28 完全不登校までのカウントダウン①
28 完全不登校までのカウントダウン①
2021年10月頭
この日、長男は私が学校まで付いて行くなら学校へ行く、と言うので、私は長男と一緒に学校へ行く事にしました。登校時間、いつもは寝ている2歳の娘が起きてきて「お母さん、抱っこ」と言って泣いた為、私は娘をベビーカーに乗せて連れて行く事にしました。娘をベビーカーに乗せていると、長男が、
「妹は連れて行ってはだめ!」
「妹が付いて来るなら学校へは行かない!」
と言い出しました。私が付いて行けば学校へ行く、と言っている長男をなんとか学校へ連れて行きたいのですが、娘も「抱っこ」「抱っこ」と泣いていて、物理的に2人共の要望を聞くことはできませんでした。
私は何とか娘を泣き止ませ、娘の好きなテレビを見せ、危険そうなものを片付けて学校へ向かいました。
学校へ着くと2年時の担任と現在の担任の先生が立っていました。
2年時の担任の先生が私に気が付き、
「長男君どうですか?」
と声を掛けてくれました、私は行き渋りがとても酷い事を説明すると、隣にいた現在の担任の先生に、長男が学校に来たくない理由に何か心当たりはないのか?と聞いていました。
現在の担任の先生は、
「いや、、、分かりません」
とだけ、首をかしげながら答えていました。
2年時の担任の先生は、長男はとても優しいので、学校生活で嫌な事があっても我慢し過ぎているのではないか?と引き続き担任の先生に聞き続けてくれていましたが、今の担任の先生は、
「いや、、、ちょっと分からないです、学校では普通です」
としか言いません。2年時の担任の先生は、疲れた様子の私を見て、
「お母さん、大丈夫ですか?」
と声を掛けてくれました。私は、休ませるべきか、どうしたら良いか分からなくて悩んでいる事を話すと、今の担任の先生は、ボーっとした感じで、
「もう、お母さんも長男さんもゆっくり休んだらどうですか?しっかりお休みしては?」
と私に提案してきました、それを聞いていた2年時の担任の先生は、
「ちょっと待って、親になれば分かると思うけれど、それは凄く覚悟のいる事だから!」
と私の気持ちを代弁するかのように横で話を聞いていた担任の先生に言ってくれました。
今の担任の先生には、再三にわたり長男の様子を報告していましたが興味はなさそうで、2年時の担任の先生の方が本気で長男の事を心配してくれているな、と私は感じました。
話の中で、2年時の担任の先生が、長男が2年生の終わりにも元気のない時期があった事を教えてくれました。
長男は、椅子からずり落ち、床に座ってしまう事が何度もあり、興味のない話を聞くことがとても苦痛そうだったそうです。
・・・
毎朝朝の支度の時は長男に付きっきりで、下2人のお世話が進みませんでした。
自分に手を掛けてもらえない事が不満なのか次男もどんどん無気力になり、支度に手こずるようになっていきました。
長男は私と2人で過ごす時間に次男や妹の邪魔が入る事を激しく嫌がりました。
私を独り占めしたいのかな、と感じる事もありましたが、平日1人で子育てをしている私には長男のその望みを叶えることはとても困難でした。
私はこの時期にも、不登校の原因は何なのだろう・・・と考え続けていて、
長男はいじめられるタイプには見えず、むしろ友人が多く、いじめではないと私は思っており、発達障害かな、適応障害かな、もしかして鬱なのかな・・・ただ単に学校が嫌いなのかな、女の子が嫌なのかな、と必死に原因を探していました。
もう以前の様に怠けてお休みしている、という思考は無くなっていました。
・・・
長男は運動神経が抜群、手先も器用で勉強のつまずきもなく、友人も多く明るく活発な子でした。
不登校になる前までは、何も心配していなかったのに、あの子に一体何が起こっているのだろうと考えない日はありませんでした。