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277 構う事

277 構う事 

 

2022年9月

 

私に、「構ってほしい、構ってほしい」と自分ばかり構ってもらおうと、わがままを言う長男に疲れていた時、M先生が、私に、

 

「弟が生まれてからの長男の気持ちをよく想像してみることです」 

 

「お兄ちゃんは、弟が生まれてからこれまで、どれほど、自分が優先される日を待っていたことか」 

 

「子供が要望を言った場合、大人はその要望を聞いてあげる側ですよね?無力な子供たちは、ひたすら親が自分の要望を聞いてくれるのを待つしかないのです」 

 

「子供が何かをしてほしい、という気持ちが満たされるかどうかは、親の気分次第なのです」 

 

「親が子供の要望に応じないのは、とてもかわいそうなのですよ」 

 

そう先生は私に教えてくれました。私の中に今までそんな考えはありませんでした。 

 

言われてみれば、確かに、子供は親が要望に応えなければ望みを叶える力はまだなく、待つか諦めるしかない。 

 

・・・

 

今までの、私の長男に対するイメージは、私に寄って来ないドライな子で、ねこっ可愛がりするのが苦手な私には、長男にべたべたされない事は楽でした。

 

長男は私から構われたくても「どうせ、お母さんに話しても聞いてはもらえない、構ってはもらえない」と諦めていただけなのかもしれない、と思うようになりました。 

 

長男は甘えたい、愛されたい気持ちを、弟をいじめる事で私に伝えていたのかもしれません。先生には、 

 

「子供がまだ幼いうちに気が付いて良かったのですよ、そんな、子供の心が温まらない子育てを続けていたら、どんな将来が待っていたのか、と想像するだけで恐ろしいです」 

 

と言われました。 

 

「親は、恨まれ、文句を言われているうちは、まだ良いのです」 

 

「親を諦めた子供は、親に対して無関心を装い、それが当たり前となると、親の存在に対して、無関心となり、無感情となり、視界に入れる事も不快となり、死ぬまで、愛情が取り戻されることはありません」 

 

「親はそこにたどり着くまでに、怒られるだけの事をしたのだから、自業自得で、子供の親に対する怒りはごもっともなのです」

 

「恨みは深く、こころは冷えて、虚しさだけが心の奥底に凝り固まっている、そんな親子も世の中にはいるのです」 

 

「それこそが、本当の地獄です」 

 

「貴方は今の生活は地獄、だと言うけれど、怒りでも暴言でも、子供が親に言ってくるうちはまだ良いのです」

 
「今お母さんは、3人の子供全員がお母さんに「構ってほしい!」といじけまくってくる事が「私1人じゃ手が足りない!」と大変で困っているけれど、子供が構って構ってと素直にアピールできている事、子供が『お母さんに構ってほしい!』と思っている事、これ以上の事があるのか、少し冷静になって考えてみると良いです」

 

と言われ、子供が親に「こうしたい!こうしてほしい!僕を優先してよ!」と希望を言えている事は、親子間の風通しが良く、良い事なのかもしれない、と私の中で、また一つ子育ての価値観が動いた気がしました。