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96 完全不登校突入後のお風呂事情

96 完全不登校突入後のお風呂事情 
 
 

 

完全不登校になり、しばらくすると、長男は、 

「僕は、もう、家のお風呂は卒業します」 

と、宣言し、我が家のお風呂場に、近づかなくなりました。 

  

 

その後、5か月程、長男は家のお風呂に入りませんでした。 
 

 

調子の良い時は、週に1回、銭湯へ行きました。 

2週間に1回、の時もあれば、1か月間、1度も銭湯に行けない事もありました。 

 

 

銭湯に行っても、待合室で待つことはできませんでした。 

 

ゲームを片時も手放す事が出来ず、お風呂を出たその瞬間にも、ゲームが手元に無いと落ち着きません。 

 

涙目になり、地団駄を踏み、パニック状態になります。 
 

 

下2人は、がちゃがちゃしたい、ゲームしたい、アイス食べたい、と子供らしくはしゃいでいます。 

 

夜はライトアップがとてもキレイで、遊び場もあり、娘はとても喜んで見ていました。 
 

 

長男と下の子2人の望み、両方同時に叶える事は、物理的に不可能でした。 

 

 

主人が長男と先に車に戻り、車内でゲームをさせて、待たせる時もあれば、下の子達に急いで遊んでもらう、もしくは、遊ぶのを我慢してもらい、急いで帰りました。 
 

  

毎回毎回、いつ、長男がパニックになるか、私はびくびくして、心がとても疲れました。 

下の子達の無邪気な要求を聞いてあげられない事に、心が痛んだ事を、よく覚えています。 
 

 

待合室に同年代の子供がいると、長男は、必ず酷いパニック状態になりました。 

眼に涙を溜め、同年代の子達から隠れ、連れてきた両親に攻撃します。 

「何してるんだよ!」 

「早く帰りたい!」 

「何で来たんだ!」 

どちらかの親が、すぐに車に連れていきました。

そんな時は、車中で待つこともできません。即座に出発し、その場を離れなければ大パニックになりました。 

その度に、下の子達は急かされ、望みを聞いてもらえず、ただただ諦めて帰るしかありませんでした。 
 
 
同じ様な事が、毎回毎回起こるので、最終的には2台の車で銭湯に行くようになりました。 

長男はお風呂だけ入り、すぐ帰宅。 

下2人は、ゆっくり遊んで帰る様になり、少し心が楽になりました。 
 
 
 

 

冬になり、しもやけ体質の長男の足先は血流が滞り、紫色になり、とても冷たかったです。 

 

私は持ち運び用の、体が芯まで温まる足湯を購入し、毎晩、長男の足を温めました。 

 

ソファから動かない長男の足元に、足湯を運び、私が、片足ずつ持ち上げ、足をお湯に入れていく。長男はピクリとも動きません。

 

足湯をやっている間も、長男は下を向き、ずっとゲームをしていました。 

 

長く伸びきった髪が、長男の顔を覆って表情が見えません。 

 

ソファに座り、首を直角に曲げて、無心でゲーム画面だけを見ています。 

 

ただただ、ただただ、ただただ、無心でゲームをしていました。 

表情はありません。

ただただ、ただただ、ずっと、息子は、ゲーム画面だけを見続けていました。 
 
 
 

30分ほど、足湯をして、ふくらはぎから下をマッサージしながら洗っていました。血流が戻った足に、靴下を履かせ、足元を温めました。

 

 

そうしなければ、ただ、ソファに座って、夜中までゲームをしている長男の足先は、すぐに冷え切ってしまうからです。


 

お風呂にも入らず、着替えも一切しませんでした。 

歯磨きもせず、顔も洗わない。 

とにかく、ゲーム以外は何もしなくなりました。 
 
 

 

 

不思議だった事は、1か月お風呂に入らず、頭も洗っていないのに、長男の頭からは異臭がしませんでした。 

私の思い込みかもしれませんが、当時の長男は、身体的生理機能が全く働いていなかったのではないかと思います。 

長期間お風呂に入らないのに、異臭がしないのは、不思議な感じがしました。