば、信頼貯金は毎回ゼロリセットされ、1から再スタートになるのですよ」 

 

と言われ、私は感情に振り回され、上手くやれない自分に改めてうんざりするのでした。 
 
 
 

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279 お兄ちゃん強化月間の成果?

279 お兄ちゃん強化月間の成果? 

 

2022年9月

 

先生に言われた通り、お兄ちゃん強化月間を頑張っていました。 

 

特に気を付けていた事は、悪い点には一切着目せず、その子の良い面にのみ着目する事、長男を最優先にする事です。 

 

一生懸命にそれをしていると、少しずつ兄弟の関係性に変化が現れ始めました。 

 

長男が次男に、 

 

「おい!ゲーム入りたいなら、入っていいぞ」 

 

と言うようになったのです。 

 

人数の関係で次男がゲームに入れない日には、長男が次男に、 

 

「おー、ごめんな、これ人数制限があって入れない、入れる時は言うから少し待っててね」 

 

と声を掛けていて、遊びに来ている長男の友人が、長男の次男に対するその発言にびっくりし、 

 

「えーーー‼️遂に弟に優しくなったのかー!すげー!!!」 

 

と驚いていました。次男も、 

 

「自分も入りたい!」 

 

と、絶対に言えなかったのですが、優しい雰囲気の長男に少しずつ心を開き、 

 

「僕も入っていいの?」 

 

と聞けるようなっていったのです。 

 

・・・

 

それ以外にも、今までは、次男に絶対に貸そうとしなかったゲームカセットを自ら次男に貸し、操作方法を教えてあげていました。 

 

・・・

 

お兄ちゃん強化月間の成果なのか、長男は以前よりも良く笑うようになり、次男に沢山譲れるようになり、娘にも物腰柔らかに話すようになりました。 

 

・・・

 

主人がくたくたで帰ってくると、 

 

「お父さん大丈夫?お疲れ様、疲れは取れた?心配しているよ、ゆっくり休んでね」 

 

と優しい声掛けをするようになったのです。 

 

・・・ 

 

そんな長男の姿を見て私は、子育てって何なのだろう?と思うようになりました。 

 

今まで私の中に当たり前に刷り込まれていた子育てのスタイルは一体何だったのだろう? 

 

良い子にしよう、非常識にならないように!ちゃんとした子にする為にはちゃんと教えなければ、と一生懸命育てていれば子供は反発し親子関係は崩れていく。 

 

注意したい部分には目を向けず、出来ている事だけを認めていると、子供はどんどん温かい良い子になっていく。 

 

私の今までの子育ての価値観は一体何だったのだろう?と深く考えるようになっていったのです。 

 

 

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278 お兄ちゃん強化月間

278 お兄ちゃん強化月間 

 

2022年9月 

 

M先生に初めて相談に行ってから、1か月ほど経ちました。 

 

長男は、不安定な日があるものの、この時期、家では落ち着いている事が多く、私は長男よりも毎日ゲームにのめり込んで、他者と全然関わろうとしない次男の事をとても心配していました。すると先生は、私に、 

 

「今日から、お兄ちゃん強化月間にしましょう!」 

 

「お兄ちゃんを重点的にケアして、とにかく、お兄ちゃんを、立ち直らせよう!」 

 

「お兄ちゃん重点型子育てをやってください!きっと弟に物凄い良い効果が及ぶから」 

 

と兄を最優先する子育て法を提案されました。そんな事を言うM先生に私は、 

 

「私の中では、今は次男の方が心配です」 

 

「次男の暴言や反抗的な態度、ゲーム漬けの日々、長男は不登校だけど、長男の方がまだましかな、とも思えるくらいです」 

 

と伝えましたが、先生は、 

 

「表面的にはそう見えても、弟は、割と軽症かもしれませんよ」

 

「お兄ちゃんが安定したら今度は、弟の本音が出てくるはずなので、そこで、もうひと頑張りですよ」 

 

と言っていました。 

 

・・・

 

私の目には次男の状態は重症に見え、完全に子供らしさを失っている、ととても心配していました。 

 

長男は人との関わりがとても上手くどこへ行っても人気者でした。 

 

次男は人と関われず、いつも孤立しており、

 

「何か嫌な事を言われるくらいなら、1人でいた方が良い」

 

とよく言っていました。そんな話をM先生にすると、先生は、 

 

「そんな弟の状態も、お兄ちゃんが立ち直ると、変わってくるので、とにかく、第一優先事項はお兄ちゃんにして、今弟は、後回しで大丈夫です」 

 

「お兄ちゃんが立ち直ると、お母さんにかなり余裕がうまれるはずです」 

 

「弟の事を心配しすぎるから、兄がいじけるのですよ、その連鎖をまず、すぐに断ち切って下さい」 

 

「今、確実に良い流れは出来つつあるのだから、とにかくもっとお兄ちゃんに愛を与えて下さい」 

 

と言うので、私は納得できない部分があり、先生に、 

 

「長男ばかり構っていると、次男が『どうせ長男が大事なんでしょ』と何度か泣いてしまいました」 

 

「友人関係でも、いつも長男の周りには沢山の友人がいて、次男は孤立していているので、次男の情緒が気になります」 

 

と先生に言うと、 

 

「それは、次男に試されているので、第二優先で可愛がれば大丈夫ですよ、友達が多いとか少ないとかもそうですが、何事においても、長男、次男を比較してはいけません」 

 

とご指導いただきました。 

 

・・・

 

その時期、私は「長男ばっかり!」といじける次男とは、毎日寝る前、1時間以上横で話したり抱きしめたりしてコミュニケーションを多くとる様に心がけている事を先生に話すと、 

 

「次男とのコミュニケーションはそれで良いのです」

 

「今は、お兄ちゃん強化月間を成功させ、兄の情緒がしっかりすると、それが弟に伝染し、弟の情緒が安定します」 

 

「とにかくお兄ちゃんを重点的に、第一優先に構って下さい!」 

 

とぶれることなく先生は私に言い続け、下の子にとても手がかかるけれど、できる限り長男優先を頑張ろう!と思っていました。

 

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277 構う事

277 構う事 

 

2022年9月

 

私に、「構ってほしい、構ってほしい」と自分ばかり構ってもらおうと、わがままを言う長男に疲れていた時、M先生が、私に、

 

「弟が生まれてからの長男の気持ちをよく想像してみることです」 

 

「お兄ちゃんは、弟が生まれてからこれまで、どれほど、自分が優先される日を待っていたことか」 

 

「子供が要望を言った場合、大人はその要望を聞いてあげる側ですよね?無力な子供たちは、ひたすら親が自分の要望を聞いてくれるのを待つしかないのです」 

 

「子供が何かをしてほしい、という気持ちが満たされるかどうかは、親の気分次第なのです」 

 

「親が子供の要望に応じないのは、とてもかわいそうなのですよ」 

 

そう先生は私に教えてくれました。私の中に今までそんな考えはありませんでした。 

 

言われてみれば、確かに、子供は親が要望に応えなければ望みを叶える力はまだなく、待つか諦めるしかない。 

 

・・・

 

今までの、私の長男に対するイメージは、私に寄って来ないドライな子で、ねこっ可愛がりするのが苦手な私には、長男にべたべたされない事は楽でした。

 

長男は私から構われたくても「どうせ、お母さんに話しても聞いてはもらえない、構ってはもらえない」と諦めていただけなのかもしれない、と思うようになりました。 

 

長男は甘えたい、愛されたい気持ちを、弟をいじめる事で私に伝えていたのかもしれません。先生には、 

 

「子供がまだ幼いうちに気が付いて良かったのですよ、そんな、子供の心が温まらない子育てを続けていたら、どんな将来が待っていたのか、と想像するだけで恐ろしいです」 

 

と言われました。 

 

「親は、恨まれ、文句を言われているうちは、まだ良いのです」 

 

「親を諦めた子供は、親に対して無関心を装い、それが当たり前となると、親の存在に対して、無関心となり、無感情となり、視界に入れる事も不快となり、死ぬまで、愛情が取り戻されることはありません」 

 

「親はそこにたどり着くまでに、怒られるだけの事をしたのだから、自業自得で、子供の親に対する怒りはごもっともなのです」

 

「恨みは深く、こころは冷えて、虚しさだけが心の奥底に凝り固まっている、そんな親子も世の中にはいるのです」 

 

「それこそが、本当の地獄です」 

 

「貴方は今の生活は地獄、だと言うけれど、怒りでも暴言でも、子供が親に言ってくるうちはまだ良いのです」

 
「今お母さんは、3人の子供全員がお母さんに「構ってほしい!」といじけまくってくる事が「私1人じゃ手が足りない!」と大変で困っているけれど、子供が構って構ってと素直にアピールできている事、子供が『お母さんに構ってほしい!』と思っている事、これ以上の事があるのか、少し冷静になって考えてみると良いです」

 

と言われ、子供が親に「こうしたい!こうしてほしい!僕を優先してよ!」と希望を言えている事は、親子間の風通しが良く、良い事なのかもしれない、と私の中で、また一つ子育ての価値観が動いた気がしました。 

 

 

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276 自己中とは。

276 自己中とは。

 

私は次男が生まれてから、長男が不登校になるまで、子育てをとても大変な事だと思っており、愛情が欲しいと飢えている子供たちの気持ちには気が付いておらず、私は愛情を掛けていると思い込んでいました。 

 

「私だって大変なんだから分かってよ!」 

 

そんな気持ちで幼い子供たちを、私から醸し出される雰囲気で威嚇し、甘える事を我慢させていたと思います。 

 

私の中では、愛情があるからこそ、毎日大変でも面倒を見たり、良い子になるようにと叱っており、子供に親の愛が伝わっていないなどと、想像した事すらありませんでした。 

 

そんな話をM先生にしていると、 

 

「それは、親がとても自己中だからですよ、親が、自己中心的なら、子供もそうなります」 

 

「自己中の子は、社会適応が良くなく、不登校になりやすいのです」 

 

「なぜ自己中だと、不登校になるか、分かりますか?」 

 

という先生の問いに、私が、 

 

「自分の気に入らない事はやりたくないから、できない事全てを、周りが悪いと思っているから?」 

 

と答えると、先生は、 

 

「それは、結果論です」 

 

「不登校児を自己中と言う訳は、学校にも行かず、自分の殻に閉じこもっている間、閉じこもっているその世界では、自分は王様でいられる」 

 

「だから自己中な子は王様でいられる家に閉じこもり、不登校児になるのです」 

 

「自己中の逆で、もしも親が常に、上手に子供にゆずったり、どんな時も人に対して思いやりが深く、温かく接して、献身的であると、それが、子供にも感染します」 

 

「家族に親切である親を見て、誰かに親切にする事が、楽しく、気分の良い事だと、子供は学んでいきます」 

 

と言いました、私は自分が育ててもらった時に、 

 

「子供の言う通りになどしていたら、我慢できない子供に育って、将来大変な事になる、子供の言いなりになんてなっちゃダメ」 

 

と教えられた気がする、と先生に話すと先生は、 

 

「【親切にする】と【甘やかしまくる】のとは、全然意味が違いますよ。 

 

甘やかすとは、子供が自分でやれる事を親が奪い、子供ができるのに親が代わりにやってしまうことで、子供が他者に貢献するチャンスを奪うことです。 

 

親は、子供に対しても、 

 

「お願いできますか?」 

 

「、、、してくれたら助かります」 

 

とお願いし、断られたら 

 

「それなら今日はお母さん頑張りまーす」 

 

とすんなり引き下がり、やってくれたら、 

 

「ありがとう、あなたのお陰で助かった!」 

 

そんなふうに、子供に接する。 

 

子供に何かを頼まれたら、嫌な顔をせず、親切にする。 

 

それを一生やるのですよ。 

 

子供の教育は、それだけで、十分なのですよ。 

 

もし今、自分の子供が自己中な嫌なやつならば、それは、親がそう育てたのです。  

 

子供が自己中を脱却し、他者貢献味まで覚えたら、子供の可能性は一気に広がります。 

 

社会適応が安定し、どんな、コミュニティにもフィットできるようになります。 

 

でも親が、学校に行く事がゴールと決めているうちは、まだまだダメですよ。 

 

学校に行く事はゴールではありません。 

 

そもそも学校はそんなに良い場所ではありません、行きたければ行けば良いし、行きたくなければ行かなくても良いのです。 

 

学校に行こうが、行くまいが、みんなに親切な子になる事がゴールなのです。 

 

子育てのゴールはそこです。 

 

親切な子になったと思えたら、不登校だろうが、なんだろうが、大物になりますから、楽しみしかありませんよ。 

 

子供が自己中を脱却するには、十分に信頼される尊重される経験が必要なのです。 

 

親は子供がそうなるよう、【勇気づけの子育て】を全力でやるのです。 

 

 

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275 好き放題に見える子供たちの行動

275 好き放題に見える子供たちの行動 

 

2022年9月 

 

「【勇気づけの子育て法】に切り替えてから、子供たちが本当に好き放題なんです」 

 

と、今の緩い子育て法で良いのかと不安な私が、M先生に相談すると、先生は、 

 

「子供たちが、お母さんに今まで言わなかったようなわがままを言い始めた、という事は、子供たちに【お母さんが、自分達と本気で向き合ってくれそう】と理解されてる証拠です」 

 

「今こそ、子供たちとの関係を修復するチャンスなのです」 

 

とM先生に言われ、私は、 

 

「子供たちは、私にはわがままを言って良い、と気を許し始めてるという事ですか?」

 

と聞くと、先生は、 

 

「今までは、わがままだと突っぱねられていたのに、最近構ってもらえる、聞いてもらえる、そんな事が子供たちは嬉しいのですよ」 

 

「『でも、これって本当なの?本当にこのまま、わがままを聞いてもらえるの?』『でももしかしたら、もっと、もっと、お願いできるかも』と子供は思っているかもしれません」

 

と先生に言われました。 

 

・・・

 

この日、長男はいつも通りの昼夜逆転で14時に起床し、次男は無気力に12時間もぶっ続けでゲームをしており、主人と私は、 

 

「ここまで子供がぐちゃぐちゃになってしまうような育て方したっけ?」 

 

「沢山関わって、可愛がってきたよね」 

 

と2人で泣きそうになっていましたが、先生は、 

 

「子供が、家で安心してる証拠ですよ」 

 

「今までは、いつも、何を言われるのかと、ビクビクしていませんでしたか?」 

 

と私に尋ねました。 

 

先生のその言葉を聞いた時に、子供たちは今まで、何をするにでも、背中で私の視線を感じながら、様子を伺いながら、我慢しながら過ごしていたのかな、と今までの子育てを振り返り、子供たちに対して罪悪感のような気持が生まれました。

 

私たち夫婦から見たら、ダラケ過ぎているような、もうどうしようもないように映る我が家の2人の息子の様子を、先生は、全く違う目線で、

 

「良い反応が出て来ているからね」 

 

「しっかり受け入れてあげて」 

 

「今が、一番大切な時で、信頼関係を取り戻せるチャンスなのだから」 

 

と言いました。

 

それでも私はまだ不安で、長男はいつまでこのままなのだろう、次男も長男の真似をして学校に行かないと言い出している、と半泣きになっていると、私は先生に、

 

「これまでのやり方に戻して、修正してみますか?」

 

「厳しくビシバシやりますか?」 

 

「果たして、以前の子育て法に戻して、今より子供たちの情緒は良くなりますか?」 

 

と聞かれ、私は「はっ」とし、 

 

「正直、今のこんな甘い感じで正解なのかは分からないけれど、前のやり方に戻したら、親子関係は地獄なので、少しでも子供が落ちつく子育て法で育てたい」 

 

「長男ばかりに手がかかり、次男の事をちゃんと見ていなかったけれど、次男は生まれてからずっと長男に馬鹿にされ、私に叱られ、闇の中で生活していたような気がするから、次男の今までの苦しみを思えば、何を言われても、とにかく愛情をかけて、凍り付いているであろう次男の心を溶かしていくしかないと思っています」 

 

と私は先生に伝えました、先生は、 

 

「子供は、親が本当に自分を愛しているのか、ありのままの自分を本気で受け入れてくれるのか、という事を100万回試しますからね」 

 

「子供たちが親に対して不適切な行動をしてきても、全て、あー今、試されているのだな、と捉え、動揺しないで下さい」

 

「お母さんが今までの自分の価値観を押し付けるようなやり方を変えて、子どもたちは、やっとリラックスができてきました」 

 

「やっと、嫌な事を嫌だと言える環境になってきたのです」 

 

「お父さんと、お母さん、2人で温めて下さい」 

 

「必ず成功しますよ」 

 

「このやり方以外にないのです」 

 

「親はもう、良い意味で開き直って、本気で、今のやり方を続けてください」 

 

とアドバイスをもらいました。 

 

そんな先生の励ましを聞くたびに、不安に押しつ潰されそうになっていた私は、また頑張る勇気が出たのです。 

 

 
 

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274 この子はいつか立ち直るのか?という不安

274 この子はいつか立ち直るのか?という不安

 

 私はいつもM先生に、

 

「子供達は立ち直るんでしょうか?」

 

「私の精神はもつのでしょうか?」

 

そんな答えのない答えを聞き続けていました。 

 

なぜそんな事を聞いていたかと言うと私は信頼している人に【絶対に大丈夫】と言われるだけで、現状が何も変わっていなくても安心するからです。 

 

・・・

 

私は心配性で、すぐに、大丈夫かな、大丈夫かな、と思ってしまい、

 

【きっと大丈夫】【大丈夫にきまっている】

 

という価値観をもっていませんでした。 

 

この先ずっと引きこもりだったらどうしよう・・・ 

 

そんな先の事しか考えていませんでした。 

 

先生はいつも、

 

「立ち直るに決まっていますよ」

 

「子供の不適切な行動は、親が子供に試されているだけの話なのですよ」

 

と、ぶれることなく私を励ましてくれていました。 

 

・・・

 

我が家は、子供の幼少期、キャンプや旅行、虫取りなどにも沢山連れて行っており、親としては沢山愛情をかけてきたつもりでした。 

 

それなのに、なぜ、長男はこんなふうになってしまったのか? 

 

周りには私とは比べ物にならないほど、子供をコントロールし、酷い事を言っている親も、子供をほったらかしの親も沢山いるのに、なぜうちの子だけがここまで酷い状態になってしまったのか、と思う事がありました。 

 

先生は、 

 

「傷つけた側は、私、そんな悪いことした?という感覚なんですよ。でも、やられた側は、恨みが深いのです」 

 

「今まで、だいぶ、痛めつけたり、踏みつけたので、簡単に子供の心の傷は癒えません」 

 

「普通、一度でも酷い事をされたら、もう許せないのです」 

 

「でも親子だから、子供は親を許してくれるのです」

 

と言っていました。 

 

・・・

 

長男はよく私に、

 

「お母さんは歩けない次男を抱っこして僕をほったらかしだった」

 

と言っていました。 

 

「とにかく僕に構わなかったよね」

 

そればかりを私に訴えていたのです。 

 

私は毎日長男が楽しく過ごせますように、と一生懸命に子育てをしていたけれど、長男の心が満足する接し方ではなかったのだと思いました。 

 

結局長男は私に構ってほしくて仕方なかったのだと思います。 
 

 

 

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273 プール

273 プール 

 

長男は幼い頃、プールが大好きな子でした。 

 

週末に家族がそろったので昼間に長男をプールに誘うと、  

 

「夕方なら行く」  
  
と言いました。私は長男がプールに行こう!と思ってくれた事が嬉しくて、 

 

「今すぐにでも行きたい!」

 

とプールを楽しみにしていた次男と娘を、夕方まで我慢させ、夕方にプールに出発しようとすると、長男は、  

 

「やっぱり行かない」  

 

と言い出しました。  

 

次男が両親とプールに行きたがったので私が長男に留守番を頼むと、長男は、  

 

「嫌だ、ふざけるな、僕は1人で置いて行かれるのは寂しい、だから誰か残って」  

 

と言いました。  

 

次男は父親か母親のどちらかが行かないのなら、行きたくない、と言い、娘はもう水着に着替えて無邪気にプールを楽しみに待っていました。  

 

結局、長男を1人で置いて行く事が出来ず、娘と私だけでプールに行きました。  

 

この時期、何となく前よりは元気になってきたように見える長男を、何とか大好きなプールに連れて行きたい、外の空気を吸わせたいと、両親はよくプールに誘っていましたが、大体断られ、長男1人を置いてプールから帰ってくると、真暗闇の中、1人で布団の中でゲームをしている長男を見て、なんだかいつも心が晴れなかった事を覚えています。 
  
  
 

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272 声のかけ方

272  声のかけ方

 

長男はこの時期、どうしても欲しいゲームのコントローラーがあったらしく、私に買ってほしい、とせがんでいました。

 

不登校になってから一通り欲しがったゲーム関係の物は買っており、私はこれ以上欲しがったからと言って全て買い与えて良いのかと、とても悩んでいました。

 

・・・

 

「欲しいと言われたものを全て買えるほど、我が家はお金持ちじゃないよ!」 

 

と、購入を快諾していなかった私に対して、長男は攻撃的になり、家族でプールに行こうとすると、  

 

「プールに行くお金があるならコントローラ買えるじゃん!」 

 

「お金がないって言うならプールに行けないはずだろ!行くなよ!」 

 

と涙目で言っていました。私は、なるべく共感しなければ、と思い、 

 

「対戦で勝ちやすくなるなら、そりゃほしいねー」 

 

と、共感しているふうで話すのですが、長男は支離滅裂に怒り始めました。 

 

・・・

 

買い与えすぎる事に悩みに悩んでも結論を出せず、またM先生に相談すると、 

 

「お兄ちゃんはいつも妹と弟のお世話をしてくれるから、お母さんにコントローラーをプレゼントさせてくれる?」 

 

と聞いてみてくださいと言われました。 

 

私はそのアドバイスを聞いたときに一瞬、 

 

え!買ってあげるにしても、そんなに下手に出る感じでいいの? 

 

と思いましたが、今までこの先生のアドバイス通りに子供に接して、失敗した事がなかったので、長男にその言葉を言ってみました。すると長男は、 

 

「え、僕、弟妹の面倒ちゃんと見れてる?そう?そっかー、じゃあこれからもっと頑張って面倒見なくちゃな!」 

 

「お母さん、買ってくれてありがとう!」 

 

と言い、次男と仲良く遊び始めました。

 

この時も、親の声のかけ方1つで、こんなにも子供の表情は変わるんだ・・・と痛感した記憶があります。

 

M先生からは、

 

「【自分の良さ】というものは、人に言われて初めて気が付くので、子供たちに【その子たちの良さ】を沢山教えてあげて下さい」

 

と教えてもらいました。

 

そういえば、私は今まで、あなたのここが素敵だよ、と伝えた事はなかったな・・・

 

ここを直しなさい、それがだめ、と悪い事を直す事に全集中していたな、と今までの子育てを振り返ったのです。

 

 

 

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