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2023年10月の記事一覧

10 弟を完全拒否

10 弟を完全拒否

 

長男は2歳3か月でお兄ちゃんになりました。 

 

生まれてからお兄ちゃんになるまで、長男はスーパーで反りくり返って大泣きする、などの一般的な2歳児のような手を焼く行動はほぼなく、私を困らせる事もなく、手がかからない落ち着いた子どもでした。

 

先に子育てを始めている友人や、姉や親からも子育ては大変、と聞いていましたが次男が生まれる前まで私は、

 

「いつ、どんなふうに子育てが大変になるのかな?」

 

と思っていたほど、長男はとても育てやすい子どもだったと思います。

 

子育てを大変と思う事もなく、ただただかわいいな、と思いながら私は長男を育てていました。

 

・・・

 

次男が生まれた際、我が家に遊びに来た、長男と同じくらいの年の子供が、まだ生まれたてで首も座っていない小さな次男を想いのままにいじりまくるので、周りにいた皆が、

 

「次男君のお兄ちゃんが長男君で良かったね」

 

「絶対に意地悪したりしなさそうだもんね」

 

と言い、私も本当に長男がお兄ちゃんで良かったな、と安心していたほど、長男は穏やかで優しい子供だったのです。

 

・・・

 

次男が生まれてからしばらくは長男はそれまで通りに落ち着いていましが、次男が3か月になる頃から、長男の次男に対する不適切な行動が始まりました。

 

長男は、

 

「次男だけでなく、僕も構ってよ」

 

と泣いたり、甘えたりするのではなく、次男に対してとても暴力的になっていきました。

 

次男を叩いたり蹴ったり、ソファの上からまだ乳児だった次男のお腹をめがけて飛蹴りしたり、次男のお腹の上でジャンプしたり、赤ちゃんにとってはとても危険な暴力行為を始めたのです。

 

私は、上の子がやきもちを焼くと、叩いたり、蹴ったりすると聞いていたので、長男は俗に言う赤ちゃん返りをしているのだと思っていましたが、長男の次男に対する暴力行為は次第にエスカレートし、私が全身を使って次男を守らなければならない程、次男を叩く日が出てきました。 

 

私は長男に、

 

「叩いちゃだめだよ!次男君痛いよ!」 

 

と注意すると、長男は、わんわんわんわん泣きながら、

 

「赤ちゃん捨ててきて!赤ちゃんを捨ててきて!」

 

と2時間以上も泣き叫びました。

 

私が、 本当に捨てていいのかと聞いても、長男は、本当に捨ててきて!と泣き続けました。

 

そんな事の繰り返しは、私も、長男も、次男も、毎日心がすり減り、泣き疲れ、全員でソファで寝落ちしてしまうほど疲れ果て、幸せとは程遠いものでした。 

 

・・・

 

あまりにも長男の赤ちゃん返りが酷く、私はこの先、どう子ども達を育てたら良いのか分からなくなり、長男の赤ちゃん返りで困っている事を保健センターへ相談に行くことにしました。

 

とても困っている、と相談しましたが、保健所では、

 

「お兄ちゃんを可愛がってあげて下さい」 

 

「子育てとはそんなもんですよ」

 

と言うだけでした。

 

別の知り合いに長男の次男への酷い暴力に悩んでいる、と相談をしても 、

 

「どこの兄弟もそんなもんだよ、一緒一緒!」 

 

と言われるだけ。

 

誰に相談しても、解決策を提示される事はありませんでした。 

 

その頃から私は子育ての大変さを痛感するようになっていきました。 

 

次男の生後3か月から、長男が次男を受け入れることは一度もなく、長男は常に次男に、 

 

・暴力的に接する 

 

・次男を一切認めない 

 

・大人が次男を抱くことを許さない 

 

・大人が次男を視界に入れる事を許さない 

 

・私が次男におっぱいをあげるのを嫌がる 

 

・次男が同じ部屋にいる事を許さない 

 

・私が次男を優先する事を一切許さない 

 

・周りの大人が次男に話しかけるのを極端に邪魔する 

 

長男が親族に会い、その中の誰かが次男を抱こうとすると、

 

「~ちゃん!(長男の名前)を抱っこして!」

 

と言い、長男は自分の両手をいっぱいに広げ、誰にも絶対に次男を抱かせませんでした。 

 

・・・

 

私は次男に離乳食を与えるとき、ダイニングテーブルの下に次男を入れて長男の視界に次男が入らないように次男を隠し、長男と私と次男で過ごすその部屋から、次男の存在を消すようにしていました。

 

長男と仲良く話をしながら、私は手をテーブルの下に伸ばし、次男にこっそり食事を与えていた記憶が残っています。 

 

次男が生まれる前までは、毎日穏やかに子育てができるほど育てやすかった長男は、次男が生まれた後、とても育て難くい子になっていったのです。

 

・・・

 

子供たちの年齢が上がっても長男のその育て難さは変わることはありませんでした。 

 

長男はずっと次男を見下し、認めず、常に次男を邪魔な存在として馬鹿にしているように、私は感じていました。 

 

長男が次男を、常に邪魔者扱いするため、次男は次第に長男の顔色を伺いながら行動する様になりました。 

 

後にそれは、次男の情緒の発育に多大な影響を与えていきます。 

 

私は、長男にこんな質問をした事があります。 

 

「お兄ちゃん、もう一人赤ちゃんが生まれたら嬉しい?」 

 

と私が聞くと、長男は、

 

「絶対に嫌だ!怒られるのが3回になる!絶対にいらない!絶対に!」 

 

と激しく拒絶しました。

 

日にちを変えて、私が何度同じ質問をしても、長男から返ってくる回答はいつも同じでした。 

 

長男は次男のせいで自分が叱られるようになったと思っているようでした。 

 

長男からしたら、長男に対してとても優しく温かかった私の態度が、次男が生まれてから変化した、と思っていたのかもしれません。

 

そして、2021.6月頃から、【完全不登校】になるまで、長男の次男、妹に対する暴力行為は凄まじいものになっていきました。 

 

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