313 心の土台
313 心の土台
何となく、私は子育ての本質を理解し始めてはいましたが、一体、どう子供に接したらよいのか、親切と甘やかしの区別もなかなかつかず、迷う事が多かったです。M先生は、
子供が良い子になるように、と見返りを求める子育てではなく、お母さんは、いつでも自然体で、のんびりしていて下さい。
子供たちは誰しもが、良いものをたくさん持って生まれてきています。
持って生まれた良さを、自由に発揮できるように、周りの大人が環境を整えてあげましょう。
その子に合う環境を整えれば、自然に、何もかもが輝き出すのです。
大人が、子供にあれこれ指図し、右向け、左向けと細かく操っても、まともな子供は育ちません。
子供が迷ったときに、あなたは絶対に大丈夫、うまくいってるよ!何も心配ないよ!
と、言ってあげるだけで子供は十分心が強くなります。
お母さんは毎日次男君と共に登校していますが、
「面倒臭い、何でうちの子だけ」
などとは思わずに、次男君との今だけの、貴重な時間を大切にして下さい。
次男君にとって、お母さんと通った小学校への道は、どんな意味があるのか。
お母さんにそんなふうに関わってもらえた次男君は、どんな父親になるのか、楽しみだと思いませんか?
この先何年も、そんな日常の、お母さんとの触れ合いを心の土台にして、子供たちは生きていけると思いますよ。
親との、信頼関係のある温かな触れ合い経験がある子と、ない子では、心の安定に、大きな差がでます。
幼少期に満足する愛情を掛けられていない子供は、大人になっても情緒が熟さないので、ずっと気持ちが乾いたまま、幸せを感じていない事が多いです。
未成熟の親は、寄り添い方を知らず、子供に上手く寄り添う事ができません。
子育てには、親の心の成熟度がとても大切です。
人は、物事の捉え方を変えて、良い事に目を向けるようになれば、いつでも、すぐに幸せになれるのです。
これまで生きづらいと感じていた風景も環境も、自分の価値観が変わるだけで輝いて見える。
うまく子育てをやっている家庭は、意識せずに、とても自然に子育てをしています。
そんな家庭で育った子どもは、みんなマイペースでのんびり、自然体で好きな事を集中してやれています。
お母さんは、良い子になるように、厳しくしなければ、躾けなければ、などと考えたりはせず、子供の良い所だけを見る、と物事の捉え方を変えて、お母さん自身が幸せな人生を生きましょう。
私はM先生に、沢山の事を教えてもらっていますが、なぜかこの時教えてもらった、
次男君にとって、お母さんと通った小学校への道は、どんな意味があるのか。
お母さんにそんなふうに関わってもらえた次男君は、どんな父親になるのか、楽しみだと思いませんか?
という教えが、どんな時でも心に深く染み渡り、思い出すたびに、あ、もう一度頑張ってみよう、と思う事ができました。