14 完全不登校までの42日間の事②
14 完全不登校までの42日間の事②
2021年9月10日
この日の朝、
出発前、長男がソファで寝転んで朝食を食べていたので私は、
「机に座って食べてね」
と声を掛けると、長男は、
「それなら食べない」
と言い、朝食を食ませんでした。
長男は通学団の集合時刻の10分前に、私にも聞えそうな深いため息を「ふー、、、」っとつき、呼吸を整え、長男の周りを黒い雲が覆っているような雰囲気を漂わせ、集合場所に向かうために家を出ました。
とにかく学校へ行ってほしいと思っていた私は、そんな長男の様子を気にかけながらも「あ、何とか行ったな」と、一安心していました。
今日は行けたな・・・と安心していると、家を出る時間が遅かったからか、集合場所には誰もおらず、長男は家に帰ってきてしまいました。
私は長男に、付いて行くから、一緒に行こうかと提案し、長男は私と一緒に学校へ向かう事になりました。出発前に長男はお腹に手を当てて、前かがみになり、
「お腹痛いからトイレに行ってくる」
としばらくの間トイレにこもってしまいました。
当時娘はまだ2歳で、長男が学校へ向かう時間はまだ眠っていました。
「長男の学校に付いていかなくちゃ!」
という気持ちと、
「まだ小さい娘が起きてしまったらどうしよう!1人で大丈夫かな、、、」
と冷や冷やする思いで私は長男の学校まで付いて行っていました。
この頃の長男は学校から帰ると様子がおかしくなり、毎日毎日、
・クラスの女子がウザい
・今日は描いている落書きを勝手に消された
・コロナなんだし、ソーシャルディスタンスだよ!と言って離れようとしても『関係無い!』と言って近寄ってくるのが嫌だ!
・僕は自分のペースで教科書を閉じたいのに、授業が終わる瞬間に勝手に教科書を閉じてくる
・頑張って作った練り消しを勝手にゴミ箱に捨てられた
・前の人の座高が高くて、僕は全然黒板が見えない
・今日は体操服を見つけられなくて、体育に参加できなかった
・・・
と学校の文句ばかりを取り上げて言っていました。
長男はその日学校から帰って来ると、
・あんな場所に行くのは馬鹿みたい
・くそつまらん
・学校に行っても意味がない
・僕はもうに行きたくない
と険しい表情をして、私を見ずに呟いていました。
私は長男の異変に気付き始めていたので、否定的な発言を注意はせずに、
「嫌だったんだ、疲れただろうね」
と言い聞き流す事にしていました。
・・・
行き渋り当初、主人は、
「そんなに心配しなくていいんじゃない」
「夏休み明けだし時期の事なんじゃないの?」
と言っていましたが、日々悪化していく長男の様子を見て、
「なんなん?これ、長男どうしたの?」
と混乱し始めていました。
・・・
私は学校の先生から面倒臭い親、厄介な親、と思われる事が嫌で、学校に個人的なお願いごとをする事に抵抗がありましたが、勇気を出し担任の先生に電話をし、
長男が横の席の女の子のお節介を酷く嫌がっている事を伝え、先生からその子にあまり強くお節介しないよう、やんわりと指導してもらえないか?と、お願いをしました。
お願いはしましたが、状況が変わる事はなく、長男の【女】に対しての嫌悪感は日に日に激しくなっていきました。長男は毎日のように、
・女がまじでうざい
・この世に女なんていなくなればいいんだ
・クラスに女が居なければ僕は学校に行けるのに
・女がいるせいで学校の全部がつまらなくなる
・女は全員この世から消えろ
・女は皆わがまますぎる
・女が視界に入るのも僕は嫌なんだ
・音楽の先生(女性)が大嫌い
と、とにかく女の人が嫌だ!と言い続けました。
テレビで、くれよんしんちゃんのみさえが画面に映るだけで、
「この女はわがまますぎる、こんな女は死ねばいい」
と言い、女性でなくても、ドラえもんの、のび太君を見て、
「こいつバカ過ぎる、鬱陶しい、嫌い、ウザい」
と、目に映る全てを否定し始めました。
・・・
長男が学校を休む日が続き、長男の異変に気が付いてからは、私は長男の要望にできる限り応えていこう!叱らないようにしよう!と努力しているつもりでした。
学校に行かない長男を見て私は、
・何でもいいから学校には行ってほしいな、学校に行っていればきっと何とかなる
・もし長男が明日も学校へ行かないと言いだしたらどうしよう・・・
・あの子に何をしたら、今の生活の何を取り除いたら、あの子は普通に学校に行ってくれるのだろう
・今学校に行かなくなって、このままずっと学校に行かなくなったらどうしよう
・女の子を嫌だっているから、中学は男子校のがいいかな?
・機嫌の悪い長男を明日の朝起こすの嫌だな、、、
と思っていました。
長男が生き渋る様になってから、私はこの先この子はどうなってしまうのだろう?と漠然とした不安を常に感じていたように思います。